5月23日AⅯ3:00、外は雨だれの音がして少しひんやり(13℃)としているが、季節の旅人ホトトギスくんが近所で初鳴き。3日前の青葉の森でも聴いているので、仙台の初鳴きはもっと早いのだろう。ホトトギスくんとくれば、なかまのカッコウさんもやってきているに違いない。山霧が立ち込め、レンゲツツジの燃えるような朱色の花が高原に咲き誇る季節に、カッコウの声を聴きながら山を歩くと、脳内に快感物質「ドーパミン」が湧いてくるようだ。さあ、今年の6月どこの高原に行ってみようか。
県も市も、まん延防止重点措置解除後も、「リバウンド防止徹底期間」と称して5月末まで県外移動の自粛を要請しているものだから、なかなか出かけられないでいるが、6月の始まりとともに県境を越えよう。
首都圏、関西圏では3月の緊急事態宣言解除後、まだひと月あまりしか経っていないのに、すぐまた宣言が発令され、あれだけ「帰省はガマンしてください」、「県外移動はジシュクしてください」、「カナガワに来ないで」とクビチョウさんたちは連日口を酸っぱく(本音は?)叫んでいたのに、湘南や沖縄はヒト・ヒト・ヒトであふれていた。
たしか沖縄のT知事は、GWのはじまる前に全国紙の一面広告で「沖縄ルールで観光に来てね」とかりゆしウェアで笑顔を振りまいていた。何が、沖縄ルールかといえば那覇空港にPCR検査所を設けるから、できるだけ検査をしてから、観光してね。という意味だったろうが、任意であること、5000円と有料であること、石垣や宮古の観光地の空港はいまだ任意の検査さえも実行されていなかったこと、から「水際対策」は完全に失敗したのだろう。少なくとも、沖縄ルールを語るならば、「緊急事態宣言地域からの来県を固くお断りします。」とするべきだったろうが後の祭り。
結果、沖縄は、連日200人以上の新規感染者を出す始末で、とうとう昨日から緊急事態宣言を発令する結果となってしまい、T知事は「不徳の致すところ。」と謝罪している。(反省するならサルでもできるが、反省さえもしないS首相よりは、まだましの部類)
北海道もそうだったのだろうか、GWどちらも前年の数倍の観光客だったのだろう。
もう忘れ去られたかのようだが、GOTOキャンペーンについて、S首相は「ヒトの移動が感染につながるというエビデンスはない。」と何度も強調していたが、いまや「明確」なエビデンスを見せつけられているのではないか。せめて「不徳の致すところ」と活舌の悪い小声ででも反省すべきではないか。サルでもできるのだから。
GWの上高地は、昨年の12倍ちかい入域者がいたとのことだが、全国的に登山者も相当増えたと思われ、コロナではないが、朝日の報道によれば、遭難件数は昨年の80件に対して2倍近くの157件、死者26人、負傷54人、不明3人とのことである。このうち、何名が緊急事態宣言地域から出ていったのか、その辺の報道はないが、自己責任とはいえ、捜索や救出に何人もの関係者が動員されたとのことで、助かっても後ろめたいことこの上なしなのだろう。
コロナ禍で山行くヒトは、できるだけ感染リスクのすくないエリアにしけこもうという意識があってのことで、それは正しい判断なのだろうが、10万人当たりにしたら157件という数字は、とてつもない確率で危険な目にあっているということになろう。いずれにせよ、下界は初夏のポカポカ陽気なので、天上が過酷な厳冬期にもなるという意識がどこかで欠落しているヒトも遭難者の中にはいたのだろう。要注意であるGWの高山。
「イヌも歩けば棒に当たる」とは、ガキの頃から耳にしてカルタなんかにいつも出てくるが、分かったようでわからないことわざ。歩けば、アンラッキーなのかラッキーなのか。
ネットの「故事ことわざ辞典」によれば、
「棒に当たる」とは、ヒトに棒で殴られるという意味とある。ということから、「でしゃばると災難に遭う」というのが本来の意味であるが、現在では、「当たる」ということばから、「何かしているうちに思いがけない幸運がまっている」と、反対の言葉で使われている、とのこと。
ヒトも「専門家」のいうことを聞かないで出歩くとえらい目にあう、というのが本来なのだろうが、多くの現代のヒトは、何かしらの幸福を求めて出歩くのらしい。(「政治家」はうそつきだからいうことを聞かないでもよろし)
オイラも,6月の高原に「ドーパミン」を求めて出歩く決意なのである。
福島・安達太良・勢至平のレンゲツツジ 2019.6.14 (再掲)
長野・湯の丸高原のレンゲツツジ 2019.6.26