かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

春のスピード

2022-04-16 12:24:45 | 日記

昨日、おとといと冷たい春の雨が降っていて、野に出ることは憚られた。平年並みに4月8日に開花した仙台の桜は少しは散り始めの時を遅らせたのだろうか。花たちのせいではないが、ウクライナ問題があって素直に歓べなかった今春の花たちとのお別れに、コンビニで紙パック酒を2合ほど仕入れて、午後にでも広瀬河原にくりだそうか。

昨年の仙台の開花日は3月28日と今年より11日も早かった。この春の青葉の森の目覚め方も、桜の遅速に倣って、肌感覚では昨年より10日前後遅い感覚だ。カタクリの花も、その蜜を糧にするチョウやハチやハナアブ、それからカタクリのタネの運び屋さんのアリたちだって、右に倣い、同じ遅速で地上に現れるのだろう。そうしないと、飢え死にしてしまうのだから。

でも、この自然のサイクルはいつ誰の号令に基づくのだろうか。個々の判断だとは思われない。すべての種の体内に埋められているセンサーが、その年の土の温度や花や樹木の根から発信される電波(号令)を感じ取るのだろう。

カタクリ7年生の根っこ「さあ、そろそろ花を咲かせるわよ~」

チョウの蛹「は~い、待ってたよ」

アリの集団「了解! 一同、そろそろ地上への扉を開くぞ! 位置につけ!」

という会話が森の地下で交わされているのかもしれない。

昨年4月15日のブログに貼り付けられたコシアブラやウルイの新芽。さて、来週月曜日の青葉の森はどうなっているのかな。このような大きさの芽は10日先の25日ころかな?

昨年、

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やっと地上に.現れた細辛(トウゴクサイシン)さん

2022-04-13 19:40:41 | 日記

急激に気温が上がってきたこの数日。昨日、五日ぶりに青葉の森を歩いたが、この森も「爆発的に」変化し、樹の枝という枝から木の芽が伸びだして、クロモジやモミジイチゴの花も咲き始め、ガマズミのツボミも大きくなっていた。

このままだと、あと1週間もすれば、コシアブラやハリギリといったウコギの仲間も「おしいそうな」顔をのぞかせるのだろう。季節の循環は爆発的に回転し始めている。

昨日も、太白山麓まで足を伸ばし、カタクリが彩る林床に、立ち尽くしてヒメギフチョウさんの飛翔を確認したかったが、クジャクチョウ、キタテハ、キタキチョウ、ルリシジミなどを確認できただけで、かなわなかった。

だが、ホッとしとことに、ヒメギフチョウさんが卵を産みつけて、幼虫たちの食草になるというウマノスズクサ科ウスバサイシン属トウゴクサイシン節がポツポツと葉を広げていて、すでに地上すれすれに怪しい花も咲かせていた。

さて、青葉の森にはたしてヒメギフチョウさんは暮らしているのか。蜜を吸う花、子育ての草、お膳立てはできている、観察を続けよう。 

 

      

            こんにちは トウゴクサイシンさん! 待ってたよ

      

      タテハチョウ科クジャクチョウさん 怖いオメメに天敵も寄り付かないだろう

 

      

         タテハチョウ科キタテハさん 今日も元気だね

 

      

          美しい翅をみせてくれなかったルリシジミさん

      

      キタキチョウさんはカタクリさんにしがみついて5分ほど離れませんでした

 

      

        あと、1週間ばかりか、カタクリさんたちが美しさを競う青葉の森

 

      

             黄色のお花が美しいクロモジさん

 

      

         ガマズミさんかな 自信はないけど、開花すれば判明するだろう

 

 

     

                

 

 

 

 

 

 

 

 

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素直に歓べぬ花の季節に

2022-04-11 18:23:45 | 日記

仙台駅東口にある小さな映画館で、あのイタリア映画「ひまわり」の映画を観た。50周年とあったが、まさにオイラが高校生のころ、いまはない「石巻東宝」でみた映画だ。50年たってもヘンリーマンシーニの音楽と広大なひまわり畑、結婚直後の卵24個のオムレツ、それとアントニオの命を救ってロシアで子を儲けたマーシャの可憐な美しさだけは記憶に合致していた。あとは、記憶が薄れていたが、すべてよみがえった。膨大な戦士が地に眠るといウクライナのひまわり畑、数え切れぬほどの十字架の丘。

その丘で、今も戦火が絶えないとは・・・・なんというおろかな所為。

映画が終わって、サクラが美しかろうと榴ヶ岡公園にアルコールとつまみをコンビニで仕入れて花見に。おでんやワンカップを楽しめたあの桜まつりは今年もない。

愛する「つばさ桜」さんにも出会えたし、公園は彩に満ちていたが、どうも楽しめない。今年は、コロナのせいというよりも「ウクライナの悲劇」のせいだ。

砲撃と焼失により色彩を失ったウクライナの街の映像を思いやれば、2022年日本の春を素直に歓べないのは、オイラだけだろか。(酔いが回った)

 

     

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神の住みたまふ山嶺

2022-04-10 16:13:36 | 日記

晴れ渡った四月第二の日曜日、春の18キップの最後の使い道として、かつて二度跨いだ最上の山刀伐峠の赤倉温泉に垢を落としにいく。思えば、この春の18キップの旅は、30数年ぶりに、かつて住んでいた南紀のローカル線から始まり、賢治さんゆかりの小岩井農場や鉛温泉を再訪するというノスタルジーの旅であった。

この先も、18キップの使い道は、まだ見ぬユートピアなる場所に足を向けるよりも、青春回収の旅になるのかもしれない。

赤倉温泉の帰路、雪解けの田園の西方に最上のアルプスとも名付けたくなる神室山~小又山~火打山の白い尾根が輝いていた。30数年前八戸の山岳会の仲間と歩いた尾根だ。右手の神室があんなに立派な山だったとは知らず、ただ仲間の背を追って黙々と歩いていたな。

なつかしのふるさとの山も、回収に向かわなければ。

 

 

 

 

 

 

 

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空は広いな大きいな、岩手山の空は

2022-04-09 14:43:32 | 日記

    

雪がすっかり解けた広大な牧草地は、にわかに緑を増してきたようだ。その向こうに四月の岩手山。一昨年東側の焼走から眺めた均衡のとれた美しいコニーデの容姿は、南の小岩井農場から仰ぐと、山頂から西に向かって鬼ヶ城、網張、八幡平方面へと緩やかな勾配をなしていて、南部片冨士といわれる所以であるが、これはこれで美しい。特に雪をいただいたこの季節は、尾根筋の陰影がクリアに映り、立体感が増している。

それにしても小岩井農場の空は広いな。このような場所にテントを張って、岩手山に煌めく北の星空を撮れたらいいのになと思ったが、残念ながら小岩井にはキャンプ場はないのだ、もっと山麓方向にすすめば相の沢や網張にキャンプ場があるが、どうなんだろう。お山が大きすぎるか。いずれにして富士山などとちがって岩手山麓は人工的な明かりが少ないので、賢治さんが仰いだ時代の星空と近しい夜空に出会えそうである。

今年は、焼走再訪も含め二度、三度と山麓を訪ね「岩手山の星空」という(欲しかったが、これまで手いれられずにいたという意味で)「回収」を図ろうと思う。ことし冨士山を卒業したら、「こころの富士」は南部富士と決めよう。

そして、おとついも書いたが、(逢いたかったが逢えずにいたという意味で)小岩井の一本桜さんを「回収」できた。花が咲き誇るまで、あと2週間以上は要するかと思われたが、このビューポイントは道路沿いで、観光地化されていて、しかも牧場内には立ち入りが禁止されていたので、花の時期になれば大勢のヒトが柵の前に立ち尽くすのだろうから、誰もいない今の時期に、看板の写真に教えられて目を閉じてそんな風景を楽しんでいればよいと思った。天邪鬼すぎるか。

 

   

      

          おとついの写真

 

      

           看板の写真

 

 

 

 

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