里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春播き長ネギの種を播く

2024年03月31日 | 畑:葉菜類

春まき長ネギの種播きをしました。
長ネギを早くから穫ろうと思えば、やはり早く播くことが必要です。
秋播きは不安定なので近年は殆どやっていません。
春に早播きするにはハウスが理想なのですが、老朽化したハウスを解体してからは露地で育苗しています。
極端な早播きは無理なので3月末から4月早々にトンネルに播くようになりました。
ですから、当地の通常の露地育苗より半月くらい早めと言ったところでしょうか。
苗床の予定地にはすでに1ヵ月ほど前にピートモス、苦土石灰、有機肥料、化成肥料を施しロータリー耕耘しています。
少々水分多めですが、種播き前に管理機の逆転ローターで耕耘を兼ねながら畝立てします。


ならしてかまぼこ形のベットを作ります。


ベットに数㎝間隔の浅い播き溝を付けます。


品種はホワイトスター。揃いが良く美味しいので、近年はこの品種を用いています。


すじ播きにします。
黒いゴマのような種です。甚だ分りにくいですが、確かに播いています。


基本間引きはしないのでごく薄播きです。
指で播き溝を埋めるようにして覆土。


鍬で軽く鎮圧します。


籾殻くん炭を土が見えなくなる程度に掛けます。


乾燥防止と土が固まるのを抑えるのが第一。併せて地温の上昇と酸性の矯正も期待しています。
灌水します。


トンネル支柱をし、0.03㎜のポリを掛けます。


昨年、水稲のプール育苗に使ったポリの再利用です。
以前、3月半ばくらいの早播きをしていた際は、発芽するまで透明マルチもしていました。
今回はそれほどの早播きではないのでしませんでした。
露地は発芽までが不安定なので何時も心配になりますが、今年はどうでしょう。


茎立ち菜の3番手「かき菜」を穫り始める

2024年03月30日 | 畑:花菜類

茎立ち菜(とう立ち菜)は「仙台雪菜」「かき菜」「つぼみ菜」の3種作っています。
何れも10月18日の種播き。
1番手「つぼみ菜」、2番手「仙台雪菜」に続いて3番手の「かき菜」を穫り始めました。


これで茎立ち菜3種全てが揃いました。
「つぼみ菜」の穫り始めからはほぼ1ヵ月、「仙台雪菜」からは1週間ほどの遅れと言ったところです。
例年どおりの順番ですが、暖冬の恩恵を一番受けた「つぼみ菜」が早まり、他の2種はその後の寒さのぶり返しの影響が大きかったようです。
結局「かき菜」は例年並か僅か早い程度になりました。
今年の茎立ち菜は厳寒期から早春の天候変化に3種がはっきりした反応の違いを見せました。
「かき菜」は北関東の在来アブラナの呼び名で、類似の在来アブラナは全国各地に見られます。
伸びてくるトウの茎葉を掻き取って収穫するので「かき菜」と呼ばれるのでしょう。
一見ただの菜っ葉としか見えません。


「つぼみ菜は」トウが伸びてくると花芽も見えてきますが、「かき菜」はトウが伸びても花芽はよく見えません。
このように芯の小さな新葉をかき分け辛うじて確認できます。


「かき菜」は元来が生育旺盛なため、多少生育が遅れたようでも最終的には一番茂るようになります。
主枝が伸びるのとあまり差がなくわき芽も伸び出すのが特徴。この株はすでに沢山のわき芽が見えます。


「かき菜」はナバナ類でありながら花芽が見えないうちから穫り始めます。
他の2種のように蕾が大きくなってから穫るのでは遅く、葉や茎が硬くなり食味が落ちてきます。
花芽が見える前か極々小さいうちに若い茎葉を食べるようにします。
収穫も中盤以降になれば蕾が見えてもやむを得ないものの早めに穫るよう心がけます。
主枝の茎は太くなり、ボリュームがあります。穫り始めはやはり軟らかく美味しい。


主枝を収穫してみます。


穫った後。すでにわき芽が沢山伸びています。


あまり間を置かずわき芽が穫れてきます。わき芽が穫れるようになれば最盛期入りです。
主枝数株を穫ってみました。ボリューム十分です。


こちらは「つぼみ菜」


多くのわき芽が伸び出し蕾が見えます。すでに穫り始め1ヵ月が経過。
10本以上のわき芽を穫り終わった株もあり、やや細くなってきました。
現在は株自体が「かき菜」より一回り小振りに見えています。
こちらは「仙台雪菜」


まだ主枝を穫っている株もありますが、わき芽が穫れるようになってきたので間もなく最盛期入りです。
「仙台雪菜」は大きな蕾がはっきりと見えます。花が咲き始めても美味しい。「かき菜」とは大きく異なります。


冬囲いしたハクサイの経時変化を見てみる

2024年03月29日 | 畑:葉菜類

ハクサイは冬囲いは二つの方法で行っています。
一つは昨年12月19日に室内に取り込みました。
もう一つは畑に置いたまま外葉を縛り不織布で覆いをしたもので、2月21日に室内に取り込みました。
現在は作業場の気温の上がりにくいところの一角に囲っています。


覆いを外すと、右側が年内に取り込んだハクサイ。左側が畑で外葉を縛っていたものを2月に取り込んだハクサイ。


年内に取り込んだハクサイは品種が中晩生種「郷秋80日」。
これが取り込んだ時のハクサイ。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまにして寄せました。
これが2月6日に新聞紙を開いた時のハクサイ。同じ個体と言う訳ではありません。


一方、畑で外葉を縛ったハクサイは品種が早生種の「郷秋60日」。
シンクイムシ(ハイマダラノメイガ)で壊滅し播き直したため変則となりました。
これが12月19日畑で外葉を縛った時のハクサイ。


これが2月21日に取り込んだ時のハクサイ。


早生種で外葉が小さく葉はすっかり枯れてしまいました。
思った以上に傷んでいたため、このように外葉を剥いて新聞紙で包みました。


これが現在の冬囲いしたハクサイの状態。
右が年内に取り込んだハクサイ。左が畑に置いたままのものを2月に取り込んだハクサイ。


同じく、これが調製したもの。


年内取込みのハクサイは数枚の外葉を外しました。2月取り込みのハクサイは2枚ほど外葉を外しました。
品種が異なるので形も大きさも違いますが、品質的には大差なさそうです。
芯の方では花芽が生長している可能性がありますが、割れてもいないので切ってはみませんでした。


ただし、取込みの時点で、畑に置いたままのハクサイは半数が傷んでおり歩留まりが悪い。
年内取り組みのハクサイは冬囲い中に傷んだものは僅かでした。
品種が違うので明確には言えないものの、今回は年内に中に取り込んだハクサイが安定しているように見えます。



ナバナ「寒咲花菜」今年は未だ衰え知らず

2024年03月28日 | 畑:花菜類

ナバナ類の一つ「寒咲花菜」、今年は未だ衰えていません。


11月末から主枝の収穫を開始以降、わき芽(1次側枝)、孫茎(2次側枝)と穫り続けてきました。
この時期までこのように株が旺盛で沢山の元気な花芽が見えるのは滅多にないことです。


当地で厳寒期を乗り切り春まで穫り続けるのはそうたやすくはありません。
2月下旬以降に寒さのぶり返しがあったとは言え、総じては暖冬だった証左と言えるでしょうか。
酷寒の年なら2月中に大概の株が参っています。
昨年は凍害を受けた株が目立ちましたし、一昨年はほぼ終わっていました。
今年は寒さのぶり返しにも耐寒性が付いているためかさして問題になりませんでした。
とは言え、当然ながらこのように弱っている株も散見されます。


しかし、これがごく普通、それも復活して新葉が出ています。
天候だけでなく初期の管理が比較的上手くいき、株に勢いがついたようです。
現在花芽が見えるのは殆どが孫茎(2次側枝)です。


主枝は長くしないよう摘んでいるものの、下位の節間が詰まっており、わき芽(1次側枝)が10本くらい出ている株が多い。
それを2、3芽残して切ると孫茎(2次側枝)はその2、3倍伸びてきます。
穫り始めの頃は葉の中に埋もれていた蕾も殆どが上に出ています。


沢山の蕾が見え花菜らしい姿です。


花芽は主枝、わき芽(1次側枝)、孫茎(2次側枝)と次第に小さくなってきますが、今年は充実しています。


一つ一つのボリューム感は少なくなっていますが、いわゆる菜の花らしい姿とも言えます。


篭に花芽を揃えて立ててみました。


軟らかく風味があり美味しい。我が家郎党では花菜の人気が高く、沢山あっても無駄になりません。


長期保存のタマネギとジャガイモはまだイケる

2024年03月27日 | 畑:土物類

長期保存しているタマネギとジャガイモはまだイケます。
気温の上がらないところで腐敗や萌芽をチェックしながら管理してきました。
こちらがタマネギ。


品種は中晩生種「ネオアース」。
大分消費が進み、これだけに集約されました。


例年は僅かながら腐敗するものが見られるのですが、今年は1個もなく終わりそうです。
長期貯蔵する際、心がけていることはしっかり乾燥させることと沢山重ねすぎないこと。
大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、あまり気にしていません。
ただ、結果的には大玉を早めに消費しているので、遅くまで残っているのは中玉です。


「ネオアース」は長期貯蔵に最適のタマネギです。過去に何種か作ってきましたが、この品種がピカイチです。
中玉を少し取り出してみます。


長く保存していると次第に外皮が剥け、綺麗な狐色になります。
これも「ネオアース」の良いところで、おそらく一番綺麗なのではないかと思っています。
しかし、今年は貯蔵性抜群の「ネオアース」も2月10日頃には萌芽するものが出てきました。
暖冬のためと思われるので、郎党には早めに消費するよう促しました。
やはり個体差があるので、よく観察して取り出す時に萌芽しそうなものから利用するのが賢い。
萌芽も出始めならあまり違和感なく食することができます。
年によっても差がありますが、萌芽には早いものと遅いもので1ヵ月以上の個体差があります。
この中にも萌芽し始めの球が確認できます。


今年は3月半ば頃には殆ど萌芽するのではないかと思いましたが、そうでもありませんでした。
2月後半から真冬並の寒さがぶり返したので萌芽が抑えられたのかもしれません。
この時期にこの程度残っていれば、例年と変わりありません。
もう新タマネギが出回っていますが、我が家はまだ貯蔵タマネギの利用が続きます。
こちらは畑に植わっているタマネギ。概ね順調のように見えます。


「ネオアース」のほかに初めての早生品種を少し試しに植えています。
こちらの覆いをしているのは保存中のジャガイモ。


小玉ですが、僅かながらまだ残っています。


品種は全て「男爵」。
以前は自種を取って植えていましたが、今は全て購入種にしたので、保存中は芽搔きを徹底するようにしています。
今冬は年内中から芽が出始めました。放置すれば芋が萎びて使いものになりません。
さすがに弱ってはきましたが、まだ使えます。


長期保存のタマネギとジャガイモは残らず使い切ることができそうです。