里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

タマネギ早生種「錦毬」を穫り始めるも物足りず

2024年04月30日 | 畑:土物類

タマネギの生育は順調で、期待できそうな姿になっています。


種まきは9月4日、植え付けは11月3日。
4条の黒マルチが3ベット、植え付け本数は前年とほぼ同じ470本ほどです。
これはタキイ種苗の中晩生種「ネオアース」。メインは貯蔵です。


近年この品種を作るようになり豊作の連続。
越冬時諦めかけた生育でも結果豊作で、小生はこの品種の信奉者のようになっています。
昨年は、かつてなく早い生育で5月に入るや倒伏する株が出てきました。
ほどなく必要な都度穫り始めたのが強く印象に残っています。
さすがに今年はそれほどには早まらないようです。
根元を触っても肥大が始まって間もないと言ったところ。


貯蔵のタマネギは4月になってからまで食していますが、1ヵ月ほどのブランクが生じてしまいます。
そこで、今年は1割ほど早生種を作ってみました。
これが初めて作るカネコ種苗の「錦毬(きんきゅう)」。


極早生でもないのであまり期待はしていなかったのですが、4月20日頃からポツポツと倒伏。
思ったより早く感じました。間もなく穫ってみました。
現在8割方倒伏しているので、早生種と言うのには納得できます。

生育は越冬時くらいまではまずまずながら、その後は悪い。周りの「ネオアース」の姿とは大きな違いです。


もちろん早生種ですから中晩生種の生育量と違うとは思うものの悪すぎます。
べと病と思われる症状が散見されるのも気になります。
境目で「ネオアース」と比べて見ると分かります。
中心から右側の倒れているのが「錦毬」、左側が「ネオアース」


通路を中心に右側が「錦毬(きんきゅう)、左側が「ネオアース」


成熟の早晩は一目瞭然ながら、茎葉の生育量も一目瞭然。
穫ってみます。


やはり小さい。重さは計ってみませんでしたがS・M級です。
これでは物足りません。残っている株も大差なさそうなので、翌年の品種は少々考えます。


水辺の山菜ワサビ、野ゼリ、クレソンを採る

2024年04月29日 | 山菜

かつて、この時期にはわさび漬けを心ゆくまで楽しみました。
我が家の原木シイタケのほだ場にしている所にワサビが生えています。
今月半ばから花が咲いてきました。


これは沢ワサビを移植し畑ワサビにしようとしたもので、わずか定着しました。
しかし、なかなか増えてはくれません。ただし、このワサビを見て生育の進み具合が分ります。
本命の我が家の沢ワサビは遠くにあるため日常的には行けません。
そこでこのワサビの花が盛りになった頃を見計らって沢ワサビの所に行ってみることにしています。
花が咲いている頃がワサビの旬だからです。ほぼ例年並と言ったところでしょうか。
残念ながら殆ど増えていませんでした。


これは天然のものではなく50年ほど前に植えたもので、かつて今の時期は一面が花で覆われました。
ここは北向きで小さな沢からは澄んだ湧き水が流れており、ワサビが育つのに適した環境です。
春にここを訪れるのが楽しみでもありました。
それが10数年前から当地にまでイノシシが侵入するようになり、ワサビ周辺を荒らし回りました。
さらに台風による豪雨被害で壊滅状態に陥りました。
僅かに生き残ったワサビが復活する兆しは見えてはいたものの、昨年から殆ど増えていないようです。


ただ、新たにイノシシが侵入した様子もなく、除草をする程度にしてそっとしておこうと思います。


可哀想なので株ごと採るのは止め、少しだけ採って味見程度のわさび漬けにしました。
かつてのように好きなだけわさび漬けにするのはもう難しいかもしれません。
一方、ワサビの生育に適した場所には他の水辺の山菜も生えます。
これは野ゼリ。


セリは春の七草で正月料理に使われますが、天然の野ゼリを採るのは4月から5月。とりわけ、当地では今が旬です。
野ゼリは水路や湿地などにごく普通に生えてはいるものの、やはり水の澄んだ所の野ゼリが好ましい。
ここはワサビのある小さな沢の下方のなだらかになる所です。野ゼリが纏まって生えています。


こちらは採るには十分過ぎるほど育っています。
天然の野ゼリは栽培セリのようには伸びません。その代わり香りが強い。


栽培セリに慣れた人は野ゼリは香りが強すぎ嫌うかもしれません。
小生も幼少の頃は苦手でした。今は香り大好き人間なので大いに楽しめます。
これはクレソン。


クレソンは通称で、和名はオランダミズガラシ、英名はウォータークレス。
湧き水が流れる所にあるワサビや野ゼリの側には大概クレソンも生えています。
クレソンの花もワサビの花が咲く頃に咲きます。


独特の辛味や苦味があり、料理の付け合わせによく使われます。
しかし、あまり積極的に食されることは少ないかもしれません。
このように、ワサビ、野ゼリ、クレソンが同時に生えている様子が見られました。


大ぶりの葉のワサビの周りに野ゼリ、中に小さな白い花を咲かせているのがクレソン。

水墨画「ラッパ水仙」

2024年04月28日 | 水墨画:草花
画仙紙半切 1/3   

4月は方々でスイセンが花盛りです。いわゆる様々なラッパスイセンが競うように咲いています。
我が家にも数種のラッパスイセンがあります。
日本水仙のような小さい花の房咲きではなく、大柄で目立つ1花咲きが多い。
しかし、ミニのラッパスイセンもあるので、一概には言えないでしょうか。
品種は豊富で、花弁と副花冠の形と色が様々、多くの組み合わせがあります。我が家にも数種のラッパスイセンがあります。
典型的なラッパスイセンはその名の通り副花冠が長いものかもしれません。
今回は、やや短めのオレンジがかった副花冠のラッパスイセンをイメージして描いてみました。


ツバキ数種が短期間に次々と満開

2024年04月27日 | 

藪ツバキと侘助ツバキが満開になったことを過日記しましたが、他のツバキ数種も短期間のうちに次々と満開になりました。
4月半ばから満開のツバキが出始め、1週間ほど前がピークでした。
例年はもう少しツバキの種類によって早晩がありますが、今年はかなり集中しています。
4月になって気温が高かったことが影響していると思われます。
4月半ばにはほぼ満開なった桃色の八重ツバキ。


このツバキは昔からあった古いツバキです。
例年はむしろ他のツバキより咲くのが遅いくらいですが、今年は早い。
これは別の場所。こちらも早い。


このツバキはすっかり開くと間もなく汚れやすい。しかし、今年は綺麗です。好天が続いたためでしょう。


近年、花数も多く昔より見応えがあるような気がしています。
他のツバキは多くは30数年前に伯母から譲り受けたものと聞いています。
この絞りのツバキが最も早く咲き出しました。


他のツバキより満開までには多少日数が掛かっています。
八重で薄いピンクに紅の絞りで葉に厚みが感じられる特徴的なツバキです。


他の絞りより光沢があり引き締まった落ち着いた雰囲気です。


こちらは紅と白の八重の絞り。


例年、花数は多い。今年も圧倒的と言ってよさそう。


同じ絞りでもボリュームがあり、花数が多いこともあって派手な印象です。


こちらは深紅の八重のツバキ。


数日前に満開になりました。


一つ一つの花のボリューム十分で存在感があります。


鮮紅色ではなくと深紅の花弁のため落ち着いた雰囲気で好ましい。まだ蕾があるのでもう少し愉しめるでしょう。
こちらは白の八重のツバキ。


例年、咲くのは最も遅く、他のツバキが満開の頃に咲き始めのことが多い。


今年はすでに満開を過ぎ、例年に比べると他のツバキとの差がありません。天候の影響が大きいようです。



花が大きく純白で清々しい気分にさせられます。一方、咲き終わった後の汚れや散るのが早いことが難点でしょうか。
ツバキは藪ツバキや侘助ツバキも含め咲き始めから長い間愉しめます。


プール育苗'24~追肥し再び入水

2024年04月26日 | 水稲プール育苗

プール育苗の苗は種播き後16日目となります。
2日前に追肥を行いました。これはその時のもの。


生育は順調。本葉2枚目がほぼ展開しました。
入水開始時に1枚でしたから5日でほぼ1枚生長したことになります。
追肥をする前に苗箱を反転しました。ハウスの南側サイド近くの1列です。
この左端のサイド近くの部分。ここは気温が少し低くなるため伸びが若干悪くなります。


殆ど気にする必要のない程度ながらも、僅かばかりなので苗箱を反転させ生育を揃えることにしました。
これが反転後。分りにくいかもしれませんが、反転前とは逆に左側苗箱の左端の方に伸びた苗がきています。


ついでに北側サイドのベット1列も同様に反転しました。これでより生育が揃うようになるでしょう。
そして、追肥。
培土の表面が見えるまで水が減ってきたので追肥するのによいタイミングです。


追肥するには床土が見えるくらいに水が少なくなっている方が肥料が定着しやすいと思われます。
苗も本葉2枚と丁度良いタイミングです。
プール育苗では液肥が推奨されていますが、我が家では在庫がある硫安を使用しています。
但し、硫安は濃度障害を起こしやすいのでごく薄くして用います。
一般の育苗の追肥では1箱当たり硫安現物で5gですが、その1/3以下の1.5g。
タンクの水100ℓに硫安現物300gを溶かし、1箱500ccを目安にジョウロで灌注します。


このジョウロは10ℓなので20箱分が目安です。
灌注後は軽く散水し、葉に付いた肥料分を洗い落とします。
そのままの状態で2日。これで肥料も床土に定着したでしょう。


プールの水もほぼ無くなりました。ここで再び入水します。


水の深さは床土の上2㎝くらいまでが目安です。


入水時間は蛇口を目一杯開いて約35分。その間は別の作業をしていました。


ベットもほぼ均平で苗も伸びてきたため水の深さをそれほど気にする必要はなくなりました。


もう一方のベットにも入水。こちらの入水時間は40分弱でした。


これで追肥と2度目の入水は完了です。
この後は、常時床土の上まで水を保つように入水します。
仮にプールに水が無くなるようなことがあっても床土には十分に水が残っているので2、3日は大丈夫です。
但し、床土を水に覆われた状態に保つと病害発生の予防効果があるとされているのです。
それでも特別なアクシデントが起こらない限り、数日に一度の入水で十分です。
しかも時間は何時でも可。勤め人稼業時代も灌水で苦労したことは一度もありません。
追肥から2日経っただけですが、さらに生長したのが分ります。


プール育苗は水に保温効果があるため伸びやすいのでハウスは昼夜解放したままにします。
通常の育苗で行う毎日の灌水やハウスの開け閉めから開放されるのがプール育苗の大きなメリットです。