里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

タマネギ早生種「錦毬」を穫り始めるも物足りず

2024年04月30日 | 畑:土物類

タマネギの生育は順調で、期待できそうな姿になっています。


種まきは9月4日、植え付けは11月3日。
4条の黒マルチが3ベット、植え付け本数は前年とほぼ同じ470本ほどです。
これはタキイ種苗の中晩生種「ネオアース」。メインは貯蔵です。


近年この品種を作るようになり豊作の連続。
越冬時諦めかけた生育でも結果豊作で、小生はこの品種の信奉者のようになっています。
昨年は、かつてなく早い生育で5月に入るや倒伏する株が出てきました。
ほどなく必要な都度穫り始めたのが強く印象に残っています。
さすがに今年はそれほどには早まらないようです。
根元を触っても肥大が始まって間もないと言ったところ。


貯蔵のタマネギは4月になってからまで食していますが、1ヵ月ほどのブランクが生じてしまいます。
そこで、今年は1割ほど早生種を作ってみました。
これが初めて作るカネコ種苗の「錦毬(きんきゅう)」。


極早生でもないのであまり期待はしていなかったのですが、4月20日頃からポツポツと倒伏。
思ったより早く感じました。間もなく穫ってみました。
現在8割方倒伏しているので、早生種と言うのには納得できます。

生育は越冬時くらいまではまずまずながら、その後は悪い。周りの「ネオアース」の姿とは大きな違いです。


もちろん早生種ですから中晩生種の生育量と違うとは思うものの悪すぎます。
べと病と思われる症状が散見されるのも気になります。
境目で「ネオアース」と比べて見ると分かります。
中心から右側の倒れているのが「錦毬」、左側が「ネオアース」


通路を中心に右側が「錦毬(きんきゅう)、左側が「ネオアース」


成熟の早晩は一目瞭然ながら、茎葉の生育量も一目瞭然。
穫ってみます。


やはり小さい。重さは計ってみませんでしたがS・M級です。
これでは物足りません。残っている株も大差なさそうなので、翌年の品種は少々考えます。


水辺の山菜ワサビ、野ゼリ、クレソンを採る

2024年04月29日 | 山菜

かつて、この時期にはわさび漬けを心ゆくまで楽しみました。
我が家の原木シイタケのほだ場にしている所にワサビが生えています。
今月半ばから花が咲いてきました。


これは沢ワサビを移植し畑ワサビにしようとしたもので、わずか定着しました。
しかし、なかなか増えてはくれません。ただし、このワサビを見て生育の進み具合が分ります。
本命の我が家の沢ワサビは遠くにあるため日常的には行けません。
そこでこのワサビの花が盛りになった頃を見計らって沢ワサビの所に行ってみることにしています。
花が咲いている頃がワサビの旬だからです。ほぼ例年並と言ったところでしょうか。
残念ながら殆ど増えていませんでした。


これは天然のものではなく50年ほど前に植えたもので、かつて今の時期は一面が花で覆われました。
ここは北向きで小さな沢からは澄んだ湧き水が流れており、ワサビが育つのに適した環境です。
春にここを訪れるのが楽しみでもありました。
それが10数年前から当地にまでイノシシが侵入するようになり、ワサビ周辺を荒らし回りました。
さらに台風による豪雨被害で壊滅状態に陥りました。
僅かに生き残ったワサビが復活する兆しは見えてはいたものの、昨年から殆ど増えていないようです。


ただ、新たにイノシシが侵入した様子もなく、除草をする程度にしてそっとしておこうと思います。


可哀想なので株ごと採るのは止め、少しだけ採って味見程度のわさび漬けにしました。
かつてのように好きなだけわさび漬けにするのはもう難しいかもしれません。
一方、ワサビの生育に適した場所には他の水辺の山菜も生えます。
これは野ゼリ。


セリは春の七草で正月料理に使われますが、天然の野ゼリを採るのは4月から5月。とりわけ、当地では今が旬です。
野ゼリは水路や湿地などにごく普通に生えてはいるものの、やはり水の澄んだ所の野ゼリが好ましい。
ここはワサビのある小さな沢の下方のなだらかになる所です。野ゼリが纏まって生えています。


こちらは採るには十分過ぎるほど育っています。
天然の野ゼリは栽培セリのようには伸びません。その代わり香りが強い。


栽培セリに慣れた人は野ゼリは香りが強すぎ嫌うかもしれません。
小生も幼少の頃は苦手でした。今は香り大好き人間なので大いに楽しめます。
これはクレソン。


クレソンは通称で、和名はオランダミズガラシ、英名はウォータークレス。
湧き水が流れる所にあるワサビや野ゼリの側には大概クレソンも生えています。
クレソンの花もワサビの花が咲く頃に咲きます。


独特の辛味や苦味があり、料理の付け合わせによく使われます。
しかし、あまり積極的に食されることは少ないかもしれません。
このように、ワサビ、野ゼリ、クレソンが同時に生えている様子が見られました。


大ぶりの葉のワサビの周りに野ゼリ、中に小さな白い花を咲かせているのがクレソン。

水墨画「ラッパ水仙」

2024年04月28日 | 水墨画:草花
画仙紙半切 1/3   

4月は方々でスイセンが花盛りです。いわゆる様々なラッパスイセンが競うように咲いています。
我が家にも数種のラッパスイセンがあります。
日本水仙のような小さい花の房咲きではなく、大柄で目立つ1花咲きが多い。
しかし、ミニのラッパスイセンもあるので、一概には言えないでしょうか。
品種は豊富で、花弁と副花冠の形と色が様々、多くの組み合わせがあります。我が家にも数種のラッパスイセンがあります。
典型的なラッパスイセンはその名の通り副花冠が長いものかもしれません。
今回は、やや短めのオレンジがかった副花冠のラッパスイセンをイメージして描いてみました。


ツバキ数種が短期間に次々と満開

2024年04月27日 | 

藪ツバキと侘助ツバキが満開になったことを過日記しましたが、他のツバキ数種も短期間のうちに次々と満開になりました。
4月半ばから満開のツバキが出始め、1週間ほど前がピークでした。
例年はもう少しツバキの種類によって早晩がありますが、今年はかなり集中しています。
4月になって気温が高かったことが影響していると思われます。
4月半ばにはほぼ満開なった桃色の八重ツバキ。


このツバキは昔からあった古いツバキです。
例年はむしろ他のツバキより咲くのが遅いくらいですが、今年は早い。
これは別の場所。こちらも早い。


このツバキはすっかり開くと間もなく汚れやすい。しかし、今年は綺麗です。好天が続いたためでしょう。


近年、花数も多く昔より見応えがあるような気がしています。
他のツバキは多くは30数年前に伯母から譲り受けたものと聞いています。
この絞りのツバキが最も早く咲き出しました。


他のツバキより満開までには多少日数が掛かっています。
八重で薄いピンクに紅の絞りで葉に厚みが感じられる特徴的なツバキです。


他の絞りより光沢があり引き締まった落ち着いた雰囲気です。


こちらは紅と白の八重の絞り。


例年、花数は多い。今年も圧倒的と言ってよさそう。


同じ絞りでもボリュームがあり、花数が多いこともあって派手な印象です。


こちらは深紅の八重のツバキ。


数日前に満開になりました。


一つ一つの花のボリューム十分で存在感があります。


鮮紅色ではなくと深紅の花弁のため落ち着いた雰囲気で好ましい。まだ蕾があるのでもう少し愉しめるでしょう。
こちらは白の八重のツバキ。


例年、咲くのは最も遅く、他のツバキが満開の頃に咲き始めのことが多い。


今年はすでに満開を過ぎ、例年に比べると他のツバキとの差がありません。天候の影響が大きいようです。



花が大きく純白で清々しい気分にさせられます。一方、咲き終わった後の汚れや散るのが早いことが難点でしょうか。
ツバキは藪ツバキや侘助ツバキも含め咲き始めから長い間愉しめます。


プール育苗'24~追肥し再び入水

2024年04月26日 | 水稲プール育苗

プール育苗の苗は種播き後16日目となります。
2日前に追肥を行いました。これはその時のもの。


生育は順調。本葉2枚目がほぼ展開しました。
入水開始時に1枚でしたから5日でほぼ1枚生長したことになります。
追肥をする前に苗箱を反転しました。ハウスの南側サイド近くの1列です。
この左端のサイド近くの部分。ここは気温が少し低くなるため伸びが若干悪くなります。


殆ど気にする必要のない程度ながらも、僅かばかりなので苗箱を反転させ生育を揃えることにしました。
これが反転後。分りにくいかもしれませんが、反転前とは逆に左側苗箱の左端の方に伸びた苗がきています。


ついでに北側サイドのベット1列も同様に反転しました。これでより生育が揃うようになるでしょう。
そして、追肥。
培土の表面が見えるまで水が減ってきたので追肥するのによいタイミングです。


追肥するには床土が見えるくらいに水が少なくなっている方が肥料が定着しやすいと思われます。
苗も本葉2枚と丁度良いタイミングです。
プール育苗では液肥が推奨されていますが、我が家では在庫がある硫安を使用しています。
但し、硫安は濃度障害を起こしやすいのでごく薄くして用います。
一般の育苗の追肥では1箱当たり硫安現物で5gですが、その1/3以下の1.5g。
タンクの水100ℓに硫安現物300gを溶かし、1箱500ccを目安にジョウロで灌注します。


このジョウロは10ℓなので20箱分が目安です。
灌注後は軽く散水し、葉に付いた肥料分を洗い落とします。
そのままの状態で2日。これで肥料も床土に定着したでしょう。


プールの水もほぼ無くなりました。ここで再び入水します。


水の深さは床土の上2㎝くらいまでが目安です。


入水時間は蛇口を目一杯開いて約35分。その間は別の作業をしていました。


ベットもほぼ均平で苗も伸びてきたため水の深さをそれほど気にする必要はなくなりました。


もう一方のベットにも入水。こちらの入水時間は40分弱でした。


これで追肥と2度目の入水は完了です。
この後は、常時床土の上まで水を保つように入水します。
仮にプールに水が無くなるようなことがあっても床土には十分に水が残っているので2、3日は大丈夫です。
但し、床土を水に覆われた状態に保つと病害発生の予防効果があるとされているのです。
それでも特別なアクシデントが起こらない限り、数日に一度の入水で十分です。
しかも時間は何時でも可。勤め人稼業時代も灌水で苦労したことは一度もありません。
追肥から2日経っただけですが、さらに生長したのが分ります。


プール育苗は水に保温効果があるため伸びやすいのでハウスは昼夜解放したままにします。
通常の育苗で行う毎日の灌水やハウスの開け閉めから開放されるのがプール育苗の大きなメリットです。




原木シイタケは好調のうちに終盤へ

2024年04月25日 | 山菜

今年春の原木シイタケは好調です。
4月早々からいわゆる春子が本格的に穫れ始め、たちまち盛りとなりました。
3月末以降全般に気温が高く、適度に降雨もあり生長が進んだようです。
自然栽培なので、作業するには邪魔になる雨もシイタケにとっては何より有り難かったでしょう。
3月に原木シイタケのほだ(榾)場を整理したため現在の配置はこのようになっています。


左側手前が植菌2年目の原木、左奥が植菌3年目になる原木。右側手前が今年植菌した原木を本伏せする予定のスペース、そして植菌4年目の原木、右奥が傷んだものを除き整理した植菌6年目の原木です。
右の外れに僅か見えるのは、傷んだ原木のうちまだ穫れそうな原木を寄せたもの。
品種は何れも日本農林種菌の「すその360」。
これが今年植菌2年目になる原木。


今年秋になれば二夏を経過するので本格的な収穫が可能になるはずです。
それでも少しシイタケが出ており穫れています。


これが今年植菌3年目になる原木。


この原木が一番穫れています。
気温が上がり水分が供給されたので順調に生長しました。
発生の良い原木はすでに2、30個穫れているものがあります。
昨年秋もこの原木がよく穫れたので、かなり消耗するのではないかと推測します。
穫り遅れると消耗も激しくなると思い、早めに穫るようにしています。


まだ小さいシイタケがかなり見えます。最近また乾燥気味ですが、もう少し収穫は続きそうです。


これが植菌4年目の原木。


昨年春はこの原木がメインで穫れていました。秋は甚だ不調でしたが、この春はかなり復活してくれたようです。


このくらいなら植菌3年目の原木と遜色ありません。


これが植菌6年目の原木。


傷んだ原木を半分くらい整理し、比較的元気なものをここに残しています。
それなりに出ており、穫れています。


こちらは番外。傷んだ原木のうち余力のありそうなものを寄せました。


これもそれなりに出ています。
収穫のメインは植菌3年目の原木ですが、4年目の原木も思った以上に穫れています。
収穫は毎日ならベストながら1日か2日おきと言ったところ。
これは助っ人が収穫したもの。少し小さめのシイタケも穫ったようです。かなり大量でした。


沢山穫れたときは乾燥椎茸にするか冷凍保存するかです。
乾燥椎茸にするには短時間で行う必要があり、温風ヒーターを利用します。
やりやすいのは冷凍。但しスペースには限界があります。




スイセンの種類が増えた

2024年04月24日 | 

4月は花壇や庭先など至る所でスイセンが花盛りです。
我が家では庭とも言えない所にスイセンが咲いています。
先週がピークで今は盛りを過ぎました。早晩あるので2週間くらいの間に撮ってみました。
庭にあるスイセンは母が生前植えたものですが、近年は助っ人があちこちに植えています。
知らぬ間に種類が増えたようです。
2月中から咲いたニホンスイセンに続いて3月末から咲いたミニのラッパスイセン

黄色一色。4月半ばくらいで終わっています。


よく見られるラッパスイセンですが、花弁と副花冠の形と色の組み合わせで違いがあります。
典型的なラッパスイセン。


アイボリー色の花弁に黄色の長い副花冠。


洋種のスイセンは色が鮮やかで大柄なものが多い。


白と黄色。


白とオレンジ。




これは白一色のラッパスイセン。




これは八重のスイセンと言っていいのでしょうか。


花弁の色に違いがあります。




これは房咲きのスイセン。但し殆どが2輪です。


アイボリーと橙の組み合わせで、花が小さくニホンスイセンの形に似ています。


これも房咲きで小さくニホンスイセンに似ています。これも2輪。


黄色一色。葉っぱが細い筒状ですが、スイセンに間違いないでしょう。


洋種のスイセンは育てやすいようで、方々で沢山見かけるようになりました。




山菜の季節到来で王様タラの芽と女王コシアブラ

2024年04月23日 | 山菜

里山の春の恵みは山菜です。
天然のもの栽培のもの多々ありますが、先駆けとなるのはコゴミ。今年は4月半ばから採れ始めました。


それからほどなくタラの芽が採れ始めました。
我が家で4月20日前から採れれば早い年です。今年は例年より1週間ほど早く、昨年より僅かに遅い程度。
4月になってから連日気温が高く急に進んだようです。
何と言っても山菜の王様と言われるのがタラの芽。タラの芽が採れるようになれば山菜の季節到来です。
これが採れ始めの時のタラの芽。


タラの芽も系統や環境条件によって採れる時期に違いがあります。
日当たりが良い所の痩せたタラノキは早く採れます。ですから特別早いのはあまりボリュームのない場合が多い。
この辺りの里山にはタラノキはごく普通にありますが、採るのはごく近くだけ。歩き回って採るようなことはしません。
我が家では元々自生していたタラノキを刈り払いや剪定などの手入れをし、自然に増殖させています。
ここは比較的早くから採れます。これは4月半ば過ぎの採り始めのもの。


この場所の多くは採り終わっています。
採るタイミングとしてはこのくらい。


3月くらいに店で売られるトレイ入りのタラの芽はハウスで伏せ込み栽培したものです。
伏せ込み栽培では枝を短く切って着いている芽を全て吹かせます。そのためごく小さくボリュームはありません。
天然のタラの芽は大概一番上の頂芽だけを採ります。
したがって、ボリューム十分で本来の野趣に富んだタラの芽が味わえます。
こちらは自生していたタラノキを管理し最も群生化させた所です。


ここは篠竹が群生化しているところでもありますが、青味が濃くやや遅い系統のタラノキです。
丁度採り頃になってきました。


この系統は当地では通称モチタラ。青くて見栄えが良くトゲが少ないため良系統とされます。


3年ほど前、根こそぎ盗られてしまったことから、以来少し早めに採るようになってしまいました。


2系統を比べてみます。やや小振りのものですが、違いは分ると思います。
右が先に採れた赤みのある系統で、左が通称モチタラ。


こちらは誰が言い出したのか山菜の女王と言われるコシアブラ。


本来ならコシアブラの芽と言うべきところですが、面白いことに単にコシアブラで新芽のことを指しています。
そもそも当地方では一部の人以外コシアブラを食する習慣はありませんでした。
むしろ昔から「削り花の木」として知られており、今でも春の彼岸用に造花を作っている方がおられます。
やはり山形県で食材として重宝されているという情報が当地方にも波及したのだろうと思います。
当地ではタラノキほど多くはないもののコシアブラの木はごく普通に見られます。


コシアブラはナラやクリなど雑木に混じって林の中に生えており、ちょっと見には分りにくい。
タラノキと同じウコギ科の植物でありながら放置すればこのような高木になります。


コシアブラの高木1本には沢山の新芽が着きます。


切られた木からはわき芽が吹き出すので採るのが容易です。


高木なら1本採れば十分な量が採れます。


タラの芽は味や香りと言ったものは殆ど感じませんが、コシアブラには独特の味と香りがあります。
右がタラの芽、左がコシアブラ。


ボリュームで言えばタラの芽にはかないません。食べ応えが違います。
しかし、小生は香り大好き人間なのでコシアブラも大好物。
やはりこの時期は、定番の天ぷらや素揚げで山菜の王様と女王を同時に味わいたい。




冬キャベツを終え春キャベツを収穫

2024年04月22日 | 畑:葉菜類

数日前から春キャベツの収穫を始めました。
暖冬だったため春キャベツは3月初めまでは例年よりかなり進んでいると見ていました。
しかし、寒さのぶり返しでその後は生育が停滞ぎみになり、ほぼ例年並みの収穫開始となりました。
キャベツは10月以降、秋キャベツから冬キャベツと休むことなく穫り続けてきました。
冬キャベツの品種はトーホク種苗の「寒玉キャベツ」。
寒玉キャベツを4月中旬まで穫るのは特別なことではなく、今年もまだ残っていました。


気温が上がってきたので、この品種特有のアントシアニンの紫色は目立たなくなっています。
こちらの株はわき芽も伸びてきました。


穫ってみました。あまり大きくはないもののずっしりと重い。2㎏以上は確実。


綺麗な寒玉キャベツながら、がっちり結球しているため分からないものの中心では花芽が生長しているはずです。
ここで残っている寒玉キャベツを全て穫り終了とします。
これが数日前から穫り始めた春キャベツ。


品種はタキイ種苗の古典的品種「金系201」。
収穫の目安にしている時期は4月20日過ぎですが、暖冬傾向もあって近年は数日早まっています。
したがって今年も結局のところほぼ平年並と言ってよさそうです。
種播きは10月5日、植付けは10月31日。2月半ばに追肥と土寄せをしました。
この頃は春のような陽気になっていたため生育が進んでいました。
もしその後も順調なら4月上旬にも収穫になるかもしれないと推測していました。
ところが、2月下旬以降は寒さのぶり返しが長く、それまでの前進分はほぼ帳消しに。
それでも欠株はなく、今のところ目立った病害虫の発生もありません。


揃いも悪くありません。ただ、揃いが良いと言うことは穫り遅れて裂球する株が出やすい。


気温が高くなるとなお裂球が多くなる心配があります。
したがって、例年なら80~90%結球から穫り始めるようにしています。
しかし、これまで寒玉キャベツを穫っていたこともあって、すでに100%の完全結球になっている株が見られます。


春キャベツの結球はこのようにやや腰高になることが多い。


この完全結球した株を穫ってみます。


完全結球しているので重さは1.5㎏くらいありそう。春キャベツとしては十分な大きさです。


同時に収穫した寒玉キャベツと比べてみます。寒玉キャベツは外葉を2枚除きました。
右が春キャベツ、左が寒玉キャベツ。


見た目の大きさはほぼ同じくらいですが、形が大きく違います。
また、重さは寒玉キャベツが春キャベツの1.5倍はあります。
普通、寒玉キャベツは炒め物や煮物、春キャベツは生食に適すると言われます。
食感から言えばその通りかもしれませんが、小生はあまり気にせず食しています。
それでも春キャベツの浅漬けはとりわけ美味しい。


水墨画「かたくり」

2024年04月21日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙   


春の代表的な野草の一つ「かたくり」。
昔は、我が家周辺の野山でもごく普通に見られました。しかし、何時の間にかすっかり姿を消してしまいました。
我が家の庭には細々ながら数株あります。調子が良ければ僅かながら花を咲かせてくれます。
その独特の姿、どうも今年は葉だけで花は見ることが出来ないようです。
当県南部の南蔵王山麓にはカタクリの群生地があります。そして、すぐ近くには水芭蕉の群生地があります。
過日、今年も水芭蕉が開花したとニュースで流れました。小生もこれまで何度か訪れています。
水芭蕉とカタクリの開花は多少ずれることもありますが、多くは両方愉しむことが出来ます。
しかし、カタクリのことは話題になりません。水芭蕉の見学者もカタクリの所は大概通り過ぎるばかり。
カタクリにとっては良いことなのか悪いことなのか。健気にひっそりと咲くカタクリはそれで良いのでしょう。


満開の藪ツバキと侘助ツバキを比べ違いを見る

2024年04月20日 | 

今年、我が家の藪ツバキと侘助ツバキがほぼ同時に満開になる姿が見られました。
我が家の周りには藪ツバキが沢山自生しています。同じ藪ツバキと言っても個体差が大きい。
これはよく年内から咲いている藪ツバキです。今年もそうでした。甚だしい年は11月から咲くこともあります。


ただし冬季のため春までだらだらと咲くことが多い。
この藪ツバキは一番の大木で、おそらくこれが元になり増えていったものと考えています。


4月10日頃が満開でした。
こちらの藪ツバキはまだ蕾も多く、これから満開を迎えるようです。


何れも近くにありながら何故咲き方に違いがあるのかが分りません。
これが我が家の入り口近くにある藪ツバキ。


勝手に自生したもの。放置していたらたちまち大きく生長しました。
いまさら切るわけにもいかず適当に剪定しています。
2月下旬からの寒さのぶり返しでだらだら咲き、4月になってから満開となりました。


条件が良いと見えて例年花数が多い。すでに終わったものもかなりあります。


藪ツバキは花びらが大きく濃い赤色です。開ききると反り返るほどになります。


こちらが近くにある侘助ツバキ。


今年はなかなか咲かないと思っていたところ、4月早々に咲き始め、気温が高かったことからあっという間に満開となりました。


日当たりの関係か上部の方が花数が多い。


このツバキのことは何度か書いています。
このツバキは伯母から生前貰い受けたと聞いています。仮に伯母が存命なら110歳を越えます。
「侘助」として貰ったらしいのですが、小生が本人から聞いたわけではないので真偽のほどは分りません。
それを知ったのはそれほど古いことではなく、確信が持てずにいました。
但し、藪ツバキとは明らかに姿が違います。


花弁の色も藪ツバキの赤とは違います。


「侘助」は侘助という人物が朝鮮から持ち帰ったことで名付けられたと言われます。
「侘助」の条件の一つはツバキの1種「有楽椿」(太郎冠者)の子孫であること、もう一つは雄しべの先端の葯が退化して花粉を作らないことの2点だと言います。
一方、ほかに講武侘助、陸奥侘び芯、紺侘助など一般的に侘助扱いされているものが多くあり、それらは藪ツバキからの選抜だと言います
それぞれ狭義の「侘助」、広義の「侘助」と考えれば分りやすいと解釈しています。
しからば改めて我が家の「侘助」の特徴を藪ツバキと比較し整理してみます。
1、藪ツバキよりも明らかに木の生長が遅い。
2、花の咲くのが藪ツバキより総じて遅い。
3、花色がやぶ椿のような濃紅ではなくややピンク(薄紅)である。
4、花全体が藪ツバキより小振りで 引き締まり、完全に開花してもやぶ椿のようには開かない。
花を採って並べ比べてみました。右が藪ツバキ、左が侘助


斜めから見ると。


立てて正面から見てみました。

「侘助」が大きく見えるのは高さがあるため遠近の関係で拡大され写っているからだと思われます。
雄しべの形にも違いのあることが分ります。ただ、花粉は出ているように見えますがどうなのでしょう。
すでに小生の独断で広義の意味での「侘助」と結論づけています。




プール育苗'24~入水を始める

2024年04月19日 | 水稲プール育苗

プール育苗の種播きをして9日目です。
順調に生育し、プールに入水を始めました。
掛けていたシルバーポリトウを剥ぎます。


その下に掛けていた不織布(ラブシート)を剥ぎます。
シートが少し盛り上がっています。不織布越しからも緑が感じられます。


急に強い直射が当たると葉焼けを起こしやすいので、ラブシートはまず片側のベットだけ外します。
一方のベットはそのままにしておきます。


うまく発芽が揃いました。


本葉1枚目が展開したところです。入水を始めるのにちょうど良いタイミングです。
年によってはここでも覆土の補充をすることもありますが、今年は必要ないようです。
例年、生育が若干遅れ気味になりやすいのが南側ベットのサイド近く。この苗箱の左端辺りです。


東西向きの育苗ハウスのため南側サイドの近くは気温が低くなりやすいのです。
そのため苗の生育を揃えるため苗箱を反転させて調整しています。
今年はあまり差が見られなかったので、もう少し様子を見てから考えることにします。
いよいよ、プールに入水を始めます。


ホースの口のところに付けている金具はホースを動かないよう重しにしているものです。
入水は全ての育苗箱の上に水が上がるまで行います。
通常は最初の入水を培土の表面以下とすることが多いようですが、我が家では培土が完全に隠れるまでです。
培土を水で覆うことで病害の予防に効果があるとされています。
均平はとれているはずですが、高低差がゼロと言うことはありません。
そこで入水の目安は、一番深いところで苗が水没しないこと、同時に一番浅いところで苗箱の上まで水が上がること。
この辺りがベットの一番高いところと見えます。箱の縁まで水が上がっているかを注視します。


全ての箱の上まで水が上がり、且つ水没しているところのないことを確認しました。ここで入水を止めます。


もう一方のベットもラブシートを剥ぎ、同様に入水を始めます。


こちらのベットも目安の高さまで入水しました。


特に大きな問題はなく、最初の入水は完了しました。


入水時間は水道の蛇口全開で両ベットとも30分弱でした。
通常なら2回目の入水は数日後です。但し漏水などに注意する必要はあります。
プール育苗は水の保温効果があるため普通の育苗より苗が伸びやすくなります。
そのため、ハウスのサイドビニールは大雨や暴風などの異常な天候でなければ昼夜解放するのが基本です。


プール育苗では普通の育苗で行う毎日のビニールの開閉や灌水をする必要がありません。
周囲でもプール育苗は年々増えています。



サヤエンドウとソラマメの簡易な誘引

2024年04月18日 | 畑:豆類

サヤエンドウに花が咲き始めました。


ほぼ平年並ですが、この伸び具合、茂り具合をみると蔓ぼけ気味。


蔓ぼけとはあまりに栄養生長が良すぎると花の咲くのが遅れ実(莢)の肥大が悪くなる現象です。
この場所が昨年キュウリの跡地だったことが相当影響しているようです。
不織布のべた掛けを外し、支柱を立てる際に大分枝の整理をしたつもりでしたが。
それでも蕾は沢山見えるので、次第に花数は増えてくるでしょう。
サヤエンドウの支柱には篠竹を利用しています。里山には篠竹が沢山あります。
サヤエンドウの両側に篠竹を立てていますが、横にも篠竹を挟んで支えにしています。
この横の篠竹は一度少し上げています。さらに丈が伸びてきたので2段目の横竹を挟みます。


横に挟む篠竹は縦の支柱には使えなくなった古いものでも十分です。


篠竹は細くしなるため容易に挟むことが出来ます。
この横竹を挟むことでサヤエンドウは外側に倒れにくくなりスムーズに誘引出来ます。
下方の脇にはみ出た枝は切り戻します。分枝は多すぎるくらいなので不足することはありません。


確かにこのくらいの草丈なら本来はもっと花が咲いていてよさそうです。


蔓ぼけ気味なことは間違いなさそうですが、一方、生育旺盛なくらいが長く沢山穫れる傾向にあります。


枝を支えるのに多少苦労しそうですが、その時は対応を考えます。
こちらはソラマメ。


数段目の花が咲いているので、こちらはむしろ進んでいます。
暖冬だったため不織布を外した際は想定を超えて伸びていました。
そこで簡易な方法で早めに誘引することにしました。
所々にしっかりしたパイプ支柱を立て地上20㎝くらいのところに横にテープを張り支えにしました。


その後、湿った重い雪が降った際、茎がこのテープに掛かり運悪く枝折れが出てしまいました。


さらに伸びてきたので横に2段目のテープを張って簡易な支えにします。


テープに茎の節を掛ければより誘引されやすくなります。


この後は生育が進んだらテープを少し上げれば2本で大丈夫でしょう。
このような弱い枝は整理し、最終的に枝は7、8本確保されています。


枝折れしたものも併せて整理しました。


こちらのソラマメの方はサヤエンドウとは対照的に着莢してくると茎葉の勢いが弱まりそうです。
株元に2度目の追肥をしました。経費節減のため在庫の硫安と苦土石灰を混合したものです。


さらに管理機で土寄せしました。倒伏防止のためにも鍬で土を株元にしっかり寄せます。


この後、丈が伸びるようなら腰の高さくらいになったところでピンチします。


満開の桜から蔵王連峰を望む

2024年04月17日 | 小旅

先週末、当県南部の白石川沿いにある「一目千本桜」を訪ねたので記録に留め置きます。
週末は猛烈に混むのが分っており、そもそも今年は行くつもりがありませんでした。
しかし、よく晴れ渡り蔵王連峰とのコラボが撮れるのではと言う誘惑に負け急遽出かけました。
忙中閑ありの速攻です。
7時半前には現地に到着したのですが、すでに駐車場には沢山の車が並んでいました。
当地は大河原、柴田両町に跨がる日本桜百選にも選ばれている当県随一の桜の名所です。


昨年よりは10日ほど遅いものの平年よりは数日早い開花です。


もう盛りを過ぎたかと思いきや正に満開でした。


この桜は大河原町出身の実業家高山開治郎氏の寄贈により大正12年に植栽されたもの。
このような樹齢100年級の桜の巨木が約1200本並びます。


桜並木は阿武隈川の支流白石川の両側の堤にあります。


遠く対岸の桜並木が見えます。
遠くに見えるこんもりした丘が船岡城址公園。ここにも沢山の桜が植栽されており、「一目千本桜」を一望できます。

地元高校生が、この巨木並木の維持に一役買っているニュースが毎年テレビで流れます。


快晴でしたが、やはり春霞。蔵王連峰がくっきりと言うわけにはいきませんでした。


蔵王連峰は普段は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いのですが、蔵王山という単独峰はありません。
シンボルお釜のある刈田岳を中心に北東に多くの峰が連なる連峰です。
しかし、満開の桜とくっきりと見える蔵王連峰というのはなかなか難しい。


それでも幾つかのポイントで満開の桜から望む蔵王連峰を撮ってみました。








当地点からだといわゆる遠望なので少々無理があるコラボではあります。
ますます人は混んできたので早々と退散しました。
もう少し近距離で撮ってみようと前にも撮ったことのある東北新幹線白石蔵王駅近くに移動。


やはり霞みは掛かっていますが、先ほどよりは見えています。


昨年、偶然見つけたベニシダレザクラと蔵王連峰が今回も撮れました。


ベニシダレザクラもほぼ満開になっています。


逸る気持ちで出かけた割には成果はイマイチの感もありますが。思い立った急ぎ足ではこの程度で満足すべきかもしれません。


プール育苗'24~薬剤を灌注し覆土を補充

2024年04月16日 | 水稲プール育苗

プール育苗の稲は種播きをして6日目になります。発芽が揃いました。
ここで薬剤を灌注し、覆土を補充します。
好天なので屋根には遮光シートを掛けておきます。


まずシルバーポリトーを剥ぎます。


シルバーポリトーはもう一度掛け直すのでハウスの両サイドに寄せておきます。
不織布(ラブシート)を剥ぎます。


発芽はよく揃いました。


我が家は無加温育苗なので発芽が一番心配になるところです。まずは一安心です。
天候もまずまずでしたが、完全に芽出しをした効果が発揮されています。
ただ無加温育苗の場合、発芽時に覆土が持ち上ることが多い。
そこで土の持ち上がりを抑えるのを兼ねて薬剤の灌注を行います。
普通、薬剤の灌注は種播き時に行います。しかし、灌水量との調整が難しいので発芽を確認してから行っています。
使用するのはタチガレン液剤。


500倍液を1箱当たり500CC。箱数が少ないのでジョウロで灌注します。
10ℓのジョウロなので、1回で20箱分です。


灌注をすると、土が落ち着くので覆土の薄いところはこのように種籾が見えてきます。


種籾が見えなくなるように覆土の補充を行います。
これが覆土補充後。


今回、覆土を補充したのはわずかでした。
日が経ち苗が伸びてくると分らなくなるので気にすることもないのですが、安心料です。
これで薬剤灌注と覆土補充の作業は終了です。
再びラブシートを掛け直します。


シルバーポリトーを掛け直します。


本葉1枚が展開するまでこの状態を保ちます。
天候にもよりますが、3日くらいでしょう。