里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

年越しを前に~お歳徳神と輪通しの飾り付け等々

2019年12月31日 | 暮らし
大晦日にやることは盛り沢山です。
まずは神棚を掃除し、飾り付けを新しくします。
古いものはごく一部のお札を除き取り外しました。神棚から下ろした古い飾りなどは裏山にある山の神様の小さなほこらに納めるのが昔からの習わしです。


これはお幣束(へいそく、御幣)。先日、私が氏子になっている神社の宮司が来られ、ご祈祷いただいたもので、鯛の飾りも付いています。

恵比寿大黒など、お歳徳神(としとくじん)さんといわれる飾り付けです。神社庁から出されているものが氏子になっている神社を経由し配布されます。
神棚に飾るのに多少の仕掛けが必要で、結構手間暇が掛かります。
神棚の右側には恵比寿様など。ここには鯛の飾りを付けます。


左側には大黒様。両側にお幣束を取り付けます。


中央にはお札を奉ります。
真ん中に配布される伊勢神宮のお札、右に鎮守の神社のお札、左に私が氏子になっている神社のお札などという配置。


五穀豊穣の神様とかまどの神様は台所にある小さな神棚に飾ります。
火伏せのお札も奉ります。


次に、輪通しを飾ります。
神棚の前。もともと我が家では神棚の前だけでした。


いつの間にか玄関にも付けるようになりました。赤松の枝に輪を掛けて取り付けます。我が家ではしめ飾りはしません。


今は、この辺りでも玄関に市販の綺麗なしめ飾りをつける方がほとんどです。身内のものには我が家のはダサいと言われることもありますが、変えると何となく落ち着かないので続けています。
作業場に。


そのほかトラクター、管理機、車。これもいつの間にかそうなっています。
次は床の間です。


掛け軸はごく一般的な天照皇大神の掛軸。昔は鶴と亀の一対の掛け軸を掛けていたこともありますが、傷みが激しく止めています。
生け花は、毎年、私が自己流で梅と南天のみ使いシンプルに生けています。花器は昔父が太い孟宗竹の根元で作ったもの。父が生前同じように生けていたので引き継ぎましたが、全く自信はありません。
鏡餅は、以前は手作りでしたが、数年前から市販の小さなパッケージものに変えさせてもらいました。
古いお札や飾りを山の神様に納め、お参りしました。


この後もまだ続きます。
鎮守の神社の鳥居に、準備していたしめ縄を掛け、お参りします。さらに、水の神様など数カ所にお幣束と御散供(おさご)を捧げてお参りします。
これが御散供(おさご)。


米が入っているおひねりです。


今ではやっている人はほとんどいないと思います。続けているのは精神安定剤のようなものです。

年越しを前に~輪通しとしめ縄を作る

2019年12月30日 | 暮らし

かつて父が健在の頃、年越しの様々な準備は、すべてを大晦日に朝早くから一日かけ手分けして行ったものでした。しかし、父亡き後は前もって進めておくようになりました。簡素化したものもあります。
まずは輪通しづくり。
輪通しは、しめ縄を簡素化したものといえますが、今では近隣でもほとんど作っていないと思います。ホームセンターなどでも安く売っています。作り方を改めて教わったわけではなく、父がやっていたものの見よう見まねです。
3本の藁を1回継ぎ足して輪を作ります。


我が家の輪通しは、輪に挟み込むのは、定番の昆布(よろこんぶ)のほか五葉松と干し柿。


五葉松と干し柿を使ったものは他でお目に掛かったことがありません。父がやっていたからと言うだけの理由ですが、五葉松(御用待つ)は分るとして、干し柿は多分に豊作祈願を表すものとしてこの時期挟み易かったからではないかと想像します。もちろん、五葉松は庭にあるもの、干し柿は今食べているものです。
下げる紙はこのように切ります。


これで出来あがりです。


6つつくります。


次に、鎮守の神社の鳥居に付けるしめ縄づくり。
以前はすべて自前で作っていましたが、今は縄は購入した縄です。祭典時も含め負担が大きくなってきたため、数年前から購入することになったものです。小さな講中なので、祭事ごとに付け替える安い消耗品です。ただし、左より縄の祭典用手作り風というもの。
下げる紙は5枚作ります。この紙は紙垂(しで)と呼び、神社によって違いがあるようです。
こちらではこのように切ります。概ねA4版半分大。
昔は障子紙を使っていましたが、今は普通のA4版用紙を半分に切って使います。

これを二つ折りにします。


切り込みの深さで長さが変わります。


これを織り込みます。


出来上りです。


5枚作って縄に挟み、大晦日に鳥居に取り付けます。


この後は、鎮守の神社の掃除に行きます。
先日、一度行ってきましたが、これは、その時のもの。杉の葉がいっぱいでした。


石段は掃除しましたが、また落ち葉で汚れていると思います。


本殿や拝殿の掃除もしないといけません。明日は大晦日ですからぎりぎりになりました。講中の世話人も楽ではないのです。いつの間にやら総代などと呼ばれていますが。

シュンギクはもう少し頑張る

2019年12月29日 | 畑:葉菜類

 9月18日に播いたシュンギクは抜き取り収穫から始めて収穫期間はほぼ2ヵ月になります。特に摘み取り栽培に移行して側枝の最盛期になってからのここ1ヵ月ほどは沢山収穫しました(側枝最盛期のシュンギク)。


 さすがに、ここに来て冷え込みが厳しくなり伸びが悪くなってきました。不織布をトンネルにしているのですが、少し掛けるのが遅れました。ビニールを掛けると扱いにくいため不織布にしているのでやむを得ません。


 収穫するときの摘芯は、親茎を2、3芽残して摘み取り、そこから出るわき芽の側枝も、残すのは2芽です。ここから出るわき芽は孫茎になります。


 今は子茎と孫茎が混在して茂っているので分りにくいですが、上に伸びているのは収穫の終わっていない子茎です。孫茎は収穫するほどに伸びているものはまだわずかです。


最近は低温で節間が詰まってきましたし、枯れ葉も少し出てきました。昨年より勢いは良くないようです。やはり台風19号で水浸しになった影響もあるのでしょう。


 今のところ子茎がまだ大分残っているので、十分な収穫量があります。


節間が詰まってきたとはいえ茎は太く肉厚で食べ応え十分です。


 シュンギクは周りのほうれんそうや小カブと違い凍害を受けやすいので、いい孫茎を収穫するのはなかなか難しいです。雪で不織布がもたないようだとその時点で終了です。ただすき焼きをやるのにシュンギクは欠かせないので、あと半月くらい頑張ってほしい。


蕪を水墨画で描く

2019年12月28日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

 蕪を水墨画で描きました。
 今収穫しているのは小カブですが、それより少し大きめの蕪をイメージしてみました。これまでも蕪は描いていますが、何度描いても難しい。複数個の方が構図のバランスはとりやすいけれど、今回は敢えて1個だけの蕪を描きました。
 葉の勢いをうまく出せるかが勝負ですが、どうでしたか。

今、小カブが旨い

2019年12月27日 | 畑:根菜類

 冬になると、色んな野菜が寒さから身を守るため体に糖分を蓄えます。小カブもその一つ。冷え込みが厳しくなり、甘味、旨味が増し、一層おいしくなります。


 品種は、昔ながらの「耐病ひかり」。実に長く、ほとんどこの品種ばかり作っています。他の品種も作ってみようかと思うのですが、播く段になると結局この品種になってしまいます。この品種で外れの経験がほとんど無いからだと思います。


 9月18日に播き、11月半ばくらいから間引きを兼ね収穫を始めているので、すでに1ヵ月以上収穫しています。台風19号ではかなり傷められましたが、ほぼ完全に復活したといっていいでしょう。葉や茎も元気です。


 バラ播きしているので、間引きをしても密植になりがちですが、長い期間穫るには少し密植くらいがいいのではないかと思っています。カブの大きさをを見ながら収穫をするので多少生育にバラツキがあった方が、適当な大きさの小カブを長く穫れて好都合です。

畝の中央付近は、葉をかき分けないと蕪が見えません。

今の時点になると、どの小カブも揃ってきます。

 この「耐病ひかり」蕪はある程度大きくなっても美味しく食べられますが、日数が経ってくると、さすがに繊維分が感じられるようになります。今が、小カブの心地よい舌触りと旨みが最も味わえます。

水墨画のモチーフ用に1本だけで撮ってみました。


 小カブは、何といっても一夜漬けが一番で、毎食と言っていいほど食べています。酒の肴にも欠かせません。小カブは根の部分だけでなく茎や葉を少し入れた方が味わい深く、好きです。


 身内に、カブを入れた味噌汁が好物という人間がいるのですが、私は歯ごたえがなくまずいと思っていました。過日、実際に食べてみると結構いけるので、これもありのようです。