コシアブラの芽を採りました。
コシアブラの芽には香り豊かな独特の風味があります。タラノキと同じウコギ科の植物で、タラの芽を小さくスマートにしたような姿です。
コシアブラの芽には香り豊かな独特の風味があります。タラノキと同じウコギ科の植物で、タラの芽を小さくスマートにしたような姿です。
タラの芽と同様に木の新芽を食べます。
タラノキは林の周りや土手などに生えますが、コシアブラは林の中に自生し、放置すれば10メートル以上の高木になります。
コシアブラの由来は、樹脂を絞り、濾して漆のように塗料として使われていたかららしい。新芽には油がかった光沢があるのはそのためでしょうか。
そもそも、この辺りではコシアブラの芽を食べる習慣はありませんでした。それよりも「削り花の木」として知られています。春の彼岸ごろは生花が少ないため、木質の柔らかいコシアブラの木を削って赤や黄の色付けをし、造花を作っていました。今でも作られ、販売もされています。隣集落の母の友人も削り花を作るため、毎年、我が家のコシアブラの木を採りに来ていたのを憶えています。
この辺りで一般的にコシアブラと言われるようになり、食べられるようになったのはいつ頃からでしょうか。「メホ」などと呼んで食べていた方もいたようですが、普通に食べられるようになったのは、せいぜい20年前くらいからのような気がします。
何といっても、隣県の山形で「山菜の女王」などと呼ばれ、珍重されていることを知り、見てみれば「削り花の木」か、となったのが大きい。
何といっても、隣県の山形で「山菜の女王」などと呼ばれ、珍重されていることを知り、見てみれば「削り花の木」か、となったのが大きい。
タラノキと同じように剪定すれば毎年採りやすく管理できるでしょうが、林の中にあり、剪定ばさみで切るというわけにもいきません。したがって、ごく近くの容易に採れるものを採るといった感じでしょうか。
タラの芽は味にほとんど癖がありませんが、コシアブラの芽にははっきりとした独特の香りがあります。好まない方もいるかもしれません。
タラの芽とコシアブラの芽を並べてみました。右がタラの芽、左がコシアブラの芽。
定番はやはり天ぷら。強い香りがあるものを好む私は好きで、独特の風味と食感が楽しめます。ただ、天然のタラの芽のようなボリューム感はありません。