里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

冬至南瓜に辛うじて使える「雪化粧」

2024年12月21日 | 畑:果菜類

今日は冬至。
冬至の習わしと言えば冬至南瓜です。
そのために作っているのが遅穫りのカボチャで品種はサカタのタネの「雪化粧」。
7月2日の種播き。
古種を使ったせいもあるのか勢いが悪く、日照りの影響をまともに受け残ったのが数株。
そして、着果したのはこんな感じで僅か2個。


果実も小さく辛うじて生き残ったという感じです。


サカタのタネでは、「雪化粧」は開花後50日で最高の品質になるとしており、日数だけは十分経った10月末に収穫
これが、その時のもの。


そもそもが無理な作型のため猛暑の夏となれば皆無でも文句は言えません。
結局ここ数年の冬至用カボチャの収穫実績は0個、3個、6個、5個、そして今年2個。
何はともあれ0個よりはましと言ったところ。
「雪化粧」は極粉質で貯蔵性が非常に高いのが特徴です。
サカタのタネでは、1カ月程度の貯蔵で甘みが増し食味が最高になるとしています。
しかし、穫ったのが小さな果実2個だったためここまで残してきました。
今まで保存してきたカボチャがこちら。


「雪化粧」が駄目になることも考え取り敢えず「九重栗」カボチャの3番果も残していました。
「九重栗」カボチャも今年は不作で、姿は甚だ悪い。
冬至が過ぎれば全て処分です。
「雪化粧」の姿は穫った当時と殆ど変わっていません。


小さく変形しているのは当初からなのでしょうがありません。カビや腐敗のないのは幸い。
助っ人と1個ずつ分けることにしました。
切ってみました。思いのほか綺麗で、食するのに問題なさそうです。


ボリュームはないものの冬至南瓜には使えるようです。
「雪化粧」はいわゆる白皮系のカボチャながらやや青みがかった灰色です。
これまで何度か作っている渡辺採種場の「白爵」はほぼ純白。
作りやすさでは「雪化粧」がやや優る印象です。
白皮系カボチャは「九重栗」など黒皮系カボチャと比べると黄色味がやや薄い。
当地方の冬至南瓜は小豆と一緒に煮込むのが一般的。
我が家ではシンプルな南瓜煮。小生の好みで醤油ベースです。
冬至南瓜の風習は全国各地にあることでしょう。
冬至南瓜を食べると風邪を引かないと言われます。失敗作の冬至用カボチャながらご苦労分程度の御利益には預かりたいもの。
そして、ユズを頂いたので今晩は柚子湯にも入ろうと思います。

切りわらと木炭を利用した土作り

2024年12月17日 | 畑:果菜類

我が家の畑は粘土質土壌で、特にこの畑は強粘土質です。


今年はインゲン、エダマメ、サトイモ、カボチャ、オクラなどを作りました。
重い土で水が抜けにくく湿害を起こしやすいのが特徴です。
しかし、今年の夏は日照り模様。そうなると一転土は乾いて固まり根張りが悪くなります。
そこで、冬季は作物は作らず畑の土作りを行うようにしています。
11月半ばには不作だったサトイモを掘り上げ全て片付けました。
1ヵ月ほど前に切りわらなどのすき込みを行い、昨日再び耕耘作業を行いました。
まずはすき込みした時の様子です。
今年畝だった所は翌年は畝間(通路)に、今年畝間だった所が翌年は畝になるようにし交互に繰り返します。
一度に畑全部をやるのは大変なので畝になるところを重点的に土作りするようにしています。
また、毎年同じ所を畝にしないことで連作障害防止も期待していますが、効果の程は不明です。
今年畝間(通路)だった所、つまり来年畝になる所に切りわらを入れます。


切りわらは田んぼの収穫後に運び堆積して置いたもので一部は腐ってきました。
たっぷりと入れます。西日が当たり光っています。


次に石灰窒素を使います。


石灰窒素を散布するのはわらを腐らせるのを促進させるためです。


大量の切りわらを畑に入れると腐るために土の窒素分を取り込みます。
そのため、窒素を補給しないと作物が窒素不足に陥る心配があります。
畑を数ヶ月寝かせる際に行う土作り法で、かつては土中堆肥と呼んでいました。
次にクズの木炭を利用します。


大きな木炭は砕いて使います。


木炭は湿害を抑え根張りをよくする効果があると言われていますが、効果の程は分りません。
少なくとも悪いことはないはずなので行っています。
これは父健在の頃に焼かれたもので未だ在庫が残っています。30数年は経っているでしょう。
これですき込みの材料は全て投入されました。


整ったところでトラクターでゆっくりと深く耕耘します。薄暮になってしまいました。


耕耘は重複するように行います。切りわらの量が多いため一度の耕耘では完全にはすき込めません。


最後に仕上げの耕耘。辛うじて写るくらい暗くなってしまいました。


これが十分土に馴染み均平になるには長い時間を要します。
何度か雨に当てほぼ1ヵ月ほど経過したところです。


ここで再び耕耘しました。


切りわらもかなり土に馴染み均平度も増してきました。今回も薄暮になりました。


冬越しした後、作付け前には再び耕耘します。
耕耘を繰り返し数ヶ月の間に切りわらが腐れ、強粘土質土壌が少しでも改善することを期待です。

ピーマンは5ヵ月余り収穫して終了

2024年12月02日 | 畑:果菜類

夏秋野菜で最後まで残っていたピーマンはここで終了します。
今年の夏秋野菜は何れも順調で、まだ健在だったキュウリ、トマトと一部のナスは後作の関係で10月下旬に強制終了。残ったナスも11月半ばには片付けました。
ピーマンは後作の心配がないので昨年に引き続き霜で駄目になるまでとそのまま残しておきました。
11月下旬に入り、気温が下がり霜が数回降りました。
当地では珍しくなく例年より遅いくらいですが、近年は暖かいのに慣れきっていました。
11月25日の朝に-2℃まで下がったのが強力。
このような姿になりました。


ピーマンの葉は軟らかいので、強い霜に当たったところは激しく傷みます。


但し上部の葉は傷むもののその葉に守られて下部の被害は軽微。


この時期になると果実は硬く葉に隠れてほとんど傷みは見えません。


ピーマンは穫り始めて5ヵ月余り経過しているので十分働きました。
品種は「京みどり」。
今年は樹勢が衰えることなく最盛の状態が11月になっても続いていました。
誘引は中央の1本の支柱と、畝の両側に立てた支柱にフックバンドで止めた横パイプを上げていく簡易な方法で行っています。
整枝は簡易な「ふところ枝」の整理を行っていますが、後半は通常放任です。
今年は通路を広くし支柱も高くしました。
それでも10月下旬には作業が遅れたこともありジャングル状態になりました。
これはその時のもの。


そこでこれまででは最も遅く支柱を最大限まで挙げ「ふところ枝」も整理しました。
収穫に支障があれば再度「ふところ枝」の整理も考えていましたが、これはなし。
それが良かったかもしれません。
茂った上部の葉が犠牲になって霜を防御する役目を果たしたからです。


果実は丁度穫り頃のものから小さなものまで多数着いています。


まずは穫り頃のものだけ収穫しました。


中段から下はこのように依然元気なので、数日様子を見て纏めて穫り片付けることにしました。


片付ける前に少々小振りのものまで助っ人が纏めて穫ったもの。これが今年最後のピーマンとなりました。


ピーマンは果菜類の中では一番長持ちするので順調なら当地でも11月中旬まで穫れます。
しかし、大概はその頃には樹勢も弱り降霜があって終了となります。
やはり近年は暖冬傾向にあると言うことなのでしょう。
樹勢の点では、苗に付きやすいエソ系のウイルスが一番悩みの種。
ここ数年は免れているためよい状態で長期の収穫が出来ています。


冬至南瓜用「雪化粧」を辛うじて穫る

2024年10月29日 | 畑:果菜類

冬至南瓜に使う遅穫りのカボチャを辛うじて穫りました。
出来が悪くスルーしようかとも思いましたが、記録に留め置きます。


品種はサカタのタネの「雪化粧」。強粉質で貯蔵性が高い。
7月2日の種播き。古種を使った直播きです。
発芽はよかったものの日照りの影響もあってか2株は枯れてしまいました。
そもそも当地ではかなり無理な作型ではあります。まして猛暑では厳しかった。
数株が残り辛うじて2個が着果しました。


9月初めの開花なので日数だけはすでに50日以上経過しています。
適宜誘引する程度の半放任です。葉は小振りで色も淡くなかなか勢いがつきませんでした。
ウリハムシが付くなどして葉も傷み、今残っている葉は少ない。


着いている果実も小さい。しかも変形しています。それでも軸は褐変し、沢山ひび割れが出来ています。


こちらの果実は形はまあまあですが、やはり小さい。


樹勢が良くないので果実も大きくなるわけはありません。
昨年も猛暑で厳しかったもののこれよりは遙かにましでした。
放置していましたが、気を取り直し収穫しました。


サカタのタネでは、「雪化粧」は開花後50日で最高の品質になるとしています。
日数だけは十分過ぎるくらい。1㎏余りしかなさそうです。
この「雪化粧」は未熟のうちはほぼ純白ですが、完熟すると僅かに青みがかった灰色になります。
これまで何度か作っている同じ白皮系の「白爵」は最後までほぼ純白です。
ここ数年の遅穫りのカボチャの収穫実績は0個、3個、6個、5個、そして今年は2個となりました。
昨年は2~2.5㎏の比較的揃った果実でしたから、今年は質も悪い。
今年は九重栗カボチャも1番果は良かったものの2番果、3番果と不出来。
これが3番果を穫った時のもの。まだ手つかずで残っています。


今年の冬至南瓜は形だけのものになるかもしれません。




ピーマンは未だ収穫盛りで最後の支柱上げと整枝

2024年10月26日 | 畑:果菜類

ピーマンは6月25日頃から穫り始め4ヵ月を経過。
7月半ば頃から収穫最盛となり、以後間断なく穫れ続けています
品種は「京みどり」。


今月も気温が高い傾向は続いており、生育は非常に旺盛で衰える気配は見えません。
今年は通路を昨年より20㎝ほど広げていますが、暫く放置していたため茂りすぎの状態に。


大きく横に広がり枝が垂れて果実が見にくくなり、穫り逃して赤くなったピーマンが散見されます。
本来なら今月早々には誘引支柱を上げる必要があったのですが、省略してしまいました。
非常に混んでしまったのでまずは整枝を行います。簡易な「ふところ枝」の整理です。
「ふところ枝」とは株の内側に向かって伸びている枝のこと。
ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝しねずみ算式に枝が増えていきます。放置するとこのようにジャングルになってしまいます。


中央の支柱や主枝が見えるように枝を間引きます。


上から除くと整枝前はこんな状態でした。


整枝後。大分見えやすくなりました。それでもまだ混んではいます。


長い枝を切ったので大分荒療治になってしまいました。反動が多少あるかもしれません。


誘引は畝の両側に設けた横パイプを上げていく簡便な方法で行っています。
今年は支柱を少し高くしており、まだ上げる余裕があります。
横パイプに枝が密着すると、誘引止めしなくとも枝は動きません。
横パイプは縦のパイプ支柱にフックバンドで止めています。
フックバンドを完全には止めていないので、下から上に軽く叩くだけで簡単に上がります。


今回は最大限まで上げることにしました。20数㎝から30㎝くらい一気に上げました。


同様に反対側の横パイプを上げました。


全ての誘引支柱が上がりました。


少々強引に上げたので枝折れしたものがあります。分枝が多いのであまり気にしません。
それでもどうしても垂れ下がる枝は大きくなっている果実を穫った後切り戻します。
成っている果実は非常に多い。


これから気温が下がってくるに従い肥大が悪くなります。
本当はもっとまめに「ふところ枝」の整理をして果実を制限すべきなのですが。
未だ最盛期と遜色ない穫れ具合です。


果菜類の中ではピーマンが一番長持ちしやすい。
今年、ピーマンは後作のことを考慮する必要がありません。
果実が見にくいようならもう一度「ふところ枝」の整理をしようかと思います。