里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

里山の万年青と藪柑子

2023年01月31日 | 野山

我が家の近くの里山には万年青(オモト)と藪柑子(ヤブコウジ)が小さいながら自然に群生化した所があります。
この栗の木の下にあるのが万年青。


落ち葉に覆われていたので少し払い、笹竹も切ってやりました。


古来、万年青は縁起物とされます。
数が少し増えているようです。数十株あります。


自然のものなので見栄えはイマイチですが、一目、今年は実が大きい。


ここにオモトがあることに気づいたのは大分前ですが、記憶に定かではありません。
人為的に植えたわけではないので、自然のものであることは間違いありません。
何故ここにと、色々思い巡らしましたが、鳥が種を運んだのだろうと考えています。
よほど栗の木が気に入ったものと見えます。


何分自然のオモトなので、実も少なく小さいのですが、今年は結構沢山着いており大きいと感じます。やはり天候によるものでしょうか。


オモトの赤い実とリュウノヒゲの群青の実がコラボし楽しめます。

離れたところにもあります。今年初めて気付きました。


こちらはヤブコウジ。


群生とまでは言えませんが、まとまって生えている所が何カ所かあります。


ヤブコウジは赤い実を着けていなければ気にも留められない存在でしょう。


小生も昔は何の感慨も持ちませんでした。
歳を重ねて悪くないと思えるようになってきました。


杉の木の根元に生えたヤブコウジ。




1株に着ける実の数も1、2個と言った程度ですから、実に楚々としたものです。


赤い実を着ける縁起物と言えば万両(マンリョウ)、千両(センリョウ)、そして百両(カラタチバナ)。
ヤブコウジはずっと一両と思い違いをしていました。
実はヤブコウジは十両、一両はアリドオシなのでした。もっとも小生アリドオシを見たことがありません。
十両も纏まれ百両以上に成りそう。


オモトもヤブコウジも採って庭に植えたり、鉢植えにすることも可能ですが、自然に置いておきます。
我が家の庭にはいつの間にかオモトもヤブコウジも自然に生えています。



原木シイタケの仮伏せ

2023年01月30日 | 山菜

前日植菌した原木シイタケの仮伏せをしました。
仮伏せとは保温、保湿をして菌を伸ばすための作業のことです。
植菌した原木にはコモを掛けて置きました。


原木は僅かなので一輪車で運びます。


仮伏せする場所は自宅のすぐ側です。
仮伏せ中に灌水の必要が生じることもあるため灌水できる所でないとまずい。
ここは、近くに水道があるので、その点は便利です。
但し、下がコンクリートたたきになっており、直射が当たります。
以前は、家裏の日陰の場所を選んで仮伏せしていました。
2年ほど、ここに仮伏せしたところ問題なさそうなので、今年も同じ場所に仮伏せすることにしました。
一番下に栗の木2本を置き台にします。


原木は何時もは縦横に積み上げていました。
今年は原木の本数が少ないので、一方向に薪積みにしました。


本来、これが普通と聞いています。


明らかに乾燥しているので、ここで、軽く散水しました。


例年、仮伏せを始めてほどなく散水することになってしまうことが多い。
昨年初めて、当初に散水してみたところ、問題なさそうです。
直射を防ぐため、コモで周りに覆いをしました。


ここは日が射すのでこれは絶対必要でしょう。
コモは仮伏せが終われば処分してしまうので相当なボロを使用。
最後に、全体を古ビニールで覆います。


コモとビニールで保温と保湿を期待。3週間後くらいに菌の出具合を確認します。
シイタケの植菌は何度もやっていますが、未だ自信が持てません。




原木シイタケの植菌

2023年01月29日 | 山菜

原木シイタケの植菌をしました。
原木のナラの木は、先日切り出し、作業場の下屋に運び込んでいました。
直射に当たらないようコモを掛けていましたが、切り口には僅かにひび割れが見えてきました。


種駒はなじみの農業資材店から購入しています。
品種は日本農林種菌の「すその360」という品種で、これだけしか取り扱っていません。


今回は500個入り2袋を使い切ったら打止めです。


作業前に簡単なマニュアルを確認し、最初の1本を計測しながら植え込みました。


電動ドリルで穴を開けます。穴の直径は8.5㎜、深さ20数㎜。


穴の数の標準は、長さ1mの原木の場合で太さの直径の4倍となっています。
我が家の原木は長さ90㎝なので換算すると直径の3.6倍。
この原木は直径12、3㎝なので45穴くらいになります。


穴の間隔は15~18㎝、


列の間隔は3~4㎝で千鳥に植え込みます。


切り口近くは数㎝のところに穴を開けます。
少し纏めて穴を開けたところに種駒を入れ、ハンマーで打ち込みます。


原木1本打ち込み終わりました。


太さから換算すると若干多めに打ち込まれたので、この後少し調整します。
最初の1本を計測すれば、あとは目測というか、感覚です。
まず原木1本まるごと穴を開け、その後ある程度種駒を差し込み並べてからハンマーで打ち込みました。


節の所や枝切りした周辺は多めに種駒を打ち込みます。


シイタケ原木は直径10~15㎝が理想と言います。大部分はその範囲ですが、細いものもあります。
最後の数本は、齣数を調整しながら打ったので、標準より少なくなってしまいました。
全部で27本になり、4本ばかり余しました。
スタートが遅くなったこともあって、ここで薄暮となりました。


打った種駒は1本当たりにすると37個と言うことになります。
1袋500個丁度だとすると、標準より若干少なめの打ち込みになったかもしれません。

ピートモスと木炭を利用した土作り

2023年01月28日 | 畑:根菜類

当地、数㎝積もった雪も一昨日中にはほとんど消えました。
我が家ではピートモスと木炭を利用して畑の土作りを行っています。
我が家の畑は強粘土質土壌で、土が固まりやすく湿害を起こしやすいのです。
そのため、切りわらや落ち葉などを使って土壌改良に努めています。
ピートモスの利用もその対策の一つで、最も効果が持続すると感じています。
一挙には無理なので、毎年畑を変えながら順繰りに利用しています。
難点は経費が掛かること。特に今年は値上がりしており厳しい。
これまで継続的に225ℓ入り3袋を購入してきましたが、今年は2袋に。
作業するのは畑が空く冬期間、畑の状態を見ながら行います。
ダイコン、ニンジン、秋キャベツなどを穫り終えた後、直ちに作業しました。
これがピートモス。


欧州産のピートモスは長持ちするといわれているようです。
産地による差は不明ですが、ピートモス自体の効果が高いことは間違いありません。


ピートモスを全面に散らします。


大きな袋で重いため扱いにくい。
しかし、20ℓ入りの袋よりははるかに割安なので、我慢です。


次にくずの木炭。


これを全面に散らします。


これは、昔、父が作った木炭で在庫として残っているもの。
木炭は活性炭と同様の効果で湿害防止に有効とされます。
ピートモスは酸性なので、アルカリ性の木炭を組み合わせ矯正することも期待しています。


最低速度で出来るだけ深くロータリー耕耘。
重複して耕耘し、均一に混じるようにします。


最後に、仕上げの耕耘をして終了。


今回、耕耘する前にロータリー爪を新品に交換。
前の爪が大分減っていたので手応えの違いを実感しました。


長期貯蔵のカボチャが美味い

2023年01月27日 | 畑:果菜類

「冬至カボチャ」用に保存しておいたカボチャがまだ残っています。
これが作業場の中に保管しているカボチャ。寒くて暗く冷蔵状態でフラッシュ焚き。


近年は冬至カボチャにする貯蔵用の遅穫りカボチャが思うように出来ていませんでした。
昨年はそれなりの姿になり、比較的揃った果実になりました。
これが10月11日の収穫時のもので「雪化粧」5個、「白爵」1個を確保しました。


その後、冬至までに「雪化粧」2個を消費し、評価も上々。
冬至の時点で残っていたのが「雪化粧」3個と「白爵」1個。


冬至カボチャには助っ人が「白爵」を、小振りな「雪化粧」を我が家で1個使い、何れも上々の評価でした。
そこで、さらに1ヵ月以上保存してみることにしました。
3年前にも2個ほど残っており、悪くなかったからです。
その時はたまたま残っていただけで、品種も「白爵」でした。
今回は「雪化粧」を意識的に残してみたのです。


外観は収穫時から冬至、現在と色が結構変化しています。
全体的に色は白っぽくなった感じがします。軸は当然劣化していますが、皮はなめらかです。


若干ピンクがかってきたのは低温によるアントシアニンの発色でしょうか。


お尻の方も綺麗でかびや腐れも全く見られません。


冬至以降はほとんど冷蔵庫と変らない環境ですから保存に問題はないようです。
大きい方のカボチャを半分に切ってみました。


綺麗なオレンジ色で、劣化した感じはなくしっかりしています。
冬至の時とあまり変わらないように見えます。助っ人と分けて食してみることにしました。
一部をシンプルなカボチャ煮に。


ピーク時のホクホクとまではいかないまでも十分に美味しく食べられます。
「雪化粧」と言う品種は極粉質で貯蔵性が極めて高いため、しっかりさえ作れば長期に保存できることがよく分りました。