里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

長期保存中のタマネギとジャガイモの様子と管理

2025年02月10日 | 畑:土物類

現在、長期保存しているのはタマネギとジャガイモです。
同じく土物類のサトイモは大不作で年明け早々にはなくなりました。
これがタマネギ。


品種は中晩生種「ネオアース」。
例年のこの時期よりは若干少なくなっているようです。


「ネオアース」に出会って以来、この一品種に絞っており作柄良好の年が続いています。
とにかく大玉で品質良好にして貯蔵性が抜群。
長期保存で大事なことは、一にも二にもしっかり乾燥させることです。
その後はコンテナに入れ中に取り込み長期保存しますが、あまり重ねないようにしています。
今は少なくなったのでコンテナを集約しました。それでも無理に重ねてはいません。


乾燥不十分のまま沢山詰め込んで貯蔵するのが最も悪い。
腐敗したものを放置すると増えていくので取り出す際にはよく観察する必要があります。
これまで貯蔵中の腐敗は全くありません。
大玉は貯蔵性が劣ると言われますが、気にせず食しています。
大玉でもこれまで特に問題になったことはありません。要は乾燥なのだろうと思います。
しかし、500g級の特大玉は早めに消費しています。助っ人は駄目になるともったいないからと言う単純な理由。
結果的に今残っているのは多くが中玉です。


この時期になると、外皮が自然に剥け、綺麗なきつね色になっています。


但し、今年は1月中から萌芽するものが少し目立ちます。
今は2個だけが見えていますが、その様なものは極力早めに消費しているからです。


注意して見ていれば、そのまま放置せず僅かに芽が出たくらいで利用できます。この程度までならあまり実害なく使えます。
大寒になって逆に気温が上がったことなどの影響もあるのか。
個体差があるのは当然ながらこれまでの「ネオアース」から見ると若干多いのは気になるところです。
少し取り出してみると、外皮が自然に剥け綺麗な狐色になってきました。


昨年から春の端境期のため早生品種を少し植えています。しかし、貯蔵用は「ネオアース」一本です。
こちらはジャガイモ。覆いをしています。


近年不作続きでしたが、昨年は畑を変えマルチ栽培したジャガイモはまずまずの出来でした。
しっかりと乾燥させ、日の当たらない涼しい場所に保管しています。


品種は「男爵」。
昨年、初めて「とうや」を少し試しましたが、悪くないようです。
今残っているのは全て「男爵」。
例年に比べても大分少なくなり、小さいものが多くなってきました。


これまで腐敗は全くありませんが、萌芽を避けることは不可能です。
早ければ年内から伸び出すので放置すると芽が長く伸びたちまち芋は劣化します。
芽が出始めたらごく小さいうちに搔くようにします。
取り出す際に、まめに芽掻きをする以外に手立てはありません。


小さな芽は見えていますが、劣化せず十分に利用できる状態が維持できています。


以前は自種も取っていたので管理が少々面倒でしたが、今は全てを芽掻きし、なくなるまで消費します。


マルチ栽培のタマネギに早めのばらまき追肥

2025年02月06日 | 畑:土物類

越冬中のマルチ栽培のタマネギに追肥をしました。
天候が崩れそうと言うことで急ぎ例年より少し早めの追肥となりました。
種まきは9月6日、植え付けは11月4日。
4条の黒マルチが3ベット、植え付け本数は前年よりやや少ない450本ほど。


品種のメインはタキイ種苗の「ネオアース」ですが、前年から早生種を少し作っています。
カネコ種苗の「錦毬(きんきゅう)」と言う品種で、全体の15%ほど。
何と言っても貯蔵性抜群の「ネオアース」は絶対ながら春の1ヵ月ほどは端境期になります。
そこで早生種を試しています。
これがその「錦毬(きんきゅう)」。


昨年の経過から品種を変えようと思ったのですが、種が残っていたという消極的選択です。
前年は出だしはまずまずと見ていましたが、次第に生育がイマイチとなりべと病を発症。
今年は肥え切れを防ぐため元肥を多めにし、追肥も早めにすることにしました。
もともと苗が小振りだったので、想定していたような姿です。


葉色は良く芯も確かなのでこの程度なら良しとしましょう。
メインの「ネオアース」の生育は少々バラついています。


一部補植もしていますが、欠株はありません。
やはり苗が小振りだったので大苗で越冬することはないだろうと見ていました。


全体的にやはり小振り。ただ葉先が多少枯れるのはあまり問題ではありません。
芯の2、3葉がしっかりしていれば大丈夫です。


我が家の越冬時の姿は大概こんなもので、例年並みと言ったところ。
かなり貧弱な場合も結果オーライのことが多かったのでこの程度ならあまり気にしていません。
昨年は暖冬で、我が家としてはかなり大柄で越冬しました。大苗で越冬するとトウ立ちのリスクが高まります。
案の定暫くぶりでトウ立ちが見られたものの支障のない程度でした。
今年の姿は昨年に比べるとずっと小振りなのでトウ立ちの心配はないでしょう。しかし、逆に小玉になる懸念はあります。
「ネオアース」を作るようになって以来、大玉が続いているので、それは何としても避けたいところ。
追肥を少し早める理由でもあります。
これまでも何度か書いているとおり、昔は追肥をしない主義でした。
マルチ栽培では緩効性、遅効性の肥料を組み合わせ全量元肥でやるものとされていたのです。
ある時、高齢の方がマルチの上から肥料をばらまいているのを見て無駄なことをと思いました。
しかし、もしかしてと試しにやってみると目に見えて効果があったのです。
目に鱗と言うものですが、これが偶然だったのか理にかなっていたのかは未だ分かりません。
以来毎年続けており、特段悪かった憶えもありません。
我が家のマルチのベットは中高の かまぼこ形に作ってあります。
そもそもは排水をよくするためですが、肥料をばらまくのにも好都合です。
植え穴を狙ってやることはしません。粒状肥料をベットにバラまくだけです。


それで自然に転がり植え穴に入っていきます。


2、3粒から数粒は入っています。


もちろんマルチ上に留まっている肥料やベットから落ちてしまうものも多くあります。


しかし、何れ雨や雪で溶ければ流れて入り多少は役立つだろうとラフに考えています。
逆に植え穴に入りすぎると肥え焼けの心配があるかもしれません。
何れ水に溶けないことには効果がないので、予報を見ながら早めにやるようにしています。
途中からみぞれがパラつき出しました。これで上手く効いてくれれば有り難い。
長期貯蔵中のタマネギの状況については後日記します。

落ち葉をすき込み耕耘する土作り法

2025年01月14日 | 畑:土物類

我が家では、毎年落ち葉を利用して土作りを行っています。
12月早々、落ち葉を集めすき込みました。
ナラやクヌギなどの広葉樹の落ち葉は有用な資源です。昔は大量に集めて腐葉土や温床の材料にしたものです。
畑の土作りには落ち葉を腐らせ腐葉土にしてから畑に入れるのが理想。
しかし、それには大量の落ち葉を集める必要があり多大の労力と時間が掛かり負担が大きい。
そこで、実践しているのが畑への落ち葉の直接すき込みです。
今回すき込みを行ったのは冬場に利用しない2カ所の畑です。これがすき込んだ時のもの。
まず1カ所目。
集めた落ち葉を畑全体に散らします。


落ち葉の樹種は近くのケヤキやコナラなど。


厚さ数㎝が目安です。若干少な目ながら足で踏めばふかふかの感触があります。
我が家では土作りに切りわらのすき込みも行っていますが、その場合は窒素分を添加してやらないといけません。
炭素の割合が多い稲わらはすき込む時に窒素分を補わないと土中の窒素分を奪ってしまいます。
広葉樹の落ち葉は炭素と窒素の成分バランスが良いためそのままで大丈夫。
自然に土の中で腐って行くので落ち葉は理想的な有機物です。
ゆっくりと出来るだけ深く耕耘しすき込みます。


次にもう1カ所。
こちらは少し広い。集めた落ち葉を全体に散らします。


落ち葉はクリ、コナラ、ケヤキが主です。


よく混じるようゆっくり耕耘します。


落ち葉はあまり見えないくらいに土の中に入りました。
そして1ヵ月余り経過、1カ所目の所を再びロータリー耕耘。


落ち葉はかなり土に馴染みましたが、まだ甘い。


そして2カ所目も再び耕耘。


我が家の畑は粘土質なので落ち葉のすき込みが少しでも改善に繋がればと思いやっています。
この後も春の作付けまで少なくとも2回は繰り返し耕耘します。


タマネギはやや小振りの苗を植え付け

2024年11月05日 | 畑:土物類

タマネギの苗を植付けました。
我が家では例年11月第1半旬、通常11月3~5日頃です。
タマネギは冬期間の生育が玉の肥大やトウ立ちなどに影響します。
従って、種播きと植付けの適期は地域により異なります。
マルチの有無でも生育の進み具合に違いがあるため、マルチでなければ1週間ほど早めます。
一般的に冬越し時に大きくなりすぎればトウ立ちしやすく、小さ過ぎれば小玉になりやすい。
当然天候に左右されるので如何ともしがたい部分はあるものの経験則に従って適期に行えば納得できるというもの。
昨年は暖冬だったため立派すぎる苗を植えて軒並みトウ立ちと言った畑が散見されました。
畑の方はキュウリとナス1畝を強制終了させ急ぎ準備しました。
施肥してあまり日数に余裕がないため繰り返し耕耘しました。多少の不安はあります。
降雨があり、適度の土壌水分になっています。


自信がないのはこちらの苗。種まきは9月8日。
品種はタキイ種苗の中晩生種「ネオアース」。


そして、少しだけカネコ種苗の早生種「錦毬(きんきゅう)」


昔は2、3品種播いていましたが、近年は「ネオアース」1品種で賄っていました。
ただ、春の1ヵ月ほどが端境期になるので「錦毬」を昨年に引き続き試してみます。
昨年あまり良くなかったので変えようと思ったのですが、種が残っていたためという消極的理由です。
今年は肥料のやり方などを少し変えてみます。
昔ながらの苗作りですが、一言で言うと今年の苗は小さい。トウ立ちのリスクだけは少ないでしょう。
種播き後の発芽は揃って良かったのですが、その後度々の雨。
そのため不織布のトンネンル掛けを長くしたのが良くなかったようです。
葉色は淡く徒長、不織布を剥いだ後もなかなか清々とした感じになりません。
液肥を何回か施し、何とかそれらしくなってきました。
何時もなら揃った苗だけを植えるのですが、今年はそれほどの余裕はありません。
やや小振りながら根は白く綺麗なので、例年どおりの時期に植えることにしました。
これが「錦毬」。


これが「ネオアース」。品種による差はあまりありません。


マルチ穴に棒を使って植え穴を開けます。


イマイチの苗なので根が深く入るよう差し込みます。


この辺りが「錦毬」。元肥量を少し多めにしました。


植付け直後の苗はぐったりします。これはいつものことでしょうがありません。


下葉が多少枯れるのもやむを得ません。芯が立ってさえすれば大丈夫。
通常なら数日のうちには立ち上がってくるはずですがどうでしょう。
今回は助っ人がおり、短時間で植え付けは完了。


ざっと数えたところ植えた本数は450本ほどで目標より少なくなりました。
畝が短くなったようです。15%ほど早生種を植えました。
余った苗はしばらく補植用に取っておきます。
助っ人からはタマネギは野菜の中でも一番大事と言われています。確かに1作で1年間賄うので出来が悪ければ困ると言うものです。





サトイモとサツマイモを少し掘ってみるも不調

2024年10月15日 | 畑:土物類

サトイモとサツマイモを少しだけ掘ってみました。
こちらがサトイモ。


5月半ばに芽が出始まった種芋をそのまま植付けたもの。
昔は自家種を横穴に貯蔵しておき植付けていました。
いつの間にか助っ人が調達してきた種芋を植付けるようになりました。
近年は「蔵王いも」の名称で売られている種芋でしたが、今年のサトイモは「土垂(どだれ)」ということでした。
昔から我が家で作っていたのも「土垂」でした。粘りが強く美味しいサトイモです。
但し、茎葉はやや小柄で芋も小振りなのが特徴。
今年のサトイモは出だしから生育はイマイチ。昨年に続きサトイモにとっては厳しい天候でした。
畝には黒マルチをしており、最後まで剥いでいません。
生育前半から雨不足、8月には日照りで下葉が枯れ上がるものが多かった。
極端に生育が悪いままの株もあります。


9月になって急に雨が多くなり多少復活。
それでも株は小さい。「土垂」なのでなおさらです。


3株だけ掘ってみました。

子芋だけにバラしてから持ち帰ります。


一言で言って不調です。しかし、株の姿から見て数も大きさもこんなものでしょう。
強粘土質土壌なのでなかなか上手く作れていませんが、とりわけ今年は厳しい、
纏めて掘るのは11月です。
こちらはサツマイモ。


今年は昨年までジャガイモを作っていた畑に植付けています。
山砂を客土したので、我が家の畑では唯一粘土質土壌ではありません
苗は専ら助っ人が調達してきます。
昨年までは黒マルチの畝に植付けていましたが、今年はマルチをしていません。
品種は「ベニアズマ」。


何時も蔓ぼけ傾向になるので元肥はほんの僅か。
苗が甚だ悪い上、異常乾燥だったため活着も不良。それでもそれなりに復活しました。
追肥もしていないのでさすがに肥料不足のよう。蔓返しもしていません。
植付け後の立ち上がりがあまりにも悪かったため助っ人が追加で調達してきた「べにはるか」。


こちらもほぼ放任。さすがに栄養不足のようです。
「ベニアズマ」を3株掘ってみました。


予想通りと言ったところ。大きさは手頃です。
しかし、植付けた本数は相当数あるので、結構な量になるかもしれません。
小生はサツマイモは天ぷら1、2枚あれば十分なのですが。