里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

群生化した万年青はさらに殖えた様子

2022年01月31日 | 野山

我が家の栗の大木の下に万年青(オモト)が小さいながら群生化しています。


万年青は縁起物とされます。
気になっていましたが、12月初め頃にチラッと見たきりでした。。
例年なら年末年始に見に行くのですが、今年は喪中とあって放置していました。
しばらくぶりで見に行ったところ、落ち葉に埋もれていました。
笹竹も生えており、遠目にはよく見えません。


落ち葉を払い、笹竹も切ってやると沢山現れました。


数が殖えているようです。
1年前は、これほど手前まではなかったように思います。


小さな株まで数えるとざっと50株くらいあります。


ただ、笹竹などが生えたせいか、葉幅の狭いものが多いような気がします。
ここに万年青があることに気づいたのはいつ頃か、記憶に定かではありません。
誰かが植えるような場所ではないので。自然のものであることは確か。


自然発生することもないので、鳥が種を運んだ可能性が高いのではと思っています。


いずれにしろ、この栗の木の下が気に入ったと言うことなのでしょう。
実も少なく綺麗ではありませんが、自然のままのところが良いと思っています。


反対側は前より勢いが良くないようです。


やはり笹竹などが生えたことが影響しているのかもしれません。
こちらの実は少々綺麗なものが見れました。
リュウノヒゲの群青の実とのコラボも嬉しい。


庭に移植したり、鉢植えにすることも可能ですが、自然のままにしておくつもりです。
ただ刈り払いなど環境保持は心がけたいと思います。





原木シイタケの仮伏せをする

2022年01月30日 | 山菜

原木シイタケの仮伏せをしました。
原木の仮伏せは保温、保湿をして菌を伸ばすための作業です。
前日に終日掛けて植菌した原木。




近くの場所なので一輪車で運びます。


仮伏せする場所は自宅のすぐ側。
以前は、家裏の日陰になるところに仮伏せしていました。
昨年初めて下がコンクリートたたきになっている所に仮伏せしたところ問題なさそうだったので、今年も同じ場所で仮伏せすることにしました。


ここは日が射します。
気温があまりに低いので、この方がよいのではないかと判断しました。
それと、近くに水道があるため散水するのに好都合なのです。
なお、一番下の2本はほだ木ではありません。栗の木を置き台にしています。
原木はスペースの関係で縦横に積み上げました。


本来は原木を一方向に薪積みにするようなのですが、どうでしょう。


ここで、軽く散水してみました。
昨年、結局は程なく散水することになったので、今年は初めから少し水分を与えておきます。
果たして、どんなものでしょう。
直射を防ぐため、古いコモで周りに覆いをしました。


コモは防寒にもなると思います。かなりのボロコモで仮伏せが終われば処分です。
最後に、全体を古ビニールで覆いをします。


シイタケ栽培は自己流で自信はありません。
うまく菌が吹き出てくれますか。2~3週間後に確認します。


原木シイタケの植菌をする

2022年01月29日 | 山菜

原木シイタケの植菌をしました。
原木は、先日切り出し、作業場の下屋に運び込んでいたナラの木。


切り口に僅かにひび割れが出てきたのでタイミングと判断しました。
種駒は日本農林種菌の「すその360」という品種で500個入り。


なじみの農業資材屋さんから購入したもの。3袋準備しました。
全て使い切ったところで終了します。
簡単なマニュアルを確認しながら作業を行いました。
電動ドリルを使って穴を開けます。


穴の直径は8.5ミリ、深さ20数センチ。
穴の数の標準は、長さ1メートルの原木の場合で太さの直径の4倍となっています。
我が家の原木は長さ90センチなので換算すると直径の3.6倍。
穴の間隔は15~18センチ、列の間隔は3~4センチで千鳥に植え込みます。


切り口近くは数センチのところに穴を開けます。


最初の1本を計測すれば、あとは目測です。
穴を開けたところに種駒を入れていきます。


ある程度種駒を並べてからまとめてハンマーで打ち込みました。


原木1本打ち込み終わりました。


枝切りした周辺は多めに種駒を打ち込みます。


終日掛かって植え込みが完了です。


シイタケ原木は直径10~15センチが理想と言います。
それを上回る太さのものもありましたし、細いものも若干ありました。


40本ほどになりました。1本当たりにすると種駒40個弱と言うことになります。
最後の方は打ち込みが標準より少なかったかもしれません。
最後の数本で種駒の打ち込み数を少し調整したような結果になりました。


墨彩画「ヤブコウジとリュウノヒゲ」

2022年01月28日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙 

今、この辺りの里山ではヤブコウジとリュウノヒゲがごく普通に見られます。
普段は誰も気にもとめません。地味な存在です。
それでも、光沢のある小さい赤い実と群青の実は一服の和みを与えてくれます。
大概は別々の場所にありますが、コラボすることもあります。
そんなところを画にしてみました。
リュウノヒゲは別名ジャノヒゲ、この辺りでは専ら猫玉。昔は竹鉄砲の弾にしてよく遊んだものでした。
実際の姿は細い葉が密生して覆い、実は中に隠れています。
葉は大幅に省略、踊るように描き、群青の実を主張しました。


広葉樹林の落ち葉を畑にすき込む

2022年01月27日 | 畑:根菜類

我が家の近くには広葉樹の林があります。


この林の樹種は主にクヌギです。
里山では、昔から落ち葉を有効に活用してきました。
この林は両親健在の頃、専ら落ち葉を集める場所としていました。
そのため、敢えて伐採をしなかったため大木になっています。


傾斜の緩い南斜面で、雪が降ってもすぐ溶けます。
大木で葉がいっぱいに茂るため下草があまり生えず、さながら落ち葉の絨毯のようです。


かつては落ち葉を大量に集め、それを育苗の温床の熱源としていました。
さらには腐葉土や堆肥として再利用しました。


落ち葉は里山の有効資源として効率的な循環がなされていたのです。
ただし、それには多くの労力が伴います。今それを実践しようとすると容易ではありません。
せめてもということで行っているのが、落ち葉の畑へのすき込みです。
本来なら落ち葉は一度積み込んで腐葉土化し、堆肥として利用するのが望ましい。
しかし、少しばかりの落ち葉ではだめで大量に必要です。
それで、嵩張ったままの状態で畑にすき込んでしまうことにしたのです。
我が家の畑は粘土質が強いため、土壌改良が不可欠です。
この畑には一度山砂を客土し、その後は落ち葉のすき込みを毎年続けています。
すでに、しばらく前に集めた落ち葉を全面に散らしておきました。


土が全く見えません。


かなりの厚みになっています。


稲わらの場合は炭素成分が多いので、腐るためには窒素分が必要です。
ですから窒素分を補給してやらないと、窒素が欠乏してしまいます。
広葉樹の落ち葉は炭素と窒素の成分バランスが良いので自然に腐葉土化していきます。
最低の速度でできるだけ深く、重複して耕耘します。


最後にもう一度全体を耕耘。




耕耘した後は、沢山の落ち葉があったようには見えなくなります。


歩いてみると違いが分ります。ふかふかして非常に軟らかい。


客土と落ち葉のすき込み効果で、かなり土壌改良になっているように感じます。
少し遅れてしまいましたが、今年も終わらせることができました。


畑の土壌改良にピートモスと木炭

2022年01月26日 | 畑:果菜類

ピートモスと木炭を使って畑の土壌改良をしています。
我が家の畑は粘土質の強い土壌です。土が固まりやすく、水が抜けにくい。
一方で、ミネラル分が豊富で肥料持ちが良いため、上手に作れば美味しいものができます。
それで、対策の一つとして用いているのがピートモスと木炭。
ピートモスは結構経費が掛かるので全ての畑に一挙にはできません。
やるのは畑が空いてくる冬期間ですが、予定より少し遅れました。
今年は少雪といえども繰り返し降るため、畑の乾きが良くありません。
ここ何日か天候が良く、ようやく機械が入る程度にで乾きました。
今回は3カ所に分かれています。畝を高くした所は一度耕耘。

まず畑を平らにします。


これがピートモス。3袋購入しました。


225リッター入りと大きな袋のためやや扱いにくい。
ただし、20リッター入りの袋よりはずっと割安です。


ほぼ毎年このくらいを順繰りに畑を変えながら使っています。
欧州産のピートモスは長持ちするといわれています。
真偽のほどは分りませんが、ピートモス自体に持続性があるのは間違いなさそうです。
ピートモスを全面にできるだけに均一に散らします。


平畝に近い畑は耕耘は省略し、全面に散布。


次に、木炭。


くずの木炭を全面に散らします。


これは、30年以上前に父が生前作ったもので、在庫として残っています。
耕耘を省略した畑の方にも同様に。


木炭は土壌改良とともに活性炭効果で水はけを良くすると言われています。
ピートモスは酸性なので、アルカリ性の木炭とは組み合わせが良い。
最低速度で深くゆっくりとロータリー耕耘。


重複して耕耘し、均一になるようにします。最後に、仕上げの耕耘。


少し水分が多めだったものの綺麗に仕上がりました。


ピートモスは育苗床土に使われることが多く、直接畑にやることは少ないでしょう。
継続的に使ってみると、効果が長持ちすることが実感できます。


ターサイと縮み雪菜を比べてみる

2022年01月25日 | 畑:葉菜類

11月半ばから株間を広げつつ抜き取り収穫を始め、2ヵ月余り。
ターサイと縮み雪菜は厳寒期に姿が大きく変わります。
姿が非常に似ていますが、日を追って違いがはっきりしてきました。
作り方は同じで9月21日の種播き。バラ播きです。
施肥と畝立てにミスがあり、一部に肥え切れ症状が出たのはまずかったですが。
ターサイ。


厳寒期になると葉が地べたに這いつくばった状態になります。


株間を十分に広げておかないと重なってしまいます。
抜き取り収穫を進め年内には30センチ間隔くらいにすべきですが、できていません。


低温で葉は一層濃緑になり厚みを増します。


縮みはより強くなり、外葉は次第に枯れて全体が小さくなってきます。
ピーク時の大きさから見ると大分小さくなりました。


縮み雪菜。


収穫の進み具合もターサイと同じです。
縮み雪菜はターサイの変異した株から育成されたと言われています。
初めのうちはターサイとほとんど区別がつきません。
しかし、今でははっきりと違いが出ています。
葉は横に広がっていますが、まだターサイのようには地べたに這いつくばっていません。


葉色はターサイより鮮やかで光沢があります。


葉柄が長く、縮みが細かくて多数。厚みはターサイの方が厚いか。


次第に外葉は枯れてはきますが、ターサイのように目立って小さくはなりません。


比べてみると全体的に縮み雪菜が一回り大きい。右がターサイ、左が縮み雪菜。


厳寒期になると、扱いやすさと見栄えで縮み雪菜が優るようです。
ターサイも縮み雪菜も一段と旨味を増しています。
しかし、ターサイはほとんど店に出回ることがありません。
縮み雪菜が普通に出回るようになり、市場性で両者にははっきり優劣が付いたのかもしれません。


文化財級育苗ハウスの点検と補修

2022年01月24日 | 田んぼ

我が家の水稲育苗ハウスは、正に文化財級。
耐用年数の数倍以上。40年を越えているでしょうか。記憶も定かでありません。
このようなタイプのパイプハウスはもう見かけません。
両親が健在の頃、我が家には数棟のパイプハウスがありました。
老朽化したので解体し、使えるパイプをこのハウスに集約しました。
全ての支柱をダブルにし、通常の2倍の本数にしたのです。
老朽化はしているもののダブル支柱なので大幅に強化されているはずです。


さらに筋交いをし、パイプどうしを縛ることでも強化を図りました。
それでも、大雪や強風被害のリスクは避けられないので、今は水稲育苗期間だけの利用です。
過去に2月の重いドカ雪でさんざん苦労しているので、もう無理はしません。
昨年の育苗時の黒マルチは張ったままです。
今年はもちろん張り変えますが、育苗時の均平などの手間を省くことができます。
冬期間にやっておかなければならないのが点検と補修。
まず針金の締め直し。


補強杭の点検と締め直し。今年は杭の取り替えはありません。


一番は被覆ビニール抑えのマイカー線を止める足場用パイプの点検。
この昔ながらのハウスはマイカー線が命です。
足場用パイプを固定する杭は、山から切り出した栗の木。
栗の木の杭は市販の杭よりはるかに強い。
ただし、このように次第に腐ってきます。

点検しながら弱っているものを交換します。
一挙に交換するのは大変なので、数年で一巡する程度が目安。
この杭はすっかり腐っていました。

新しい杭と交換します。


杭を掛矢で打ち込みます。


太い針金で縛ります。


こちらも新しい杭と交換。


針金でしっかり縛って出来上り。


さらに数本を交換しました。経費はほぼゼロ。里山資源の有効活用です。
側ではスイセンが咲き始めており、一時の和み。


水墨画「人参と葱」

2022年01月23日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙 

ニンジンとネギは秋冬期の代表的な野菜です。
中でも厳寒期の今が最も美味しいと言って良いでしょう。
強い低温から身を守ろうと体内糖度を高めるため甘味が増します。
元が甘いニンジンは、果物並みの糖度にまで高まります。
皆が、甘い甘いと異口同音に言うのも当然でしょう。
しかし、旨くなるのは糖度が高まるためだけではないはずです。
その野菜そのものが持つ旨味、ビタミンやミネラルなどあらゆる成分が濃縮されるからでしょう。
また、柔らかさや歯触りなど味以外のものも旨さに関係しています。
最近、テレビを見ていると、旨い=甘いが同義語のように使われているように感じます。
食レポなどでは、甘いの連発で、さして甘味を求められない作物にまで「甘い甘い」。
甘さ以外に作物本来の持つ旨さを伝える表現がないのかと思ってしまいます。







一段と甘味増す冬ニンジンと長ネギ

2022年01月22日 | 畑:根菜類

厳冬下、様々な野菜が低温への自己防衛反応で体内糖度を高め甘味が増します。
中でも、皆が「甘い、甘い」と異口同音に言うのがニンジンとネギ。
これが冬ニンジン。


ニンジンは2回に播いており、これは2回目。8月8日に播いたもの。
1回目の秋ニンジンは終了し、2回目の冬ニンジンを穫り始めたところ。
品種はトーホク種苗の「黒田5寸陽彩」。
今年は量が多く、半分は囲いに回し、半分は畑にそのまま残しています。


ニンジンは根が完全に土中に入っているので、凍害の影響をあまり受けずに済みます。
ただし、ドカ雪に見舞われれば、穫るのは大変。
一方、強粘土質のため乾燥して土が硬くなっても、簡単には引き抜けなくなります。
今年は幸か不幸か、少雪が降っては溶けを繰り返しているため適度に湿って抜きやすい。
さすがに葉は倒れ、少し黄ばんできました。


まだ沢山残っており、手頃なニンジンが穫れています。


5寸は15センチですが、20センチくらいのものが多い。


今のニンジンは甘味が際立っています。
これが囲いに回し、埋め込んだニンジン。


取り出しやすいように10本くらいずつ纏めて葉の根元を縛って埋めています。
手を付けるのは大分先になるでしょう。


長ネギ。


品種はタキイ種苗の「ホワイトスター」。
長ネギは10月から穫り始め、穫り続けていますが、厳寒期の今がとりわけ旨い。
葉は垂れたり折れたり、寒さに必死に耐えている様子が窺えます。


寒さで凍みてしまいますが、大丈夫。


甘味、旨味が一段と濃くなりました。
もっと土寄せできれば白根(軟白部)を長くできるのですが。
湿害対策を優先して浅植えに変えたので、これが限界。


青みが残ってしまうのは残念ながら、柔らかさは確実に増しています。


少し纏めて穫り、家のすぐ側に小さく囲って置くようにしています。
こちらは、白根(軟白部)を確保するため、曲がりネギ風にしてみたもの。


少し始めるのが遅かったですが、かなり新葉が立ってきました。


穫るのはあとしばらくしてからになるでしょう。
今年はニンジンもネギも豊富にあるので皆にバリバリ食べてもらいたい。




里山にヤブコウジとリュウノヒゲ

2022年01月21日 | 野山

今の時期、里山では赤い実を付けたヤブコウジが楽しめます。
群生とまでは言えないまでも、まとまって生えている所があります。


この辺りが多いところ。


ヤブコウジは小さい。赤い実を着けていなければ見逃される存在です。


赤い実も1株に1、2個と言った程度のものが多い。


それでもまとまると結構見応えがあります。
昔は何の感慨もありませんでしたが、歳を重ね悪くないと思えるようになりました。
この辺りにも少しまとまってあります。


可愛いものです。歳を取ったと言うことなのでしょう。






杉の木に生えたヤブコウジ。




長い間、ヤブコウジの別名は一両と思っていました。
縁起物としての万両(マンリョウ)、千両(センリョウ)、百両(カラタチバナ)。
そして、十両がヤブコウジと知ったのは近年です。
長く、大いなる勘違いをしていたのでした。
一両はアリドオシと知りましたが、見たことはありません。
我が家の庭にはセンリョウ、マンリョウはありません。
ヤブコウジは自然に生えています。数株はあるので数十両になるでしょうか。
裏山にはリュウノヒゲが群生しています。


昔から自然に生えており、繁殖してグランドカバー化しています。


園芸種と違い葉は細くて長く、非常に密に出ています。
別名ジャノヒゲ、ですがこの辺りでは専ら猫玉。


今、群青色の光沢ある実を着けています。これが猫玉の由来でしょうか。
幼少の頃はこれを竹鉄砲の弾にして遊んだものです。
このように自然に実が見えるものは少ない。


大概は沢山の葉に隠れて殆ど見えません。


葉をかき分けると中に綺麗な実が見えます。




庭にも勝手に生えています。
始末に負えないと思うこともありますが、雑草抑止や流土防止になっています。
ヤブコウジとリュウノヒゲのコラボを見ることもあります。







これぞ「寒締めホウレンソウ」

2022年01月20日 | 畑:葉菜類

今日は大寒。
今年は厳冬で、当地方にも雪雲が流れ込み数センチまでながら降雪が繰り返しあります。
最低気温もー5℃程度に下がることも度々。
ホウレンソウは秋から冬にかけて穫るよう4回に播いています。
これは3回目に播いたホウレンソウ。


品種はサカタのタネのクロノス。
10月15日の種播き。バラ播きで、薄く播いています
これは、当初から1月に寒締めホウレンソウとして収穫するつもりで作っています。
発芽、生育とも順調で、年内には収穫できるくらいまで大きくなっていました。
厳寒期でも覆いはしません。
さすがに、この厳寒ではほとんど生長はしていないでしょう。


すでに3ヵ月以上経っていますが、穫り始めて間もない。
強い低温で地べたに張り付くようになってきました。


葉色は濃緑。光沢があるものよりややくすんだものが多い。
葉肉はいかにも厚く、縮みが強く出ています。


そもそも、この品種は本来縮みのない品種です。しかし、連日の氷点下では縮まざるを得ないのも当然。


「寒締めホウレンソウ」とは、ハウス栽培のホウレンソウを収穫期にハウスを開放し外気温に2週間程度晒してから穫るものを指して使っているようです
我が家のは露地の自然環境の中で、常時低温の中で育っているので、これぞ正に「寒締めホウレンソウ」でしょう。
糖度とビタミン含量が高まり、旨味が増します。
これは助っ人が収穫したもの。数株でいっぱいに広がります。


一株でも。


旨いホウレンソウの印として縮みを一層際立たせたものが「縮みホウレンソウ」。
これは敢えて縮みの出やすい品種を用いて真冬に穫るもので、当地方でも作られています。
こちらは4回目に播いたホウレンソウ。


10月30日の種播き。
12月から不織布のべた掛けをしています。発芽、生育とも順調。
品種は2品種で、これがクロノス。

不織布下でも縮みが見えてきました。


こちらがソロモン。しばらくぶりで作りました。

今収穫しているホウレンソウの後、2月から予定通り穫れそうです。


長期貯蔵のタマネギとジャガイモ

2022年01月19日 | 畑:土物類

夏のうちからずっと貯蔵し、食しているタマネギとジャガイモ。
時折チェックする必要があります。
一番は腐敗。知らずにいると増えていきます。
そして萌芽。この時期になると新芽が伸びてくるので、放置すると萎びてきます。
まずタマネギ。


品種は「ネオアース」。
タマネギは吊しとコンテナに並べて乾燥した後、中に取り込んで貯蔵します。
コンテナのまま、少なくなるに従って集約しています。


「ネオアース」は貯蔵性が抜群。そして品質に優れています。
まだ腐れや萌芽は全く見られません。


タマネギが貯蔵中に腐敗する一番の原因は、乾燥不十分で沢山重ねて貯蔵すること。
大玉は貯蔵性が劣ると言われるため大玉から消費していましたが、今年は玉の大小を気にせず食しています。
乾燥と貯蔵をしっかりすればあまり気にすることはなさそうです。


昨年は特に萌芽が遅く、少々芽が伸びてはきたものの4月一杯食していました。
同じ品種でも萌芽には年次差があるようです。
このペースなら十分春まで消費を賄うことができるでしょう。
色や形もタマネギらしい姿を保っています。一皮剥くと光沢のある綺麗なきつね色です。


ジャガイモ。


品種は「男爵」。
ジャガイモは不作でした。
しかも大玉は少なく、中玉、小玉が多い。


それだけに貯蔵中腐敗が出ないようしっかりと乾燥させました。
そして、段ボールに詰めて日の当たらない涼しい場所に保管しています。


芽はかなり出てきました。例年より芽が出るのが早い気がします。
やはり10月からの気温が高く経過したため、萌芽は早まったようです。
芽を伸ばしてしまうと栄養が奪われ萎びるので、芽が出始めたら即搔くように努めています。


一昨年までは一部を自種に取っていましたが、昨年から全て購入種にすることにしました。
ですから、芽は出たら全て搔いてしまえばいいので躊躇することもありません。
やはり自種より購入種の方が出来が良い。
不作だったので、春まで賄えるかと思いましたが、このペースなら問題ないでしょう。
肌は綺麗です。


こちらはサトイモ。


量も少ないので発泡スチロール箱数箱に入れ、中に取り込んで貯蔵しています。


昔は貯蔵用の横穴に保存していました。
昨年のサトイモの出来はまずまず。まだ結構残っています。
土付きのいかり芋の状態で保存します。その方が貯蔵性が高い、


必要な都度取り出し、子芋にバラして少し乾かします。


今冬の野菜は大概安値になっています。そんな中タマネギとジャガイモが高い。
少し大げさな言い方ながら、タマネギ1個とキャベツ1個が同じと言った様相。
北海道産が夏の天候不順で不作だったためで、滅多にない市況が続いています。



ナバナ「寒咲花菜」は厳冬にも耐え旨い

2022年01月18日 | 畑:花菜類

寒冷地なので当然とは言え、今年の冬は厳しい。
当地方は西高東低の気圧配置で大雪になることはありませんが、今年は雪雲が流れ込む回数が多い。
数センチの雪が積もっては溶けるを繰り返しています。
真冬が盛りになるナバナ類の一種「寒咲花菜」。


外葉がすっかり垂れ下がりました。もう終わったかのごとき。
しかし、これで終わりではありません。まだ大丈夫。


外葉はぐったりしていても中心部の茎立ちは殆ど立っています。


今年の「寒咲花菜」は例年より早く11月半ばから穫り始めました。
わき芽(側枝)の穫れ始める12月半ばから収穫最盛期。
主枝はできるだけ数芽で切るようにしていますが、下位の節が詰まっているため実際には10本くらいの側枝が出ることが多い。


全体で言うと側枝の収穫は半分程度になっているでしょうか。


伸びている側枝(子茎)も萎れたものは凍害でダメですが、まだ殆どが立っています。
これまでの経験で、「寒咲花菜」はこの程度ならしぶとく耐えることが分っています。


他の冬野菜と同様、糖分を蓄え、体内濃度を高めて耐寒性を増すのです。
さすがにこの寒さでは花が咲くまでには至りません。蕾の状態で収穫です。


穫り終わった側枝(子茎)からは、さらにわき芽が出ています。


これが孫茎に当たります。どのくらい生長してくれるか。
もちろん伸びは抑えられるものの、厳寒に耐え春先まで穫り続けたいところ。
数株収穫してみました。
まだ、十分なボリュームを保っています。


店で菜の花として売られる場合は、もっと短く切られます。
自家用にはこのくらいの長さで、花芽、茎、新葉余すことなく食べられます。
厳しい冷え込みで、益々軟らかく旨味が増しています。
こちらは同じくナバナ類のアスパラ菜。


さすがにかなり傷んでいます。
穫り始めも早かったので、外葉は枯れたものが多い。
しかし、まだ茎が立ち花が咲いています。これは孫に当たる茎です。


シンナリしてしまえば完全な凍害。あとどのくらい頑張れるか。


水墨画「凍み豆腐」

2022年01月17日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3 

凍み豆腐は当地方での言い方です。
普通は凍り豆腐、西の方なら高野豆腐が一般的でしょうか。
幼少の頃になりますが、我が家でも作っていました。
我が家では竹で編んだ「わらだ」と呼ばれる道具に豆腐を広げて干していました。
干し柿などと同様、貴重な保存食だったわけです。凍み大根、凍み餅なども作っていました。
凍み豆腐は厳寒期の寒風に晒されることで、凍結と解凍が繰り返され出来上がります。
今は冷凍庫で強制的に凍らせることが多いのでしょうか。
今でも店には藁で編まれた姿で売られています。
横竹に吊した凍み豆腐が寒風に揺らされる風景を想像してみました。
残念ながら、裏打ちの仕上がりが良くありませんでした。