里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

秋の庭や石垣に咲くは小菊かスプレー菊か

2024年11月23日 | 

秋になると我が家の庭や石垣に小菊が咲き、そこはかとなく匂いが漂います。

さしたる手入れもせず自然に増殖したものながら、結構種類があり愉しめます。


今年の咲き始めはほぼ例年並。長期間咲いているのが小菊のよいところです。




珍しくも母や助っ人が植えたものは少ない。
玄関前にある唯一のポンポン咲き。これは確実に母が植えたものです。



他の多くは元々は小生が植えたもののはずで、かなり前に知人から頂いたもの。




当初は石垣近くの庭外れに植えたものですが、それが自然に繁殖。
今では庭ではないところで咲いている小菊もあります。



助っ人が咲き終わった後に切り戻す程度の管理をしてくれます。その際、移植したり株分けしているものもあるでしょう。



この中には小菊としては花の形や大きさが小菊らしからぬ花もあります。


これなどはスプレー菊ではと思うことが度々ありました。


植物音痴の小生は小菊とスプレー菊の違いがよく分りません。
知人はあくまで小菊として持ってこられたので、全て小菊と言うことにしています。
それでも未だ悶々とすることがあります。


石垣の隙間には色んな植物が自然に生えています。
いつの間にか小菊も定着しました。これも頂いた小菊の一つです。


庭に植えてから20数年経っているはずですが、いつ頃に石垣にも咲くようになったかは定かでありません。


頂いた当時は小生どちらかというと花より団子の方で、それほど吟味して植えたわけではありません。
それが自然に定着するのですから植物の生命力、深遠さに驚きます。



11月には各地で菊花展があり小菊の盆栽や懸崖作りなども見ることが出来ます。
残念ながら小生そのようなテクニックを持ち合わせていません。それでも気ままに自然に咲く小菊も悪くないものです。
特に石垣と小菊のコラボは意図したことではない愉しみになっています。
実用的にも小菊は長持ちするためこの時期仏壇の生花として非常に重宝しています。


秋の山野草を愉しむ

2024年11月09日 | 

この時期、庭で咲く秋の山野草を愉しみます。
今年の開花は全般的にほぼ平年並から若干遅い程度といった感じでしょうか。
ホトトギス。


10月半ばくらいから咲き出しほぼ満開と言ったところ。
数年前イノシシが庭に侵入し荒らしたため一時壊滅に近い状態になりました。
かなり回復し、以前に近い状態に群生化してきました。


花弁の多数の斑点が野鳥のホトトギスの胸に入る模様に似ているのが名前の由来と言います。


ツワブキ。


数日前にほぼ満開になりました。例年より少し遅い。


玄関のすぐ前で以前ここにはアズマシャクナゲの大株がありましたが、枯らしました。
その後に助っ人が植えてくれたもの。玄関のすぐ前なので否が応でも鮮やかな黄色が目に入ります。


ダイモンジソウ。


以前はもっと沢山ありました。かなり薄くなってしまい風前の灯火といった感じに。
剪定などで周りの庭木の環境が変わってしまったことが原因かもしれません。
見るからに小さな大文字。白い花を健気に咲かせており好きな野草です。


ピンクのダイモンジソウ。


タマスダレ。


ピークは完全に過ぎ実を着けていますが、実に長く咲いています。
白い花がやけに目に飛び込んできます。


シュウカイドウ。


少なくなってしまったシュウカイドウですが、細々ながら未だしぶとく咲いています。


ベンケイソウ。


いつの間にやら石垣の方々に定着しました。


昨年は日照りの影響か花が殆ど見えませんでしたが、今年は結構咲いています。
生命力の強さに驚かされます。


これは草本ではなく花木で、マユミ。


ピンクの沢山の実を着けています。今年は多い。


ウメモドキ。


昨年殆ど実を着けないでしまったのですが、今年は復活。
やはり秋の庭にはこの真っ赤な実がなければ寂しい。




今年のキンモクセイはほぼ平年並で花数が多い

2024年10月07日 | 

我が家のキンモクセイは大木で、自宅の直ぐ側にあるため香りも強力です。
キンモクセイは秋を香りで知らせてくれる樹木です。花よりも香りで開花に気付くこともしばしば。


キンモクセイは夏から秋にかけての気象にかなり左右されるようです。
開花には年次変化があり、気候の特徴を表す指標にもなりそうなので毎年記録に留めています。
我が家のキンモクセイは樹齢50年を超えるくらいになっていると思うのですが、定かでありません。
管理の手が回らず放置していたのは問題でした。
キンモクセイは生長が早く高さが二階建ての作業場の屋根を越すほどになっています。


これまでの経験から我が家のキンモクセイの平年の満開は9月末から10月早々です。
一昨年2022年はその範囲でほぼ平年並でした。
その前年2021年は開花が早く彼岸前の9月20日には満開となりました。
昨年2023年は全く逆でかなり遅く10月10日過ぎの満開。
今年のキンモクセイは10月2、3日がピークでした。写真は一昨日のもので満開をやや過ぎ掛けています。


この数年でもキンモクセイの開花期は相当に異なります。
特徴的な年が続きましたが、今年は僅かに遅めながらもほぼ平年並の範疇と思われます。


キンモクセイの開花は気温が低いと早まり、高いと遅くなると聞きます。
今年は昨年に引き続き猛暑でした。しかし、お盆以降の天候はかなり不安定。9月は雨が多かった。
気温は高かったものの昨年ほどには開花が遅くなる天候ではなかったと言えるのでしょう。


大木なので無数に咲き、遠くからでも香りを感じます。
昨年は開花の揃いが悪く花も少なめでした。
今年は対照的に花数は遙かに多く揃いも良い。これが例年の我が家のキンモクセイです。


すでに殆どの花が満開を過ぎているようです。匂いも2、3日前がピークでした。


根元の方はこのようになっています。


正直なところ大木になったこのキンモクセイをどうしようか思案しているところです。
毎年下枝を切ることで凌いでいるものの大きくなりすぎました。
今どき、我が家への訪問者はまずこのキンモクセイを話題にします。
この時期の象徴的花木になっているので伐採してしまうのも忍びない。
秋を象徴する花の一つ彼岸花。


例年より若干遅い開花のようですが、周囲の花は殆どが枯れてきました。
我が家の石垣前のヒガンバナだけはまだ満開。

石垣の輻射熱で他よりは明らかに気温が高いために開花に影響を及ぼしていると推測されます。
こちらも秋を象徴する花の一つコスモス。


しかし、一部を除きピークは完全に過ぎ、枯れた茎葉が目立ちます。

今やコスモスは真夏のうちに満開になるのが常態化してきました。
このままなら秋桜の名の通りに秋に満開になるのは昔話となるかもしれません。

お盆に向けた我が家の花

2024年08月13日 | 

台風5号で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
当地は予報に反しほんの僅かの雨。一向に日照りは解消されません。
今年は少し地域がずれただけで天候に大きな違いがあるのは何故なのでしょう。
今日は盆の入り。当地方はいわゆる月遅れの盆です。
幼少の頃、よく墓参りのための花を野山で摘んでくるよう言いつけられたものでした。
記憶も朧気ながら、キキョウやオミナエシなどが子供でも容易に見つけられたような気がします。
今はこの辺りでも自然のものはほとんど見かけなくなりました。
もっとも野山に行って天然の花を採集するような行為自体が遠い過去のものとなりました。
墓地で見かけるのも明らかに購入したと分る花が殆どです。
それでも我が家では少しでも自前の花をと言う気持ちではいます。
それは母健在の頃に植えたものが多く残っているからです。過日記したグラジオラスなどですが、そのほかにもあります。
まずはキキョウ。


これは、株立ちになっており、毎年密集して咲きます。株の由来は分りません。


早くから咲いており、すでに枯れたものも大分あります、しかし蕾が多数あり次々に咲いてきます。
キキョウの良さは鮮やかな濃い青。濁ったところがないクリーンな冴え冴えとした青です。
枯れた花は摘んでやれば切り花として十分使えます。
こちらは、少し離れた庭とは言えない所にあります。


実生で自然に定着したと思われます。


株立ちのキキョウよりは遅れて咲いてきます。


キキョウは秋の七草の一つでもあり、秋の花と言うイメージです。
実際には7月中頃から咲いており真夏に花盛り。しかし、今年の立秋は8月7日なのでやはり秋の花でよいのでしょう。
次にこの花。


これも母が植えたものでしょう。長い間名前を知らずにいました。


ミヤコワスレに似ているので、ある時「ミヤコワスレに似た花」で検索してみると分りました。
ボルドーギクに間違いないようです。


北アメリカ原産の菊で、別名アメリカギクとも呼ばれるらしい。


何もせずとも自然に殖え、この時期墓参りなどの切り花に使えます。
茎がやや弱いのが難点ですが、涼しげな色合いで悪くありません。


こちらは宿根ではないアスター。

畑のマルチしておいた畝に助っ人が盆用にと植付けてくれたもの。
色が数種あります。


今月早々から咲いてきました。気温が高く進んだようです。


アスターというと盆の墓参り用のイメージが強い。事実周囲にもそのためと思われるアスターを結構見かけます。


色もバラエティーに富んでおりいいものです。

生花用としても十分使えます。
今年は早くから咲いたのでグラジオラスなどとともに仏壇の生花に重宝しています。


夏に咲く彩りの花

2024年08月03日 | 

異常に暑い夏です。それでもやらなければならない野良仕事はあります。
そんな時、和みになるのは家の周りに咲く彩りの花。
まずは生花として重宝するのがアルトロメリアとグラジオラス。
庭外れに混植状態になっています。専ら助っ人が球根の保存や植付けをしてくれます。
アルストロメリアは母健在の頃からあったものなので相当に古い。


今はバラエティーに富んだアルストロメリアが見られますが、これは最も初期のアルストロメリアです。


自然に繁殖し、数年前イノシシに踏み荒らされしながらも残っています。


グラジオラス。


多分3色あるはずですが、これが一番多い。
ごくありふれたグラジオラスながら早くから咲き、ボリュームがあります。


咲き終わったものからこれからのものまで、長い間咲き続けるので生花として最適です。


ヒメヒオウギズイセン。


これは我が家の入り口にあります。今はもうほぼ終り。
旺盛に茂り、朱色の花を沢山着けるのですが、どういう訳か今年は花がごく少ない。
これは石垣の間に定着したもの。


実は植物音痴の小生、かつてこれをフリージアの一種と思っていました。
改めて調べ直し正しい名を知ったのでした。


フヨウ。


以前、白とこの色のフヨウがあったのですが、どういう訳か姿を消してしまいました。
知らぬ間に今年1株が復活。季節の花です。


玄関前にあるムクゲ。


半世紀以上前小生が鉢物として貰い、それを地植えしたもの。
毎年がっちりと剪定しますが旺盛に花を咲かせます。


玄関前の鉢植えのゼラニウム。


朱色が鮮やかです。



花は終わって実になったヒペリカム。


庭とは言えない外れで雑草にまかれそうになっています。
花は黄色で実を結ぶと赤くなり、次第に濃い朱色に変化します。


かつてヒペリカムと言う名を知りませんでした。水墨の画題として取り上げられ知ったのです。
しかし、和名のオトギリソウと言う言葉は聞いていました。
それは母健在の頃、煎じて傷薬とし用いていたからです。但し、どういう植物か知らずにいたという次第。