里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「紅花」

2024年06月30日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3 
 

知人から紅花を頂きました。
紅花と言えば山形県が知られていますが、小規模ながら当県南部でも作られています。
元々は染料として作られていたわけですが、今は専ら切り花として作られることが多い。
近年はこの時期になると毎年のように旬の花としてニュースに取り上げられます。
今年も過日出荷を始めたと生産者の方のインタビューとともに報じられていました。
例年より1週間から10日早いようです。この天候ですから容易に察しがつきます。
紅花は花や萼が実にユニークで画になります。
紅花と言っても初めから赤いわけではありません。咲き始めは黄色、そしてオレンジ色から次第に赤へと変化します。
生花としてその変化が楽しめ、適当な時期にドライフラワーにすればさらに長く楽しめます。
紅花は墨彩の方が表現しやすいのですが、今回は水墨で描いてみました。花だけでなく葉や茎など全体の姿も特徴的です。


 

遅くなった原木シイタケの本伏せ

2024年06月29日 | 山菜

今年1月末に植菌し、仮伏せ していた原木シイタケを本伏せしました。
6月半ばくらいを想定していましたが、大分遅くなりました。
それは、一向に梅雨入りする気配がなかったからです。本伏せするには湿度の確保が必要なのです。
当地はこの時期としてはおそらく過去最少と思われる降水量。まさに日照りでした。
湿気を好むシイタケにとっては災難とも言える天候でしょう。
これが植菌した後、仮伏せしておいたものです。


ようやく梅雨入りしたものの依然空梅雨の様相ですが、何時までもこのままにも出来ないので本伏せすることにしました。
仮伏せする際には散水し、こもとビニールで覆いをしました。さらに途中一度チェックし再び軽く散水。
その後は放置したままだったので少々不安でした。
ビニールを剥ぎました。こもはまだ湿気っています。


今年植菌したのは21本と僅かです。こもを剥ぎました。


太い原木に白い菌糸が見えたのでホッと一安心。


切断面は白くなり、シイタケ菌はそれなりに繁殖しているようです。


一方で、乾いて菌糸があまり出ていない原木もあります。
途中、再度散水しておけばと今さら思っても無駄というもの。
雑菌が出ているものも若干。


ほだ場は古いほだ木を整理し、この植菌した原木を本伏せするため大分前から準備していました。


運搬車に積み込み運びます。


この年代物の運搬車は一昨年中古エンジンに付け替え、昨年再び修理し、現在の調子はまずまず。
無理せずゆっくりとしたスピードでほだ木の置き場まで運搬しました。
この場所は半日陰で雨も適度に当たるためほだ木置き場にしています。
伏せ込みの方法は何時ものように合掌式です。


原木の切り口がこのように菌が吹き出ているものはまずは大丈夫だと思います。


一部、菌の吹き出しがイマイチのものがありますが、何はともあれこれで本伏せは完了です。


今年、来年と二夏を越し、植菌3年目の春から本格的に穫ることが目標です。
全体ではこのような配置になりました。


左の列手前が植菌2年目の原木、左奥が植菌3年目になる原木。右の列手前が今回本伏せした植菌1年目の原木、そして植菌4年目の原木、右奥が整理して残した植菌6年目の原木です。
右の外れに僅か見えるのは整理した原木のうちまだ穫れそうな原木を寄せたもの。
今年の異常乾燥がどれほどの影響があるのか小生には分りません。
灌水できる環境にない半放任なので、ほだ木には何より染み渡る雨が欲しいところです。


イネの生育は順調で中干しをする

2024年06月28日 | 田んぼ

イネは田植えをしてほぼ50日。生育は順調です。


5月は強風が吹き荒れた日もありましたが、総じて言えば高温乾燥。
そして、6月は初めこそ不安定な天候で気温も低めだったものの、その後は異常なほどの高温乾燥です。
当地方の平年の梅雨入りは6月12日。今年は6月23日に少しばかりの降雨がありようやく梅雨入り。
空梅雨の様相となっています。
当地方は梅雨入りすると多少なりヤマセによる気温の低い日が出現することが多い。
今年はまだ1日もなし。そもそもこれほど雨の少ない6月は記憶にありません。
こんな天候なのですからイネの生育は進んでいると考えるべきでしょう。
草丈も伸びているようです。


分けつも順調で茎数も多くなっています。


最終の1株の目標茎数は25本。
勿論バラツキはあり、30本を超えるような株も相当数あります。
20本に達しない株も僅かありますが、これは植付け時の本数がごく少なかったものでしょう。
全体的に見れば早々に目標茎数に達したと見て、先週末から田んぼの水を切り、中干しに入りました。
少々雨は降りましたが、この田んぼはスムーズに水が抜け小さなひび割れが見えています。


こちらは別の田んぼ.


こちらは少しバラツキがあり、茎数がそれほど多くありません。
田んぼの均平を図るため土を少し引いたのが影響しているようです。
それでも多くは茎数25本には達しています。


中干しをするのは特定の時期に限定されます。
穂の元になるいわゆる幼穂形成期には水が必要になります。こちらも同じく先週末に水を切りました。
周囲の方は乾いてきましたが、中ほどはまだかなりぬかるんでいます。


イネの茎数は穂の数に直結するので少なければ当然減収します。
しかし、多ければ良いというものではありません。
イネの能力には限界があり、天候もベストの条件になるとは限りません。
必要以上に茎数が多く米粒が過剰になるとくず米が多発し、品質が低下します。
そこで中干しを行うのです。
中干しは、田んぼの水を切ることで無駄な分けつを抑えます。
また土に酸素を供給することで根の活力維持にも効果があるとされています。
そして、土が固まるため秋の刈り取り作業がやりやすくなる効果もあります。
これは別の田んぼ。


一見揃いが良く十分な茎数に達しているようです。


中干しは田んぼの表面に小さな亀裂が出るくらいに乾かすのが目安になります。
この田んぼはこれまでしばしば水の無くなる時がありました。そのため乾きも早いようです。
亀裂が出て、中ほどまで乾いてきました。


中干しの期間は10日くらいで、いわゆる幼穂形成期に入る頃までです。
田植えの早い我が家の田んぼは生育が進んでいると思うので、7月初め頃まで、遅くとも7月5日までには水を入れる必要があります。
しかし、現実は理屈のようにはいきません。普通中干しは梅雨期の真っ只中になります。
一枚の田んぼでも周囲や高いところから乾いていくので容易に全面が均一には乾きません。
水を切りたいときには雨が降り、必要なときには雨が降らない、天候は皮肉に出来ています。
そして7月は穂の元になる幼穂が生長する最も重要な時期。当地方ではヤマセと格闘する時期ですが今年はどうでしょう。



夏秋キュウリの下段の整枝

2024年06月27日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリは植付けてから約40日。2本仕立てに誘引して2週間ほどになります。


6月20日前から親蔓主枝が穫れ始め、数日後には子蔓主枝からも穫れ始めました。
気温が高いため例年よりペースが速い。長期収穫を目指す上ではあまり良い傾向ではありません。
当地方も平年の11日遅れで6月23日に梅雨入り。しかし、過乾燥状態は続いています。
品種は「OS交配ニーナ」。今年3年目になるので大分特性も分ってきました。
親蔓と3~5節目から出る強い子蔓1本を主枝とする2本仕立てにしています。
親蔓主枝は支柱の肩の少し下まで、子蔓主枝も中段の上まで伸びてきました。


親蔓主枝はすでに26、7節に達しています。
我が家の手作り支柱はやや低いので通常の品種なら頂点近くに達する節数です。
この品種は節間が短く徒長しません。また雨除けハウス向きの品種らしく葉は小振りで締まっています。
今、下段の側枝(わき芽)が盛んに伸びています。


放置すればジャングル状態になります。今年は株間90㎝で枝を間引く程度の半放任も可能ではあります。
しかし、これまで通り整枝を行います
やはり夏秋キュウリでは子蔓、孫蔓と収穫の主体は側枝なので整枝は欠かせません。
整枝は決まり切ったものでないところが難しいところ。側枝(子蔓)の伸び具合を見ながら摘芯します。
時によっては摘芯せずそのまま伸ばす場合もあります。
通常の場合、下段はほぼ摘芯します。大概強く伸びることが多いからです。


側枝(子蔓)の長さが15㎝を目安として摘芯にしています。
2節(葉が2枚)で大体15㎝くらいになりそうなら2節で摘芯します。
それより伸びそうなら1節で摘芯します。
指で計ってみると分りやすく、小生の親指と人差し指を広げると約15㎝です。
これは2節で摘心しました。


これも2節で摘芯。


これは2節にすると15㎝を超えるので1節で摘芯。


下の方は垂れやすいので1節にすることが多い。


すでに摘芯を終えた側枝(子蔓)からはさらに側枝(孫蔓)が伸びてきました。


孫蔓は放任が基本ですが、ベットに近いところは伸びれば摘芯し、ひ孫蔓を出します。
最下段の方の側枝はベットに這わないよう節をネットに掛けてやるようにします。
下段の整枝を終えました。


下段の方は強い子蔓が次々と伸びますが、収穫最盛期になってくると伸びは抑えられてきます。
整枝は一律にやるものではなく天候や株の状態をみながらケースバイケースで行うもの。
この品種はほぼ100%の節成りなので、これからは摘果も積極的に行います。
全体の下段の整枝を終えたところです。


現在、親蔓主枝と子蔓主枝の下段から収穫しています。この程度です。


出荷規格で言うと出来るだけS級で穫るように心がけます。
S級は長さが概ね20㎝。小生の手の平を広げた幅の長さです。


まだ最盛期にはなっていません。
このような側枝(子蔓)から本格的に穫れるようになれば最盛期入りです。


ほどなく主枝を摘芯するようになり2本仕立てが完成します。


7月早々には最盛期に入りそうで、そうすると今の倍は穫れることになります。
今年は植付け本数をさらに減らし僅か6本。総収量は植付け本数とあまり関係ないと言われますが、どうでしょう。
夏秋きゅうりの収穫期間の目標は100日以上、先は長い。

蔓ありサヤインゲンの間引きと土入れ

2024年06月26日 | 畑:豆類

サヤインゲンは蔓なしと蔓ありを時期を変えて作っており、蔓なしサヤインゲンは収穫を始めました。
こちらが蔓ありサヤインゲン。


我が家郎党が平莢を好まないため全て丸莢(丸平莢)です。
畝作りからネット支柱立てまで準備は大分前に終わっていました。
種播きは6月10日。
畝間150㎝、株間30㎝。
ここ4年ほど「いちず」と言う品種を作ってきましたが、今年品種を変えました。
「いちず」は半蔓性に分類されることもあるようで、非常に成り込むのですが、その分長期収穫は難しい。
今年は再び従来の蔓性のケンタッキーワンダー系の品種に戻しました。
右が「ケンタッキー101」、左が以前作っていた「ケンタッキーカンサス」。


適温期なので普通に播き穴を開け3粒を直播きしました。
異常乾燥だったことから放置は出来ず何度か灌水しました。
まずまずの発芽です。気温が高いため生長は早い。
品種間に大差はないものの、若干ながら「ケンタッキー101」が発芽、生育とも揃いが良さそう。
こちらが「ケンタッキー101」。タキイ種苗では丸平莢と分類しています。


3本発芽した所は2本立てに間引きします。


間引きは引き抜かずに鋏でちょん切ります。


さらに根元に移植ベラで周囲の土を寄せ土入れしました。土寄せの替わり、おまじないのようなものです。


少しでも根張りを良くしようと思いやっていますが効果の程は分りません。
ほぼ2本立てになっています。1本立てが少々あるものの欠株はありません。


こちらがケンタッキーカンサス。


同様に間引きし、土入れをしました。


欠株はありませんが、1本立てがあります。


当地もようやく梅雨入りしたものの降水量はわずか。依然水分不足の状態が続いています。


昨年は猛暑で落花が甚だ目立ちました。今年はうまく成長してくれますか。
蔓なしサヤインゲンから蔓ありサヤインゲンへとスムーズに繋がることを目論んでいますが、どうでしょう。