里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

夏秋キュウリの整枝、摘葉、摘果と追肥

2023年07月31日 | 畑:果菜類

夏秋キュウリは植付けてから約2ヵ月半、収穫開始から40日ほど。
品種は「OS交配ニーナ」。
2本仕立てにしていますが、主枝は30節余りで摘芯。他品種と比べ節間が短く節数が多い。
この品種は主枝、側枝ともほぼ100%の節成りで、着果数が頗る多い。
7月早々から最盛となり、1株1日数本の収穫がずっと続いています。
手前の2本の主枝が1株。上段から下段まで果実がぶら下がっています。


この品種は間違いなく多収品種です。但しこのようにべと病、褐斑病が出ます。
気温が高くなったので止まるかと思いきやなかなか止まってくれません。それでも成り続けています。


整枝は子蔓まで終わりました。
側枝(子蔓)は通常は1、2節で摘芯します。しかし、収穫量が多いため樹勢が弱らないよう中段の側枝は1、2本摘芯せず伸ばしています。


退化気味の側枝も摘芯しません。
孫蔓はできるだけ伸ばします。ただ、中には下に垂れ下がるのが出てきます。


そのような枝は、このようにできるだけネットに掛けて伸ばしてやります。


混みすぎになるようなところは摘芯します。
そして、この時期は摘葉。
枯れ葉になったものはできるだけ早めに摘み取ります。


そもそも葉には寿命があり、健全な葉でも展開して45日から50日とされます。
今ならすでに20節くらいまでは寿命が尽きています。
一度に何枚も摘むのは樹勢に良くないと言われますが、枯れたり黄化した葉はまとめて摘みました。


これからは子蔓や孫蔓を最大限に活かします。
そして摘果。
形の悪いものは小さいうちに見つけ次第摘果します。


着果数が頗る多い品種なので不足することはありません。ただ実践するのはなかなか難しい。
追肥は収穫始めから10日間隔くらいで行っています。
黒マルチの裾を少しまくり上げ、ベットの肩から通路の敷きわらの上に速効性肥料をバラまきます。


水に溶けないと効果が出ないのが問題。
当地は梅雨期も全般的に雨が少なく、高温乾燥続きであまり効いていないかもしれません。
畝作りに拘った効果が出てくれることを期待しています。
連日このくらいは収穫があります。


摘果すると言っても、さすがに次第に曲がりが出てきました。
キュウリの出荷規格は外観、主に曲がりの程度でA、B、C級が決まります。
A級は曲がりが1㎝までが普通。
さして味に変わりは無いはずですが、使い勝手などを考えるとやむを得ないのでしょう。
助っ人は今年も大量に塩漬けにしています。
何れそれが味噌漬けや奈良漬けになるので、それもまた良しです。
夏秋キュウリの目標収穫日数は100日ですから、まだ折り返しに達していません。

これからが本番と言ってもいい。
しかし、気温が異常に高く、このペースは穫れすぎで樹勢を維持するのは容易でありません。
長持ちさせるにはあまり穫れない方が良いという矛盾した側面があるのです。
こちらは7月12日に直播きした遅穫り用の夏秋キュウリ。


近年収穫が重複するケースが多いため、これまでで一番遅い種播きです。
殆どが発芽しましたが、高温乾燥で揃いが悪く、まだ全てを1本立てにしていません。
9、10月収穫用であくまで早植えのキュウリを補完するものです。さて今年はどうでしょう。


水墨画「那智の滝」

2023年07月30日 | 水墨画:風景他
画仙紙 半切1/3   

数年前、南紀を旅し、熊野三山をお参りしました。その一つが那智大社です。
すぐ側に落差が日本一とされる那智の滝があります。
滝は豪快と言うより優雅といった表現が合いそうです。
50年ほど前に訪ねた時は水量が少なくなっていましたが、その時よりは大分多くなったと感じました。
特徴的なのが周囲が杉の立木に囲まれていることです。
滝を描いても、何処の滝かは分からないものですが、滝のすぐ側まで杉の木が立っているのは他ではあまり見ません。
南紀を旅した折り、印象に残る風景の一つです。
過日、山形の最上から庄内まで足を伸ばしました。
通常、このルートを行くなら殆ど外さないのが羽黒山です。特に五重塔は素晴らしい。
これまで何度か訪ねているので敢えて今回は外しましたが、当地方で印象に残る第一は羽黒山五重塔です。
京都や奈良などでも五重塔は結構な数を見ていますが、小生はここが一番と思っています。
杉木立の中に佇む姿は孤高の塔と言うべきでしょうか。
これは、数年前に所属する社中の墨画展に出品したもの。題名は「羽黒山五重塔」
画仙紙 全紙2/5   

すでに投稿済みですが、このたび山形を訪ねたので再掲してみました。

蔓なしサヤインゲンから蔓ありサヤインゲンへ

2023年07月29日 | 畑:豆類

蔓なしサヤインゲンは7月早々から穫り始め、一挙に盛りとなりました。
4月28日に我流の省力直播きしたもの。
集中的に成り込むのが蔓なしサヤインゲンの特徴。7月半ばの10日間くらいが最盛でした。
すでに終盤です。
品種は2品種。
こちらがタキイ種苗の「さつきみどり2号」。


少し早く穫り始め、大きな収穫の山がありました。それでもまだ成っています。


こちらがカネコ種苗の「スーパーショット」。


「スーパーショット」はそれほどピークが極端でなく曲がりも少なく姿が良い。


まだ穫れているとは言っても終りは近い。
すでに蔓ありサヤインゲンが穫れ始めており、スムーズに移行できます。
これが蔓ありサヤインゲン。


品種は昨年と同じくカネコ種苗の「いちず」。
畝間150㎝、株間30㎝。
種播きは6月7日。
僅か欠株があるもののほぼ2本立てになっており、ネット全体に蔓が張っています。


蔓の先端が支柱の頂点付近まで達してきました。まだピンチはしていません。
収穫出来る莢から花まで一面に見られます。


中段に間もなく穫れる莢が多くなってきました。


莢数は非常に多い。


これまで3年ほどこの品種を作ってみましたが、かなり成り込むのがこの品種の特徴。
蔓ありサヤインゲンとしては、ケンタッキーワンダータイプと少々違います。
蔓がケンタッキーワンダーのように太くどこまでも伸びるという勢いではありません。
莢の着きが非常に多いことからみて、栄養生長が抑えられるのでしょう。
少々調べてみると、この「いちず」と言う品種を半蔓性に分類することもあるようです。
このくらい蔓が伸びているのに半蔓性と言うのも少々違和感があります。
ただイメージとしては分からないではありません。
莢の形はケンタッキーワンダータイプですが、若干スマートでしょうか。


食しては軟らかく美味しい。
気温が異常に高いので一気に成り込んでくる可能性が高い。
これまでの経験から「いちず」と言う品種は長期の収穫は難しいので、1畝は1ヵ月ほどずらして播いています。
7月10日に種播きしたもの。


「いちず」と従来作っていた「ケンタッキーカンサス」の2品種。
但し発芽が揃わず一部は追い播きし、それでも少々欠株があります。
何はともあれ早播きの蔓なしサヤインゲンから蔓ありサヤインゲンにはスムーズに繋がりました。


今年のオクラはやや密植程度にしてみる

2023年07月28日 | 畑:果菜類

1週間ほど前からオクラを穫り始めました。
5月17日に直播きしたもの。
今年はやや密植程度にして栽培してみます。


畝間150㎝と広めで黒マルチをしています。
株間30㎝で1カ所5粒播き。種を指で押し込みました。
水漬けはしませんでしたが、種播き後に灌水はしています。ほぼ100%発芽しました。
当初3本に間引き、そのまま密植栽培にしようかと思いました。
しかし、さすがに狭く作業がやりにくい。
誘引の効率的な方法が分からず、結局今年も通常の支柱に2条に誘引。
この畑は風当たりが強いので、支柱をしないと倒される心配があります。
まず、条間、株間とも20数㎝に支柱を立てました。
これが条間。


これが株間。


それに茎を適当に振り分け誘引しました。外れたものは根元から切り間引きました。


オクラの密植栽培は、オクラの欠点を改善しようとするものです。
オクラは莢の生長が早く、穫り遅れると硬くなってしまう。
背丈は2mを超すくらいに生長し、扱いにくい。
密植栽培することで欠点が抑えられ、増収の効果もあるとされます。
過去2年間密植栽培を試し、昨年は20㎝間隔でした。
これまではハッキリした効果があるかよく分からない。
但し、本数が多い分収穫量は多くなる、という結論でした。
作業はこの程度の密度ならあまり気になりません。
混んではいますが、20㎝間隔だった昨年からみると多少ゆとりがあるでしょうか。


今年の品種は比較的硬くなりにくいと思われる丸オクラの予定でした。
しかし、助っ人が自家で沢山消費するからと2品種持ってきたので、それを使うことに。
これが「五角オクラ」。


こちらの方が先に穫れ始めました。


これが「早どりオクラ」。


名前はこちらが早そうですが、逆に数日遅く穫れ始めました。草丈はこちらが低い。


今年は気温が高く。高温性のオクラにとっては好都合かもしれません。
オクラは葉かきをする程度の管理なので、問題はやはり収穫。
右が「五角オクラ」、左が「早どりオクラ」


果実は似ていますが、「早どりオクラ」の方が緑が濃いようです。
今年も達観で伸びや穫れ具合を観察してみます。


蔵王のシンボル「お釜」が綺麗に見えた

2023年07月27日 | 小旅

山形県二日目、霞城公園と山形美術館を見学後、帰途に。
2時半を回っていました。
帰路のルートは幾つかあります。
最短時間で帰るなら山形自動車道利用。事前に天候を想定し幾つか予定を立てていました。
好天に恵まれれば蔵王エコーラインを経由し、「お釜」を見るつもりでした。
気温は異常に高いものの絶好の日和、日も長いので問題なしと同ルートを選択。
蔵王エコーラインは山形県上山市と宮城県蔵王町を結ぶ蔵王連峰を東西に横断する山岳道路です。
昭和37年11月の開通で全長は約26km。
さらに蔵王エコーラインの最高地点刈田峠から分岐し蔵王ハイラインがあります。
蔵王ハイラインは宮城交通経営の有料山岳道路で全長2.5km、料金550円。
「お釜」まで僅かのところに駐車場と県営山頂レストハウスが整備されています。
レストハウスを出たところ。


蔵王は普段は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いですが、単独峰ではありません。
「お釜」のある刈田岳を中心とし北東から南西に山形県と宮城県を跨ぐ多くの峰が連なる連峰です。
ちなみに「お釜」は宮城県側に位置します。
レストハウスを出ると間もなく「お釜」が見えてきます。
少々の霞はあるもののエメラルドグリーンが綺麗です。


「お釜」は蔵王のシンボル的存在で、観光写真と言えばまずはこちら。
但し、全容を撮るには天候に恵まれる必要があります。
その点、最高に近いコンディションだったと思います。
刈田岳の頂上を目指し、登っていきます。途中から振り返って見たところ。
遠くに見える手前の稜線が馬ノ背、その向こうが最高峰の熊野岳です。


レストハウスから10分ほどで刈田岳の頂上に着きます。


下界は猛暑でもここは25℃くらいで容易に登れます。標高は1758m。
ちなみに最高峰熊野岳の標高は1841mです。
刈田嶺神社奥宮。


山頂付近からも「お釜」が望めます。


山頂のやや下から眺めた「お釜」。





「お釜」を堪能し、蔵王エコーラインを下りはじめると間もなく駒草平があります。
高山植物「コマクサ」の群生地です。昔からみると少なくなりました。


それでも可憐な姿を見せてくれました。


「コマクサ」は高山植物の女王と呼ばれます。


このような荒涼たる環境でも健気に生育しています。


近くの不帰(かえらず)の滝。


さらに下ると滝見台があります。
性能の悪いカメラではうまく撮れませんが、これが三階の滝。


遠くに不動滝。


滝見台では5時半くらいになっていましたが、好天で日が長いため十分に愉しめました。
無事帰宅し、1泊2日の山形への小旅は終了です。