里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

秋冬野菜が全部出揃う(作柄はやや良)

2020年11月30日 | 畑:葉菜類

秋冬野菜がようやく全部揃って穫れるようになりました。
予定より遅れました。
一番遅かったのがホウレンソウ。本来なら今月早々に穫れるはずでしたが、9月の雨で根が傷んだのか生育不良。一番最後がホウレンソウになるとは思いませんでした。昨年も台風19号で同じようになったことからするとホウレンソウが一番弱いと言うことになりますか。
今年は8月が干天、9月が雨、10月半ば以降は好天という気候。11月の当地の降水量はわずか0.5ミリ。これは過去最少と思いますが、0ミリということがあったのかどうか。
出揃ったところで、秋冬野菜の作柄を記録にとどめることにしました。
まずハクサイ。これは早生種、作柄は中晩生種も含めやや良。


ダイコン。早播きは並、以降は良。

キャベツ。これは秋キャベツ。冬キャベツも含めやや良。

ニンジン。これは早播きの方。やや良。


ブロッコリー。良。


長ネギ。雨の影響から十分回復せず不良。

ホウレンソウ。最初のホウレンソウは大幅に生育遅れ不良。その後は並。

小カブ。良。


シュンギク。やや良。

レタス(玉レタス)。並。


リーフレタス(グリーンリーフレタス)。良。

リーフレタス(サニーレタス)。良。


花菜(寒咲花菜)。やや良。

アスパラ菜。並。


ターサイ。並。

チンゲンサイ。並。

雪菜(ちぢみ雪菜)。並。

水菜。並。


数えると18品目でした。
勝手に作柄判定しましたが、トータルで見ると、ここまでの我が家の秋冬野菜の作柄はやや良といったところです。あくまで我が家独自の作柄評価です。
最近、市場価格が低迷しているところをみると、全国的に秋冬野菜は作柄良好ということなのでしょう。
秋冬野菜はこれから先があるので、まだまだ分りません。


西洋なし「ラ・フランス」を水墨画で描く

2020年11月29日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

西洋なしを水墨画で描きました。
過日、洋梨「ラ・フランス」をいただき、ご馳走になりました。
甘く、滑らかな舌触り、そしてかぐわしい香りは素晴らしい。
「ラ・フランス」が出回るようになって、どのくらいになるでしょうか。
の品種が出てから、かつての洋梨のイメージを一変させました。
「ラ・フランス」が出回り始めた頃は、食べ頃の判断が難しかったですが、今は食べ頃が近づいてから売られるようになり分りやすくなりました。
これがいただいたもの。

「ラ・フランス」は他の洋梨から見ると、むしろ見栄えは良くありません。その姿からは想像できないほど美味しいのが不思議です。
果実だけでは変化に乏しいので、樹に成っている「ラ・フランス」をイメージして描いてみました。
ところで、今日は競馬のジャパンカップ。社会現象化しています。
三冠馬が3頭、内2頭が無敗の三冠馬。1レースにこんなに揃うことは二度とないので、3頭の三連単をボックスで買って記念にしたいと思います。
そんな風に来ることはあり得ないと思いますが。

サヤエンドウの間引きと追肥、土寄せ

2020年11月28日 | 畑:豆類

サヤエンドウの間引きと追肥、土寄せを行いました。
種播きは例年よりは若干遅めになりました。品種は蔓ありの赤花絹莢えんどう。(種播きの様子
1カ所3粒播きですが、今月は気温が高く発芽には好条件で、ほとんどが発芽しました。


間引いて2本立てにしました。


この1株だけが1本です。ネキリムシにやられましたが、秋播きは分枝が多いので、1本でも発芽していれば大丈夫です。


サヤエンドウには少々こだわりがあります。
まずは発芽しないことには話しにならないので、一安心と言ったところ。


次に追肥。
この場所はナスの作付け跡なので、肥料分が残っているのではないかと思います。蔓ぼけになる心配があるので、元肥を少なくしましたが、追肥も僅かばかりに抑えました。
よく見ないと分りませんが、小さい白い粒が追肥の肥料。


次に土寄せ。
この時期はサヤエンドウはまだごく小さいので、株元に土を寄せるだけです。
根元にしっかり寄せ、風でぐらつかないようにすることが大切です。
昨年は台風19号の影響で、作付け前にうまく耕耘できなかったので管理機を使用しましたが、今年はクワだけで問題なく土寄せできました。


畝にある切りわらは種播き覆土後に発芽が安定するよう掛けたもの。周りには落ち葉も沢山落ちていますが、構わず土と一緒に寄せてしまいます。
ここまで、想定した生育になっているようです。




ブロッコリーは頂花蕾並みの大きな側花蕾が穫れる

2020年11月27日 | 畑:花菜類

ブロッコリーは頂花蕾並みの大きな側花蕾が穫れます。
ブロッコリーは2回に播いています
1回目は7月13日に播き8月11日に植付け、2回目は7月30日に播き8月18日に植付けました。品種は何れも「緑嶺」。


1回目のブロッコリーは10月25日くらいから穫り始め、11月上旬が頂花蕾収穫のピーク。頂花蕾は全て穫り終えました。
見えているのは全て側花蕾。


2回目のブロッコリーの頂花蕾収穫は1回目のブロッコリーと重複しましたが、ピークは11月中旬とズレました。
2回目のブロッコリーの頂花蕾はまだ残っています。


そして、1回目のブロッコリーは側花蕾を穫り始めています。
側花蕾とは側枝(わき芽)の花蕾のことです。
この「緑嶺」は頂花蕾だけでなく側花蕾もかなり大きなものが穫れます。
しかし、全ての株が頂花蕾並みの側花蕾が穫れるわけではありません。頂花蕾のすぐ下から出るわき芽の側花蕾はそんなに大きくはなりません。
これが頂花蕾を穫った跡のごく普通の側花蕾。もっともこの側花蕾でもこの時期数株穫れば大きな頂花蕾1個分になります。


大きい花蕾が穫れるのは下から伸びた側枝に着く花蕾です。
この一番左の花蕾がそうです。頂花蕾の穫り跡が見えますが、その周りの数個の花蕾が普通の側花蕾。大きさが歴然と違います。


この株の右の2個が大きな側花蕾。この2個は地際から太い枝が出て葉の枚数が多く、その先に大きな花蕾が着くので一見頂花蕾のように見えます。


この株の側花蕾も頂花蕾並。中ほどに頂花蕾の穫り跡が見えます。そのほかの側花蕾と比べ桁違いに大きい。


この株は脇の方から見ています。
中央の主枝の頂花蕾の穫り跡は見えませんが、右に2本の太い側枝が伸びており、先に大きな側花蕾が着いています。
このように大きな側花蕾が穫れるのは、例外なく主枝(親茎)から出る側枝(わき芽)が太くがっしりしたものからだけです。


このような側枝を作るための作業が追肥、土寄せの作業だと思っています。
畝の両肩に追肥した後、わき芽が出ている上くらいまで がっちりと土寄せします。
管理機で土をはね上げた後、さらにクワで手直しをしてしっかりと土を掛けるようにしています。(土寄せの様子
今年も十分にその効果が出ています。このように主枝並に側枝が太くなっています。


別の株で地際を見てみます。
中央が主枝で、頂花蕾の穫り跡が見えます。
脇の太い側枝が土の中から伸びています。この側枝からは不定根が出て、それで養水分の吸収が良くなり、主枝並みに生長し、花蕾も大きくなるのだろうと思います。


頂花蕾と側花蕾を穫って比べてみます。
この2回目のブロッコリーの大きな頂花蕾を穫ってみました。


左が頂花蕾、中央が太い側枝から出た側花蕾、右が普通の側花蕾数個。

今の時期は普通の側花蕾でも十分に大きいので、中央の側花蕾が相当大きいことが分ります。さすがに頂花蕾には及びませんが、側花蕾と言わなければ頂花蕾のMクラスで十分通用するのではないでしょうか。


ラッキョウに追肥と土寄せをする

2020年11月26日 | 畑:土物類

ラッキョウに追肥と土寄せをしました。
周りの立木から枯れ葉が沢山落ちています。


植え付けが9月9日と少し遅れました。非常に水分の多い畑に無理に植付けた100株余りのラッキョウですが、欠株はほとんどないようです。
しかし、非常に粘土質の強い畑のため、最近の乾燥で土がすっかり硬くなってしまいました。


昨年もやはり11月に土が乾燥して硬くなりました。しかも変則な2条植えで、台風19号の大雨のため畝間が掘れてしまい管理機がうまく使えませんでした。
今年は普通の1条植えに変えたので管理機が何とか使えます。
畝の両肩に追肥をしました。見にくいですが白い粒が肥料です。


管理機のローターを逆転にして土を盛ります。
落ち葉まで一緒にすき込みます。


土が硬くごろ土になっているため、大きくはね上げるとラッキョウの葉に被ってしまいます。加減しないといけません


これだけではうまく土が株元に寄らないので、クワで直しながら寄せてやります。


何とか形になりました。


今頃に花の咲いている株が1株ありました。ラッキョウの花は可憐な花です。


今年収穫したラッキョウは、思いがけずいいものが穫れました。
今回は昨年よりは条件がいいはずなので、うまく年を越して旺盛に育ってくれるといいのですが。

母が遺したラッキョウ。無事育ってくれますか。

直播きのレタスが穫り頃になる

2020年11月25日 | 畑:葉菜類

レタスを収穫しました。いわゆる玉レタスです。
11月半ばからやや小玉のものを株間を広げるように収穫してきましたが、大きさも結球も穫り頃のものが多くなってきました。


これは8月末に直播きしたもの。
昔から手抜きのための直播きです。品種はシスコ。


種播き時は高温期のため、播く前には必ず芽出しをします。
玉レタスの芽出し率は5、60%でした。同時にやったリーフレタスの芽出し率は100%でした。ですから、玉レタスの方はあと1日くらいかけて芽出しをすべきなのですが、間引きで調整するようにと一緒に播いてしまいました。(直播きレタス類の間引き
今となっては芽出しの多少はあまり関係なくなっています。


間引きを兼ねた収穫が遅れ、密のところがあります。


直播きの欠点は、やはり揃いが悪くなること。

それでも、今年は比較的揃っている方かもしれません。


このようなレタスで揃えば申し分ないですが。


多少バラついていた方が収穫が分散できるので、都合が良い面もあります。
収穫してみました。結球程度も大きさも丁度手頃です。


同時に播いた非結球型のリーフレタス。
こちらはグリーンリーフレタス。


かなり収穫しましたが、未だ畝がいっぱいになっています。大きな株に生長しています。
こちらはサニーレタス。


こちらも収穫をすると周りの株がさらに生長するので、大株になり畝を覆うようになっています。
玉レタスよりリーフレタスの方が発芽も生育も良く揃い、作りやすい。
ですが、玉レタスの方を好む人間がいるので作り続けています。普通、レタスと言えば、玉レタスのことを指すのでやむを得ないですか。

菜の花「寒咲花菜」を収穫する

2020年11月24日 | 畑:花菜類

ナバナ類の一種「寒咲花菜」を収穫しました。
ナバナ類には様々ありますが、一般に菜の花と言われるのは花菜(はなな)です。
スーパーなどでは、花菜を花芽を中心に揃えて新葉で包み、帯袋などで綺麗に包装し、菜の花として売られることが多い。
普通、花菜は春になって花が咲くナタネですが、これは寒咲きのナタネなので「寒咲花菜」と呼ばれます。冬場に穫れるので好んで作っています。


今月半ばからポツポツ穫れ始め、まとまって穫れるようになってきました。もう少し遅れるかと思いましたが、気温が高めで、例年と変らない収穫となりました。
右が収穫した株、左がこれから収穫される株。


トーホク種苗の「寒咲花菜」を9月5日に直播きしました。
当初、生育に多少バラツキがありましたが、今はどの株も大きくなり畝間がいっぱいになっています。
知らない方は、何の菜っ葉だろうと思うかもしれません。


この時期、花茎が高くは伸びてこないので、外葉を少しかき分け花芽を確認する必要があります。


芯からトウが伸び花が咲く直前が収穫の適期です。
もちろん多少花が咲いても食べるのには何の支障もありません。


トウ(親茎)に付いているわき芽を数芽残して切り、収穫します。
わき芽をたくさん残せば、収穫の本数は増えますが、細くなるので数芽にとどめます。


これが収穫した跡。すでにわき芽が伸びています。


数株収穫してみました。
花芽だけでなく茎や新葉もほとんど食べられます。


花菜は柔らかくほのかな苦みを感じる独特の風味があります。我が家ではナバナ類を何種か作っていますが、この花菜を好む人間が多いので、一番多く作っています。
お浸し、和え物、炒め物、てんぷら、一夜漬けと、用途も多い。しかし、近隣ではほとんど見かけません。
こちらは同じナバナ類の一つアスパラ菜。わき芽の収穫最盛期になっています。
アスパラ菜は近隣でも結構見かけます。



ターサイと雪菜(縮み雪菜)を穫る

2020年11月23日 | 畑:葉菜類

ターサイと縮み雪菜を収穫しました。
種播きは9月25日と例年より数日遅れました。
ターサイはかなり前から作っています。20年ほどになるでしょうか。
味に癖がなく肉厚で食べ応えがあります。私好みの野菜なのですが、周りではほとんど見かけません。
里山の畑には落ち葉が多くなってきました。


よく見かけるのが雪菜(縮み雪菜)。
当県では栽培が多く、スーパーなどにも並んでいます。
一目では、ターサイとほとんど区別がつきません。


ターサイ、縮み雪菜とも作り方は全く同じです。畝幅75センチほどのベットにバラ播きした後、3回ほど間引きをしました。
最終間引きは11月のはじめです。10~15センチ間隔なので少々密植です。
ここからは収穫しながら株間を広げ、最終的には30センチ間隔くらいにしたいところです。例年、穫りきれずにそこまで広くできないことが多い。
ただ、葉物として穫りきれなくても、春先には茎立ち菜として利用できます。
これがターサイ。


葉が肉厚で緑が濃く光沢があり、いかにもビタミン豊富な姿をしています。


ターサイは収穫初めのうちは葉が立っていますが、次第に葉が広がってきます。寒さが強くなると地面に這いつくばるほどに広がります。これがターサイの大きな特徴です。
こちらがちぢみ雪菜。


ターサイとよく似ています。
それもそのはずで、ターサイの変異した株から育成されたと言われています。


よく見ると違いがあります。
ターサイよりも少し立っています。葉の形もターサイより長めです。


縮み雪菜も寒さが強くなると葉が開き、そして縮みが出てきます。
現時点では、比べると分るものの、それぞれを単独で見せられれば区別は難しい。しかし、1ヵ月後には一目見ただけではっきり区別できるようになるでしょう。
収穫したもので比べてみます。
右がターサイ、左が縮み雪菜。

今でも十分違いがあるのが分ります。


こちらは仙台雪菜。


当地方のいわゆる伝統野菜です。
葉物として穫るのではなく、来春穫る茎立ち菜として作っています。
紛らわしいですが、縮み雪菜とは別物。

青首大根「耐病総太り」の旬

2020年11月22日 | 畑:根菜類

今年の秋ダイコンは10月17、8日頃から穫り始めました。
ダイコンは3回に播いています。品種は全て「耐病総太り」。
1回目はお盆のさなかの8月15日に播いたもの。10月から穫れるように1畝だけ早く播きました。
収穫始めは予定より数日遅れました。8月の干天、9月の天候不順が影響しました。腐敗した株も少しあります。
1回目のダイコンはほぼ収穫が終わり、このように生育の悪かったものが僅かに残っています。


今、穫っているのが2回目に播いたもの。


8月25日に播きました。こちらは10月半ば以降の好天で、かなり大きくなっています。正に穫り頃です。


本当はもっと早くから穫れました。これから盛んに穫らないといけません。
この2回目に播いたダイコンは、この辺りで秋ダイコンの最もメインとなる作型です。生長も一番順調に進みます。


この場所は粘土質の土壌のため、曲がることが多いものの旨いダイコンが穫れます。こちらは12月半ばくらいまで穫るつもりで作っています。


最終の3回目のダイコンは9月2日に播いています。


この3列の右1列が2回目に播いたダイコン、左2列が3回目に播いたダイコン。


3回目のダイコンは生育途上。12月の収穫で、冬囲いにも回ります。


2回目に播いたダイコンを穫ってみました。
これが典型的な「耐病総太り」と言っていいと思います。


尻までしっかり肉の付いた総太り型、鮮やかな青首、光沢のある白い肌。
今、正に旬を迎えています。
「耐病総太り」はタキイ種苗の品種。我が家で作り始めて40年くらいになるでしょうか。他の品種もいくつか作ったかもしれませんが、思い出せません。最長の品種です。
ダイコン=青首大根=耐病総太りと、ダイコンのイメージを一変してしまった画期的品種です。生食大根は青首でなければ大根にあらず、の一大ブームとなりました。
甘く、緻密な肉質もさることながら、す入りがほとんど出ないことが最大の長所です。穫り遅れて特大の大根になってもす入りしないのは、我が家にとっては一番ありがたい。
大根産地を席巻した「耐病総太り」もいおう病には抵抗性がないため、作られなくなったと聞きますが、どうなのでしょうか。我が家ではこれからも変ることがなさそうです。

イチジクを水墨画で描く

2020年11月21日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

イチジクを水墨画で描きました。
イチジクにも品種があるので、正確には「蓬莱柿」の果実です。
「蓬莱柿」は「ほうらいし」と読みます。知らないと柿の名前かと思う方が多いのではないでしょうか。
収穫した実を適当に置いて描いてみました。
イチジクは完熟してくると先端が割れてくるのが大きな特徴。この「蓬莱柿」は熟してくると色が変ってくるので分りやすい。しかし、着色の程度、縞や斑点など、一個一個違います。
果実自体は単純なので、変化を出さないとつまらないものになってしまいます。モチーフはこれ。

やや単調な果実を敢えて描いてみましたが、どうでしたか。



イチジク「蓬莱柿」は青い実を残して落葉

2020年11月20日 | 畑:果実類

イチジクはすっかり落葉しました。


10日くらい前まで収穫していました。
黄葉したかと思う間もなく枯れ葉になり、落葉しました。1週間ほど前に少し強い霜が降り、それで急に葉が落ちたようです。
一昨年など綺麗な黄葉がしばらく楽しめましたが、今年は短期間のうちに落葉となりました。
青いまま残された実があります。


今年のイチジクはまずまずの収穫ができました。
この「蓬莱柿」という品種は秋果専用種で、新しい枝が凄く伸び、収穫期が遅い。この辺りに昔からあった在来種とは収穫期も木の姿や果実も全くタイプが違います。
昨年は穫り始めたのが10月下旬で、まともに穫れないまま終わってしまいました。一昨年は10月10日くらいから収穫し、はっきりとした収穫のピークがありました。
今年は、収穫のピークという感覚はなかったのですが、10月半ばからまとまって穫れ始め、1日か2日おきに収穫が続きました。トータルの収穫で見れば一昨年と今年は同じくらいのようです。
昨年は沢山の実が青いまま残されましたが、それから見ると今年は大分少ないです。
それでも、このように連続して残っているものがあります。


熟す直前に霜に遭ったと見られる実もあります。


小さいながらも食べられそうなものを穫ってみました。


皮は変わりなくするすると剥けます。

甘味は薄いながら十分食べられます。


この「蓬莱柿」については、剪定や摘芯など十分に理解していないことが多々あります。

干し柿づくり'20~硫黄燻蒸して吊す

2020年11月19日 | 干し柿づくり

前日皮剥きした柿をひもに通し、硫黄燻蒸した後、吊します。
本来は、皮剥きから吊しまで一連の作業を全て終わらせるべきなのですが、大変になってきたので、今は2日がかりの作業です。
今回は助っ人が一人。一日でやっていた頃は多人数いたものでした。
主な道具をチェックします。
プラスチックパイプの枠は硫黄燻蒸の際に柿を吊すためのもの。大分以前にごく普通に売られているパイプを組み合わせ手作りしました。


柿を並べる時に使う竹を割って作った簡単な道具。
大きさに合せて3種類。柿をひもに通す時に、柿の大きさによって使い分けます。


柿を通すひも、枠を覆って密閉するためのブルーシート、硫黄燻蒸するための硫黄粉。


吊すひもはごく普通のビニールひもです。
この辺りでは、昔から1本のひもに20個を通すのが普通でした。しかし、かなり重くなってしまうので今ではあまりこだわらないようです。
昨年は小玉のものが多く、大半が20個でした。特大級を並べる道具の出番は全くありませんでした。
今年は大玉が多く、20個のものはありませんでした。大半が14個~18個で、12個という特大級のものもかなりありました。
平均すれば15、6個でしょうか。


紐に通せば、次は硫黄燻蒸です。
硫黄燻蒸は、カビを防ぎ、綺麗な仕上がりにするために欠かせません。硫黄燻蒸しないと酸化して黒い干し柿になってしまいます。贈答用には使えません。
硫黄はすぐに空中に拡散し無害となるので心配は全くありません。
現在の我が家の硫黄燻蒸は、プラスチックパイプで作った枠をブルーシートで覆った中で行います。昔は専用の木箱を使っていました。
この中に柿を吊して密閉し、硫黄粉を焚いて燻蒸します。
ひもに通した柿を、このようにパイプ枠の中に吊します。


30連くらい吊すのに適当な大きさです。昨年は多すぎて少し細工をしましたが、今年はぴたり30連でした。
吊し終わったら、シートで密閉し硫黄燻蒸します。我が家では、小さな鍋に炭火をおこし、硫黄粉を燻しています。
硫黄粉の目安は容積1㎥当たり15~30g。
準備を完全にしておいて、火が硫黄粉に付いたら素早く密閉します。


少量の干し柿の場合は、コンテナに剥いた柿を入れ硫黄燻蒸する方もいるようです。
燻蒸は、休憩しながら約1時間放置しました。


シートを解放します。
硫黄粉は完全に燃えていました。


皮を剥いた後、柿の表面が酸化して僅かに黒ずんできましたが、硫黄燻蒸は漂白効果があるので、すっかり綺麗になっています。
横竹に吊します。


現在、プロの干し柿生産者はひもを横にして吊すのがほとんどです。我が家は昔ながらの縦に吊す方法です。この方法は柿が縄に密着するので、玉回しの作業が必要です。


500個には達しないようですが、今年は大玉なのでこれで十分です。昨年は小玉が700個越えで苦労しました。
スペースができたので、2連だけを横吊りにしてみました。


大玉は上手に干すのが難しい。期間も要します。


ここは作業場の2階です。昔は葉たばこの乾燥場だったので、乾燥には都合のよい構造です。窓際に吊します。十分に風は通り、雨や直射にも当たらないので、うまく干せます。


気になるのは、ここ数日気温が高いこと。これはよくありません。何年か前、高温が続き苦労したことがありました。
気温が上がらず乾いた風が吹く条件がいいのですが。うまく干し上がるかどうか。

干し柿づくり'20~蜂屋柿の皮を剥く

2020年11月18日 | 干し柿づくり

今年の干し柿づくりのスタートです。
一昨年、干し柿が出来上がるまでの一連の作業を記録し、フォトチャンネルにもまとめました。昨年もそれなりに継続的に記録したので、自らの参考になっています。
これが収穫した蜂屋柿。


先週、助っ人が収穫してくれました。
干し柿にする蜂屋柿は、穫ってすぐ皮を剥くより数日おいた方が表面が綺麗に仕上がります。また、滑りが良いので皮剥きも進みます。
柿はりんご箱などの段ボールで7箱。昨年より一目見ただけで明らかに大玉が多い。昨年は小粒の柿が多く、手間がかかり大変でした。数も例年より大幅に多い700個越えでした。今年は丁度いい加減のようです。
昨年は大半一番右のような柿、今年は大半左の2つのような柿です。


まず、皮剥きに使う道具のチェック。年一度の出番です。
例年と変りません。私が幼少の頃から父や母が使い続け、6、70年経っている皮取り器(木製ピーラーといったところ)とナイフ。未だ使い続けています。


これが手に馴染んでおり、代替えはありません。皮剥きのスピードと仕上がりはこれに勝るものがないのです。
黒光りして汚れているように見えますが、これは柿渋によるもので綺麗なものです。
ナイフは使い続けた結果、当初より相当短くなっています。
柿渋がサビを防御するので、1年間使わなくてもサビもほとんどつきません。さっとだけ砥石をかけます。
私は子供の頃から柿の皮を剥いています。昔は子供も働き手の一人に数えられていました。通算すれば万個の単位で柿剥きをしているはずです。全く柿を剥くことのなかったブランクが相当期間ありますが、すっかり体が覚えているので、再開しても何の違和感もなくできます。
柿を綺麗に早く剥くにはやはりコツがあります。
皮剥きは2段階に分けてやります。
まず、肩回しという作業。


ヘタの部分にナイフを入れ、ナイフは動かさずに柿の方を回して皮を剥きます。
柿の軸のところにナイフの背をあて軸をテコにして一回まわしヘタを取ります。さらに肩の部分を2回しします。これで薄くなめらかに剥けます。


次は、皮取りの作業。
皮取り器を親指と人差し指で鉛筆を持つようにして持ち、中指、薬指、小指を柿をテコにして手首を使い、同時に左手に持った柿も動かしながら先端まで縦に一気に剥きます。
細く薄く、途中で途切れないので綺麗に仕上がります。


昨年はほとんどが小玉でしたが、今年は大玉のものが多い。


特大クラスもかなりあります。


本来は、干し柿を吊すまですべてを1日で終わらせます。しかし、数年前から、無理せず2日がかりで一連の作業をするようにしています。


昨年は、皮剥き作業が全て終わらず段ボール2箱を翌日に持ち越しましたが、今年は午後から始め、夜なべをして全て終わらせました。
数は昨年より大分少ないが、格段に大きい。


小カブを穫り始める

2020年11月17日 | 畑:根菜類

小カブを穫り始めました。
品種は「耐病ひかり」。
小カブの品種は多数出ていますが、昔からこの品種で変えたことがありません。他の品種も試してみようかとは思いますが、面積も僅かなので最後はこの品種になってしまいます。
それだけ安定した品種です。長期間穫るため、ある程度大カブになっても美味しく食べられるのが利点です。


播いたのが9月24日なので、例年より少し遅い。
バラ播きです。
間引きは3回ほど行い、11月初めに最終間引きをしました。ただ、株間は10~15センチを目安にしているので、やや密植です。
それで、収穫は小さめからスタートし、大きくなったものから順次収穫していきます。


畝全体に葉が広がっているので、ちょっと見ただけではカブの大きさは分りません。収穫が進んでいくと見えるようになってきます。


のぞき込み、葉を少しかき分けてみます。カブはほとんどが土の表面に出ているので、容易に肥大の程度が分ります。


実はカブの本体は茎。根はその下に尻尾のように付いています。ですから、ほとんど力を入れずに抜けます。ヘタをすると穫るつもりのないものまで抜けてきます。
このくらいの大きさで穫るのはまだ早い。


ですが、このくらいの時から穫り始めないと、穫りきれません。
全部が同じように大きくなるわけではなく必ず大小が出るので、大きくなったものを確認しながら穫っていきます。


数株穫ってみました。


洗ってみました。純白の白いカブと濃い緑の葉が食欲をそそります。


小カブの本当の味はまだ出ていません。
これからカブが一回り大きくなり、冷え込みが強まってくると旨味、甘味がぐんと増してきます。
ただ、小カブはカブの部分だけでなく茎や葉も美味しいのです。今の時期は特に軟らかく美味しい。一夜漬けは大の好物です。


これから毎日と言っていいくらい食卓に上りますが、飽きません。酒の肴にも最適です。

未だ元気なピーマンも終わりに

2020年11月16日 | 畑:果菜類

ピーマンは未だ元気で、収穫しています。


しかし、沢山働いてくれたピーマンも終りにします。
この辺りでも、ピーマンを今くらいまで穫ることは珍しくありません。ただ、この時期にこれほどしっかりした状態の姿は、我が家ではないことです。


近年よく見られたウイルス症状も今年は全く見られませんでした。葉が綺麗で成長点もしっかりしています。やはり畑を変えたことが大きいでしょうか。


ピーマンの誘引は、中央の1本の支柱と、畝の両側にフックバンドで止めた横の直管パイプを徐々に上げていく簡易な方法で行っています。
例年、10月以降はほぼ成り行きに任せ、特別な管理はしないのが普通です。今年はピーマンを誘引している支柱をさらに最上位まで上げ、ふところ枝の整理も行いました。
さすがに、今月になってからは丈も伸びなくなり、枝の垂れ下がりも問題にならなくなりました。


ピーマンは6月末から収穫が始まったので5ヵ月近く穫り続けることになります。今年は周りが呆れるほどの穫れ具合となりました。


最近は週2、3度の収穫で十分になってきましたが、しっかりした実が穫れています。


枝先の方には、このように沢山の小さな実が残っています。


里山らしく、周りには落ち葉が多くなってきました。初霜も降りたので、残りを穫って片付けることにします。


この「京みどり」は始めのうちは皮が薄く縦じわも出ます。今は収穫までに時間がかかるため肉厚でがっちりした実になっています。長い実の形は変りません。
まとめて収穫しました。


これは、ピーマンの畝の端に植えている唐辛子。鮮やかな赤色です。
助っ人が使うというので毎年植えています。これもピーマンを片付けるのと同時に株ごと穫り、乾燥します。