里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

秋晴れに誘われ松島を楽しむ

2024年11月15日 | 小旅

快晴の秋晴れに誘われ松島に行ってきました。
暖かく穏やかで正に観光日和と言ったところ。
紅葉も見頃かと思い午後からの半日コースです。
松島のシンボル五大堂から。


まずはお参り。


五大堂に渡る橋の東側に遠く見えるのが福浦島、そして、それに掛かる赤い橋が福浦橋。


何度も松島に来ていながら福浦島に渡った記憶がイマイチはっきりしません。
と言うわけで、今回は福浦島に渡ってみることにしました。
福浦島は面積約6ヘクタールの小さな島ながら県立自然公園に指定されています。
福浦橋は全長252m。徒歩で島に渡れるので便利なのですが、中心部からは離れているためなかなか足が向きませんでした。料金が200円かかります。


橋を渡りきり岸側を見ると中央にセンチュリーホテルが見えます。
2、30年前は瀟洒なホテルとして人気がありましたが、今はどうなのか。


松島ですから当然と言えば当然ながら、福浦島は松の姿が綺麗な島です。


島には遊歩道が設けられており散策が楽しめます。
島内を一周しながら日本三景の島々を眺めることが出来ます。


但し逆光でうまく撮れませんでした。


対岸を眺めるのも島に渡らないとなかなか出来ないことです。
頻繁に遊覧船が発着する様子が見られました。コロナ禍前の賑わいを取り戻しつつあるようです。


福浦弁財天にお参り。


松と紅葉のコラボも見られます。


次いで松島に来れば必ず立ち寄る国宝瑞巌寺。


長い参道はかつて杉並木が立ち並び荘厳な雰囲気でした。
東日本大震災の浸水による塩害で多数が伐採され、新たに杉の若木が植栽されています。


本殿などを拝観したいところですが、今回は時間が少ないので山門でお参りしました。



境内の紅葉が見頃になっています。
次いで国重文の円通院へ。


今回は、近年紅葉の名所として知られるようになったこちらに時間を割きました。


今が見頃と思って来ましたが、今年は少し遅れているようです。
ピークは数日後でしょうか。それでもこれくらい色付けばまずまずでしょう。






重文の三慧殿。


庭園は年々整備が進んでいるようです。夜はライトアップされています。
緑と紅葉とのコントラストそして枯山水や池とのコラボが愉しめます。


こちらは観瀾亭。


文禄年間に秀吉から政宗公が拝領した伏見桃山城の一棟を移築したもの。
大きなイロハモミジが見事なのですが、少々早かったようです。


絶好の秋晴れのもと松島を楽しみました。





「親鸞特別展」を鑑賞し青葉城址へ

2024年10月31日 | 小旅

仙台市博物館で開催されている特別展「親鸞と東北の念仏」を見てきました。
同館は青葉山の麓、青葉城址まで至近に位置します。


同展は9月から約2ヵ月に亘って開催されていますが、11月4日までなのでギリギリでした。


我が家の菩提寺は浄土真宗本願寺派のお寺さんですからしばしば紹介がありました。
今年は親鸞聖人生誕850年、立教開宗800年に当たるため種々の行事が行われています。
我が家の菩提寺でも新住職のお披露目式に併せ記念の法要が営まれました。
特別展は当然ながら撮影不可。
展示は親鸞直筆の国宝や重文など多数。
親鸞は常陸国南部(現在の茨城県笠間市周辺)を拠点として長く活動し、多くの門弟に教えを授けたと言います。
門弟達は東北地方へ教えを広げたことから各地の寺院に多くの掛軸、像、書物などが残されており、多数の文化財が展示されていました。
親鸞の曾孫に当たる覚如は何度か東北に足を運んでおり直筆の書を見ることが出来ます。
また、浄土真宗中興の祖と言われる蓮如聖人の多数の書が目を引きました。
蓮如は多くの寺に六字名号(南無阿弥陀仏)の掛軸を授けたようです。
小生は六字名号は楷書と行書しか見た記憶がないのですが、蓮如筆の多数の草書があることを知りました。
チケット代も結構な額なのでじっくりと鑑賞。
常設展の方は撮影可なので数枚。


年代別に展示されています。






支倉常長に関わるコーナーです。


近くには宮城県美術館もあるのですが、こちらは大規模な改修のため長期休館中。
よって、青葉城址に登ってみることにしました。
近くまでは幾度となく来ていますが、青葉城址は暫くぶりです。
言うまでもなく伊達氏62万石の居城で東と南が断崖、天然の要害です。
駐車場から入ると間もなく護国神社があるので、まず参拝。


本丸跡。


青葉城には天守閣はありません。将軍家康の警戒を避けるため敢えて天守閣は設けなかったと言われています。
記念撮影の定番と言えば政宗公騎馬像。




逆光ですが、表情をアップしてみました。


眼下を見渡せば市街地を一望できます。


すぐ下を流れるのが広瀬川。


青葉城に広瀬川とくればこちらでしょうか。

地元民放テレビ夕方番組の司会を長く務めています。

ヒガンバナの大群生を愉しむ

2024年09月30日 | 小旅
ヒガンバナの大群生を愉しんできました。
場所は宮城県北部の大崎市古川にある羽黒山公園。
当地は以前にも訪れたことはありますが、かなり前のことで記憶も薄れていました。
見頃を迎えているとの情報を聞き訪ねてみることにしました。


参道に入ると間もなく沢山のヒガンバナが目に入ってきます。
沿革が書かれた表示があります。


当地は平安時代「前九年の役」の要衝の地であり、ヒガンバナのみならず桜の名所でもあるとの記述があります。
近年は植栽して群生化を図っているところもありますが、当地の殆どは自生である点が特筆されます。
歩みを進めると見事な一面のヒガンバナ。




今年は彼岸よりは若干遅いようです。


当地では開花に合わせて「羽黒山 彼岸花の里まつり」が開催されています。
当地がヒガンバナの群生地として知られるようになったのは平成10年頃からと言いますから比較的近年とも言えます。
それはヒガンバナの特性にもよるような気がします。
丁度秋の彼岸頃に咲くのでヒガンバナですが、別名は曼珠沙華。


幽霊花や死人花とも言われます。なかなか墓場の花のイメージが拭いきれないいのは小生だけでしょうか。


かつて野ネズミやモグラ除けに田んぼの土手や畦に植えるのが流行ったことがありました。
それが今日まで方々に定着しています。
一方でその鮮やかな色彩の花を観光に役立てようと積極的に植栽しているところも見られます。
ここ何日かブログにも多数アップされているので、昔のようなマイナスのイメージは払拭されているのかもしれません。


いずれにしても、当地のヒガンバナは自然の大群生であるところに価値があります。


場所により早晩あるようでまだ蕾のところもありました。


10月上旬までは愉しめるようです。

全山真っ赤に染まると表現される意味もよく分ります。

様々な角度から見られるのもまた面白い。

白のヒガンバナ。


白のヒガンバナが自生なのかどうかは確かめられませんでした。
これほどの群生となるとさすがに墓場のイメージは偏見のような気がしてきました。
こんな曲を想起しました。


「ひまわりの丘」で大輪の向日葵を愉しむ

2024年08月09日 | 小旅

夏を象徴する花はやはりヒマワリでしょうか。
当県で最も著名なヒマワリと言えば大崎市三本木の「ひまわりの丘」です。
初めて訪れたのは、記憶が曖昧なくらい昔のことです。
本格的に栽培が始まったのが昭和62年と言いますから、すでに30数年。おそらくその初期の頃に訪ねたのだったろうと思います。
暫くぶりで数年前訪ねた際にはそのスケールの変貌に驚きました。
その時は壮観という言葉がぴったり、一面が大輪の黄色の花で埋めつくされていました。
この度、再び「ひまわりまつり」を開催中の当地を訪ねました。
数年前の姿をイメージしていたので正直少々残念な風景ではありました。


遠目で一面がヒマワリという訳ではありませんでしたが、近づくにしたがって沢山咲いているのは分ります。


時期が多少早過ぎたのかと思いました。しかし、そうではないようです。
聞くところによると、やはり雨不足で揃いがよくなかったそうです。


それと、植付け前に家畜堆肥を入れたらしいのですが、その中に雑草の種が沢山入っており、背高の雑草が全体に蔓延ったらしい。


「ひまわりの丘」の現在の広さは6ha、約42万本のヒマワリが植えられていると言います。
この規模は北海道の北竜町に次ぎ国内で二番目の規模と聞きました。
この規模のヒマワリを綺麗に咲かせるのは容易なことではありません。
仙台の七夕飾りは創作物ですが、こちらは自然の植物相手。関係者のご苦労は大変だったはずです。
見渡す限りのヒマワリの花とはいかなかったものの大輪の花はやはり素晴らしい。


背丈を遙かに超える姿は力強さも感じさせます。


夏の青空に大きな太陽のような花。映えます。


ヒマワリにも様々な種類がありますが、やはり大輪はヒマワリの中のヒマワリと言ったところでしょうか。


今年は猛暑。暑い夏こそヒマワリが似合うようです。


会場ではヒマワリの種を利用したひまわりの油、アイスや菓子などの特産品も販売されています。
昨日も晴れ上がり33、4℃あったでしょう。さっそくひまわり最中アイスを頂きました。
近年、ひまわりの種類や規模は様々ながら方々で作られるようになりました。
その中でも当地のヒマワリはやはり特別な存在です。
少々古いけれど、ヒマワリと言えばソフィアローレン主演の映画「ひまわり」。
地平線まで続くヒマワリ畑を連想したことでした。

満開のポピーと晩生シャクナゲそして水辺の花を愉しむ

2024年05月25日 | 小旅

宮城県川崎町にある国営みちのく杜の湖畔公園を訪れました。
半日コースの行楽です。
昨年秋以来で今年初めて。昨年もほぼ同時期に訪れていました。
当園は総面積が600数十haと広大。
4つのゾーンからなり、一般の人が訪れるのは「文化と水のゾーン」。


正面のコーナーは植え替えの時期で半分くらいが終わっていました。
今回の目的は数日前ニュースでも流れた満開のポピーと小生の好きなシャクナゲ。
そして、水辺の花も見頃との情報でした。
ポピーは正に満開。


正式にはシャーレーポピー。
最も多いのが赤のポピーですが、何種類かありバラエティに富んでいます。


独特の蕾が面白い。


遠くにはぼんやりながら蔵王連峰が望めました。


そしてシャクナゲ。


シャクナゲは4月下旬くらいから見頃になり、おそらく5月中頃がピークなのだろうと思います。
この時期になれば晩生の品種です。
しかし、残念ながら今年は気温が高く晩生種も見頃は過ぎていました。
それでも品種の数が多いのでそれなりに愉しめました。
和シャクは終り、洋シャクのみです。
十分に見れたシャクナゲを幾つか。重複はありません。











そして、見頃だと言う水辺の花。
カキツバタ。


これまでハナショウブとばかり思っていましたが、違っていたようです。


スイレン。


これまであまりよく見たことがありませんでした。
数種類あることが分りました。








最後にふるさと村へ。


東北各地の古民家を移築したもので、当園を訪れれば必ず立ち寄ります。
ちょうど見頃のシャクナゲがありました。


ここまで足を延ばす人は少なく、いつも勿体ないなと感じてしまいます。


満開の桜から蔵王連峰を望む

2024年04月17日 | 小旅

先週末、当県南部の白石川沿いにある「一目千本桜」を訪ねたので記録に留め置きます。
週末は猛烈に混むのが分っており、そもそも今年は行くつもりがありませんでした。
しかし、よく晴れ渡り蔵王連峰とのコラボが撮れるのではと言う誘惑に負け急遽出かけました。
忙中閑ありの速攻です。
7時半前には現地に到着したのですが、すでに駐車場には沢山の車が並んでいました。
当地は大河原、柴田両町に跨がる日本桜百選にも選ばれている当県随一の桜の名所です。


昨年よりは10日ほど遅いものの平年よりは数日早い開花です。


もう盛りを過ぎたかと思いきや正に満開でした。


この桜は大河原町出身の実業家高山開治郎氏の寄贈により大正12年に植栽されたもの。
このような樹齢100年級の桜の巨木が約1200本並びます。


桜並木は阿武隈川の支流白石川の両側の堤にあります。


遠く対岸の桜並木が見えます。
遠くに見えるこんもりした丘が船岡城址公園。ここにも沢山の桜が植栽されており、「一目千本桜」を一望できます。

地元高校生が、この巨木並木の維持に一役買っているニュースが毎年テレビで流れます。


快晴でしたが、やはり春霞。蔵王連峰がくっきりと言うわけにはいきませんでした。


蔵王連峰は普段は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いのですが、蔵王山という単独峰はありません。
シンボルお釜のある刈田岳を中心に北東に多くの峰が連なる連峰です。
しかし、満開の桜とくっきりと見える蔵王連峰というのはなかなか難しい。


それでも幾つかのポイントで満開の桜から望む蔵王連峰を撮ってみました。








当地点からだといわゆる遠望なので少々無理があるコラボではあります。
ますます人は混んできたので早々と退散しました。
もう少し近距離で撮ってみようと前にも撮ったことのある東北新幹線白石蔵王駅近くに移動。


やはり霞みは掛かっていますが、先ほどよりは見えています。


昨年、偶然見つけたベニシダレザクラと蔵王連峰が今回も撮れました。


ベニシダレザクラもほぼ満開になっています。


逸る気持ちで出かけた割には成果はイマイチの感もありますが。思い立った急ぎ足ではこの程度で満足すべきかもしれません。


秋の松島を愉しむ

2023年11月10日 | 小旅

今週末は天候も下り坂、気温も下がるというので、急に思い立ち秋の松島に行ってきました。
午後からの半日コースです。
松島には何度も行っていますが、今回は若干違う目的がありました。
いつも素通りする「雄島」を訪ねることです。
松島の中心からは大分離れているので訪ねる観光客はごく少ない。
小生は相当昔に渡った記憶がありますが、殆ど忘れています。
たまたまここに芭蕉の歌碑があると知り、確認してみたいと思ったのでした。
と言うのも芭蕉は松島では俳句は詠まなかったはずなのに、どうして歌碑がと半信半疑だったからです。
好天で遠くまで島々が見えました。


雄島は通常の観光コースにはまず入りません。小生もいきなりここから入るのは初めて。
雄島へ上陸する時は朱色の橋を渡ります。

渡月橋(とげつきょう)と言います。
渡月橋と言えば嵐山ですが、雰囲気は大分違います。
こちらの渡月橋はかつて僧たちが雄島に入る際に、俗世との縁を切ることから「悪縁を断つ橋」とも呼ばれるらしい。


「奥の細道」の標柱が立っています。


雄島を巡ると多くの島々がよく見えます。


遊覧船に乗らずともこれほどよく見えるのは他にあまりないと思います。

遠くに赤い長い橋が架かる福浦島もよく見えます。


芭蕉は元禄2年5月に瑞巌寺に詣でた後、この雄島を訪れているらしい。
なるほど、来てみると島々を眺めるには最適の場所と分かります。
多くの石碑が並んでいる所があります。


この中に芭蕉と弟子の曽良の句碑が並んで立っていました。
諏訪の俳人藤森素檗が曽良の100回忌を記念して文化6年(1809年)に建立したものでした。


「芭蕉翁 朝よさを誰まつ志まぞ片心」
この句は奥の細道の旅へ出る直前の元禄2年春に詠まれたものと言います。
その意は「松島に心惹かれるのは朝夕に誰か待っているからか、そうだと嬉しいが、私の片思い」と解説がありました。
曽良の句は松島で詠まれた句です。
「松島也鶴に身遠可禮本とゝ幾壽(松島や鶴に身をかれほととぎす)」
その意の解説。「松島の壮麗な景色の中をほととぎすが鳴いて通った、ほととぎすよこの松島には鶴の姿が相応しいから鶴の姿になって鳴き渡ってくれ」
この雄島はかつて108の岩窟があったと言われます。現在残っているのはこのような岩窟50程度。

その昔、死者の浄土往生を祈念した板碑、五輪塔や壁面に法名の彫られたものも多く、霊地の趣です。
中世の松島は「奥州の高野」と称される死者供養の霊場なのでした。
この後は秋の松島を散策。いつもとは概ね逆ルート。
国重文の円通院。


近年は松島の紅葉の名所として知られるようになりました。


庭園は年々整備が進み、夜はライトアップされています。


紅葉のピークには若干早いものの、残っている緑とのコントラストがむしろ紅葉を引き立てています。






重文の三慧殿。


観瀾亭。


文禄年間に豊臣秀吉から政宗公が拝領した伏見桃山城の一棟で、江戸藩邸からこの地に移築したもの。
イロハモミジが非常に綺麗なのですが、まだ早いようです。



国宝瑞巌寺。


長い参道はかつて荘厳な杉並木でしたが、東日本大震災の浸水による塩害で多数が伐採されました。
新たに杉の若木が植栽されました。少し生長したようです。


松島に来れば大概は本殿などを拝観します。
今回は時間が足りず、山門でお参りしました。


最後は定番、西日を受け輝く五大堂で締めとします。


秋の猊鼻渓と厳美渓へ

2023年11月03日 | 小旅

今、紅葉が見頃と言う岩手県南一関市の猊鼻(げいび)渓と厳美(げんび)渓を訪ねました。
昔はそれぞれ東山町、厳美村でしたが、一関市に合併され現在に至っています。
同一市にあり名前が似ているため間違いやすいので注意が必要です。
我が家からは東北自動車道を利用すれば楽に日帰りのコースです。
まずは猊鼻渓。
日本百景の一つにも数えられる名勝です。
これまでも訪ねたことはあるのですが、船下りは初めてです。
約2kmのコースをゆっくりと90分掛けて往復します。
乗船場近くには堰堤があり、通常は流れが非常に穏やかです。


上るのも下るのも船頭が棹一本で操ります。 カモが一緒に付いてくるのどかな船下り(上り?)。


砂鉄川の浸食でできた渓谷です。


次々と船が出ていました。特に台湾からの観光客が多いそうで、中国語が飛び交っていました。

高さ100mの絶壁に奇岩、洞窟など迫力のある絶景が広がります。





全山紅葉と言うのではなく、絶壁と赤松とのコラボが特徴です。


ここ上りの終点で下船し、30分ほどの散策です。


高さ100mを超える第一の絶壁。


猊鼻渓の名の由来となった奇岩「獅子ケ鼻」があります。

帰りの船下り。


最後に船頭の「げいび追分」を聞き、下船となりました。


これまでも最上川や保津川ほか何度か船下りを経験していますが、間違いなく上位にランクできます。
続いて厳美渓へ。


こちらには何度か来ています。
栗駒山を源に流れる磐井川が巨岩を侵食してできた渓谷が名勝・天然記念物に指定されています。
遊歩道を散策しながらゆっくりと紅葉の渓谷美を楽しみました。
上流の荒々しい流れ、下流のゆったりとした流れなど変化のある渓流です。


猊鼻渓のような高い絶壁はありませんが、独特の奇岩と綺麗な水の流れが魅力。

周辺のイロハモミジが見頃でした。


こちらが上流側。

下流側。










名物の「かっこうだんご」。


渓流をはさんだ対岸の店からロープに下がる籠に代金を入れて木槌を鳴らすと、籠は引き上げられ注文しただんごが降りてきます。
近くにある道の駅「厳美渓」。


猊鼻渓と厳美渓からは平泉もほど近く。大概は中尊寺や毛越寺を巡るのが一般的な観光コースです。
中尊寺や毛越寺は何度か来ており、今回は日も短いのでそちらはなし。
最後に道の駅で少々お土産を調達して小さな旅は終了です。

みちのく杜の湖畔公園でコキアと古民家を愉しむ

2023年10月28日 | 小旅

慌ただしくも少々の息抜きです。
半日コースで愉しもうとすると、やはりここ宮城県川崎町の「みちのく杜の湖畔公園」。
これまでコキアの時期に来たことがなかったので訪ねてみました。
当園は平成元年に一部を開園、年々整備を進め平成26年に全面開園。
総敷地面積は600数十haと広大。
広い駐車場のモミジバフウが綺麗に紅葉していました。


4つのゾーンの内、メインはこの「文化と水のゾーン」。ここだけで約90ha。


敷地が広大なため駐車場にかなり車が停まっていても中に入れば人影はまばら。
正面にもコキアが植えられてありました。


花数は多くはないもののサルビアなど赤色が目立ちます。


ドウダンツツジの紅葉が盛りでした。


ドウダンツツジの赤とツツジの緑のコントラストが美しい。

百日草はほぼ終わりでした。


畑の方はコスモスが片付けられ来年への準備に入っていました。
これは手前にイロハモミジ、奥にケヤキの大木。


以前来たときは見事な紅葉でしたが、まだ色付き始めたばかり。
本格的な紅葉は1週間ほど先のようです。
この時期の当園の目玉がコキアの紅葉。


夜はライトアップされています。


ピーク時の真っ赤な紅葉から少し先が金色ぽく変化してきました。綺麗です。




当園に来れば必ず「ふるさと村」を訪れます。
東北6県の特徴ある古民家が8棟移築され、それぞれの暮らしや文化に触れることが出来ます。
中でも床面積が100坪を越える大きな茅葺きの古民家が3棟。迫力があります。
最も大きな宮城県の鳴瀬川河畔の家。

床面積が131坪。


神棚には切り子。


秋田県の本荘由利の家。

床面積が118坪。


珍しい角にある神棚。


岩手県の遠野の家。

床面積は105坪。


いわゆる南部曲り家です。


それぞれの古民家では、映像や模型、展示物を使い分りやすく紹介しています。
急ぎ足ながら十分愉しめました。


蔵王のシンボル「お釜」が綺麗に見えた

2023年07月27日 | 小旅

山形県二日目、霞城公園と山形美術館を見学後、帰途に。
2時半を回っていました。
帰路のルートは幾つかあります。
最短時間で帰るなら山形自動車道利用。事前に天候を想定し幾つか予定を立てていました。
好天に恵まれれば蔵王エコーラインを経由し、「お釜」を見るつもりでした。
気温は異常に高いものの絶好の日和、日も長いので問題なしと同ルートを選択。
蔵王エコーラインは山形県上山市と宮城県蔵王町を結ぶ蔵王連峰を東西に横断する山岳道路です。
昭和37年11月の開通で全長は約26km。
さらに蔵王エコーラインの最高地点刈田峠から分岐し蔵王ハイラインがあります。
蔵王ハイラインは宮城交通経営の有料山岳道路で全長2.5km、料金550円。
「お釜」まで僅かのところに駐車場と県営山頂レストハウスが整備されています。
レストハウスを出たところ。


蔵王は普段は蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いですが、単独峰ではありません。
「お釜」のある刈田岳を中心とし北東から南西に山形県と宮城県を跨ぐ多くの峰が連なる連峰です。
ちなみに「お釜」は宮城県側に位置します。
レストハウスを出ると間もなく「お釜」が見えてきます。
少々の霞はあるもののエメラルドグリーンが綺麗です。


「お釜」は蔵王のシンボル的存在で、観光写真と言えばまずはこちら。
但し、全容を撮るには天候に恵まれる必要があります。
その点、最高に近いコンディションだったと思います。
刈田岳の頂上を目指し、登っていきます。途中から振り返って見たところ。
遠くに見える手前の稜線が馬ノ背、その向こうが最高峰の熊野岳です。


レストハウスから10分ほどで刈田岳の頂上に着きます。


下界は猛暑でもここは25℃くらいで容易に登れます。標高は1758m。
ちなみに最高峰熊野岳の標高は1841mです。
刈田嶺神社奥宮。


山頂付近からも「お釜」が望めます。


山頂のやや下から眺めた「お釜」。





「お釜」を堪能し、蔵王エコーラインを下りはじめると間もなく駒草平があります。
高山植物「コマクサ」の群生地です。昔からみると少なくなりました。


それでも可憐な姿を見せてくれました。


「コマクサ」は高山植物の女王と呼ばれます。


このような荒涼たる環境でも健気に生育しています。


近くの不帰(かえらず)の滝。


さらに下ると滝見台があります。
性能の悪いカメラではうまく撮れませんが、これが三階の滝。


遠くに不動滝。


滝見台では5時半くらいになっていましたが、好天で日が長いため十分に愉しめました。
無事帰宅し、1泊2日の山形への小旅は終了です。


寒河江から山形へ

2023年07月26日 | 小旅

山形県二日目は、宿泊した湯野浜温泉のホテルから山形自動車道、月山新道を東に、寄り道をせず寒河江市の慈恩寺へ。
豪壮な山門です。


これまで何度か側を通りながら寄らずにおり、今回初めて訪ねます。
広い境内に多くの建造物。









天平18年(746年)聖武天皇の勅命によりインドの婆羅門僧正の開山という古刹。
平成26年度には約45haの広大な慈恩寺旧境内一帯が国史跡に指定されています。
当寺院は法相宗に始まり、天台宗・真言宗・時宗・禅宗等多様な宗派が入り混じっていたと言います。
その後、昭和27年に「天台真言両宗慈恩寺派」となり、昭和47年「慈恩宗大本山慈恩寺」として独立し現在に至っています。
建造物や仏像など国重文も多く、さすがの大寺院です。
本堂は改修工事中でした。


近くの道の駅「寒河江チェリーランド」へ。


おそらく山形県では一番知名度の高い道の駅でしょう。

これまでも度々立ち寄っています。
山形の特産品が揃う物産センターとして、道の駅になる前から多くの客で賑わっていました。


山形市へ。実はこれまであまり市内を見たことがありません。
霞城公園へ。
復元された二の丸の正門に当たる東大手門。



霞城公園は山形城跡を整備した都市公園で、国の史跡指定を受けています。


櫓門。

公園には第11代城主最上義光公の勇壮な像が建てられています。


最上家と当県伊達家は極めて縁が深く、最上義光公の妹義姫が伊達政宗の母親です。
時に敵対、時に同盟、かの最高視聴率を記録した大河「独眼竜政宗」で最上義光兄妹は少々ダーティなイメージで描かれています。
演じた原田芳雄と岩下志麻は強烈な印象を残しました。しかし、あれはあくまでドラマで真偽のほどは不明。
広い領地を治めた義光公は名君だったに違いありません。
しかし、最上家はお家騒動で義光公亡きあと改易の憂き目に遭い衰退しました。
すぐ側にある山形美術館。


以前から訪れたいと思っていました。立派な建物でびっくりしました。
地方で財団法人の運営は珍しい。
正面ロビーの中央にロダンのブロンズ像。


奥にピカソの絵とはいきなり度肝を抜かれます。


偶然、遠藤彰子特別展が開催されていました。珍しく撮影可です。
500号などの超大作が多数。但し、小生の好みとは異なります。


常設のコレクション(長谷川、吉野石膏、服部) 展示が凄い。こちらは撮影不可でした。
日本美術は重文の与謝蕪村「奥の細道図屏風」はじめ松尾芭蕉の俳句短冊、横山華山の屏風絵などが展示されており見応え十分。
英一蝶、池大雅、富岡鉄斎など知名度の高い名が並びます。
西洋近代絵画もユトリロ、シャガール、ミレー、マネ、モネ、ルノワール、マティス、ピカソなど誰もが知る名前がズラリ。
これが常設とは驚きです。寄った甲斐がありました。
入れ替えもあるでしょうからぜひ再訪したいもの。今回、博物館までは足を運べませんでした。
この後、蔵王に向かいましたが、それは明日にします。


銀山温泉から湯野浜温泉まで

2023年07月25日 | 小旅

1泊で山形県に来ています。刈り払い作業が一段落したところで息抜きです。
隣県なので大概日帰りが可能です。1泊となると少々遠い最上や庄内。
東北自動車道を北上、通常あまり通らない大崎市から加美町を抜ける国道347号線を西へ山脈越え。
銀山温泉はしばらくぶりです。
夜はガス灯に火がともり、郷愁漂う雰囲気が味わえますが、今回は泊まりはなし。
銀山川の両岸を散策。


木造の旅館が立ち並ぶ温泉街は昼間でもレトロな雰囲気が十分楽しめます。


銀山温泉はかのドラマ「おしん」で一躍有名になりました。


風光明媚な自然も楽しめます。
洗心峡。


銀山温泉からスイカが特産の尾花沢へ。
道の駅「尾花沢」。


寄るのは初めて。期待度が高かっただけに少々残念な気持ち。


当地に来ればお昼はやはり蕎麦。
近くでは知名度の高い次年子蕎麦がありますが、今回は新庄の手打ち蕎麦屋「さぶん」さんで。
美味しくいただきました。
近くの「新庄ふるさと歴史センター」。


新庄祭りの大きな山車が展示されています。


古い民具や農具がおびただしい数展示されています。


これほど多いのは見たことがありません。


今回は敢えて新庄から最上川を下らず、金山町の町並みを眺めながら真室川町へ。
良かったのが正源寺。


立派な山門です。
参道を歩くと山門の手前に何と線路と踏切があります。


この山門は湯殿山大日坊の総門であったものを昭和36年に移築したものだそうで、なるほどと納得。
本堂も大きい。


西に向かって酒田は何度か来ているので今回はパスし、湯野浜温泉へ。
海水浴場。


30年ほど前泳いだ記憶があります。
こちらのホテルで宿泊。部屋から夕日の沈むのが見えました。







奈良・東北のみほとけ展からあやめ園へ

2023年06月09日 | 小旅

東北歴史博物館で開催されている特別展「東日本大震災復興祈念 悠久の絆 奈良・東北のみほとけ展」を鑑賞してきました。
東北歴史博物館は宮城県多賀城市にある県の施設です。


当地は仙台市の東隣、その昔国府多賀城が置かれた歴史的な町です。
この特別展は東日本大震災から13回忌となる今年に合わせ開催されたもの。
4月15日から6月11日までの日程だったのでギリギリ鑑賞に間に合いました。


本展では奈良と東北の御仏国宝12件,重文27件を含む60件が展示されました。
但し、途中幾つかの入れ替えがあるため一度に全てが見られるわけではありません。
今回の目玉の一つ唐招提寺の鑑真和上坐像も入れ替えられ、近年作られた複製に変えられていました。
それでも多くの仏像を見ることが出来ました。
特に唐招提寺の国宝薬師三尊像はひときわ目を引きます。
法隆寺や興福寺の国宝、重文も多数展示。
奈良は何度か訪ねていますが、記憶が曖昧になっており、改めて良い機会に恵まれました。
また、これまであまり知らなかった東北各地の国宝、重文級の仏像が多くあることも分りました。
残念ながら当然に撮影は禁止。パンフレットのみです。


常設展の方は撮影OK。


旧石器時代から近世まで分りやすく展示されています。








その後に、近くの特別史跡「多賀城跡」の一角にあるあやめ園へ。
面積は約21,000㎡、800種300万本のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブがあり、品種数は東北随一と言われます。
来週末からあやめ祭りが開催されると言うことで、さすがに見頃にはまだ早かったようです。
カキツバタはすでに終わっていました。
それでも品種が多いので今でも結構な数を見ることが出来ます。
あやめ園とは言いながらその殆どはハナショウブです。
あやめ祭りに向けて表示はまだ未整備でしたが、見たうちの幾つかを。全て別種で重複はありません。



















雑草の刈り払い作業もようやく終了し一安心。十分に愉しめました。


一面のポピーとシャクナゲを愉しむ

2023年05月27日 | 小旅

宮城県川崎町にある国営みちのく杜の湖畔公園を訪れました。
忙中閑あり、半日のコースです。
毎年のように訪れていますが、今年はこれが初めて。これまで5月下旬に訪れたことはありません。
一番の目的は今満開というポピーと晩生のシャクナゲ。
当園は総面積が600数十haと広大。
4つのゾーンからなり、一般の人が訪れるメインの「文化と水のゾーン」の敷地面積は約90ha。


平日ながら大型バスはかなり止まっていましたが、敷地が広大なので人影はまばら。安心してゆっくりと愉しめます。
正面のコーナーは丁度植え替えの時期でした。
今が季節の水辺の花が見れました。
スイレン。


ハナショウブ。


目的のポピーの畑に。


まさに見頃。一面のポピーです。


正式にはシャーレーポピーが正しいようです。
圧倒的に多いのが赤のポピーですが、よく見ると結構バラエティに富んでいます。


蕾が面白い。この曲がった首が特徴的です。


ポピーのイメージとは違った花も見られました。


思いがけず、蔵王連峰とのコラボ。ラッキーでした。


もう一つの目的シャクナゲ。
これまでもシャクナゲ目当てに訪れています。今回は晩生のシャクナゲの盛りを見たかったのです。
シャクナゲは4月下旬から見頃となりますが、品種によって満開の時期はかなり異なります。
昨年は5月中旬に訪れました。多分あの頃が一番のピークだったと思われます。
今年は気温も高く今頃には当然終わっているものも多くなっているはずですが、晩生の盛りを見る機会は少ない。
大部分は洋シャクです。全てに表示があったわけではありませんが、和シャクもありました。
以下見頃のシャクナゲ。すべて別種で重複はありません。






















結構晩生のシャクナゲも多いと分りました。
小生はシャクナゲが好きなので、大いに愉しめました。
シャクナゲのコーナーは一番奥にあるため足を延ばす人が少ないようで、もったいない。
この側には古民家を移築したふるさと村があります。やはりシャクナゲがありました。


小生は訪れるたび必ずこちらにも立ち寄ります。


ここまで訪れる人は少ない。残念な気もしますが、おかげでゆっくりと愉しめます。


南蔵王山麓の水芭蕉とカタクリの群生

2023年04月15日 | 小旅

高原で水芭蕉とカタクリの群生を楽しみました。
1週間ほど前、野良仕事の合間を縫って速攻で訪ねたもの。
記事が遅くなりましたが、水芭蕉が例年にない早い開花らしいので記録に留めます。
場所は当県南部の白石市三住地区の南蔵王山麓。標高が600数十m。
南蔵王は頂上付近は雲の中だったものの、雄大な姿が望めました。


コブシの花が盛りでした。


現地に着くと「水芭蕉の森」の表示が見えます。


今年は3月28日に開園式が行われ、例年より2週間早いと言います。
アカマツやミズナラなどの林を抜け、木道を進むと白い水芭蕉が見えてきます。


はじめのうちは水が流れておらず、わりと乾いた湿地。
やがて小さな水の流れのところに出ます。


水芭蕉はやはり水のある所が似合います。ただ当地は水は多くありません。
当地はハンノキの立木の中に水芭蕉が群生しているのが特徴。


数は約5万株と言われています。

ちょうど見頃でした。ほぼ満開です。


この辺りが最も密生している所。


純白の仏炎苞に棒状の花、そして太い葉脈の緑の葉は清々しい気分にさせてくれます。


近年、繰り返し来ていますが、今年は一番のタイミングでした。


近くの山にはカタクリも群生しているので、そちらも楽しみます。


ただ、立木やクマザサがある山の中はこのように群生といった感じにはなっていません。


しかし、おそらく山全体にカタクリがあるものと推察されます。
群生しているのは山裾。


道路側なので容易に見ることができます。


何時もはピークを過ぎ加減のカタクリを見ることが多いのですが、今年は本当にピークのようでした。


当地のカタクリは全体的に小振りなものの実に可憐。


水芭蕉の見学者はほとんどカタクリは見ずに通り過ぎるので気にせず楽しめます。
今年は一番の見頃の水芭蕉とカタクリの群生を堪能できました。