里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ソラマメ「終り初物」も今は昔

2022年06月30日 | 畑:豆類



当地方も何と梅雨明け。と言うか6月梅雨入り宣言前が連日雨で梅雨状態、宣言後が梅雨明け状態。
ソラマメの葉も次第に黄ばんできました。終りを告げる印です。


しばらくぶりで作ったので感覚はイマイチだったものの、まずまずの出来となりました。
倒伏対策は支柱に横テープを2段に張っただけの簡易なものです。それで十分な効果がありました。
ただ土砂災害警戒情報が発令される大雨で全体が畝方向に少しなびきました。
実害はなかったようです。


3月に追肥と土寄せをし、さらに4月にがっちりと土寄せしたのが効果的だったと思います。
株全体が遅れていたものも若干ありますが、今穫れているのは主に上段の莢。


下段で遅れ気味だった莢も少し。


この時期になると莢に錆が付きやすくなります。


病害虫は殆ど見られません。ここに来てチョコレート斑点病が若干。


河内一寸は、もともと3粒莢の比率が少なく2粒莢が多いので、今はほとんど2粒、1粒莢です。
当地方の主力品種の打越一寸は比較的3粒莢が多い。
ソラマメの市場価格は3粒莢、2粒莢、1粒莢と綺麗に差が付きます。
ですから3粒莢の出来やすい品種を作るのは当然と言えます。
ソラマメは食用にならない莢の部分が大半なので粒が少ないほど歩留まりが悪い。
但し、粒の大きさは2粒、1粒莢の方が大きいです。
まだ結構穫れます。


2分半茹でました。穫り始めからみると風味は少し落ちるでしょうか。助っ人宅では天ぷらや素揚げでも食するらしい。


あとは片付けながら穫って終了とします。
ところで、当地方が昔からソラマメの産地になっているのには、訳があります。
かつて、越冬栽培するソラマメは当県南部が北限とされました。
京浜市場に出荷されるソラマメは南から北上し当地方が最後、「終り初物」の産地として珍重されたのです。
面白いことに、昔はソラマメは作られているのに地元では殆ど消費されませんでした。
「口に合わない」と自ら公言する生産者もいたものです。
地元の嗜好が枝豆、特に青豆であったことによるものでしょう。
ですから、地元市場にも店にも殆どソラマメの姿がありませんでした。
さすがに現在はそんなことはありません。鹿児島のソラマメも並んでいます。
かつて珍重された当地方の「終わり初物」のソラマメも昭和の時代で終わりを告げます。
30余年前、当県北部で春播きソラマメの栽培が始まり、当地方より遅い産地が出来ました。
さらに春播きソラマメは北海道にまで達し、当地方の「終り初物」も今は昔となりました。
「終り初物」と言う言葉も死語になっているかも、と検索してみたところ冒頭に出てきたのが、何と中島みゆきさんの「終り初物」と言う曲。
昔々ギターをかき鳴らしていた小生も、とんとご無沙汰で、中島みゆきさんも「時代」「悪女」「地上の星」くらいまでしか知りません。
テレビの主題歌で2020年1月リリースらしい。
「こんな言葉を今どきわかる人がいるかしら 言葉は変わる暮らしは変わる 今ではなんて言うかしら ・・・」
身につまされます。


夏秋キュウリの整枝

2022年06月29日 | 畑:果菜類

キュウリは植付けてから間もなく1ヵ月半、2本仕立てに誘引しています。


品種は今年初めて作る「OS交配ニーナ」。
6月に入り、半ばまでは低温多雨で日照不足、梅雨入り宣言後に一転して高温少雨と作物にとってもストレスの掛かる天候となっています。
2本仕立てにしている子蔓も伸びてきたので、主枝2本の格好がついてきました。


現在、キュウリの親蔓主枝は20数節に達しています。
例年なら支柱の頂点近くに達し、摘芯されるくらいの節数です。
頂点まではまだ数十㎝あるので、最終的には30節近くになりそう。


これは天候との関係もありますが、品種の特徴のようです。
この「ニーナ」と言う品種はそもそもハウス向きの品種と言いますから、徒長しにくく葉は小振りで、締まった姿に育成されているのでしょう。
褐斑病に強いという触れ込みですが、気温の上昇とともに止まりました。
親蔓主枝は10節までの雌花を全て搔きましたが、数日前から収穫が始まりました。
今の収穫はこのくらい。あと1週間もするとこの2、3倍穫れることになるでしょう。


この品種は節成り性が非常に高く、子蔓はもちろん親蔓にも雌花が100%着いています。
気温が高くなるとともに側枝(子蔓)も伸びてきました。
夏秋きゅうりでは親蔓から穫る果実はわずか、子蔓、孫蔓から多くを収穫します。
しかし、伸ばし放題にするとジャングル状態になり手が付けられなくなります。
そこで側枝(子蔓)は伸び具合を見ながら摘芯していきます。これが整枝です。
これは一様ではありません。時には摘芯せず伸ばすこともあります。
一番は主枝の間隔ですが、その時々のケースバイケースと言うしかありません。
我が家の現時点の目安は側枝(子蔓)の長さが15㎝。
2節(葉が2枚)が15㎝で収まるなら2節摘芯、それより伸びそうなら1節摘芯。
この中央の左に伸びる子蔓を見てみます。2節では15㎝を越えてしまいそう。


よって1節で摘芯します。孫蔓を早めに出した方が良いと判断しました。


この株を見ると2節摘芯と1節摘芯が混在しています。


摘芯は蔓が長く伸びる前、葉が展開したら直ぐやるのが理想とされますが、これがなかなか難しい。
今はこのように強い子蔓が沢山出ていますが、実が着いてくると伸びは抑えられてきます。
下の方の摘芯した子蔓(花が咲いている枝)からはすでに孫蔓が出ています。


孫蔓は放任が基本ですが、このような下の方は孫蔓でも摘芯します。
出来るだけ摘果もやります。果数が非常に多いので形の悪いものは早めに摘果し負担を少なくした方が得策。


今回の整枝は終了。


1株で見ると、これが現在の2本仕立ての姿。


ネット支柱の内側から見た姿。



夏秋きゅうりの収穫期間の目標は100日。
山あり谷あり。整枝も生育に合わせて変えていきます。


水墨画「カキツバタ」

2022年06月28日 | 水墨画:草花
画仙紙 半切1/3  

過日、多賀城跡あやめ園で色んなハナショウブを鑑賞してきました。
満開には早かったのですが、カキツバタも見ることが出来そうという期待もありました。
残念ながら、すでに遅く見ることは出来ませんでした。
元々植えられているのがほとんどハナショウブなので、無理なようです。
そこで、カキツバタをイメージし、水墨で描いてはみたもののどうだったか。
ハナショウブの中にもカキツバタをイメージ出来るものがありました。でもこれは勝手な想像と言うものです。
描き終ってみるとハナショウブの雰囲気になった感があるかも。
やはり実物をよく観察することが大事と分かります。ただ、はっきりしているのは花弁付け根の白い筋。
これがカキツバタの特徴と言います。そこを少し強調してみました。
カキツバタと言えば有名なのは尾形光琳の国宝「燕子花図」。
実物は見たことがないのですが、書物などにはよく出ています。花弁付け根の白い筋はどうなっているのでしょう。
アヤメ、ハナショウブ、カキツバタ、違いを表現するのは容易でありません。



ピーマンに廃材を利用した誘引支柱を立てる

2022年06月27日 | 畑:果菜類

ピーマンに廃材を利用した誘引支柱を立てました。
ここまでは株ごとに1本の支柱を立てて誘引しています。


品種は京みどり。
植付けてからほぼ1ヵ月半。ようやく1番果が留まったと言ったところ。


すでに分枝が進み、2番花、3番花と咲いてきました。
好天に恵まれた昨年は、今頃は1番果を穫っていました。
今年は6月に入ってからの天候が悪く、しかも本葉12、3枚で1番花ですから、このくらいで当然。
最近の連日の真夏日で、急に進んだものの日中少し萎れます。
収穫開始の多少の前後は気にしません。それより一番気になるのはエソ系のウイルス。
一見すると正常に生育しているように見えますが、もう少し経たないと分りません。
支柱を立てる前にわき芽の整理をします。


1番花の下から出ているわき芽は全て搔きます。
一度伸びたものを取っているので、今回あまり多くはありません。


なお、畝の一番奥のこの2本はトウガラシ。完熟してから収穫します。同様にわき芽を搔きます。


全てわき芽の整理が終わりました。


次は誘引支柱立て。
何時までも放置すると、枝が垂れ下がり折れやすくなります。
ピーマンの誘引法も様々試しましたが、ナスと同様の簡易な方法に落ち着きました。
用いるのは全て古いパイプハウスを解体した廃材です。
畝なりに株の両側に適当な間隔でパイプ支柱を立てます。
支柱は少し上の方を広げるようにして打ち込み込みます。


この支柱に横に直管パイプをフックバンドで止めていきます。
このようにフックバンドは完全に止めず、簡単に動く状態にしておきます。


枝が伸びるのに合わせ、この直管パイプを上げていきます。
横パイプはフックバンドの部分を下から軽く叩くだけで簡単に上がります。
枝を横パイプに誘引止めすることは殆どありません。


枝がパイプに密着すると誘引止めせずとも枝の垂れ下がりが防げます。
たまに枝折れすることもありますが、ピーマンは分枝が多いので問題になりません。
これで誘引態勢は整いました。


この株が1番果の肥大の最も進んだ株。


数日中には収穫が始まります。1番果は小振りなうちに穫るようにします。
ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝し、ねずみ算式に枝が増えていくので、整枝が必要になります。





石垣にサツキ

2022年06月26日 | 

6月、我が家の庭のメインはサツキ。
今年は、近年では一番良くありません。
そもそも花着きが良くなかった上、6月上旬の天候が悪過ぎました。
特に、土砂災害警戒情報が発令される大雨ですっかり傷んでしまいました。


それでも石垣とサツキのコラボがいいと言ってくれる方がいるので、石垣周辺のサツキだけ記録することにしました。
花数は例年よりずっと少ない。前年の刈り込みが少し遅かったのかもしれません。
今年は開花そのものが遅れ、花盛りらしい姿が見られないまま終盤になっています。
小生が物心ついた頃にはかなりの大株もあったので、樹齢は100年を越えるものがあると思います。


この辺りは石垣ギリギリに植えられているサツキ。




これらは比較的新しい。


この赤のサツキが最も多い。。


赤、白、ピンクと、自然交雑、自然繁殖したと思われます。






純白のサツキはかなり古い株があります。


元々の株は石垣近くの庭に植えられているものです。


それが石垣の隙間に自然に定着し、殖えてきました。




人為的に植えようとしても困難にもかかわらず、自然の力、植物の生命力に驚嘆。




どのような条件でこの隙間に定着するのか不思議です。




1輪、2輪だけの株があると言うことは、未だ自然増殖が続いていると言うことなのでしょう。




仕事や生活に邪魔になるものを多少除くことはありますが、殆ど手を掛けていません。
今年は花がいささか寂しいとは言え、刈り払い作業で疲れた体に癒やしを与えてくれます。
サツキは翌年の花芽を確保するには花が終わった後は早く刈り込まむことが肝要です。
近年は専ら助っ人がやってくれるのでありがたい。





リーフレタスの収穫はしばらく続く

2022年06月25日 | 畑:葉菜類

直播きの非結球レタスを穫り続けています。
何れも4月15日に直播きしたもの。簡単なバラ播きで、間引きを一度。
順調に生育し、5月下旬から間引きを兼ね穫り始めました。
ようやく本来の株間になってきました。
こちらがサニーレタス。


発芽が極良で、生育も順調。


かなり収穫して本来の株間に近づいてきましたが、すぐ株は生長し一面に広がります。
依然隙間が見えません。


今がちょうど穫り頃と言えます。食感も良い。
しばらく収穫は続きます。

グリーンリーフレタス。


こちらも発芽、生育とも極良。
大分収穫しましたが、すぐ株間は埋まり詰まってきます。


いくら穫っても畝一杯と言ったあんばい。


やはり今がちょうど穫り頃になっています。


サラダ菜。


こちらだけが発芽やや不良。それで本来の間引き後と言ったところ。


サラダ菜としてはかなり大株となり、中心が少し巻いてきました。
サラダ菜だけに虫食いが少し見られます。


サラダ菜は大株になっても軟らかく、食感が変わりません。

一株でかなり大きくなってきました。


収穫が未だ追いついていない感じですが、当分穫り続けます。


タマネギを長期貯蔵に向け本格乾燥

2022年06月24日 | 畑:土物類

過日、タマネギを一斉に収穫し、取り込みました。
中晩生種の「ネオアース」。今年は納得できる豊作です。
5月10日くらいから穫っていますが、この品種の最大の長所は長期貯蔵。
「ネオアース」1品種で来春まで食します。
収穫時は濡れた土が付いており、作業場の下屋に広げて10日余り放置。


例年より長く陰干ししました。
貯蔵中に腐れが出ないようにしっかり乾燥する必要があります。
乾燥不十分なまま沢山詰め込んでしまうと、貯蔵中に腐れが出てしまうことが多い。
我が家で行っている乾燥法は2通り。専ら助っ人がやってくれるので助かります。
一つはごく一般的に行われている吊しによる乾燥。


8~10個のタマネギを、茎を2、30㎝付けてひもで縛り竿に吊します。


少々雑然としていますが、雨に当たらず風通しが良いので、毎年ここに吊しています。


この方法は必要な資材もいらないのでやりやすい。
ただし、大玉は吊しているうちに重みに耐えかねて落ちるものが出てきます。
この程度の中玉を中心に吊すのが無難。


そこで行っているのがもう一つの方法、かご形のコンテナに並べる乾燥です。


近年は、こちらをメインにしています。
こちらも周りは雑然としていますが、空きスペースを確保。


この「ネオアース」は大玉の比率が高い。
今年は、例年にもまして大玉が多いようです。例年多少は出るクズのような小玉が殆どありません。


乾燥の目安となるのは茎と根の部分で、ここがしっかり乾くこと。
かご形コンテナの下に空間を設けることで、上下から乾燥させます。


コンテナには出来るだけ重ねず並べるようにします。
500g級の特大玉が相当数あります。


ちなみに超の付く特大玉を計ってみました。中玉3個分あります。


大玉は貯蔵性が良くないと言われますが、必ずしもそうでもないようです。
近年はあまり気にせず食してはいるものの、特大玉は前半に消費するつもりでいます。


3回目に播いた春ホウレンソウを穫る

2022年06月23日 | 畑:葉菜類

3回目に播いた春ホウレンソウを穫り始めました。
1回目の我流の早播きをした春ホウレンソウは5月いっぱいの収穫。
2回目に播いた春ホウレンソウは5月末から穫り始めほぼ終わります。
満足の出来と思いましたが、後半になり葉が黄化してきました。
6月上旬が雨続きで、大雨の影響が大きかったようです。
これは「ボーカル」の穫り残し。


これが「スプリング」の穫り残し。


あとは処分です。しかし、かなり穫ったので十分といって良いでしょう。
これが3回目に播いた春ホウレンソウ「ボーカル」。


4月中には播くつもりが、田植え後の種播きとなりました。
2回目との収穫の間が空くと思ったところ、続けての収穫が出来ました。
この時期のホウレンソウの生長は早く、1ヵ月半も掛からず収穫開始となりました。
但し、種播き後雨が極端に少なく、発芽が不揃いです。灌水したものの遅きに失しました。


種播き後、6月初めまで不織布をべた掛けしていました。
隙間があり見栄えは良くないものの穫り頃になってきました。


少し密の所もありますが、間引きはしていません。


この時期のホウレンソウは葉が薄く軟弱になります。
「ボーカル」は、やはり春ホウレンソウとしてはがっちりタイプ。他に比べると葉色が濃く肉厚です。


これが「スプリング」。


こちらも発芽が不揃いです。


「ボーカル」よりも葉色は明るく、葉肉は薄い。


今の春ホウレンソウとしてはこれが普通かもしれません。


最後の春ホウレンソウは発芽が不揃いだったものの11月から6月と8ヵ月間ほぼ途切れることなく穫れたので、近年では一番満足できる結果となりました。


水墨画「初夏の蔵王連峰」

2022年06月22日 | 水墨画:風景他
画仙紙 全紙1/3 

初夏の蔵王連峰を水墨画で描きました。
実は、これは以前、墨画会に出品するため描いたものですが、お蔵入りになった曰く付きです。
この季節のものなので、敢えてここに記録することにしました。
残雪を抱いた蔵王連峰。
この場所は南蔵王を望む絶景ポイントの一つと言えるでしょう
流れる川は阿武隈川支流の白石川、橋梁は東北新幹線、周囲は新緑。
前景が開けているため、雄大な蔵王連峰が迫ってくるような迫力を感じることができます。
水墨画では、前景は濃く、後景は薄く描くのがセオリーとされます。
しかし、それだと静かな風景となり、連峰の迫力が出ないので、敢えて濃くし、迫るような雰囲気を出そうとしました。
しかし、やはり違和感ありと指摘を受け、作品にはしませんでした。
今改めて見ると、全体的にメリハリに欠けるようです。やはり前景をあまり描かない方が無難なのかもしれません。
但し、必ずしもセオリー通りでなくても良いのではとは今でも思っています。




ナスに廃材を利用した誘引支柱を立てる

2022年06月21日 | 畑:果菜類

これまで、ナスには株ごとに1本の支柱を立てています。
枝葉が伸びてきたので、廃材パイプを利用した誘引用の支柱を立てました。
6月に入り天候不良が続き、生育は良くありません。


昨年の今頃は、好天で生育が進み収穫が始まっていました。
品種は中長なすの「くろべえ」。
土砂災害警戒情報が発令された大雨のダメージが大きく下葉の枯れもあります。
一番花の多くが実を着けていません。


樹勢も弱い。一番果は着かなくてかえって良いのかもしれません。
支柱を立てる前に、わき芽の整理をします。


仕立て方はごく一般的な3本仕立て。
一番花の着いている親の枝と、そのすぐ下のわき芽2本を伸ばし3本を主枝とします。
他のわき芽は全て搔きます。


例年ならもっと強いわき芽になっていますが、今年はわき芽も弱い。
いつも誘引支柱を立てる頃にはもっと茂っています。
次に支柱を立てます。
様々な誘引法を試しましたが、最も簡易なこの方法が定着しました。
全て古いパイプハウスを解体した時の廃材を利用します。
まず植えられているナスの両側に適当な間隔でパイプ支柱を立てます。
支柱は心持ち上の方が少し広くなるように打ち込みます。


これは生育途中に上方を広げることも可能です。
この支柱に、横に直管パイプをフックバンドで止めていきます。


このようにフックバンドは完全に止めず、簡単に動く状態にしておきます。


この状態で、横パイプが落ちることはまずありません。
枝が伸びるのに合わせて、この横パイプを上げていきます。


フックバンドはそのままの状態で下から軽く叩くだけで簡単に上がります。
殆どの場合、枝はパイプに誘引止めしません。


誘引止めしなくても枝がパイプに密着し、あまり動かず垂れ下がりが防げます。


今年は株が大きくなる前に誘引の態勢が整いました。
皮肉にも梅雨入り宣言後に晴れて気温が上がってきました。挽回してくれれば有り難い。


原木シイタケを本伏せする

2022年06月20日 | 山菜

今年1月末に植菌し、仮伏せしていた原木シイタケを本伏せしました。
当地も梅雨入りし、湿度が十分確保できるようになったので本伏せに良い時期です。
これが1月末に植菌した後、仮伏せしておいたもの。


今年は初めから少し散水し、こもとビニールで覆いました。
途中、菌の繁殖状態を確認しただけで、まったく手を掛けていません。
ビニールを剥ぐと、こもはかなり濡れていました。


こもを剥いでみると、白い菌糸が繁殖しているように見えます。


切断面はかなり白くなり、シイタケ菌が繁殖している様子が窺えます。


種菌を打ち込んだところも白くなっています。


運搬車に積み込みます。


この老朽化した運搬車、3月にエンジンが動かなくなり農機具屋さんにダメ出しを受け中古エンジンに付け替え。
その中古エンジンも力不足で無理が出来ません。
3回に分け、ほだ木の置き場まで運搬。


ここは適度の日陰になり、雨もほどよく当たるのでほだ木置き場にしている所です。
植菌7年目の原木を移動し、前もって準備しておきました。


伏せ込みの方法はやり慣れている合掌式です。


本伏せ完了です。


立て終わった原木から菌の出ている様子が分るので悪くないようです。
二夏を越して植菌3年目に本格的に穫ることが目標です。
前に植菌した原木からは、今でもポツポツとシイタケが出ています。


左奥が今回本伏せした原木。


右奥が植菌4年目で、昨年春から本格的な収穫が始まりました。
右手前が植菌2年目の原木で、まだ一夏ですが、今年結構穫れました。
右端にチラッと見える原木が移動した植菌7年目の原木。
原木シイタケの味と香りは格別。
半ば放任栽培なので大きな期待はできませんが、継続して収穫をすることが目標です。


ハチクが盛んに採れる

2022年06月19日 | 山菜

ハチクが盛んに採れています。
5月末からポツポツと出始め、今がほぼピークとなっています。
今月の気温が低かったせいか例年より若干遅れ気味でしょうか。


普通、単に筍というと孟宗竹のタケノコのことを言っています。
しかし、どんな竹にもタケノコはあるわけで、孟宗竹が終わると出てくるのがハチクです。
雨は多かったので順調に発生しています。


ハチクは漢字で書けば淡竹。
もっとも、小生も正しい漢字の書き方を知らずにいました。
昔は、葉竹か破竹、あるいは当地方独自の方言かと思っていました。
当地方でハチクと言えば、すでにタケノコのことで、淡竹の子とは言いません。
布袋竹のタケノコも食べられますが、これもホテイチクで、すでにタケノコです。
孟宗竹だけが筍(竹の子)で、特別扱いするのが面白い。
ハチクは孟宗竹の筍に比べると、太さはずっと細く皮も滑らかです。
少し赤みを帯び産毛が少なくつるっとした感じです。


採るのは非常に簡単。
土はまったく掘らず、鎌で根元から刈り取ります。


出始めは竹藪の中ではなく周りの竹の生えていない日当たりの良いところに出てきます。


地下茎は浅く、遠くまで伸びるので、思いがけない所に出ることもあります。
竹藪の中に本格的に出るようになれば最盛期です。
元が太いものほど良いタケノコです。このようなハチクなら申し分ありません。


丈が伸びてくるとやはり硬くなってくるので、採り遅れはよくありません。
短くても悪くはありませんが、効率が良くないので30~40センチくらいが目安。
太いものはもっと長くても良いでしょう。このくらいなら穫り頃。


これでは少しもったいない。


ただし数日採れないようなときは早めに採ってしまいます。
このように細いものは採らずに倒してしまいます。


少々採ってみました。結構良いものです。


ハチクはえぐみが非常に少ないので、そのまま料理することもできます。
ただ、一度には使い切れないので一旦は茹でるのが普通。
それでも孟宗竹の筍のように米ぬかなどを使い茹であく抜きする必要はありません。
そのまま茹でるだけで十分です。
汁物、煮物、炒め物など何にでも使え、孟宗竹よりハチクが好きという人も多い。


春ハクサイ「はるさかり」が穫り頃になる

2022年06月18日 | 畑:葉菜類

春ハクサイは穫り始めて1週間余り。今が一番穫り頃になっています。


品種は極早生種の「はるさかり」。


4月に春ダイコンと同日の直播きです。
ダイコンより数日遅く穫り始めました。
黒マルチに播いた後、不織布をべた掛け。べた掛けは剥がずに掛け続けました。
「はるさかり」は晩抽性の品種ですが、強い低温に遭えばトウ立ちのリスクがあります。
今年はまったく見られませんでした。
無理な早播きはしないことにしたので当然かもしれません。
べた掛けも少なくともマイナスにはならないので多少効果があったでしょうか。
べた掛けは始めに掛けた不織布が持ち上がってからもしばらくそのままに。
その後、幅広の不織布に変えてべた掛けを継続しました。


小生は無農薬栽培者ではないので、虫除けのためのトンネル掛けはしません。
ハクサイが結球し始めの時に一度薬剤散布し、防除するのが普通です。
昨年、たまたま近くの不織布のトンネル掛けしていたものを、そのまま春ハクサイに転用。
簡単にできる状況にあったので、試しにやってみたところ、結果はまずまず。
今年は、トンネル支柱は省略、幅広の不織布をべた掛けしてみました。
緩めに張りマルチ止めで裾を止めているだけです。問題ないようです。


今年の春ハクサイは欠株もなく揃っています。


虫も殆ど付いていません。


一挙には収穫できないので、8分結球くらいから穫り始めました。
今は結球もしっかり締まってきました。


穫り頃になっています。


収穫してみました。2㎏以上はあるでしょう。


切ってみました。


春ハクサイとしては大きさも締まりも十分です。
今年は6月に入り雨が多く腐れも出るかと思いましたが、全く出ていません。
気温が低いからでしょう。
意外にも不織布のべた掛けのデメリットをあまり感じない結果となっています。



色んなハナショウブを鑑賞する

2022年06月17日 | 小旅

色んなハナショウブを観賞してきました。
訪ねたのは宮城県多賀城市の特別史跡「多賀城跡」の一角にあるあやめ園。


面積は約21,000㎡、800種300万本のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブがあり、品種数は東北随一と言われます。
以前にも訪れてはいますが、記憶が朧気になっています。
今週末から1週間あやめ祭りが開催されます。
事前情報で満開はまだ先と分っていましたが、お祭り開催期間は混むので避けたいと思いました。
当園は九割方ハナショウブながら、カキツバタもまだ見れるかもしれないとの期待もありました。
入園して、確かに一目満開にはほど遠い感じです。


しかし、品種ごとにじっくり見るにはこのくらいがいいとも言えます。
見学者もまだ多くはなく写真を撮るのにも好都合でした。
品種ごとにラベルも丁寧に付けられています。
大きく江戸系、伊勢系、肥後系、長井系などと分かれるようですが、品種があまりに多く区別するのは諦めました。
残念ながらカキツバタは咲いているものは全くありませんでした。
ハナショウブを、自分勝手に見た印象でいくつかの括りに分けてみました。
まず、色形がシンプルなハナショウブ。
花びらの付け根に黄色の筋が入るのがハナショウブの印。


ハナショウブは水墨でしばしば描いています。これが基本形と言える姿です。
この付け根の筋が黄色でなく白ならカキツバタと言ってもいいような雰囲気ですがどうでしょう。


花の姿はこちらの方がカキツバタの雰囲気かもしれません。筋の色の違い以外に区別は難しい。












色合いが特徴的なハナショウブ。


微妙な色合いが素晴らしい。









様々な交配がされていることを実感させられます。











縞模様の特徴的なハナショウブ。


縞模様を意識的に強調しているのでしょう。
それぞれ似てはいますが、違いがあるようです。





花びらが6枚のハナショウブ。


ハナショウブの基本形のイメージからすると、大幅に異なります。


ボリューム感は凄い。










花びら6枚のハナショウブがこれほど多数あるとは知りませんでした。

類似のものはあっても全て違う品種。これでごく一部です。
改めて多くの特徴的な品種があることが分かります。
カキツバタを見ることはできず、比較できなかったのは残念でしたが、満足できる鑑賞となりました。

水墨画「大麦」

2022年06月16日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3 

麦秋と言う言葉が何とも良い響きに感じられます。
当地方では、まさに今です。
時折通る道筋に大麦を大規模に集団栽培しているところがあります。
バックには雄大な蔵王連峰が遠望できる絶景ポイントです。
長年、麦秋と蔵王連峰のコラボのベストショットを撮りたいと思っていますが、会心作は実現できていません。
今年もチャンスはありませんでした。
もっとも、狙ってではなく、たまたま通りかかった時にしか撮らないので無理としたものでしょう。
今年は、生産者の方々も大変だろうと思います。
収穫間近にして不良天候が続き、大雨で倒伏したところが多かったからです。
過日、通った時のもの。好天に恵まれれば蔵王連峰が望めます。


かつて、この地をモチーフに水墨の風景画を描いたことがあります。
大麦でも、正確に言えば6条大麦。粒が6列に規則正しく並んだ穂に長い芒(ノゲ)。
画になる作物です。