里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

長ネギを曲がりネギ風にしてみる

2021年11月30日 | 畑:葉菜類

長ネギは10月上旬から間引くように穫り始め、今、本格的な収穫期を迎えています。
土寄せは限界まで達し、これ以上の土寄せは困難です。


分岐部まで完全に軟白するのは難しくなっています。


そこで、一部を曲がりネギ風にしてみることにしました。
「曲がりネギ」とはネギを真っ直ぐに伸ばさず、あえて湾曲させるものです。
当県には伝統的な曲がりネギの栽培法があります。発祥の地は仙台市の余目地区。
地下水が高い悪条件下、軟白部を伸ばす時にヤトイという作業を行います。
ネギを寝かせて植え替え、土を盛ることで長い軟白部を確保するのです。
ネギが生長して伸びる時に曲がりができます。
そして、曲がるときにネギにストレスがかかり軟らかく甘味も増すとされます。
当地方では「曲がりネギ」は旨いネギの代名詞とされています。
当地のような粘土質で水はけが悪く作りにくいところでも行われてきました。
昔は手作業で土を高く盛る作業が楽でなかったことも要因でしょう。
しかし、管理機を使用し溝上げや土寄せができるようになり、今は普通の長ネギ栽培が一般的です。
曲がりネギにする場合は軟白を始める時点からヤトイの作業をします。
今回のように長ネギの土寄せをした後、ヤトイの作業をするということはありません。
ですから、あくまで曲がりネギ風です。
まず、畝を崩してネギを掘り上げます。


我が家の畑は緩い傾斜があるためこのような方法ですが、本来の方法は若干異なります。


本来なら軟白されていない状態で、時期もずっと早い。


植え替えする溝を作ります。

ごく緩い傾斜になるような植え溝です。


そこにネギを寝かせて並べます。


軽い斜め植えです。


分岐部まで土を数センチの厚さに覆土します。


この後、生長とともに葉は垂直に伸びてくるので、次第に曲がりが出来てきます。

伸びてきたら、そこにまた土を盛ります。
そうすると、ネギは湾曲しながら軟白されます。
遅かりし曲がりネギ風ですが、どうなりますか。


平核無柿を水墨画で描く

2021年11月29日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙 


平核無柿を水墨画で描きました。
我が家にある渋柿は「蜂屋」と「平核無」です。
今年は「蜂屋」は不作ですが、「平核無」は穫れています。
主に「蜂屋」は干し柿に、「平核無」はアルコールなどで脱渋されます。
「平核無」を干し柿にすることもありますが、扁平な小型の柿なので小さいしぼんだ干し柿になります。
我が家の「平核無」もアルコールで脱渋しました。
これが脱渋した「平核無」。


外観はイマイチですが、非常に甘く仕上がりました。


脱渋柿は甘柿とはまた違った甘さと滑らかな食感が特徴です。
秋から冬にかけて甘柿、脱渋柿、干し柿と違った味を長く楽しむことが出来ます。


長ネギの土寄せは限界に達す

2021年11月28日 | 畑:葉菜類

長ネギの3回目の追肥と土寄せをしたのが9月11日。
8月の長雨で苦労しましたが、それなりの姿になりました。


品種はホワイトスター。
10月上旬から必要な都度太ったものを間引くように穫り始めました。
間隔が少し広いところは、そのためです。


さらに伸びてきたので、土寄せしようとしたところ。


長ネギは白根(軟白部)を長くする必要があります。
従来は白根40センチ以上のネギ作りを目標にしていました。
しかし、粘土質の強い土壌のため水が抜けず、連続して作柄不良を経験。
昨年から長い白根(軟白部)作りは封印し、植付けは溝を浅くし湿害防止を最優先にすることにしました。


今年の状態は、満足は出来ないもののまずまず。


それでも、この時期になると植え付け溝が浅い分地上に伸びてきます。
やはりもっと土寄せをしたくなります。
機械を入れるのは諦め、鍬で少しでも上げることを試みました。


土が締まり、思うように鍬が入りません。
そして、土を上げても崩れ落ちやすい。


結局、根元に上げるのは僅かで、これが限界になりました。


これからさらに伸びるでしょうが、軟白できず青いまま残ります。
今穫っているのはこの程度の長ネギ。


分岐まで30数センチあります。


長ネギはできるだけ分岐部まで軟白して穫るのが普通ですが、青みが残っています。
植え溝を浅くすると、こうなることは分っていたことではあります。


東日本では、秋冬期に青ネギや分けつネギを利用することはまずありません。
当地方も当然ながら、軟白の一本太ネギ。
でもこの程度の青みはやむを得ないことにしましょう。


シュンギク摘み取り栽培は側枝が穫り頃

2021年11月27日 | 畑:葉菜類

シュンギクは摘み取り栽培を行っています。今、側枝(わき芽)が穫り頃です。
種播きは9月17日。
生育は順調で、10月半ばから抜き取り収穫を開始。
株間を広げ10月末から摘み取り栽培に移行しました。
主枝(親茎)の摘み取りはほぼ終了。
1週間ほど前から側枝(わき芽)の摘み取りを始めました。


極めて順調です。
品種は「中葉春菊」で、茎が立ち、摘み取り栽培に適します。
ただ、側枝は横に伸びるのでどうしても茎葉が重なってきます。


抜き取りで株間をもっと広げておくべきなのですが、これがなかなか追いつかない。
ただ主枝(親茎)は極力2芽で切るようにしているのであまり支障はありません。
普通は数芽残すことが多いので、株間が狭いと混みすぎで茎が細くなります。
主枝(親茎)を摘み取ると、側枝(わき芽)が伸びてきます。
今、穫り頃になっているのがこの側枝。子茎になります。
摘み取りは丈が20センチくらいになった頃が適期。
太い側枝になっており、いい具合です。


この側枝を、2芽残して摘み取ります。ここからまたわき芽が伸びてきます。
この2本伸びている側枝を摘んでみます。


切りました。


2本の側枝を摘んだ後。すでにわき芽が見えます。これが孫茎になります。


同様にこの株を摘んでみます。
これは3芽残しになっていたようです。すでに1本は収穫済み。

切りました。


この辺りを少しまとめて側枝(子茎)を収穫してみたところ。
株間が多少透けて見えるようになりました。


「中葉春菊」はわき芽をたくさん残すとたちまちジャングル状態になります。
そうすると軟弱徒長し茎が細くなり品質が低下してしまいます。
シュンギクは茎がしっかりしていないといけません。
このくらいの太い茎なら申し分ありません。


これから厳寒期を迎えます。
子茎までは順調ながら、孫茎が穫れるのは12月後半からでなかなか大変。
間もなく不織布を掛けてみようかと思います。どこまで行けるか。


サヤエンドウと茎立ち菜の最終間引き

2021年11月26日 | 畑:豆類

サヤエンドウと茎立ち菜の最終の間引きをしました。
10月末に種播きしたサヤエンドウ


品種は蔓ありの赤花絹莢えんどう。
1カ所3粒播き。11月は全般に気温が高くほぼ100%の発芽率です。


こんな時は2粒播きで良かったかと思ってしまいます。
しかし、発芽が良いことに越したことはありません。
エンドウは分枝が多いので1本立てでも良いのですが、虫害なども考え、やはり無難な2本立てに。
間引き前3本。


間引き後2本。


少し伸びすぎの傾向です。
今年は秋の追肥はしないことにしました。


後日、土寄せと越冬対策を行います。


こちらは仙台雪菜。


仙台雪菜は葉物として作られますが、我が家では茎立ち菜として作っています。
茎立ち菜はナバナ類の一つ。茎立ちは当地の言い方で、とう立ち菜のこと。
仙台雪菜は当地方のいわゆる伝統野菜。
2株ほど欠株になり追い播きしましたが、他はかなり伸びました。
これまで2回ほど間引き、大概が2本立てになっています。


今回1本立てに。


大株にして越冬させます。


こちらはかき菜。


発芽、生育とも順調。


こちらも1本立てにします。


かき菜は一番丈夫で作りやすい。


こちらは三陸つぼみ菜。


かき菜とよく似ています。
これも、発芽、生育とも順調。


1本立てにします。


今年は昨年よりも生育が揃っています。


茎立ち菜は、後日、越冬に向け追肥と土寄せをします。
今年の越冬野菜は何れも生育順調。気温が高くやや伸びすぎの傾向にあるようです。