里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「林檎」

2024年12月15日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

  

リンゴの贈答品を頂いたので水墨で描いてみました。
我が家ではリンゴを作っていませんが、当地域にもりんご園はあり、見る機会はあります。
近年は様々な品種が出回っているもののこの時期の贈答となるとやはり「ふじ」。
したがって、モチーフは無袋の「ふじ」ですが、どうでしょう。
「ふじ」も世に出て半世紀以上経っています。しかし、依然その地位は揺るぎないように見えます。
当時は「スターキング」や「ゴールデンデリシャス」、「陸奥」などもありましたが、殆ど姿を消しました。
その後も幾多の品種が出ていますが、「ふじ」に取って代わる品種はないようです。
これほど長期間首位の座を保つことは至難で、希有な存在といえます。
それ以前に遡ると、リンゴの品種はごく限られたものでした。
小生が幼少の頃、小学校の近くにはりんご園がありました。
早生の青リンゴ「祝」、真っ赤な「紅玉」そして「旭」などが作られていました。
特に印象深いのが「旭」。と言うのも学校から帰る途中でりんご園の方から1個頂いたからです。
紅玉ほど赤くはなくやや扁平の丸いリンゴです。しかし、その後に「旭」を食べた記憶が殆どありません。
それにしてもあの時に丸かじりしたリンゴの美味しかったこと。感激しました。
残念ながらそのりんご園は後に廃園となりました。



水墨画「聖護院蕪」(ダイコンとカブの違い)

2024年12月08日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
 

カブの美味しい季節になりました。
カブの一種に京野菜として知られる聖護院蕪があります。
この大カブの聖護院蕪を水墨で描いてみました。
この聖護院蕪を原料として京都の代表的な漬物千枚漬けが作られます。
大分昔のことになりますが、小生は大きな誤解をしていました。
聖護院蕪の存在を知らず、原料となるのは聖護院大根とばかり思っていたのです。
千枚漬けを何度も食したわけではありませんが、あの滑らかさはカブなればこそと納得です。
桜島大根はじめ大型の丸ダイコンはかなりあるものの大型のカブは少ないようです。
そもそもダイコンとカブでは大きな違いがあります。
ダイコンは根そのものを食しますが、カブは生態的には茎の部分に相当します。
根は尻尾のように付いている部分。ですから大部分が地上に出ています。
青首大根も地上にかなり出ます。いわゆる抽根部は次第に緑がかってきます。
聖護院大根も地上部に顔を出した部分は薄らと緑がかるようです。カブはあくまで純白。
大きな違いは葉の形にあります。
ダイコンは葉柄にギザギザに切れ込みのある葉が何枚も付きます。
カブは葉柄に連なった1枚の葉が付いておりギザギザほどの切れ込みはありません。

水墨画「椎茸」

2024年12月01日 | 水墨画:菜果

椎茸を水墨で描きました。モチーフは我が家の原木椎茸。
今年はなかなか出てこず晩秋も冬間近になって穫れるようになりました。
湿気を好むシイタケにとって今年の日照りは厳しかったようです。
消費者の方はシイタケがどのようにして作られるのかどの程度分かっているものでしょう。
今、店に出回っている生椎茸は、ほぼ100%菌床椎茸です。
コントロールできる環境で均一のシイタケが短期間に生産されます。
おそらく消費者の目には菌床椎茸の整った姿がインプットされていることでしょう。
原木椎茸は自然栽培なので菌床椎茸のように均一にはならず形は様々。そこが良いところです。
一般の消費者の方が原木椎茸を求めやすいのは乾燥椎茸。味や香りが濃縮され、原木椎茸の特徴が引き立ちます。


水墨画「里芋と薩摩芋」

2024年11月17日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
   

今年の我が家のサトイモは日照りの影響をまともに受け大不作。
小生不在時に助っ人がみな掘り取ってくれました。同時にサツマイモの掘り取りも終えていました。
よって小生は今年は芋の掘り取りに手汚さずです。
いつの間にやらサトイモとサツマイモの種や苗を助っ人が調達してくるようになりました。
10月半ばから少しずつ掘っており、サトイモが不作なのは分っていたことです。
例年サツマイモもあまり穫れたことがないのですが、今年は畑を変えたこともあってかそれなりに穫れています。
小生はサツマイモは積極的には食さないので正直関心が薄い。
サトイモは好きでこの時期いも煮が美味しい。2年続けて不作だったのは残念。
少ないながらもこれから他の土物と同様に貯蔵しつつ食していきます。
幼少の頃、サトイモのとろみが苦手でよく残したものでした。
歳を重ねるに従いサトイモのとろみが好きになってくるから不思議です。
昔から我が家で自家採種し作っていたサトイモの品種は土垂(どだれ)です。
小振りながらとりわけ粘り、とろみが強い。
掘り上げたサトイモとサツマイモをモチーフに水墨で描いてみました。



水墨画「洋梨」

2024年11月03日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙


洋梨を頂いたので描いてみました。
今や洋梨の代名詞のようになっている「ラ・フランス」ですが、決して見栄えが良いとは言えません。
色や形も不揃いです。画になる果物とは言いがたい。しかし、味のある姿をしています。
食してみれば甘く、舌触りは頗る滑らか、そして何と言っても香りが素晴らしい。
主役を張れる喜劇俳優と言ったところでしょうか。
小生が幼少の頃に食べた洋梨はあまり美味しくなかったいう記憶が残っています。
「ラ・フランス」が出回るようになり、洋梨へのイメージが大きく変わった気がします。
昔は、食べ頃の判断が難しかったのですが、今は食べ頃が近づいてから出回るようになりました。
何度か食べているうちに触感で感じがつかめるようにもなってきました。
もう半世紀近くも前のことですが、「ラ・フランス」の追熟を研究している知人がおりました。
生産者のみならず流通業者、そして幾多の技術者、研究者一体となった成果が今日の「ラ・フランス」を作り上げたのでしょう。



水墨画「甘柿」

2024年10月20日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
 

我が家のメインの甘柿「五十匁(ごじゅうめ)」をモチーフに水墨で描いてみました。
画になれば甘柿か渋柿かは容易に分るものではありませんが、敢えて画題名を甘柿としました。
と言うのも柿の形がつるっとした円形や球形ではなく、現物に近い姿で描いてみたからです。
過日、今年の五十匁柿のことについて記事にした折り、代表的な甘柿の品種「富有」や「次郎」は当地では渋が抜けず作ることは出来ないと記しました。
それに対し「地域によってそんなに違うんですね」というコメントを頂きました。
甘柿の渋が抜けるには秋の気温が一定以上必要で、寒冷地で渋が抜ける品種は限られてくるのです。
ですから西南暖地で11月になって収穫するような品種は寒冷地では作れないわけです。
小生もかつて当地方でも十分に渋が抜けるとの謳い文句の大玉種を試しに植えてみたことがありました。
しかし、多少渋が抜けてもいわゆる半渋でとても使えませんでした。
今、当地で作られている甘柿は在来種とされるもので、正式な品種名として認知されているわけではありません。
それでも通称「五十匁」は当地では最も多く作られ、よく知られた甘柿になっています。
当地では先人が長い年月掛けて定着させた在来種に優るものはないようです。
なお、記事にも記したように「五十匁」と言うのは、小生の勝手な当て字です。
そのまま読めば匁はもんめです。五十目でも構いませんが、出所はこの柿の重さに間違いないでしょう。
尺貫法で百匁は375g、よって五十匁は187.5g。この柿の重さにピッタリです。

  

水墨画「黒葡萄と青葡萄」

2024年09月14日 | 水墨画:菜果


大きく立派なブドウを頂きました。
人気の「シャインマスカット」。大ブームで社会現象化しています。
誠にもって甘くて美味しい。
そして、大粒で種なし、皮ごと食べられるわけですから人気が出るのも当然でしょう。
かつて大粒のブドウでブームを巻き起こした品種と言えばやはり黒ブドウの代表品種「巨峰」でしょう。
「シャインマスカット」は酸味が殆どありませんが、「巨峰」は酸味があって小生の好みです。
現代の多くの消費者は酸味を敬遠し甘味の強い品種を嗜好するようです。
「巨峰」は今や古典的な品種になりつつあり、その「巨峰」を元に幾多の品種が育成されています。
一方、青ブドウの大粒品種の古典的品種と言えば「マスカット・オブ・アレキサンドリア」。
「シャインマスカット」もその流れを汲んでいるわけです。
通称は「アレキ」ですが、一般の消費者はマスカットと言うことが多いのかもしれません。
しかし、我々の口に入ることはまずなく、「ネオマスカット」をマスカットとして食べた記憶があります。
小生が「アレキ」を食する機会に恵まれたのは何十年も前。ホテルで行われた誰かの結婚式だったか。
記憶も殆どなくなっているのですが、「アレキ」の香りだけは今でも蘇ります。
これが「果物の女王」かといたく感激したことだけを憶えています。以来食する機会はありません。
「巨峰」と「マスカット・オブ・アレキサンドリア」をイメージして描いてみました。


水墨画「キュウリとトマト」(昭和のキュウリ・平成のトマト)

2024年09月07日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

夏秋野菜の代表と言えばまずはキュウリとトマト。
青果物卸売市場には年間途切れることなく出荷され、果菜類の双璧と言って良いでしょう。
記憶も曖昧で、正確には調べていないので確信を持っては言えないことではありますが。
昭和の時代(40年代以降)、卸売市場で野菜の取扱額でトップだったのがキュウリでした。
量ではキャベツなどの重量野菜にかないませんが、金額では殆どの場合キュウリだったと思います。
しかし、時代を経るに従い生産も消費も減少傾向となり相対的にキュウリのシェアは低下しました。
食生活の変化で漬物の需要が大幅に減ったことが大きな要因と思われます。
生産面でも一言で言えばキュウリは弱い。そして忙しい。気温が高ければ朝夕収穫で待ったなしですから。
当地方も夏秋キュウリの産地でしたが、世代交代は上手くいかず数分の1に減少しました。
年号が変わるのと軌を一にしトマトが次第にトップの座を奪いました。
生食のみならず用途も多様化し需要が増加したのです。万人好みの品種が育成されたことも大きい。
生産面でも高度に環境制御された大型の温室が多く設置されています。キュウリでは殆ど見られません。
トマトはキュウリより強く、そして扱いやすい。人を雇用する上でもマニュアル化しやすいのです。
しかし、立場が逆転したとは言え、キュウリとトマトが双璧と言う状況はまだ変わっていないと思います。
令和の時代になり、果たしてどのように変化していくでしょう。

   

水墨画「パプリカ」

2024年08月31日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙   

台風10号が大きな爪跡を残し進んでいます。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
これ以上被害が拡大しないことを願うばかりです。
当地は時折雨は降っていますが、大雨とかにはなっていません。
今、パプリカが穫れています。
パプリカはピーマンの一種で、その形からベル型ピーマンとも呼ばれます。
パプリカはピーマンよりも遙かに大きく肉厚です。
赤色や黄色、オレンジ色が代表的ですが、紫、茶、黒などのパプリカも見られます。
そもそもはどのパプリカも未熟のうちは緑色で成熟するにしたがってそれぞれの色に変化していきます。
完熟の状態になるとカラフルなパプリカになるわけです。
普通のピーマンは未熟の状態で収穫されますが、放置して置けば完熟し赤のピーマンになります。
しかし、赤くなっても肉が薄く味も異なりパプリカとは異なります。
昨年試しに作ってみた「鈴なりパプリカ」は普通のピーマンより小さいくらいながら肉厚で味もパプリカと同様でした。
但し、これは商品名で、あくまでパプリカは大型のベル型ピーマンを指すのが一般的なようです。
ところで、あまり知られていませんが、パプリカの生産量は当県が全国1位となっています。
その殆どは農業法人により超大型の温室で高度に環境制御された生産が行われています。
赤、オレンジ、黄のパプリカをイメージし水墨で描いてみました。   

水墨画「とうもろこし」

2024年08月17日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
  

我が家ではトウモロコシを2回に播いています。
1回目は7月下旬に穫り、2回目がお盆用です。今年は気温が高く何れも想定よりかなり早まりました。
メインはお盆用です。昔から人が多く寄るお盆に食べられるように作ってきたものでした。
昨年もそうでしたが、今年もお盆の頃には良いものは終わってしまい残り物になってしまいました。
もっとも今はお盆だからと言って昔のように人が大勢寄ることもなくなり、さしたる支障もないのですが。
トウモロコシを水墨画で描いてみました。
大粒のトウモロコシになったのはご愛敬。幼少の頃のトウモロコシがこんな感じだったでしょうか。
甘みが少なく歯ごたえのあるトウモロコシでした。今時なら皆がまずいと言うに違いありません。
それでも美味しかった。遠い昔の想い出です。

 

水墨画「ブルーベリー」

2024年07月15日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
 

当地、今年は空梅雨で連日暑く、ブルーベリーの甘酸っぱい味がひときわ心地よく感じられます。
ハイブッシュ種は重なるように成り、枝がしなって垂れ下がります。
全て生食なので完熟したものだけを穫るのですが、見分けるのはすこぶる容易。
未熟な実が青色から次第に赤っぽく変化し、紫から黒に近いほどの濃い青紫になって完熟します。
早い粒が完熟し穫り始めた頃には遅い粒は全く色付きもしないので、収穫期間はかなり長い。
実は小さく面白みがないように見えますが、先端の花落ちした部分は非常に特徴的です。
但し、実だけでは画になりません。沢山の実が多くの葉に見え隠れしてしなった枝は画になります。
穫り始めた頃のたわわに実ったブルーベリーを水墨で描いてみました。



  

水墨画「そら豆と絹さや」

2024年06月16日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙     


我が家で5月から6月にかけ楽しめる豆類と言えばソラマメとサヤエンドウ。
しかし、ともに同じ食卓に上る期間は長いわけではありません。5月末から半月くらいのものでしょう。
穫ったばかりのソラマメとサヤエンドウを並べて描いてみました。
ところで、記事では作物名を多くはカタカナ表記にしています。
水墨画の題名は様々。普通に見られる表記をメインにしていますが、その時の気分もあります。
ソラマメは漢字なら小生は蚕豆が一番馴染みます。しかし、最近は空豆が一般的らしい。
確かに蚕豆は莢の形が蚕の繭に似るところから付けられた当て字です。
一方、空豆は莢が空を向いて着くからと言うのですが、これは多分新しい当て字でしょう。
着莢したばかりの時は上の方を向いてはいますが、空とつなげるのはしっくりしません。
それなら「そら豆」の方が良さそうな気がします。
サヤエンドウは莢豌豆で異論はないでしょう。そもそもエンドウは実エンドウと莢エンドウに大別されます。
莢エンドウも大莢エンドウと絹莢エンドウがあり、味、香りでは断然絹莢エンドウ。
流通しているのも殆ど絹莢エンドウで、通称「絹さや」で通っています。よって今回は「絹さや」にしてみました。
当地で我々世代から上は専ら三度豆ですが、これではマニアックすぎます。
エンドウにはもう一つ比較的新しいスナップエンドウがあります。
当初、サカタのタネが豆を大きくしてサヤごと食べるスナックエンドウとして発表したのが始まりです。
もともと品種名としてのスナックエンドウだったのですが、普及の兆しを察知した農水省が放置は出来ないと感じたか一般名としてスナップエンドウと定めたのでした。
初めのうちはスナックエンドウしか通用しませんでしたが、次第に慣れてスナップエンドウが一般化、スナックエンドウはスナップエンドウの一品種となりました。




水墨画「さやえんどう」

2024年06月02日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

サヤエンドウは少々思い入れのある野菜で、5月から6月にかけ心ゆくまで味わうことが大きな楽しみです。
水墨画でも何度か描いています。水墨画の題材になる野菜は多いもののサヤエンドウを取り上げる方は稀でしょう。
サヤエンドウの実は大概の方が知っていると思います。
しかし、花や莢がどのように着いているのか知る方は少ないかもしれません。
おそらく実際に作っていなければ見ることも難しいのではないでしょうか。
サヤエンドウの全体の姿は実に複雑です。
葉には茎に付く大きな葉とその葉の裏から伸びた蔓に付く対の小さな6枚の豆葉があります。
その豆葉の先には巻きひげが伸び、これを支柱に絡めながら生長し昇っていきます。
花は大きな葉の付け根から花梗が長く伸び2花着きます。そしてこれが莢に生長します。
花には赤花と白花があり、我が家のは赤花です。
全体像を描くのは至難ながら、初めての掛軸作品はサヤエンドウと決めていました。
実は小生もじっくりとサヤエンドウの全体像を観察したのはこの時が初めてです。
ちょうど季節なので、虫干しを兼ね床の間に掛けてみました。
作品名は「豌豆」。


もう一昔ほどにもなります。稚拙さは拭えませんが再掲してみました。




水墨画「筍と椎茸」

2024年05月19日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙
 

5月には孟宗竹の林からタケノコが採れます。 
今年は例年より1週間ほど早く、いわゆる表年のようでよく採れました。
ピークは4月末から5月上旬でした。まだ出てはいますが味が落ちるのでもう採ってはいません。
竹からはすべからくタケノコが出ます。しかし、単にタケノコと言えば大概孟宗竹のタケノコを指しています。
一方、近くでは原木シイタケも採れています。今年のいわゆる春子は4月中下旬がピークでした。
その後は雨不足で生長が悪くなっていますが、少量ながらだらだらと採れています。
今店に出ている生シイタケはほぼ100%菌床シイタケで姿も原木とは異なり画一的です。
我が家の原木シイタケは小さいものから少々傘の開いたものまで色々です。
採りたてのタケノコとシイタケは料理するにも相性が良い。
掘ったばかりのタケノコとバラエティ豊かな原木シイタケを一緒に描いてみました。



水墨画「土筆と蕗の薹」

2024年04月14日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙   

今、至る所に沢山の土筆(つくし)が出ています。
如何にも可愛いその姿は里山の春の風物詩とも言えますが、その実体はスギナ。
スギナは地下茎が発達しているため、その子供たる胞子茎の土筆が密生するほどに発生します。
スギナとなればこれは雑草。しかもそれは他を圧するほどに強い。作物を作る立場から見ると厄介な存在です。
しかし、地上部を枯らすことは出来ても地下茎は強靱で翌春には土筆が出てきて確実に再生します。
この土筆を食する地方もあるようなのですが、当地方にはそのような習慣はなく未だその味を知りません。
同様に早春にはい出てくるのが蕗の薹(フキノトウ)。こちらはごく普通に食する習慣があります。
柔らかくほろ苦いその味は早春の味と言ったところ。
今はすでに食べ頃を完全に過ぎ、開いて茎が伸びてきました。出遅れたものが辛うじて残っているでしょうか。
土筆と蕗の薹。時期も多少ずれますが、同じ場所に生えることは殆どありません。
水墨画でコラボさせてみましたが、どうでしょう。