里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

年越しにお歳徳神と輪通しの飾り付け

2022年12月31日 | 暮らし

年越しのため大晦日にやらなければならない飾り付けがあります。
昔は準備から飾り付けまで全て大晦日でしたから大変でした。今は輪通しやしめ縄づくりは前日までに終えています。
まずは神棚から。
昨年は喪中でいわゆる年取りをしないため、飾り付けは全て下ろし、がらんとした大晦日でした。
今年は例年どおり神棚の掃除をしてから新しい飾り付けに変えます。
古いものは、一部の替えのきかないお札以外は全て取り外します。


これはお幣束(へいそく、御幣)。


過日、我が家も氏子になっている神社の宮司が来られ、ご祈祷し置いて行かれました。この宮司には鎮守様の宮司もお願いしています。
これは神社庁から出されているいわゆるお歳徳神(としとくじん)さん。


これを神棚に飾り付けますが、我が家の神棚では篠竹を使うなど仕掛けがあり、少々面倒。


神棚中央にはお札を奉ります。
真ん中にお伊勢様のお札とお幣束、右に鎮守様、氏神様のお札、左に崇敬する神様などのお札。


神棚右側に恵比寿様など。ここに鯛の飾り付けをします。


神棚左側に大黒様。両側にお幣束を取り付けます。


台所にある小さな神棚には五穀豊穣の神様とかまどの神様、そして火伏せのお札を重ねて奉ります。


次は輪通しの飾り付け。
神棚の前。松の枝に輪通しを掛けて奉ります。


玄関。昔は玄関には飾りませんでしたが、いつの間にか飾るように。


今や近隣でも市販の綺麗なしめ飾りを飾っており、手作りの輪通しを飾っているのは我が家くらいのものでしょう。
ほかには作業場、トラクター、管理機、車。


次は床の間。


掛け軸は天照皇大神の掛軸。
生け花は、梅と南天のみで生けています。
花器は父が太い孟宗竹の根元で自作したもの。
父が生前生けていたのを、小生が引き継ぎました。全く自信はありません。
鏡餅は数年前に簡素化し、自前のものから市販の小さなパッケージものに変えました。
古いお札やお飾りは、小さな祠の山の神様に納めるのが習わし。
行って見たところ何と倒木で倒壊していました。


応急措置で取りあえず復旧し、お参り。


ここまで午前中に終えました。
この後は、鎮守の神社の鳥居にしめ縄を掛け、お参り。
さらに水の神様など数カ所にもお幣束と御散供を捧げてお参りします。
御散供(おさご)とは米が入っているおひねり。
今、近隣で御散供を捧げる人は多分いないでしょう。止めると精神上良くないので止めるに止められない。


年越しに向け輪通しとしめ縄づくり

2022年12月30日 | 暮らし

年越しに向けて、輪通しとしめ縄を作りました。
昨年は喪中の年越しとなり、年末年始の神事は出来ず、例年とは全く異なる年越しとなりました。
今年は例年と変わらない年越しです。
昔は、年越しの神事は準備から飾り付けまで、すべて大晦日にやるのが習わしでした。
父が亡くなってからはとても一人では無理なので、準備は事前にやるようにしました。簡素化したものもあります。
父健在の頃には朝から遅くまで手分けしてやっていました。その父も昨年が27回忌。正に光陰矢のごとしです。
一つは輪通しづくり。
輪通しは、しめ縄を簡素化したものと言われます。今、近隣で作っているのは我が家だけのようです。
正規に覚えた訳ではありません。
我が家独自のもので、父の作っていたものの見よう見まねです。
3本の藁を1回継ぎ足して綯い、このような輪を作ります。


輪に挟み込むのは、五葉松、昆布と干し柿の3種。


五葉松は御用待つ、昆布は喜こぶからきているのでしょう。
干し柿は分りません。父に尋ねたこともありませんが、我が家独自の豊作祈願の印だったのかと思います。
過日、たまたまテレビを見ていたら、正月に干しかき入れで縁起が良いと報じていました。
五葉松、昆布、干し柿を挟む位置は決めていません。
下げる紙を切ります。しめ縄に付ける紙垂(しで)を簡素化したものなのでしょう。


これで出来あがりです。


これを6つ作ります。


次にしめ縄づくり。
鎮守の神社の鳥居に付けるもので、講中代表をしている小生の役割です。
以前は、すべて自前で作っていましたが、今は縄は購入品です。
祭典時の縄を購入することになった折り、それに合わせて年越しの縄も同じものにしました。
長持ちはしない安い細縄ながら、祭典用の手綯い風左より縄で、お陰で楽になりました。
縄に下げる紙垂(しで)は5枚作ります。
普通のA4版用紙を半分に切ったものを使います。
以前は障子紙を切って使っていました。宮司からA4版用紙を使っていると聞き、これも楽になりました。
これを二つ折りにします。


このように切ります。切り込みの深さや幅で調整できます。


これを織り込み。


出来上り。


5枚作って縄に挟み込めばしめ縄が出来ます。


これを大晦日に神社の鳥居に取り付けます。輪通しの飾り付けも大晦日です。

ブロッコリーのビッグな側花蕾もあと僅か

2022年12月29日 | 畑:花菜類

ブロッコリーの大きな側花蕾が穫れるのもあと僅かとなりました。
ブロッコリーは2回に播いています。
これが1回目のブロッコリー。品種は「緑嶺」。


種播き7月17日、植付け8月10日、追肥土寄せ9月10日。
10月20日過ぎから穫り始め、11月上旬が頂花蕾収穫のピーク、11月半ばで頂花蕾は終了。
11月下旬から小さな側花蕾が穫れ始め、12月になると頂花蕾並のビッグな側花蕾が穫れるようになりました
これまででも最大級、直径15㎝の3Lクラスの側花蕾も穫れました。
今は気温も一段と下がり、肥大も緩慢となって直径10㎝程度のSクラス止まりです。
それでも一目見ただけで大きいことが直ぐ分ります。大概の人は頂花蕾と見間違うようです。


側花蕾は側枝(わき芽)に着く花蕾のことです。
普通の側花蕾はこのように頂花蕾の穫ったすぐ下のわき芽から出ます。これは大きくなりません。


この株を見ると、二つははっきりと大きい。


根元を見ると、このようになっています。中央が主枝、両脇が側枝。


大きな側花蕾になるのはこのように根元から伸びた太い側枝に着く花蕾です。
そのために少々拘っている作業が追肥、土寄せ
今年の1回目のブロッコリーは目論み通りの側枝に生長し、大きな側花蕾を穫ることができました。
昨年は殆どだめでしたが、今年は納得です。
これが2回目のブロッコリー。品種は同じく「緑嶺」。


種播きは8月7日、植付け8月27日、追肥土寄せ10月1日。
11月半ばに頂花蕾の収穫が始まり、11月下旬がピーク、12月20日頃で頂花蕾は終了。側花蕾を穫り始めました。


こちらの側枝も同様に主枝の根元から出ているものも多数ありますが、気温が下がり花蕾の生長は鈍く、大きな花蕾は望めないようです。


同じ側花蕾でもこのくらいの違いがあります。


この後は普通の側花蕾だけとなります。
しかし、多数着いているので収穫はずっと続きます。


大株のリーフレタスに耐寒性が付いたか

2022年12月28日 | 畑:葉菜類

この時期になってもレタス類3種を穫り続けています。
寒冷地のこの辺りでは、例年なら凍害を受け終焉のはずですが、未だその気配が見えないのです。
しかも今年は不織布の覆いもしていません。
レタス類はサニーレタス、グリーンリーフレタス、玉レタスの3種。
何れも芽出しした種を8月30日に直播きしたもの。
リーフレタス2種は10月10日頃から間引きを兼ね収穫を開始し、2ヵ月半になります。
サニーレタス。


大株になり、さすがに茎がかなり伸びてきました。


凍害に遭うと葉が変色してシンナリしてきますが、生き生きとしています。


あまり硬くもならず食味も悪くなっていません。


12月初めにかなり強い霜が降り、それを乗り切ったのが大きい気がしています。
耐寒性が増したように感じますが、どうでしょう。
茎が大分伸びてきたので売り物には不可ですが、自家用には全く問題ありません。
中段から上の方を利用するようにしています。それでもボリュームは凄い。
グリーンリーフレタス。


こちらも僅かに黄ばみは見えますが、殆ど変わりません
サニーレタスと違って茎が伸びることもありません。


収穫するごとに広がり頗る大株になっています。

はずれの株はこんな姿になったものも。葉の枚数が凄いことになっています。


助っ人も1株を食べきるのが大変なようです。
硬さをあまり感じないのは、凍害を受けない程度の低温に遭っているからでしょうか。
玉レタス。


品種はシスコ。
こちらは失敗作で、畝が一杯に埋まらない状態でした。
それでも11月10日頃から穫り始め、かなり穫ってもこの状態。


結果的にはあまり影響なかったようです。何れも十分な大きさになりました。


さすがに結球は締まってきました。


レタス類3種の中では玉レタスが若干凍害の症状が見えます。
葉の水分が一番多いため、凍害を受けやすい。それでも1枚程度外葉を剥けば支障ありません。
1株ずつ穫ってみました。


小生は焼き肉を葉で包みバリバリと食すものの、このボリュームなので消費するのは容易ではありません。
さてこのリーフレタスはいつまで持つでしょう。


年末恒例黙々と鎮守様の清掃をする

2022年12月27日 | 暮らし

今年も間もなく年越しを迎えます。
小生の年末恒例となった鎮守の神様の清掃。
集落だけの小さな神社で、小生が講中の代表を仰せつかっています。
コロナ禍で祭典を中止していましたが、今年秋の祭典を2年ぶりに挙行しました。
その際、世話人と当番者で境内の掃除をしています。ですから大して汚れていないかと思いきや、さにあらず。
参道登り口からこの状況。


中段は酷く汚れています。この時期になると参道の石段に杉の枯れ葉が沢山。


強風の日もあって一段と酷くなっています。
世話人だけでも声を掛けようかと思うものの日程の調整が煩わしく、一人コツコツとやることにしています。
数年前、懸案だった境内の樅の大木と杉の木何本かを伐採、大分楽になりました。
それでも石段の掃除は大変です。何度も上り下りしながらやらないといけません。


塵一つもなしにするのは不可能。掃除している先から落ち葉が飛んできます。
参道登り口付近。前に比べれば雲泥の差で綺麗になりました。


最も汚れていた中段も片づきました。

この程度なら勘弁頂けるでしょう。


石段の途中にある出羽三山の石碑の周りも掃除。


境内は大きな汚れはなく、箒で掃く程度で済みました。


本殿周り。


拝殿の中も掃除。


半日みっちり掛かりました。
強風が吹けばまた落ち葉は飛んできます。
以前、12月に2回掃除したこともありましたが、切りがないのでこれで終りです。それでも、当地は雪が降ることもなく幸いでした。
今度来るのは大晦日、鳥居にしめ縄を取り付けます。





ダイコンとニンジンの冬囲い

2022年12月26日 | 畑:根菜類

先週末、日本海側は大雪に、西日本でもかなり降った所もあるようですが、当地は雨が僅か降っただけで雪は全く降っていません。
そんな中、ダイコンとニンジンの冬囲いをしました。
今年、ダイコンは最初の種播きが8月23日、以後1週間間隔で3回に播いています。
品種は何れもタキイ種苗の「耐病総太り」。
揃いも肥大も良好。


1回目に播いたダイコンを10月20日頃から12月上旬まで穫っていました。
3回目のダイコンはもともと囲い用ですが、2回目のダイコンも多くが囲いに回ることになりました。
11月の気温が高く、何れも大きくなっています。


ダイコンが大きく育ちすぎれば問題になるのはス入り。
しかし、「耐病総太り」の良さは味や姿に加えてス入りしないことが最大の長所。
処分することなく穫り続けられます。
但し、根が地上部に半分くらい出ているので、当地のような寒冷地では次第に凍害を受け傷んできます。
多少の氷点下になっても問題ありませんが、連日のように氷点下になるようだと放置できません。
冬囲いは二つの方法で行います。
今年は助っ人が二人。これまでも経験があるので作業は任せました。小生は別件があり、途中経過はなく出来上りだけです。
一つはダイコンの葉を付けたまま囲う方法。


土を掘りあげ、稲わらを間に挟みながらダイコンを斜めにして埋めていきます。


葉が付いたままなので、瑞々しく新鮮さが保たれます。
但し、嵩張り手間がかかります。稲わらも多く必要で場所もとります。


もう一つはダイコンの葉をすっかり落として土中に埋め込む方法。


土を掘りあげ、葉を切ったダイコンを埋め稲わらを掛けて土を戻します。
目印に稲わらを少し地表に出したようです。


この方法は手間がかからず、場所もとりません。水はけの良いところが条件。
貯蔵期間が長くなるほど肌が悪くなってくるのはやむを得ません。
それぞれ半々ずつで、葉付きのダイコンの方から先に消費します。
当面使う分は、そのまま畑に残しました。


ニンジンは2回に播いています。
右の畝が1回目で7月7日、左が2回目で8月9日。


品種は何れもトーホク種苗の「黒田5寸陽彩」。
1回目に播いた秋ニンジンは10月初めから穫り始め、まだ残っています。
2回目に播いた冬ニンジンは全く手つかずで、これが囲いに回ります。


ニンジンは根が土中に入っているため、凍害の影響は受けにくい。
但し、厳寒期には囲った方が降雪などあっても取り出しやすく、当地では一定量を囲うのが普通。
今年は量が頗る多く、2回目に播いたうちの2/3程度を囲うのが精一杯。それでも100数十本はあるはず。
ダイコンと同様に、土を掘り上げ、葉を付けたまま稲わらを挟みながら土を戻します。


ニンジンを10本くらいずつ束ねて埋めると取り出すときに容易です。


残りは畑に残したままで、こちらから消費します。1回目の秋ニンジンも残っており、結局囲った量と同じくらい畑に残りました。


少し穫ってみました。まずまずの姿になっています。

ダイコンもニンジンも例年より多く年を越すことになりました。
ともに10月から半年間穫り続けます。


水墨画「苺」 イチゴの旬はいつ?

2022年12月25日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

今日はクリスマス、昨夜はイブ。今や特別なこともなく普通の日常と変わりません。
それでもクリスマスと言えばケーキ、ケーキと言えば付きものなのがイチゴ。
ところで、イチゴの旬はいつ?。
そもそも作物の旬とは何でしょう。
一番美味しく食べられる時期、穫れ始めの頃、収穫のピークに達する頃、自然(露地)栽培での穫れ時、店に本格的に出回る頃、等々。
かなり概念的で地域差もあり、個人差もあって、絶対これと定義づけるのは難しそうです。
小生のイメージでは「露地栽培で、穫れ始めから収穫の最盛期に向かう頃の最も美味しさを味わえる時期」と言ったところでしょうか。
では、イチゴの旬はどうでしょう。
今時なら、クリスマスの頃と感じる方がかなりおられても不思議ありません。
価格の高いこの時期に合わせてピークにもっていこうとする生産者の方も多いはず。
実は露地栽培での収穫期は当地では5月下旬から6月半ば、関東以西なら5月でしょうか
昔は我が家でもイチゴを少し作っていました。品種が東のダナー、西の宝交早生と言われた時代です。
イチゴは低温に遭うと休眠に入るという生理現象があります。
一旦休眠に入ると必要な低温量を経過しないとまともに生育してくれません。
露地では冬を越すので過剰なほどの低温に遭うことになります。そうすると春には休眠はすっかり覚め、株は旺盛に茂ります。
そして前の年の秋に出来ていた花芽が伸び実を結びます。
ただし、花房はこの1本だけしか出ません。ですから穫れるのは僅か2、3週間といったところ。
画に描いたように赤い実が成っている時に次の花房の花が咲き出すことはありません。
ですから、この画のモチーフはハウスのイチゴということになります。
もっとも大分省略し描いてしまいましたが。
今のハウスのイチゴはごく早い方は11月中から、大概は12月から穫り始め春まで、花房も次々と伸び出します。
露地とは品種も違いますが、イチゴを眠らせないよう環境をコントロールして働かせ続けます。春は露地のイチゴよりも遅くまで成っています。
店には5、6月になっても露地のイチゴが出回ることはなくハウスのイチゴだけです。
露地のイチゴは趣味的なもの以外は皆無と言っていいでしょう。
さて、イチゴの旬はいつということになりましょうか。
現代ではハウスイチゴのいわゆる1番果、12~1月あるいはクリスマスの頃と言っても間違いではないでしょう。
結論はなかなか出ないかもしれません。ただ、5、6月と言うのは現実的でなさそうです。
大分前、どなたのブログだったか、イチゴは1月から5月まで穫れるからイチゴと言うとありましたが、うまいことを言うなあと感心したことでした。







干し柿づくり'22~贈答品を作る

2022年12月24日 | 干し柿づくり

干し柿の贈答品を作りました。
できれば、もう少し固まってからの方が輸送時の心配もなくなるのですが、今年も押し迫ってきたので、このあたりで贈ることにしました。
この時期に干し柿を贈るのは、相手方の年中行事にも殆ど組み込まれているため、なかなか止められません。
近くの親しい方には縄付きのまま直接届けるので、箱詰めにして贈るのは、遠方の親戚、知人あてのもの。
昔は、縄付きで数十個贈ったところもありましたが、今は20個程度で勘弁願っています。
その代わり、姿の良いものを選別し、体裁を整えて箱詰めにしています。
現在はこのように覆いをしている状態。


今回は横吊りにしている片方の覆いを外し、大玉を贈答にします。


ボリュームは十分で大きさは申し分ありません。
色上がりもよく、薄らと白粉も吹いてきたものもあり、見栄えは良さそう。
ただ、まだまだ軟らかく、贈答の時点としてはこれまでで一番軟らかいかもしれません。


箱の大きさとの関係で中玉も入れて調整します。それはこちら縦吊りにしている方。白粉がはっきりと吹いてきました。


一つ作ってみます。


やはり、例年よりはっきり軟らかい。手触りで分ります。
盛り上がるようになって押しつぶされそうなので、2列は中玉にしました。
見た目は悪くありません。
照明の関係か、カメラ性能の関係か写りが少し白っぽい感じになっています。


照明を消してフラッシュを焚いて撮ってみました。


どちらの写りも本物とは若干違和感があり、両方の中間くらいの色合いでしょうか。
しっとり感があり、若干湿気が戻っているのかもしれません。


もう一つ作ってみます。


ほとんど同様になりました。やはり軟らかく完全にあんぽ柿の状態です。


小生は白粉が回った頃が干し柿として外観も味も最も好きです。時期で言えば、年を越してから。
しかし、当地方では殆どあんぽ柿の状態で店に出回るので、大半の人はこのくらいで違和感ないでしょう。
もっと熟度が進んだ干し柿が好みの人は受け取ってから少し置いて食べてもらえばいいと思います。
蜂屋柿が大不作の今年としてはボリューム感十分の贈答品になったので安堵しました。
今年、我が家の畑では秋冬野菜が何れも豊作、ハクサイ大玉1個より干し柿大玉1個の方がずっと価値が高そう。


ハクサイの冬囲い

2022年12月23日 | 畑:葉菜類

ハクサイの冬囲いをしました。一昨日です。
8月25日に直播きしたもの。
品種は、トーホク種苗の中晩生種「郷秋80日」。
生育は順調で揃いも良い。すでに殆どが完全結球しています。


大球になりすぎないよう株間を狭くしていますが、11月の好天で何れも大球になっています。


4㎏級の特大球になっているものもあるようです。


全国的に作柄良好とみえ、市場価格も低迷しています。
さすがにここにきて、急に冷え込み降雪もあったので多少状況は変わるでしょうか。
この品種は外葉が大きく青々としているので、耐寒性がつくようあまり囲いは急がないようにしています。
しかし、当地にも雪雲が流れ込むようになり直ちに囲いが必要になりました。
囲い用は2畝で、1畝に20数株あります。


やり方は当地でごく一般的に行われている2通りの方法。
1畝は外葉を縛って畑に置いたままにします。


いずれも助っ人が縛りました。
この品種は外葉がパリッとしており、強く縛ると破れやすい。
それでも外葉が大きく枚数も多いため結球を完全に縛れるので問題ありません。


上から見ると、このくらい結球部を十分に包むことができれば、多少外葉が傷んでも大丈夫でしょう。


この後、さらに不織布で覆います。


この方法は、一番簡便です。
ただし、寒冷地のこの辺りでは極寒の年だとやはり凍害のリスクがあります。
逆に暖冬だと結球内では花芽が生長しやすい。遅くまで放置すると割れてくるので2月には中に取り込む必要があります。
1畝は作業場の中に取り込んで貯蔵します。これも助っ人がやってくれました。
少し乾かした後、外葉を数枚付けたまま新聞紙で包みます。

大球なので、2枚の新聞紙をずらして重ね、全体をすっかり包みます。


逆さにして立てます。こうすると芯が生長しにくい言われます


きっちりと寄せます。


覆いをして完了です。


この方法が天候の影響を受けないので、最も確実な方法です。
外葉を全部剥かず数枚付けて包むことが大事で、使うときに外葉を外せば鮮度の良い状態が保たれます。
但し、少々手間が掛かりスペースが必要なことが難点でしょうか。
こちらは早生種の「郷秋60日」。


10月半ばから穫り始めましたが、まだ若干残っています。
寒さで多少変色した程度で、全く問題ありません。
この分はあと僅かなので、この状態にしたまま収穫します。
一つ穫ってみました。早生種ながらずっしりと重く3㎏を越えていました。


切ってみると、ぎっしりと詰まっています。


黄芯系らしく黄色い葉が表面近くまで達しています。黄芯系ハクサイはやはり美味しそうに見えることは間違いない。


今年の冬至カボチャはしっかり

2022年12月22日 | 畑:果菜類

今日は冬至。
今年はしっかりした冬至カボチャを確保できました。
冬至にカボチャを食べる風習は各地にあるのではないでしょうか。
当地方でも昔からの習わしです。冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかないと言われています。
我が家でどうだったのかは曖昧で、幼少の頃に冬至カボチャを食べたという記憶がないのです。
しかし、いつの間にやら母が作るようになっていたような気がします。以来、何となく続けていると言った感じでしょうか。
近年は冬至カボチャにする貯蔵用の遅穫りカボチャの出来がパッとしません。
一昨年は1個もものにならず、昨年も辛うじて確保したという状況。
そもそも生育初期が真夏に経過するこの作型は、当地ではかなり厳しいものがあります。
今年はベストとは言えないもののそれなりの姿になりました。
7月1日に直播き。
品種はサカタのタネの「雪化粧」と1株だけ古種で渡辺採種場の「白爵」。
1番果が20節目くらいと高い位置に着果、2番果は一つも着かず、結局1株1果という結果に。
これが8月下旬の頃。


最後に、「雪化粧」5個、「白爵」1個を確保。10月11日にほぼ開花後50日で収穫しました。
これが収穫時のもの。


形が良く大きさも2~3㎏と比較的揃っているものが出来ました。
収穫時、同じ白皮系でも右の「雪化粧」は青みがかった灰色、左の「白爵」はほぼ純白です。


ともに極粉質で貯蔵性が極めて高い。
サカタのタネによると、1カ月程度の貯蔵で甘みが増し食味が最高になるとあるので11月半ばくらいが1番良いことになります。
収穫した時点ではこちらの「九重栗」カボチャの3番果が沢山残っており、そちらから消化。


しかし、「九重栗」カボチャ2個ほどは劣化が進み今月早々に処分しました。
その後、遅穫りカボチャはこれまで「雪化粧」2個を消費し、評価は上々。
現在残っているのが「雪化粧」3個と「白爵」1個。


収穫当初に比べると色合いが少し変化しています。右「雪化粧」で左「白爵」。


冬至カボチャには「白爵」を助っ人達が、この少し小振りな「雪化粧」を我が家で使うことにしました。


その「雪化粧」を切ってみました。悪くないように見えます。


この辺りの冬至かぼちゃは小豆と一緒に煮込むのが一般的です。
我が家ではシンプルなかぼちゃ煮。おまじないのようなものではありますが、御利益があればありがたい。
風邪の予防になるならコロナにはどうか。



干し柿づくり'22~大玉のあんぽ柿出来上がり

2022年12月21日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて4週間。
最近は冷え込みも強まり、大玉の柿も順調に乾燥が進んで、あんぽ柿が出来上がったようです。
数日前に中玉、小玉のあんぽ柿が出来上がり、覆いをしました。
現在はこのようになっています。


大玉は全て横吊りにしています。


こちらは贈答用に用いるので特に気を遣います。特に今年は蜂屋柿が大不作で、全体の数が大幅に少ないため無駄は禁物なのです。
大玉は中玉、小玉のものに比べ、乾燥が進みにくく難しいですが、うまく出来るとボリューム感が違い、見栄えがします。


剥くときに400g級の大玉もありました。
表面がまだしっとりとしたものもありますが、皺が出てきました。


色上がりもよく、薄らと白粉が見えるものもあります。
大玉とは言え、あまり放置し、いつまでも空気に晒し続けると硬くなってきます。


ここで直接空気に晒されないよう紙袋で覆いをすることにしました。
縦吊りの干し柿にしたのと同じく、30キロの米袋の3層になっている内の1枚を外し綺麗な状態で用います。
横吊りにしたままの状態で覆いをしました。


こちらはすでに覆いをしている縦吊りの中玉と小玉。


ちょっと開いてみると乾燥はさらに進んでいました。
白粉がはっきりと見えてきました。


暫時このようにして進み具合を見ます。


贈答が終わるまでは無駄には出来ないとは言いながらも、大玉を一個取ってチェック。
やはり小振りなものと比べるとボリューム感が違います。


綺麗な飴色になって、どっしりとしています。薄らと白粉も見えます。
手応えはありますが、中玉、小玉よりもずっと軟らかい。
割いてみると内容豊富なのでゼリー状の中身が溢れました。


このくらいのボリュームだと、一度に一人1個は多すぎるかもしれません。
甘さは十分、干し柿らしい旨味もあり、軟らかいのが好みの人は直ぐにも美味しく食べられます。
しかし、小生の一番の好みは味に深みが増すもっと先です。


イチジク「蓬莱柿」の剪定をする

2022年12月20日 | 畑:果実類

イチジク「蓬莱柿(ほうらいし)」の剪定をしました。
今年のイチジクは10月上旬から穫れ始め1ヵ月は穫れたのでまずまずと言っていいでしょう。
遅い年だと殆ど穫らずじまいといった年もありました。
今年は纏まって穫れた時期もあって、助っ人は甘露煮にもしたようです。
そもそもこの品種は生食用なので、甘露煮が得意でない小生向きではあります。
しかし、当地では昔からの慣習で依然甘露煮の方が馴染み深いのでしょう。
収穫したのは11月はじめまでで、今年もやはり未熟の果実がかなり残りました。
イチジクの葉は11月末には全て落葉。


今年は例年より早めに剪定を終わらせることにしました。
この「蓬莱柿」と言う品種は秋果専用種のため、その年に伸びた枝に実が着きます。
新しい枝は春から僅かな期間で凄く伸びます。
8月初めにはかなり強く摘芯しましたが、それでもこの状態です。
かつて作っていた在来種はほぼ半放任、この品種を放任したらとんでもないことになってしまいます。
まずこのイチジクから剪定。


地べたに付きそうな枝は元から切ります。
主要な枝は2、3芽を残して切り戻します。


今年伸びた枝の大部分は切ることになります。


必要な枝は20数本確保できればいいのですが、剪定時にこれを見定めるテクニックはないので、伸びたあとで透かせることになります
別のイチジク。


同様に剪定しました。


一挙に丈が詰まりました。


この程度の剪定量。


全て剪定しました。
丸坊主になってしまうので、大丈夫かと思ってしまいます。


この頃はようやく慣れてきました。当初はこれで良いのかと疑心暗鬼でした。
翌年には芽が伸びてきますが、それでも芽が伸びてくるまでは不安なものです。
近隣でこの品種を作っている方はいないので、見ることも難しい。
この辺りで昔から作られている在来種は、当県の研究機関が「ブルンスウィック」という品種であることを明らかにしています
我が家でかつて作っていたイチジクも同様の在来種で姿が全く異なるため、この「蓬莱柿」は未だ手探りです。



墨彩画「花梨(かりん)」

2022年12月19日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙  

カリンを墨彩画で描いてみました。
カリンは我が家にはないのですが、親戚の家にあるため見る機会があります。
庭の外れにあって毎年果実を幾つか着けていました。
例年、葉は落ち果実だけが残っていたようです。独特の姿で風情が感じられました。
過日、歳暮に行った折りには、もう無くなっていました。駐車スペースを広げるため撤去したらしい。
カリン酒や砂糖漬けなどにし、薬用として利用していたらしく残念なことでした。
小生もかつてカリン入りののど飴を愛用していたことがあります。
果実がカリンと似ているのが同科のマルメロ。現在果樹として栽培されているものの多くはマルメロと聞きます。
よく見ると形も違うようなのですが、小生は全く不案内。ただ。親戚のは庭木として植えられていたのでカリンに間違いないだろうと思います。
実は、この画はネット画像をモチーフにイメージしたものなので、自信はありません。




山茶花とやぶ椿の花

2022年12月18日 | 

日本海側は大雪になりそうな予報ですが、太平洋側の当地方は青空が見えています。
今、庭ではサザンカが満開です。


植えて20数年になるでしょうか。
伸びすぎないよう強めに剪定しています。そのせいか昨年は咲きぶりがイマイチでした。
今年はかなり咲いているので楽しめます。


昨年は数も少なかったですが、一つ一つの花が弱々しい感じでした。今年の花はしっかりしています。


花弁も大きいように感じられます。


我が家のサザンカはこの1本だけで周りはツバキばかり。
ツバキとサザンカは似ていますが、小生にも違いの分かることがいくつかあります。
花では雄しべの形が大きく違います。ツバキは根元が筒状、サザンカは根元からばらばらになっています。


葉はツバキが大きく全体に丸みを帯びていますが、サザンカは明らかに小さく細身です。


花弁の枚数の違いはよく分りません。
このサザンカは5弁のが二重になっており10枚、我が家のツバキは一重も八重もありますが、自生するヤブツバキは5弁、サザンカで5弁の一重は見かけたことがありません。
大きく違うのが散り方。ツバキが花ごとぼとりと落ちるのに対し、サザンカは花弁ごとにバラバラに散ります。
すでに沢山散っており、一目瞭然です。


ヤブツバキも咲いています。


ヤブツバキは裏山に自生しており、この木はよく11月中から咲くことが多い。


日陰にもヤブツバキの花。


自生しているヤブツバキは沢山あるものの、いの一番に咲くのがこの木です。


今年も11月から咲き出したので本格的に咲くかと思いきや、12月初めにかなり強い霜が降りた後は停滞気味です。
咲く直前のような蕾はかなり見えるものの、昨年のように一斉に咲くことにはならないようです。

別のヤブツバキの木。


同じ程度に咲き始めました。


近くには最も大きなヤブツバキの木がありますが、そちらは咲く気配はありません。
当地のヤブツバキが盛んに咲くのは3月から4月で、年内に咲くのは特定の木だけのような気がします。。
ヤブバキの開花の生理については全く分らないので、これが普通のことなのかもしれません。自生している沢山のヤブツバキを春まで楽しめるのは嬉しい。



ナバナ「寒咲花菜」の側枝を穫り始める

2022年12月17日 | 畑:花菜類

11月20日頃から穫り始めたナバナ類の一種「寒咲花菜」。
数日前からわき芽(側枝)が穫れ始めました。
9月7日に直播き、はじめは生育が揃いませんでしたが、今は葉が一面に広がっています。


ナバナ類のうちでも花菜(はなな)と言われるもので、店で菜の花として売られるものは、大概この花菜です。
普通の花菜は春になって花が咲くナタネですが、これは寒咲きなので「寒咲花菜」と呼ばれます。
今は外葉が大きく茂っているため一見したところでは花芽は見えません。


主枝(親茎)のトウの収穫はかなり進んだものの一部はまだ終わっていません。
この株のように発芽不良で追い播きしたものや生育に遅れが出たものが残っています。見にくいですが主枝の花芽が見えます。


主枝はできるだけ数芽で切るようにしていますが、実際には下位の節が詰まっているため10芽くらい残ってしまうことが多い。
芽の数だけわき芽が伸びてきます


外葉を少し分けて見ると、それぞれの節からはわき芽即ち側枝(子茎)が伸びているのが分かります。


主枝の収穫は当然1株1本ですが、側枝は数本から10本くらいにもなるので収穫が盛りとなります。
花芽は、気温が低いため葉の中に蕾のまま留まることが多い。


葉をかき分けてみると先端に花芽が着いているのが分かります。


厳寒期になると花が咲くようなことはなくなるので、穫り遅れることもありません。
この株の側枝(子茎)を収穫してみます。


側枝をわき芽を2、3芽残して切ります。
切り跡が見えます。3本収穫しました。中央の変色した切り跡が主枝。


この側枝からさらにわき芽が伸び、それが孫茎になります。
これは最も収穫が進んだもの。助っ人が穫ったようです。


しかし、上の3本ほどはわき芽を残していないのでよくありません。
下位の側枝が多いながらも、少なくとも1芽は残すべき。
数株穫ってみました。ボリュームは十分。


この側枝(子茎)を穫る時期が収穫のピークです。正に厳寒期に向かうこれからが「寒咲花菜」の旬と言えるでしょう。
茎や新葉も余すところなく食べられます。
厳寒期に向かうので次第に黄ばんではくるものの枯れることなく穫れ続けます。
これから一層軟らかくなり風味が増し美味しくなります。