古木の紅梅も咲き揃ってきました。
3月早々から花が咲き始めました。例年に比べ早い印象です。 水仙の花も他の花に先駆けて咲きますので、春の到来を告げる花です。
4月上旬に播く春大根と春白菜の畝作りをしました。
これまで、3月播きのトンネル栽培など色々やりましたが、現在は黒マルチ栽培だけになりました。
私流の畝作りです。
この場所はシュンギクや小カブなどを取り終わった跡、苦土石灰を散布し耕耘しておいたところです。
畝の中心になる所にメジャーで測り目印線を付けます。120センチ間隔です。縄張りは省略です。
だいたい目印線が中心となるよう約70センチ幅の帯状に元肥となる化成肥料を散布します。縄張りをしないので多少のずれはありますが、施肥幅を狭くし過ぎなければ大丈夫です。
この後、トラクターでロータリー耕耘します。ゆっくりと最低速度で行います。
そして、再度メジャーで測り、前と同じ位置になるよう目印線を付けます。
管理機で畝立てを行います。
畝立てロータの爪を左側は外向き(2連)に、右側は内向き(1連)にセットします。
目印線を中心に肥料散布幅のベットになるよう、逆転ロータで土を少しはね上げながら往復すると、だいたい目的の畝になります。右側の爪は内向きなので耕耘されるだけです。
色んな方法があると思いますが、現在の我が家の装備だと、ポリマルチの畝を作る場合にはこの方法に落ち着いています
そのままだと中盛りになりすぎるので、鍬で少しならしてあげれば2条植え用の畝は完成です。
その後、黒マルチをして終了です。
この後は、種まきまでの間、肥料を土になじませ、地温を上げるようにします。
紅梅を水墨画で描きました。
墨彩画ではなく、敢えて花びらを淡墨で表しました。
我が家の庭にある古木の紅梅は八重ですが、絵になりにくいので5弁の一重にしました。
ニンジンは大根と同じように、12月半ばに、土を掘り葉を付けたまま稲わらを挟みながら根の少し上まで埋め込みました。これはその時のもの。
今年は一部を畑に残したままにして冬越しし、しばらく収穫したので、囲いのニンジンを取り出したのは1月下旬くらいからです。
今こんな感じになっています。掘り出した跡が分かります。手前が残っている部分。
あと残り20本といったところでしょうか。
開けるとこんな風になっています。
新芽が動き出しているのが分かります。これが伸び出すようになるとニンジンの根も老化してきますから品質が低下してしまいます。
洗うと、まだまだきれいなニンジンです。
次回は、大根のように葉を全部取って囲うやり方もやってみようかと思います。
今月中に全部掘り出してしまうつもりです。
12月半ばに冬囲いしていた大根はどうなったでしょうか。
これは、土を掘り、大根を葉を付けたまま、稲わらを挟みながら斜めにして埋め囲ったものです。
このようにして囲ったものは、2月までにほぼ取り出しました。
今残っているのは、土を少し深めに掘り、葉をすべて落として寝かせ、稲わらを掛けて土を埋め戻して囲ったもの。
このようになっています。
開けるとこんな感じです。
残りは10本ほどでしょうか。
取り出して洗うとこんな感じになります。
さすがに、肌は少々悪くなっていますが、大きな問題はありません。今年は暖冬だったのでむしろ傷みが出るかもしれないと思いましたが、大丈夫でした。
例年、大部分は葉を付けたまま囲うのですが、今年は葉をとって囲う量を増やしました。場所をとらず、わらも少なくてすむので容易です。
十分にいけるので、次回も同様にしたいと思います。
我が家で作っている4種類のナバナ類が未だ健在というのは初めての経験です。
暖冬が故の現象で、再びないかもしれないので、採って並べてみました。アスパラ菜と花菜は大分小さくなりましたが、何はともあれ4種揃いました。
左からアスパラ菜、寒咲花菜、仙台雪菜、かき菜。
ナバナ類という言い方は、トウを食べるアブラナ科野菜の総称みたいなものですが、茎立ち菜やとう立ち菜と言ったり、全て菜の花で済ませてしまう方も多いかもしれません。
凍害に一番弱いアスパラ菜は、仙台雪菜の茎立ちが収穫される頃には片付けられていることが多いので、この辺りで、この4種が並ぶことはまずありません。もっともアスパラ菜は細く硬くなっているので今は食べていませんが、こんな状態になっています。
写真を並べて4種の姿を比較してみると非常に特徴的なことが分かります。
それぞれ旬の収穫始めの姿を比べてみるのが最善です。
まず生育している畑の姿です。
最も収穫が早く始まるアスパラ菜。正確には「オータムポエム」で、名前のとおり10月下旬収穫。
次いで収穫が始まる寒咲花菜。花菜の中でも冬に収穫できる花菜です。売られているナバナ類の中では、花菜がいわゆる菜の花のイメージでしょうか。11月下旬収穫。まだ収穫は続いています。
収穫が始まったばかりの仙台雪菜。
最後に、今年はほぼ同時に収穫が始まったかき菜。
収穫したものの姿です。
アスパラ菜
寒咲花菜
仙台雪菜
かき菜
今年は、暖冬のおかげで面白い観察ができました。
キャベツを水墨画で描きました。
ドーサ液を使って、葉脈を白抜きしようと試みました。もう少し強く白抜きしたかったのですが、若干甘かったです。前もって葉脈部分をドーサ液を付けた筆で描いておきます。無色なので加減や配置の確認が難しい。なんとか形にはなりましたか。
寒玉キャベツもさすがに大分収穫が進みました。
トーホク種苗のその名もズバリの「寒玉キャベツ」という品種ですが、家族親族の評判は良かったです。甘味も強く感じますが、以前作っていた品種より中ろくが太くなく食べやすいという評判です。
普通、寒玉は生キャベツとしてはあまり適しませんが、結構生でも食べられたようです。もちろん炒め物や煮物の評判もいいです。私は元々しっかりとした歯ごたえのあるキャベツが好きなので、軟らかい春キャベツに切り替わる前にしっかりと食べておきたいと思います。
寒さに当たりアントシアンが出て、紫がかった葉色ですが、最近、暖かい日が多くなり、心なしか紫色が薄くなったような気がします。
収穫は来月初めくらいまででしょうか。軟らかい春キャベツが出てくるまで少しは間が空くかもしれませんが、この場所は、すぐ使う予定がないので、採れるだけ採ります。
種籾の水漬けを始めました。
わずかばかりの米作りですが、今年最初に種籾に手を付けると、何となく緊張します。
これは、米に他の作物とは違う何かしら一種独特のものがあるからでしょうか。大げさに言うと瑞穂の国の日本人としての神聖なもの、あるいは農村に住む人間にとっての根本をなすもの、といった感覚でしょうか。しかし、今や農村に住みながら種籾に触れる人間の方がわずかですから、そんな感覚は時代錯誤と一笑に付されるかもしれません。
米は国民一人当たり1俵も消費されない時代となり、水田は米を作らない面積が大幅に増え、その位置づけも大きく低下しているのですが、主食としての米の地位が変わることはないでしょう。
私自身にとっても、歳を重ねるに従い負担に感じることが多くなっているのですが、やはり今年の米作りも失敗は許されないという緊張感は変わりません。
昨日、塩水選をした後、種籾消毒を1昼夜行いました。
今は種籾の精選技術が素晴らしく、浮く籾はごくわずかです。消毒はごく普通の化学農薬で24時間処理です。
1昼夜経った状態です。
引き上げた後、薬液が滴らなくなるまで、このようにしておきます。
薬剤仕様によると、直ちに水漬けを開始してもいいのですが、私の場合、作業の段取りもあって短時間ですが風乾しています。一輪車に乗せたまま陰干しします。
ちょうど、この間、彼岸の中日で墓参りやら、集落の念仏講なるものに出席しました。
水漬け開始です。期間は2週間が目安です。
今は刈り取り作業を委託している関係があって、品種は「ひとめぼれ」1品種のみ。かつては3~4品種作っていたので、他の品種も作ってみたいとは思うのですが、やむを得ないです。「ひとめぼれ」は発芽しにくいので水漬け期間は長めが良いとされています。
種籾消毒の効果を確実にするため、最初の3~4日は水交換しません。
ジャガイモを植え付けました。
やり方は、我流の省力的植付け法です。
この辺りの植え付け適期は3月下旬です。それからすると、数日早い植え付けになりました。
この畑は、大きなケヤキが近くにあるため午後の日当たりが少し悪いのですが、山砂を客土したため肌がきれいに仕上がるのと、霜の落ちる心配がありません。
品種は男爵のみ。かつて何品種か作ったこともありますが、現在は面積もわずか1アールばかりなので、結局今年も、貯蔵が利き何にでも適度に使いやすいこれだけになりました。これで翌年の春先まで老若男女10人ほどをまかないます。昔は自家用だけでこの何倍もありました。それだけ食べる量が減ったということです。
種芋は購入が5キロ。
自家種が7、8キロ。
自家種は生産力は落ちるのかもしれませんが生育が進むのと経費節減です。前年の購入種から収穫したものを取っておきます。
購入の種は3週間ほど浴光しましたが、芽はわずか伸びただけです。自家種の頂芽はかなり伸びました。右が購入種、左が自家種。
種芋は大きな芋はあまりなく、2分割が大部分で、小さな芋はそのまま植えます。
種芋切りは、前日の夕方に済ませておきました。昔、切ったところに、おまじないのように木灰を塗ったことが懐かしく思い出されます。傷口を塞ぐのと肥料的な効果も期待したのだと思いますが、多分に精神的なものだったのでしょう。
畑には昨年12月に落ち葉を全面にすき込んでいます。
元肥は2週間ほど前にやり耕耘しておきました。これはその時のもの。
畝間1メートルになるよう植え付け位置に目印線を付け約40センチ幅に元肥を散布します。
最低速度でロータリー耕耘しておきます。帯状の全層施肥です。
畝間を1メートルと広くしているのは管理機を入りやすくしているためです。
植え付けは、まず、元肥をやった位置に再度目印線を付けます。
そこに種芋を少し押し込むように置いていきます。株間は畝間を広くしているので25~27センチが目安です。
この管理機の場合、畝立てロータ1連の爪で左側を外向き、右側を内向きにセットします。はね上げは最低レベルです。
これで、種芋の植え付け位置が中心になるよう両側を逆転ロータで往復し畝を盛ると、土が細かくできて適度な覆土になります。
あとは、軽く鍬でならして手直しすると覆土5~6センチとなり、終了です。
こればかりなので全部鍬でやっても良さそうなものですが、疲れないで済みます。
昔は縄を張り、溝を作って肥料をやり、また土を戻して種芋を植え付け、さらに覆土をしていたわけですが、現在はこのような我流の植付け法になりました。
これは、かき菜。
仙台雪菜の茎立ち菜より少しだけ遅れて収穫が始まるのが普通ですが、今年はほぼ同時に収穫が始まることになりました。この辺りとしては、例年より数日から1週間程度進んだ感じです。
今日は4月半ばの気温に上昇しており、一斉に伸び出した印象です。
普通の茎立ち菜(とう立ち菜)は蕾が見えながらトウが伸びてきますが、このかき菜は花芽がなかなか見えません。花が咲くようになるころには硬くて食べられなくなるので、花ではなくトウの新葉を食べます。せいぜい蕾までです。
当地方でもっぱら作られるつぼみ菜や西の方で作られる三重ナバナと同種の在来アブラナです。
私の場合、このかき菜も一般の方より早まきし、通常よりも大株にして冬越しします。やはりその方が花芽の数が増え、沢山採れるようです。
冬越しの特別なことは何もしていませんが、大変、旺盛に育っています。
すでにわき芽も沢山伸びてきています。一見どれが親茎で、どれがわき芽か分からないほどですが、大きないかにも硬そうな葉が親茎の外葉です。こうなると、収穫が遅れないようにするのは容易でありません。
雪菜より丈夫で作りやすく、沢山採れますが、食味では少し劣るようです。
数株収穫してみました。
濃緑の雪菜に比べ葉色が薄いですが、湯がくと緑が濃くなってきます。
仙台雪菜の茎立ち(とう立ち)に、花が咲いているのに気づきました。花芽が見えているのは分かっていましたが、花が咲くまでになっているとは思っていませんでした。
収穫を始めなければなりません。
さすがに、花が見えているのは一株だけでした。特に進んだ株のようです。
あとは、蕾が出てきたところで、収穫を始めるにはちょうどいいタイミングです。
これは、花芽がまだ中に潜っています。
この辺りとしては、例年より数日早い感じですが、極端に早いわけではありません。
仙台雪菜は茎や葉はそのままでもおいしいですが、茎立ち菜としてトウを食べるために作っているものです。仙台雪菜は普通の雪菜より少し旺盛に育つ感じです。
追肥と土寄せをするくらいで特別なことは何もしていないのですが、今年の生育は最近では最もいいのではないでしょうか。雪の少ない暖冬だったという証拠です。
例年、下葉は結構黄色くなったり枯れたりするのですが、今年はほんのわずか黄色くなった葉を取った程度です。わき芽も沢山出ていているのでいっぱい採れるでしょう。
一般の方より早まきし、通常よりも大株にして冬越しするのが私のやり方で、その方が花芽の数が増え、収穫量は多くなると思います。
数株収穫してみました。
仙台雪菜の茎立ちは軟らかく、肉厚、濃緑で食味は非常に良好です。