里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

水墨画「水芭蕉」

2022年04月30日 | 水墨画:草花
本画仙 色紙  

過日、高原の水芭蕉を楽しんできました。
小さな水の流れの中に群生する純白の姿を見ると、嬉しい気分になります。
大概は標高の高いところにあり、空気も澄み周囲の風景に溶け込んで、人の心も清々しくなるのでしょう。
下界の澱んだ不快なものから一時逃れられます。
そして、特徴的な姿は画にしたくなる植物でもあります。
花のように見える白い部分は花ではなく苞。正確には、その形から仏炎苞と言うらしい。
花は苞の中の棒状の部分。
葉は名前のとおり芭蕉の葉に似ており、太い葉脈が特徴です。
今回、線描きを交えて、葉裏の葉脈を強調してみましたが、少しやり過ぎでしたか。


春キャベツの収穫を始める

2022年04月29日 | 畑:葉菜類

1週間ほど前から春キャベツの収穫を始めました。
昨年と比べると10日以上遅れています。
近年は殆ど4月半ばには穫れており、寒玉キャベツの残りと重なっていました。
今年は寒玉キャベツは4月半ばに穫り終えました。
春キャベツの品種は、「金系201」。


9月28日に49穴連結ポットに種播き、1ヵ月の育苗で植付け。
欠株もなく寒害も受けていませんが、さすがに厳冬で遅れました。
4月は全般に好天で、今の姿は悪くありません。


例年に比べても揃いは良い。


そもそもこの辺りの平年の収穫開始は4月20日過ぎです。
したがって、これが普通と言えば普通。ここ3年ほどが早過ぎました。
まだ100%の完全結球にはなっていません。
80~90%結球から穫り始めました。


しかし、春キャベツはこのくらいから穫り始めないといけません。


気温が高くなると急速に結球が進み、裂球するものが多くなるからです。
トウ立ちしているものはありません。


但し、春キャベツの結球はややタケノコ型になる傾向があります。


この株はほぼ完全結球。これを収穫してみます。


春キャベツとしては十分な大きさですが、重さは1キロ強といったところか。


寒玉は優に3キロありましたから、ずっしり感は大分違います。
それでも、最後には裂球が出てくるのは避けられないでしょう。
寒玉キャベツは炒め物や煮物、春キャベツは生食に適すると言います。
しかし、それほど拘る必要もないような気がします。





山菜のメインはタラの芽とコシアブラの芽

2022年04月28日 | 山菜

1週間ほど前からタラの芽を採り始めました。


今年は遅れるかと思いましたが、夏日のような日が続いたことから、むしろ早まったようです。
タラの芽も一斉に採れるわけではありません。
日当たりの善し悪しや株の栄養状態、そして自然のものにも系統の違いがあります。
この辺りは比較的早くから採れるところ。


タラノキも刈り払いや剪定などの管理をすると次第に群生化してきます。


これは自然に生えているタラノキ。


この辺りにはタラノキはごく普通にみられますが、自然のものを採るのは我が家のごく近くだけです。


採るタイミングとしてはこのくらい。


天然のタラの芽らしい野趣を味わうにはある程度ボリュームがあった方がいい。


店で早くから売られているトレイ入りのタラの芽はハウス内で伏せ込み栽培したもの。
枝に着いている芽を全て吹き出させるので非常に小さい。
天然のタラの芽は一番上の頂芽だけを採ることが殆どです。
ですから栽培のタラの芽と天然のタラの芽は別物と考えた方が良さそう。
この辺りは自生していたタラノキを管理し、群生化させた所。


このタラの芽はやや北向きで、青味が強く少し遅い系統です。


痩せた株だけが採れるようになってきました。


これから本格的に採れるところです。
昨年は、これからという小さなうちに軒並み盗られたのが未だ忘れられません。
今年は今のところはまだ大丈夫。
手頃なところを少し採りました。


コシアブラの芽もタラの芽と同時期に採れ始めました。


コシアブラの芽は当然のことながらコシアブラからでる新芽のことです。
ですが、どういう訳かコシアブラの芽とは言わず、単にコシアブラと言うのが普通です。
タラノキもコシアブラも同じウコギ科の植物。
タラノキは林の周りや土手などに生えるのに対し、コシアブラは雑木に混じって林の中に生えます。


タラノキは条件の違いで結構長く採れるのに対し、こちらは短いようです。
放置すれば10メートル以上の高木になります。


逆光でうまく撮れていませんが、タラの芽を細身にしたよう姿。


タラの芽と違い、高木には沢山の新芽が出ます。


昔は、この辺りではコシアブラの芽を食べる習慣はありませんでした。
隣県の山形県の影響が大きいと思います。近年は普通に食べられるようになりました。
そんなに多くはないものの、この辺りの林には普通に生えています。
昔から「削り花の木」としての方が馴染みがあります。
コシアブラは木質が柔らかいので削って造花を作るのに最適なのです。
高木で採りにくいときは1本だけ切れば十分。


沢山採れます。


少しだけ並べてみます。


タラの芽は殆ど癖がなく食感を味わう感じですが、コシアブラの芽には香りと独特の風味があります。
何れも定番は天ぷら。素揚げもいいものです。


南蔵王で水芭蕉とカタクリの群生を見る

2022年04月27日 | 小旅

一昨日、南蔵王で水芭蕉とカタクリの群生を見てきました。
当県南部の白石市三住地区の南蔵王山麓。
スタートが遅かったため、現地は午後3時近くになりました。
当地は標高が600数十メートルあり、まだ桜やコブシが見頃。
一帯は高原の酪農地帯です。


南蔵王の山並みは霞んではいたものの望めました。


当地は「水芭蕉の森」。
平日の遅い時間なので、見学者はわずか。気にせず楽しめました。
アカマツやミズナラなどの林を抜けていきます。


クマザサに覆われたところを過ぎると、カタクリの姿も見えます。


そして、木道を進むと白い水芭蕉が見えてきます。


次第に数が増してきます。
はじめのうちは水が流れておらず、湿地の状態。



小さな水の流れのところに出ます。


ちょうど見頃になっています。
昨年より2週間の遅れで、ほぼ平年並のようです。

ハンノキの立木の中に水芭蕉が群生しています。


数は約5万株と言われています。

やはり、水の流れがあると水芭蕉は引き立ちます。




勢いも良いように見えます。グッドタイミングで見ることが出来ました。


この周囲の山にはカタクリも群生しています。




道路側でも容易にカタクリを見ることができます。


立木やクマザサがあるので密生しておらず、目立ちません。


しかし、下草のように、山全体に無数のカタクリがあるのではないかと思われます。



群生を楽しむのは専ら山裾。


カタクリもよく見ると大柄なもの、小柄なものと様々。


ピークは若干過ぎているようです。


少々慌ただしい日程でしたが、しっかりと楽しめました。


プール育苗'22~追肥して入水

2022年04月26日 | 水稲プール育苗

プール育苗の稲は種播き後18日目。
生育は順調。2枚目が完全に展開しました。
天候も良く気温も高めで、例年より少し進んでいます。
2日前に追肥を行いました。その時の様子。


苗の伸び具合を見ると、追肥はもう少し早くて良かったようです。
ただ、水が思いのほか減っておらず出来ませんでした。
追肥は床土が見える状態になった時にやります。
苗箱の上まで水があると肥料が床土に定着しにくいのではないかと思います。
今度は水が少なくなり、苗箱の縁が乾いているのが分ります。


追肥に用いるのは硫安。
追肥に推奨されているのは液肥で、硫安は濃度障害を起こしやすいので推奨されていません。
しかし、我が家には昔購入した硫安の在庫が残っているため、プール育苗でも使い続けています。
ただし、薄くして使います。水100lに硫安現物で300gを溶かします。


これを1箱500ccを目安にジョウロで灌注します。
硫安現物にすると1箱当たり1.5gです。
昔やっていた普通育苗の時は1箱当たり硫安現物で5gですから、1/3以下。


灌注したので、苗箱が濡れています。
灌注後は軽く散水して、葉に付いた肥料を洗い落とします。


そのまま2日置いて肥料分を床土に定着させます。
これで2日経ちました。
2日間でさらに生長したのが分ります。


好天で気温が高く、プールの水はほぼ無くなりました。


ここで入水します。


最初の入水の後、本格的な入水は2回目となります。
目安は床土の上約2センチ。


入水時間は蛇口を目一杯開いて約35分でした。
ベットの高低差は殆ど無いので、厳密でなくても問題ありません。
もう一方のベットにも入水。


こちらのベットの入水時間は約30分でした。
これで追肥と入水が完了しました。
この後は、常時床土の上まで水を保つようにします。
床土を完全に水に覆われた状態にすると病気の予防効果が高まるとされています。
実際には数日に一度の入水を行えば十分です。
生育が進んでいるので、昼夜十分に換気するように努めます。