里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年の甘柿は鈴なりで大変甘い

2023年10月31日 | 畑:果実類

我が家にある甘柿は4種。
今年の甘柿は鈴なり状態の大豊作。そして甘味も強い。
唯一、このメインの甘柿「五十匁(ごじゅうめ)」だけは成り方が異常。
過日、記した通りです。未だかなり残っています。


成るところには異常なくらい密に成っています。


成らないところには殆ど成っていません。バランスが甚だ悪い。
それでも結局数としてはかなり成っていたようです。
穫れ始めは意外にもやや遅く、10月下旬が一番の穫り頃で味も乗って来ました。
当初は小振りかと思っていましたが、次第に肥大し名前のとおり五十匁、200g級のものが多くなりました。 


今年の特徴はゴマが非常に多いこと。
やはり食味では一番なので、「五十匁」はほぼ穫り尽くします。
他の3種のうち最も早く穫れるのが、通称「割れ柿」。


熟すと頭が割れるため、こう呼ばれています。
大概9月の半ばには穫れます。ほぼ9月いっぱい。
もう残っていないかと思いきや今年はまだありました。


沢山成ったからか遅い果実もあったようです。ここまで残っているのは甚だ珍しい。
これは9月半ばに写したもの。良く成っています。


小さいながらもゴマが多く大変甘い。
但し、メインの「五十匁」が穫れるまで僅か穫られるだけの運命です。
そして、「五十匁」の次に穫れるようになるのが、通称「巻き目柿」。


頭の中心に巻き目が入るのでこう呼ばれています。
大概10月下旬から甘くなり11月上旬が食べ頃です。
他が不作の年でも良く成りますが、それにしても今年の成り込みは半端でない。


これほど成れば、さすがに来年は成らないかもしれません。
大きさでは「五十匁」より一回り大きい。


果肉がやや硬めで、ゴマが少なく甘味が薄いのが特徴。
しかし、今年の「巻き目柿」は早くから熟し、甘い。
「五十匁」が不作なら主役に取って代わるところながら、そうはならず。
この柿を好きな人間もいますが、穫られるのは一部。残念ながら多くは捨て置かれることになります。
その次に穫れるのが、通称「甚平(甚兵衛)柿」。


実が硬いため霜が降りるくらいになった時が食べ頃です
これまた鈴なり状態。


今年は熟期も早まっており食べ頃の果実があります。色付きを見ると分ります。


この柿は小さいけれどもゴマが多く甘い。甘柿ながらかつてはよく漬け柿にもされ冬場に食べていました。
4種を比べてみます。
左から早い順に「割れ柿」、「五十匁」、「巻き目柿」、「甚平柿」。


この時期4種が揃うことは稀。
「割れ柿」がここまで残っていることはまずないからです。
剥いたものを同じように並べてみます。


今年は、何れもゴマが非常に多い。「巻き目柿」は普通は薄らと入るくらいです。
隔年結果の順で言うと今年は確かに表年に当たります。
それでもこれほど成り込むのは珍しい。残念ながら多数は放置される運命です。


サヤエンドウの種を播く

2023年10月30日 | 畑:豆類

サヤエンドウの種を播きました。例年この時期です。
寒冷地では種播きの時期は重要で、遅れると発芽が揃わず生育も悪くなります。
一方、早すぎると生育が進みすぎ冬季に凍害を受けやすくなります。
当地の適期は10月末から11月早々。
この場所は10日ほど前夏秋キュウリを強制終了させた跡地です。
直ちに丁寧にロータリー耕耘して均平にしました。
そして、苦土石灰を全面、緩効性肥料を数十㎝幅に帯状散布しロータリー耕耘。
キュウリの跡地なので肥料分が残っている可能性が高く、元肥はごく少なくしました。
種播き前に再度ロータリー耕耘。


元肥肥料を帯状散布した位置に目印線を付けます。


今年は土の状態が悪くないので、管理機は使わずクワだけで畝立て。


後に土寄せや支柱立てをするので低めの畝にしました。
品種は「赤花蔓ありえんどう」。


エンドウには赤花と白花がありますが、我が家はいつも赤花です。
小さなドリンク瓶で株間27㎝間隔で播き穴を付けます。


1カ所3粒播き。


後に2本立てにします。1本立ても可なので2粒播きでも可能ながら発芽率を考慮します。
種は少し土に押し込むようにし安定させます。
クワで植え穴脇の土で覆土し、軽く鎮圧。


これで種播きは終了です。20数株と例年より若干少なくなりました。
この後、薄く切りわらを掛け乾燥防止と土の固まるのを和らげます。


サヤエンドウは別名絹さや、当地では通称三度豆。
サヤエンドウは小生の最も好きな野菜で少々拘りがあり、失敗は許されません。
ちなみに、1週間ほど前に播いたソラマメはまだ発芽の気配が見えません。



水墨画「葡萄」

2023年10月29日 | 水墨画:菜果
麻紙 F10   

秋は果物の季節でもあります。
ブドウは水墨画で描かれることが最も多い果物と言えるかもしれません。
小生も何度か描き、これは額装して部屋に飾って置いたものです。
大分古くなったので取り外すことにしました。このタイミングで記録に留めます。
滲みの強く出る麻紙を使用しています。画仙紙に比べ取り扱いが難しい。
ブドウの粒は没骨(もっこつ)法と言い、筆の腹を使い回転させて円を描きます。
この紙では滲みが出て粒の縁がくっきりとはなりにくいのです。
幾つか線描きを加え補筆した跡が見えます。
一方で、墨独特の濃淡が綺麗に出るのが麻紙の良さです。
記憶も朧気になりましたが、その時は稚拙さはさておき、墨味が気に入って額装したのだと思います。
ちなみにイメージした品種が「巨峰」だったことは確かに憶えています。


みちのく杜の湖畔公園でコキアと古民家を愉しむ

2023年10月28日 | 小旅

慌ただしくも少々の息抜きです。
半日コースで愉しもうとすると、やはりここ宮城県川崎町の「みちのく杜の湖畔公園」。
これまでコキアの時期に来たことがなかったので訪ねてみました。
当園は平成元年に一部を開園、年々整備を進め平成26年に全面開園。
総敷地面積は600数十haと広大。
広い駐車場のモミジバフウが綺麗に紅葉していました。


4つのゾーンの内、メインはこの「文化と水のゾーン」。ここだけで約90ha。


敷地が広大なため駐車場にかなり車が停まっていても中に入れば人影はまばら。
正面にもコキアが植えられてありました。


花数は多くはないもののサルビアなど赤色が目立ちます。


ドウダンツツジの紅葉が盛りでした。


ドウダンツツジの赤とツツジの緑のコントラストが美しい。

百日草はほぼ終わりでした。


畑の方はコスモスが片付けられ来年への準備に入っていました。
これは手前にイロハモミジ、奥にケヤキの大木。


以前来たときは見事な紅葉でしたが、まだ色付き始めたばかり。
本格的な紅葉は1週間ほど先のようです。
この時期の当園の目玉がコキアの紅葉。


夜はライトアップされています。


ピーク時の真っ赤な紅葉から少し先が金色ぽく変化してきました。綺麗です。




当園に来れば必ず「ふるさと村」を訪れます。
東北6県の特徴ある古民家が8棟移築され、それぞれの暮らしや文化に触れることが出来ます。
中でも床面積が100坪を越える大きな茅葺きの古民家が3棟。迫力があります。
最も大きな宮城県の鳴瀬川河畔の家。

床面積が131坪。


神棚には切り子。


秋田県の本荘由利の家。

床面積が118坪。


珍しい角にある神棚。


岩手県の遠野の家。

床面積は105坪。


いわゆる南部曲り家です。


それぞれの古民家では、映像や模型、展示物を使い分りやすく紹介しています。
急ぎ足ながら十分愉しめました。


品目を絞り種播きを遅らせた軟弱野菜の間引き

2023年10月27日 | 畑:葉菜類

軟弱野菜とは収穫後の傷みが早い主に葉物のこと。
例年9月末までに播いていました。
少し生育が進む傾向にあったことと、今年は特に気温が高いので10月3日まで遅らせました。
そして、今年から葉物の品目を絞り込みました。
長らく作っていたターサイとミズナを止め、縮み雪菜とチンゲンサイだけに。
縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたと言われ、生育始めの頃はターサイとよく似ています。
店で出回るのも殆どが縮み雪菜で、当地方では誰にでも知られるほど一般化してきました。
今は種もターサイの10倍くらいも置かれています。
ターサイは栄養価が高く旨味があり小生の好きな野菜でした。
しかし、低温下では地べたに這うように広がり少々扱いづらい。
未だ捨てがたい気持ちは拭いきれませんが、今年から縮み雪菜だけにすることにしました。
バラ播きした後、ごく厚いところを一度だけ間引いています。


これから株間10~15㎝に間引きします。


これが間引き後。


11月半ばくらいから抜き取り収穫をしながら、最終は30㎝くらいまで間隔を広げていきます。


毎年、穫り切ることは出来ていませんが、その場合はとう立ち菜としても利用できます。
こちらはチンゲンサイ。


小生はいわゆる中国野菜の中でもチンゲンサイではなくターサイ派でした。
しかし、知名度ではチンゲンサイが勝っており、我が家一族郎党も同様です。
と言うわけで、止めずに続けます。量は縮み雪菜の半分ほど。
やはりバラ播きで、ごく厚いところを一度だけ間引いています。


株間10~15㎝に間引きします。これが間引き後。


ここから抜き取り収穫をしながら、最終は30㎝くらいまで広げるようにしたい。


しかし、例年チンゲンサイも沢山の取り残しが出てしまいます。
これは葉物ではなく小カブ。


品種は「耐病ひかり」。
古い品種ながらよく揃い大カブになっても美味しいので作り続けています。
こちらも例年より1週間ほど遅らせ9月28日の種播き。
やはりバラ播き。薄播きが比較的上手くいき、今年はこれまで一度だけ間引き。


例年は3回目が最終間引きのことが多いのですが、今年はこの2回目が最終。
10~15㎝間隔に間引きします。これが間引後。


葉が広がっているので隙間があまり見えませんが、根元の間隔はあります。
11月半ばから育ちの良いものを間引きを兼ね収穫することを目指します。


本格収穫は種播き2ヵ月後の11月末から気温が下がる12月です。
品目を絞り種播きを遅らせた結果はどう出るか。