里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

雑草の刈り払い作業で出会う野草

2024年07月25日 | 野山

7月中旬は水田周りの雑草を刈り払う時期です。
田んぼの害虫対策もあって時期はかなり限定されます。
毎年のことでイネの生育の具合で多少違いがあるものの数日前後するくらいのものです。
刈り払い作業をしていると色んな植物に出会います。それを確認出来る機会でもあるのです。
まずは一番気になるネジバナの咲くところ。


一目今年は少ない。
この下は大きな土手です。一部が2019年の台風19号被害で崩落。
復旧作業でネジバナの周辺も傷め付けましたが、生き長らえました。
この畦は珍しく野芝が多く日当たりが良いためネジバナが育ちやすいようです。
伸びている雑草はチガヤです。


もともと群生化していたほどではありません。しかし、数本纏まって生えていたところが何カ所かありました。
今年は明らかに少なく、せいぜい2、3本と言ったところ。


それでも咲いていれば取り敢えずは今年も会えたことに安堵。


この辺りでは通称ネジリバナ。右巻きと左巻きがありますが、確認する余裕はありませんでした。
花を刈り倒してもネジバナは再生します。でもそれはやはり忍びない。


手刈りまではしたくないので、どうしても近くのチガヤは残ります。
昔は方々にありましたが、今は自然に残っているのはここだけです。
こちらはナデシコ。


カワラナデシコが正しいでしょうか。


やはり昨年と同じようなところにありました。いい色合いのピンクです。


見逃しているだけでもっとあるとは思います。しかし、昔からみるとやはり少なくなりました。
こちらはヤブカンゾウ。


刈り払い作業をしていて一番目立つのはこのヤブカンゾウ。
濃い黄色の大きい花は遠目でもはっきりと確認できます。


こちらは方々にあるのであまり前年のことは記憶していません
一般雑草と同じように刈り払いますが、再生力が強いので必ず再会出来るはずです。
この花は特に鮮やかで形も整っていたので、そのまま残しました。


連日、汗だくの作業は楽ではありませんが、野草から一服の安らぎを得ます。


春を告げる野草「福寿草」が咲くも

2024年03月13日 | 野山

当地で春を告げる野草と言えば福寿草。
例年、ほぼ咲き揃うのは3月早々です。早い年には2月中に咲き揃うこともあります。
福寿草は春先の気候を表す格好の指標になっています。
今年は2月20日前から咲き始めました。それまでは暖冬、20℃に達するバカ陽気の日もありました。
この様子なら2月中に咲き揃いそうと見ていたところ、一転真冬の天気に逆戻り。
ここが庭の中でも日当たりの良いところ。


しばしば降雪もあって遅々として開花は進まず、未だ咲き揃ったとまでは言えません。


最も早く咲いたものから見るとすでに20日以上経過しています。
そもそも密度が薄くなっている可能性もあるでしょうか。
数年前イノシシが侵入して傷められ大分少なくなったもののかなり復活したはずですが。
例年なら最も早く咲くのがこの置き石の側。気温が上がりやすいからです。


しかし、今年は咲き出したのは3月になってからです。例年より遅いくらいになりました。
リュウノヒゲの中に花だけが顔を出した福寿草。


これからもう少し咲いてくるとは思いますが、少々寂しい咲き具合です。


早く咲き出したところはもう花びらが散っています。このように実になったものもあります。


これほど差がついて咲くのは珍しい。
こちらは裏山の土手。


群生とまでは言えないものの纏まって生えていましたが、やはり数年前にイノシシに荒らされました。
こちらも庭先と同じ状況。


南傾斜なので日当たりの良いところは2月20日前に咲き始めました。
もともと竜のひげが群生しているため福寿草が劣勢ではあります。
それにしても早いものと遅いものの差が大きすぎます。2月下旬以降の真冬並の寒さの影響が甚だしい。
福寿草は蕾の状態で芽を出し、茎が僅か伸びたかと思うと花が咲きます。それから茎が伸び葉が展開してきます。
こちらは、花が咲いている中にすでに実になっているものがあります。


こちらも同様。


こちらは蕾からほんの咲き始め。


蕾の出始めからこれから出てくるものもありそうです。


残念ながら、今年は一斉に多くの花が咲いている姿は見られないで終わりそうです。
それでも、今年も健気に咲く福寿草を見ることができたのは嬉しい。


クヌギの林を清々しい気分で歩く

2024年02月02日 | 野山

暫くぶりで里山の林を歩きました。
中まで入ってゆっくり歩くのはほぼ1年ぶり。
夏の暑い時期、日陰の林を歩くのは気持ちがよいものですが、残念ながらその頃は余裕がありません。
この時期は余裕はあるものの大雪になれば入れなくなります。今年は極端に雪が少ない。
今年の冬は山歩きも楽勝です。
ここは山と言うより林という言葉がぴったりの所です。傾斜が緩いので散策と言った軽い気持ちで歩けます。
竹林を抜けると間もなく落葉した木々が見えてきます。


樹種は大半がクヌギ。我が家の山林の中では他と違い特異的にクヌギが多いところです。
かなりの大木になっているクヌギの木が多くあります。


昔はここで大量の落ち葉を集めていました。
通常、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、ほだ木等として利用します。
しかし、ここのクヌギの林は伐採せず落ち葉を集めやすくしていたのです。
木が大きくなれば落ち葉の量も多くなるだけでなく、下草も少なくなり運び出しが楽になります。
落ち葉は温床の熱源の材料として使われ、その後は良い腐葉土となります。
小生もよく落ち葉集めの手伝いをしたものでした。
当時でもかなり大きくなっていたので、現在は相当な樹齢になっているはずです。
樹齢100年級のものもあると思われます。
正面の木は2本立て、3本立てになっていますが、根元周りは巨大。


高さもあるので木全体を撮るのは難しい。


しかし、大概の樹木には寿命があり、枯れてきます。


案の定、倒木が目立ってきました。


立ち枯れ状のものもあります。


昔、父は冬場に木炭も生産していました。クヌギは木炭にすると硬く火持ちが良いため高値で取引されます。
数十年前の在庫が未だ残っており、郎党のバーベキューやキャンプなどに重宝されています。
小生もくずの木炭を土壌改良に利用しています。
さらに進むと一段と開けたところに出ます。


下草も殆どなくなります。


1年だけで十分な厚みの落ち葉です。


その下は自然に腐葉土化し土となります。


しかし、腐葉土といえる部分はごく薄く、腐葉土はやはり落ち葉を集め人為的に腐らせる必要があります。
理解はできても、今や実践するのは困難です。
それでも、色んなことを想像しながらクヌギの林を歩くのは気持ちが良いもの。
この時期にしては気温が高く好天で清々しい気分に浸ることが出来ました。


ヤブコウジの群生発見、オモトも健在

2024年01月28日 | 野山

藪柑子(ヤブコウジ)は当地の野山にはごく普通に見られます。


大概はこのように数株が生えていたり、単独で生えていることが多い。


時に沢山自生するリュウノヒゲの群青の実とのコラボを見ることが出来ます。


たまに群生とまではいかないまでも、まとまって生えている所があります。
極々最近、群生と言って良いほど纏まっているところを発見しました。
遠目には全く分りません。ここ全体がヤブコウジで覆われています。


これまで何故気付かなかったかと言うような場所です。
毎年、三度は必ず刈り払いをしています。


たまたま、水路をチェックしようと思い歩いていて分ったのです。
赤い小さな実を見て気付きました。


あまり冬場には歩くようなことがないため気付かなかったのでしょう。
夏場は草が伸び、ヤブコウジは地べたに這うように生えており、赤い実も着けていません。
また、刈り払いに精一杯でそちらに目が向くような余裕がなかったことも確かです。
それにしてもびっしりと生えています。


これなら群生と言って良さそう。


株数を数えれば100の単位になることは間違いないでしょう。
いつ頃からこのようになっていたのか。


ヤブコウジ自体が小さく目立たないので、その気にならなければ容易に分りません。
赤い実を着けてようやく気付かれる存在なのです。
それほどにヤブコウジは気にも留められない存在なのかもしれません。
小生、長い間ヤブコウジは縁起物の千両、万両にあやかって別名を一両と勘違いしていました。
実は一両はアリドオシでヤブコウジは十両と知ったのは近年です。
ヤブコウジもこのくらいあれば千両分くらいの価値がありそうに思えてきます。
そして、こちらは万年青(オモト)。


大きな栗の木の下に纏まって生えています。


ここにオモトがあることに気づいたのは大分前です。記憶に定かではありませんが。
オモトもいわゆる縁起物。覆われていた落ち葉や笹竹を除いてやりました。
自然に殖えてきていると思っていましたが、今年は逆に減っているような気がします。


それでも今年も健在で実を着けてくれました。


自然に生えているので見栄えはよくありません。今年は実も少ないようです。


何故ここにと考えてきましたが、鳥が種を運んだのだろうと推測しています。
何故栗の木の根元なのかは想像がつきません。
ここでもリュウノヒゲとの共演が楽しめます。


赤い実と群青の実が今年も見られました。


こちらは少し離れたところにあり、昨年気付きました。


これは実の数が少し多く大きいようです。
我が家には縁起物の千両、万両はありませんが、多くの南天と万年青、藪柑子が楽しめるのは嬉しい。


シイタケ原木にするナラの木を運び出す

2024年01月20日 | 野山

前日切ったシイタケ原木にするナラの木を運び出しました。
これがナラの木。正確にはコナラ。


シイタケの原木には、切ってから3、4週間置いて玉切りするのが良いと言います。
しかし、大雪などに見舞われると容易に運び出しが出来なくなってしまいます。
リスク回避のため、ベストではないとは思いますが、このようにすぐに約90㎝に玉切りしています。


今回はここからがかなりの重労働です。
運搬車がいけるところまで人力で運び出さないといけません。
まず玉切りしたナラの木をまとめます。


足場も悪く、一挙には運搬機のいけるところには運べないので、4回ほど運んでは置きを繰り返します。
大した本数ではないものの生木なので重く、距離も結構あり相当にくたびれます。
体は汗ばむほどになり、手だけは冷たい。ようやく運搬機のいける平坦なところまで運びました。


運搬機に積み込みます。


年代物の運搬車。一昨年、中古のエンジンに取り替えたものの不調で昨年修理しました。
今度はエンジンはまずまずの状態ながらキャタピラーには亀裂が多数。ゆっくり時間を掛けて動かします。


ハラハラながらも作業場の下屋に搬入しました。


全部で20本余り。
本数としてはこれまでで一番少ないですが、種駒1,000個で打ち止めにするので、この程度だろうと思います。
シイタケ原木にするのは直径10~15㎝が適当とされます。
しかし、20㎝を越える太いものもあり、重すぎるものは少し短くしました。


直射が当たらないよう古いコモで覆いました。


この後、乾き具合を見ながら植菌します。今年は雨も雪も非常に少ないため水分は少なくなっていると思います。
体力を大分消耗したので、補強用に切ったクリの木は暫く放置します。


ナラとクリの木を切る

2024年01月19日 | 野山

我が家の山でナラとクリの木を切りました。
全部で10本余りで大した数ではありません。ただ、今回は運び出しには少々不便な場所です。
ナラの木はシイタケの原木にするもの、クリの木は補強材に使うものです。
ナラは正確にはコナラ。この辺りにミズナラはないため単にナラの木と言うのが普通です。
木を切る時期は落葉した後でなければなりません。しかも体に余裕のある時期となると冬期間になります。
ただし、冬期間は天候に左右されます。
当地は西高東低の気圧配置なら大雪になることはまずなく、せいぜい数㎝。それが崩れたときは危ない。
東京にも雪が降るような南岸低気圧が北上する時です。時に重いドカ雪に見舞われることがあります。
今週末が雪になるようなら少々心配。
今年はこれまでの積雪カウントが過日の1㎝と異常に少なく、暖冬です。
そうは言っても寒冷地での厳寒期ですから長時間の作業は厳しい。
そしてチェーンソーを扱うので危険が伴う作業と言えます。したがって無理は禁物。
事前に機械の点検と試運転を十分に行い安全第一を心がけています。


この山は広葉樹の林でコナラが最も多く、次いでクリ、そのほかクヌギ、ヤマザクラなどです。
コナラとクリの木が混在しており、慣れないと見分けがつきにくいかもしれません。
これは右側がコナラの木で、左側がクリの木です。


この辺りはコナラが多い。


樹齢は30年くらいになっているのでかなり太く高さもあります。


椎茸原木には直径10~15㎝が良いとされていますが、太いものも利用します。
何れも木が高くなっているため他の木に寄り掛かって綺麗に倒れず苦労しました。


今年はシイタケの種駒1000個で打ち止めにするつもりなので、数本切れば間に合うはずです。
根元は20㎝を越えています。


シイタケ原木用には、伐採後、少し放置してから玉切りした方が良いと言います。
しかし、雪になったりすると面倒なので直ぐに玉切りしています。
我が家では玉切りの長さは約90㎝。ただ根元の太い部分は重く大変なので少し短くしました。


次にクリの木を切ります。
この辺りはクリの木が多い。


長い補強材に用いるには適当な太さで曲がりの少ないものでないといけません。
こちらも高木のため、このように軒並み他の木に寄り掛かって思うように倒れてくれません。


少々苦労しながら倒しました。


曲がりがあり長いまま使用できない木は、形を見て適当な長さに玉切りします。


太いものは割って水路や土手などの補修に用います。
クリの木は水や腐敗に強く、補強材として最も優れた木材です。
古代の遺跡から発掘される掘立柱がクリの木であることから見てもいかに優れているかが分かります。
クリの木は重いので、放置して軽くしてから運んだ方が楽です。クリの木は長く放置しておいても大丈夫。
所々に大雑把にまとめておきます。


今回の伐採はいつもよりくたびれました。体は汗をかくほどでしたが、さすがに手は冷たい。
後始末が不十分ながら一旦ここまでで終了です。


みちのくにも春の使者!福寿草が咲く

2023年03月07日 | 野山

福寿草が咲いてきました。
先月末から日当たりの良い庭の一部からポツポツ咲き始めました。
ここ数日の暖かさで急速に咲いたようです。


当地で春を告げる野草と言えば、やはり福寿草でしょう。
例年だと3月早々にほぼ咲き揃うことが多い。早い年には2月中に咲き揃います。
それから見ると、今年は昨年とほぼ同じか若干早いくらい。
今冬は大寒までは暖冬傾向、その後は酷寒、そしてここにきて急に気温が上がってきました。
福寿草は春先の気候を表す格好の指標になっています。
例年、庭の日当たりの良いところが最も早く咲きます。今年最初に咲き始めたのが10日ほど前。

いつも置き石の側が気温が上がりやすく一番早い。


次いで、この辺り。


早い年には2月半ばには咲き始めるので、1週間から10日ほど遅い感じでしょうか。
やはり、大寒以降の酷寒が効いているようです。大寒以前の天候が続いていれば例年並に咲いていたと思います。
3年ほど前イノシシが侵入して傷められ大分少なくなりました。
これからもう少し咲いてくるでしょう。


ここは庭外れの別の場所。日陰なので出始めたばかりです。


こちらは裏山の土手。


もともと群生気味に生えていましたが、こちらもイノシシに荒らされました。
日当たりの良いところは咲いてきましたが、まだ咲き揃ってはいません。


南傾斜なので日当たりの良いところは10日ほど前にポツポツ咲いてきました。
周りには竜のひげが一面に群生しているため福寿草の方が負け気味です。


福寿草の黄金色と竜のひげの光沢のある群青色のコラボも見られます。


蕾の出始めから咲き始めまで、遅いところはこれからです。


福寿草は蕾の状態で芽を出し、茎が僅か伸びる間もなく花が咲きます。それから茎が伸び葉が開いてきます。
早く咲いたところは葉がかなり展開してきました。

1株で2個、3個と咲いているものはより綺麗に見えます。


近くにはヤブコウジが赤い実を着けまだ残っていました。


寒冷地の野草も冬から春へとバトンタッチの時期を迎えています。
長い冬に耐え、春到来を告げる福寿草は、その名の通り気持ちがほっこりする野草に違いありません。


タラノキ管理のための篠竹刈り

2023年02月18日 | 野山

タラノキ管理のため、周りに生えている篠竹刈りをしました。
春の代表的な山菜で「山菜の王様」と言われるのがタラの芽。
タラの芽はタラノキから吹き出す新芽のことです。
ここは元々何株か自生していたタラノキを手入れし、年数を掛けて自然に増殖させたものです。
次第に増え、今では数十本のタラノキが群生化しています。(写真は逆光でうまく撮れていません)


但し、この辺りは篠竹が沢山群生しています。
篠竹は繁殖力が強く、このようにタラノキと篠竹が混在してしまいます。
と言うよりタラノキが見えなくなるくらいになっています。


放置すればタラノキの方が完全に負けてしまいます。
従って、このタラノキを維持するためには篠竹刈りが不可欠なのです。


この場所では篠竹刈りがタラノキ管理の一番の作業と言ってもいいでしょう。
ただ、篠竹も悪さをするだけではなく、有用な資源です。
良い篠竹は活用します。我が家でサヤエンドウの支柱にしているのは専ら篠竹。
まず、タラノキの周囲1mくらいまで刈払い機で切り倒します。


タラノキのごく近くのものは刈払い機では無理なので、手刈りします。


篠竹もタラノキと混在している所は使えるものは殆どありません。
使える篠竹は2m以上で太くしっかりしたものだけです。
ですから使えるものはタラノキの周囲にある篠竹の中から選別します。


刈り払った篠竹を整理しました。見違えるように綺麗になりました。
これで、春には良いタラの芽が出てくれるでしょう。


太くて長い篠竹だけを選び纏めました。


篠竹は葉を整理し、支柱にするため先を尖らせます。


タラノキの周りの篠竹刈りはこれで終わりですが、この後、他の所からも少し篠竹を採りました。


里山の万年青と藪柑子

2023年01月31日 | 野山

我が家の近くの里山には万年青(オモト)と藪柑子(ヤブコウジ)が小さいながら自然に群生化した所があります。
この栗の木の下にあるのが万年青。


落ち葉に覆われていたので少し払い、笹竹も切ってやりました。


古来、万年青は縁起物とされます。
数が少し増えているようです。数十株あります。


自然のものなので見栄えはイマイチですが、一目、今年は実が大きい。


ここにオモトがあることに気づいたのは大分前ですが、記憶に定かではありません。
人為的に植えたわけではないので、自然のものであることは間違いありません。
何故ここにと、色々思い巡らしましたが、鳥が種を運んだのだろうと考えています。
よほど栗の木が気に入ったものと見えます。


何分自然のオモトなので、実も少なく小さいのですが、今年は結構沢山着いており大きいと感じます。やはり天候によるものでしょうか。


オモトの赤い実とリュウノヒゲの群青の実がコラボし楽しめます。

離れたところにもあります。今年初めて気付きました。


こちらはヤブコウジ。


群生とまでは言えませんが、まとまって生えている所が何カ所かあります。


ヤブコウジは赤い実を着けていなければ気にも留められない存在でしょう。


小生も昔は何の感慨も持ちませんでした。
歳を重ねて悪くないと思えるようになってきました。


杉の木の根元に生えたヤブコウジ。




1株に着ける実の数も1、2個と言った程度ですから、実に楚々としたものです。


赤い実を着ける縁起物と言えば万両(マンリョウ)、千両(センリョウ)、そして百両(カラタチバナ)。
ヤブコウジはずっと一両と思い違いをしていました。
実はヤブコウジは十両、一両はアリドオシなのでした。もっとも小生アリドオシを見たことがありません。
十両も纏まれ百両以上に成りそう。


オモトもヤブコウジも採って庭に植えたり、鉢植えにすることも可能ですが、自然に置いておきます。
我が家の庭にはいつの間にかオモトもヤブコウジも自然に生えています。



久しぶりにクヌギの林を歩く

2023年01月19日 | 野山

年が改まりここまで雪も降らず、好天が続いています。
久しぶりにクヌギの林へ行ってみました。
竹林を過ぎたところでクヌギの多い山に出ます。


間もなくクヌギの大木が出迎えてくれます。


ここは傾斜が緩いので山というよりは林と表現した方がしっくりきます。
余裕があれば森林浴にも最適ですが、ゆっくり歩けるのは大概今の時期、それも今年のように好天に恵まれればです。
両親健在の頃、ここは冬期間に落ち葉を集める場所にしていました。
昔、小生も手伝いをしたものです。半端でない量の落ち葉を集めるので持ち出しするのは楽でない作業でした。
運び出した落ち葉は温床の熱源の主な材料となるのです。
踏み込み温床と言われるもので、温床で利用された後は良好な腐葉土となります。
そもそも、クヌギやナラのような広葉樹は2、30年ごとに伐採し、薪、木炭、ほだ木等として利用するのが普通です。
しかし、ここのクヌギの林だけは落ち葉を容易に集められるよう、伐採せず落ち葉収集専用にしていたのでした。
木が大きくなれば落ち葉の量も多くなり、次第に下草も少なくなるので集めるのも運び出すのも楽にできるというわけです。もっとも、運ぶ先はずっと遠い。
当時からすでに数十年経過していますから、クヌギの樹齢も相当なものです。
当地で最も多い広葉樹はナラ(コナラ)ですが、ここはクヌギが多い。大木になっている殆どはクヌギの木です。
この木は2本立てになっていますが、根周りは3mくらいはありそう。


全体を撮るのは困難です。

昔、父は木炭も作っていました。クヌギは木炭の原料に最適で、堅く火持ちが良いため高く評価されていたのです。
その在庫が未だにかなり残っており皆に重宝されています。くずの木炭は土壌改良に利用しています。
下草が少ないため落ち葉の絨毯と言ったところ。

踏みしめて歩くのは気持ちが良い。


クヌギの木も大木が一段と多くなっています。
樹齢100年級のものもあるでしょう。少なくとも小生より年上のものがあることは確実です。
多分これが1本立てでは一番の大木か。正確には調べていないので、何れ記録したいもの。


少々ショックだったのは倒木が多くなっていたことです。


寿命になっているクヌギが多くなったということなのでしょう。


立ち枯れのものもあります。


落ち葉の厚みは凄い。


落ち葉をかき分ければ、下は腐葉土化した土です。しかし、腐葉土といえる部分は薄い。


やはり腐葉土は落ち葉を集めて腐らせる必要があります。今や実践するのは難しくなりましたが。

しばらくぶりでクヌギの林を歩いて清々しい気分になりました。出来れば年に何度か歩く余裕を持ちたいもの。




シイタケ原木用のナラの木を運び出す

2023年01月13日 | 野山

伐採したシイタケ原木用のナラの木(コナラ)を運び出しました。
これがナラの木。


伐採したのはクリの木とナラの木で、玉切りまでの作業は終わらせています。
シイタケ原木用には、伐採してから3、4週間置いてから玉切りするのが良いと言います。
しかし、大雪などに見舞われるリスクが大きい。当地は西高東低の気圧配置で大雪になることはありませんが、それが崩れ南岸低気圧が北上するようになると危険。
ですから、ベストではないかもしれませんが、この時期にはすぐに約90㎝に玉切りしています。


実は伐採するよりも、ここからの作業の方が大変。


この場所は運搬車がすぐ側までは行けないため、人力に頼るところが大きい。
玉切りした後は運びやすいところ何カ所かにまとめます。


シイタケ原木には直径10~15㎝が適当です。
20㎝を越える太いものもありますが、重すぎて扱えないものは放置です。
足下も悪く、重いので一挙に運搬車まで持って行くことは出来ません。
何度か置いては運びの繰り返しをしながら運び出します。老体にはかなり厳しい作業です。


開けた平坦な所からは運搬機で運び出します。


何分年代物の運搬車。昨年、中古のエンジンに取り替えたのですが、馬力不足。キャタピラーには亀裂が多数あり無理はできません。


それでも2往復の運搬で済みました。全部で30本ほど。

本数が少なく効率は良くありませんが、元々今年は植菌する予定ではなかったので、これで終了です。
直射が当たらないようコモを被覆。


少し間を置き、乾き具合を見ながら植菌します。今年は種駒千個で打止めにします。
この後、今回の伐採のメインである補強用のクリの長物を運び出しました。
不覚にも中途で転倒、肩と脇腹を痛めて中断しました。


クリとナラの木を伐採する

2023年01月12日 | 野山

クリとナラの木を伐採しました。全部で10数本と僅かですが。
補強に使う長い栗材を確保するのが一番の目的です。同時に杭用のクリの木とシイタケ原木用のナラの木を切ります。
ナラは正確にはコナラ、この辺りにはミズナラはないのでナラと言えばコナラのことです。
当地は寒冷地とは言え厳寒期でも西高東低の気圧配置で大雪になることはまずありません。
そのため伐採の作業は木が完全に落葉し、余裕のあるこの時期になることが多い。
とは言え、さすがに寒く手が凍えて長時間は難しい。まして老体、無理はしません。
伐採は危険が伴う作業ですから安全第一を心がけています。
この山は最も多い樹種がコナラで、次いでクリの木です。
同じ樹種でも木によって幹の姿に違いがあり、見分けにくいことがあります。
落葉前なら間違うことはありませんが、混在しているので幹だけだと錯覚しやすい。
手前の木、右がコナラ、左2本はクリの木。


この辺りはクリの木が多いので、ここを伐採します。


長い補強材に用いるにはほどほどの太さで、曲がりの少ないものでないといけません。
このくらいなら手頃。


根元の太過ぎるところは使いにくい。


長いまま使用できない木は、幹の形を見て適当な長さに玉切りします。

太いものは後に割って水路や土手などの補修用にします。


クリの木は水や腐敗に強く、補強材としてこれに優るものはありません。
太古の昔から掘立柱に用いられてきたのがクリの木です。
特定の木だけを切るより近くのものを一緒に切った方が効率的。今度はナラの木を切ります。


今年はシイタケの植菌はしないつもりでしたが、今年5年目になる原木の出が悪そうなので少し植菌することにしました。
椎茸原木には直径10~15㎝が良いとされています。
ナラの木は根元が20㎝を越えるようなものもあります。


人力で運び出さなければならないので、重すぎる部分は放置です。
ほだ木用には、伐採後、一定期間放置してから玉切りした方が良いと言います。ですが、直ぐに玉切りしてしまいます。

経験上、西高東低の気圧配置が崩れれば、いつ大雪に見舞われるか分らないので、シイタケ原木は直ぐ運び出します。
僅かばかりですから、ベストでなくても安心第一。
一旦、何カ所かに大まかに纏めます。


クリ材も少し纏めて置きます。

ここにはクリの木とナラの木両方あります。


クリの木は多少長く放置しておいても問題ありません。重いものは軽くなるまで放置です。
伐採は切るよりも後始末が大変、一旦ここまでで終了します。

雨に濡れる野草

2022年07月25日 | 野山

今年の雑草の刈り払い作業は雨の中でもやっていました。
田んぼの害虫対策もあって、時期が限定されるため、今年のような雨続きではしょうがありません。
刈り払い作業をすると色んな野草に出会います。雨上がりの合間に少し撮っていました。
何時も気にしながら刈り払いするネジバナの咲くところ。
今年も咲いていました。実に可愛らしいものです、


この辺りではネジリバナと言っています。
大概この時期ですが、僅か遅いでしょうか。


この下は大きな土手になっており、一部が2019年の台風19号被害で崩落しました。
復旧作業で相当傷め付けられながらも、絶えはしませんでした。
今年は若干少ないような気はします。


右巻きと左巻きがあります。


ここの周辺の雑草は、主に野芝とチガヤ。
この場所は日当たりが良く、ネジバナにとって条件が良いのでしょう。
雨中にネジバナを避けながら刈り払いをするのは少々厄介。チガヤがどうしても残ります。
刈り倒しても、ネジバナは再生しますが、やはり残したくなる野草です。
昔はもっと方々にありましたが、今我が家の土手ではここだけになりました。


こちらはナデシコ。


正確にはカワラナデシコと言うべきか。
もっと他にもあるはずですが、近年はあまり見ません。
昨年同じ場所にあることを確認していたので、今年は注意して刈り払いしました。
この辺りは1週間ほど前に刈り払いを終えたところ。チガヤが少し再生してきました。


晴れた時ならスッキリした花が見られるところですが。
雨に濡れたナデシコも悪くないかもしれません。


ヤブカンゾウ。


刈り払いをしていると遠目にも目立ちます。
雑草の中に濃い黄色に一部オレンジ色。雨中でも存在感あり。


ネジバナやナデシコのピンクの小さい花とは対称的。
ヤブカンゾウは普通の雑草と同じに刈り払います。再生力が強いので来年また会えるでしょう。


雨中でも、合羽を着れば体は汗だく。濡れた野草に束の間の癒やしを得ます。


咲き揃いの悪いやぶ椿だが大木が満開

2022年04月10日 | 野山

咲き揃いの悪いやぶ椿ですが、今、一番大きな木が満開になっています。


我が家の周囲にはやぶ椿が沢山自生しています。
そもそも自生のやぶ椿は揃いがよくありません。今年は特にそれが目立つようです。
そんな中、この木は比較的揃っています。


我が家の作業場の屋根越しに見たもの。

写りが悪いのはご愛敬と言うことで。
下から見上げると、花の様子はあまりよく分りません。


位置的に、花を眺めるには屋根越しになります。


このやぶ椿が一番の大きな木で、周囲に多数自生しているやぶ椿の原木の可能性が高い。
やぶ椿の生長は遅く幹が太るには時間がかかります。これはかなりの大木になっています。
こちらは昨年の11月から咲き始まったやぶ椿。


2年続けて同じような咲き方です。
年内に本格的に咲いた後、未だにだらだらと咲いています。

花数は少ないながら綺麗な花弁も散見されます。




場所も、環境もほとんど変わらないのに何故これほど開花に違いがあるのかが不思議です。
単なる個体差で片付けて良いものか。
これは我が家の入り口にあるやぶ椿。


そちろん自生したもの。条件があったらしく勝手に大きくなっています。


適当に剪定していますが、少々持て余し気味になってきました。
花揃いが悪いため、枯れたものから蕾まで着いています。


一斉に咲いたときは見事ですが、今年は厳冬のためか揃いが悪いだけでなく花弁の汚れが目立ちました。


小生はやぶ椿を画にすることが多いのですが、このやぶ椿は観察するのに格好の木となっています。


4月になり、比較的綺麗な花弁も見えるようになりました。


ピークは過ぎましたが、まだ楽しめます。



福寿草がようやく咲いてきた

2022年03月07日 | 野山

福寿草がようやく咲いてきました。
この辺りの春を告げる野草と言えば、やはり福寿草。
その年の冬の様子が窺えるので、格好の指標になります。
今年は近年では最も遅い。
昨年は3月早々に、一昨年は2月末にはほぼ咲き揃いました。
今年は1週間から10日くらい遅れていましたが、ここ2、2日で急に咲いてきました。
これが庭の福寿草。


例年、庭の日当たりの良いところが最も早く咲きます。今年咲き始めたのが1週間前。


この置き石の側は気温が上がりやすく、いつも一番早い。


この辺りも大分咲いてきました。


早い年には2月半ばには咲き始めますから、今年はかなり遅い。


当地方、今年は降雪量は少なかったものの気温が低く、厳冬だった証しと言えるでしょう。


庭にはあまりまとまって咲いていません。一昨年にイノシシが侵入してさらに少なくなりました。
これからもう少しは咲いてくるはず。
こちらは裏山の土手。


少々群生化して生えています。
ただし、こちらもイノシシに荒らされて大分減りました。


大分咲いてはきましたが、日当たりの良いところ悪いところがあり、まだ咲き揃ってはいません。


ここが日当たりの良いところで、1週間前に一番最初に咲きました。
葉がかなり展開しています。

周りには竜のひげが群生しており駆逐されそうな感じです。
ただ、光沢のある群青色の実とのコラボが見られます。


これは咲き始まったばかり。蕾が2個。咲くと3段になって綺麗でしょう。


福寿草は大体フキノトウと出る時期が一緒です。
福寿草もフキノトウに似ていて、このように蕾の状態で芽を出します。

茎が僅か伸びる間もなく花が咲き、遅れて茎が伸び葉が開いてきます。
福寿草は絵になる野草。そして、誠にもってめでたい名。
寒冷地では、その姿に厳しい冬にじっと耐え春到来を喜ぶ人の気持ちと重ね合わせるのかもしれません。
まして雪の中から黄金色の花が現れたなら誰しも嬉しい気持ちになるはずです。
今年は福寿草が咲くのが遅いと言いながら、よく考えてみると、この辺りでは3月になって咲くのが当たり前でした。
2月に咲くことが早過ぎたわけで、人間が温暖化に慣れてしまったと言えるのかもしれません。