里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

イチジク「蓬莱柿」の剪定併せてビワの木も

2024年12月29日 | 畑:果実類

イチジク「蓬莱柿(ほうらいし)」の剪定をしました。
天敵のカミキリにやられ、とうとうこの夏にはついに2本になってしまいました。
それでも今年は10月10日前から穫れ始め、10月中下旬がピーク
わずか2本ながら思いのほかよく穫れました。
当地では11月上旬が限界で、遅い年は未熟な果実が多く残され終わってしまうこともあります。
今年は残されたものは僅かでした。
総じて気温が高く、黄葉や落葉も例年より遅くなりました。
この「蓬莱柿」は昔からあった在来種が枯れてしまったため新植し11年目になります。
当地方の在来種は「ブルンスウィック」という品種と分かっていますが、大きく異なります。
「蓬莱柿」は在来種より1ヵ月ほど遅い晩生の秋果専用種でその年に伸びた枝に実が着きます。
春から短期間のうちに新しい枝が背丈を遙かに超えて伸びます。
今年も8月初めには枝を間引きするとともに摘芯しました、それでもさらに伸びます。
在来種の時は剪定も僅かで半放任でした。「蓬莱柿」を放任したら大変なことになります。
まずこのイチジクを剪定します。


今年伸びた枝の大部分は切り戻すことになります
但し、正確なことは未だよく分かっていません。あくまで自己流です。
主要な枝は2、3芽を残して切り戻します。


切りました。


地べたに付きそうな下枝は元から切ります。
最終的に必要な枝の目安は20数本。しかしこの見極めが剪定時には難しいため翌年伸びた後に間引きするようにしています。
剪定後。


別のイチジク。


同様に剪定後。


すっかり丸坊主になってしまうのでどうなることかと不安になります。ようやく慣れてきました。
カミキリムシ対策にほとほと参っています。すでに3本が枯れてしまいました。
剪定しながら針金を差し込んだり薬剤を注入したりしていますが、あまり有効な対策になっていません。
剪定した枝を片付けて終了です。


併せてビワの木も剪定しました。1本だけです。


例年成ったと思っても収穫目前に害獣にやられるのが常態化していました。
それが、昨年、今年と我が家としてはよく穫れました
剪定は木が高くならないようにすることが第一。あとは太陽の光りが入るよう枝を間引きする程度。
剪定後。


剪定量は結構あります。


花が長期間咲いています。


自己流の剪定であとは殆ど放任なので少しでも穫れれば幸いと言ったところ。



「平核無」柿の脱渋(「会津身不知」柿と比べてみる)

2024年11月11日 | 畑:果実類

10日ほど前に脱渋用の渋柿「平核無(ひらたねなし)」を穫り脱渋しました。
20数年前に植えたもの。「大平核無」と言う品種名でしたが普通の平核無と何ら変わりません。
畑の隅の邪魔にならないところに植えたもので午後は隣家の立木の日陰になります。
この柿の木は秋になると綺麗に紅葉してきます。


昨年は沢山成りましたが今年は裏年。1/3くらいしか成っていません。
しかし、そのくらいで十分です。
大きくならないようにだけ考えて剪定しているため穫るのは頗る容易。
僅かばかりで、助っ人が穫ってくれるというのですっかり任せました。
脱渋もみんなやってくれました。
渋抜きの方法には幾つかあります。普通はアルコールによる脱渋が一般的。
脱渋用のアルコールでヘタの部分にアルコールを付けビニール袋に入れ密封。
助っ人と半分ずつ。これが我が家の分で20個余り。


このくらいが手頃な量です。昨年は多かったので持て余してしまいました。
まだ甘柿が穫れているため食指はそちらに向きがちです。
密閉する期間は気温との関係もあり1~2週間と言われています。
短ければ渋抜けが悪かったり甘味が薄く、長ければ軟らかくなりすぎます。
9日ほど置いて開封。


今年は成りが薄い分、我が家の「平核無」としては大きい方です。


軌を一にして「会津身不知(みしらず)」柿の脱渋品を頂きました。
「会津身不知」は献上品にもされるという高級脱渋柿として知られます。
「平核無」と比べてみました。
右が「平核無」、左が「会津身不知」。


我が家の「平核無」も例年よりは大きいですが、「会津身不知」はそれより遙かに大きい。
贈答なので大玉品だと思いますが、「平核無」よりずっと腰高でずっしりと重い。
計ってみると、このくらいありました。


我が家の「平核無」もこの程度。例年よりは重いと思います。


剥いてみました。


ともに渋は完全に抜け、硬さも丁度で美味しく食べられます。


単純な甘さで言うと「平核無」の方が甘く感じるようです。
「会津身不知」は上品な甘さと言ったところでしょうか。
「平核無」は食感が柔らかく、「会津身不知」は硬めの食感で日持ちがしそう。
「平核無」は開封後は常温に置くと柔らかくなってくるので冷蔵保管した方が良い。


今年の甘柿は裏年に当たるも非常に甘い

2024年10月30日 | 畑:果実類

我が家には在来の甘柿が4種あります。
一言で言えば今年は裏年に当たり不作年。
昨年は鈴成りの大豊作年でしたから隔年結果の順通りです。
これがメインの甘柿「五十匁(ごじゅうめ)」


今年は成り方が異常で成るところには集中して成りバランスが甚だ悪い。
昨年も同様に成り方は異常ながら数自体は沢山成りました。
今年は昨年に比べるとかなり少ないものの不作とまではいかずほどほどの成り。


10月下旬が一番の穫り頃で味も乗ってきます。


収穫が進んだことから残りは僅かになりました。


依然腐れは多く、自然に落ちてしまうものも例年になく多い。
それでも甘味が強く食味では一番なので、まともな「五十匁」はほぼ穫り尽くします。
他の3種のうち最も早く穫れるのが、通称「割れ柿」。
小さい柿で熟すと頭が割れるため、こう呼ばれています。
最も早く9月の半ばには穫れほぼ9月いっぱいまで。昨年は沢山成り今頃まで残っていました。
今年は数えるほど。しかも殆どが腐れて落ち写真に撮る間もありませんでした。
もっとも「五十匁」が穫れるようになれば無視される存在ではあります。
「五十匁」の次に穫れるようになるのが、通称「巻き目柿」。


頭の中心に巻き目が入るのでこう呼ばれています。
大概10月下旬から甘くなり11月上旬が食べ頃です。
他の柿が不作の年でも良く成り、昨年は正に鈴成り状態。
今年はさすがに成らないかと思いきやかなり成っています。


裏年でもこのくらい成るのですから如何に成りの良い種類かが分ります
もともと「五十匁」より一回り大きいのですが、今年は二回りほども大きい。


今年はやはり軟らかくなって腐れているものあります。ただ「五十匁」ほどではなさそう。


もともと果肉はやや硬めで、ゴマが少なく甘味が薄いのが特徴。
ところが、今年の「巻き目柿」は熟すのが早く非常に甘い。
見かけが悪く「五十匁」が豊作なら捨て置かれる存在ながら今年は穫られるでしょう。
次に穫れるのが、通称「甚平(甚兵衛)柿」。


実が硬く霜が降りるくらいになってから食べ頃になります
昨年はやはり鈴成り状態でした。
一転今年は正に裏年で、ほんの僅か。


ゴマが多く甘い柿ながら小さい。最近はあまり成らなくともどうと言うこともありません。
今成っている3種を比べてみます。
右から大きい順に「巻き目柿」、「五十匁」、「甚平柿」。


「五十匁」と「巻き目柿」を比べてみると大きさの違いがよく分ります。
肌の善し悪しもはっきり出ています。


尺貫法で百匁は375gなので五十匁は187.5g。ピッタリでした。


今年の「巻き目柿」はずっと大きいことが分ります。


「巻き目柿」を剥いてみます。ゴマも多く、非常に甘く食感も例年より軟らかいようです。

甘柿は11月中旬まで穫るようになるでしょう。


今年の晩生の栗は成りはほどほど頗る大きい

2024年10月23日 | 畑:果実類

今年の晩生の栗は10月10日過ぎから拾い始めました。


小生が17、8年前に植えたもの。多分「筑波」だったと思うのですが、記憶が曖昧です。
大粒と謳い文句の栗を植えてみたもの。確かに大きく、穫れ始めてから晩生種と分かりました。
暫くイノシシの餌になっていましたが、ここ3年ほどは被害が殆どありません。
もうすでに終盤で、残っているものは少なくなりました。


豊作だった昨年に比べると成りは少ない。
しかし、不作と言ったほどではなくほどほどの成りです。


数が少ない分大粒です。


もともと大粒の栗なのですが、今年は特段に大きいといった印象です。
小生の手は小さい方ではありません。


そして、虫食いが殆どありません。
中生の丹波系の栗に虫食いが多かったのと比べ雲泥の差です。
このようにイガグリが青いうちから開き、イガグリを木に残したまま実だけ落ちるものが多い。


実が付いたまま落ちたイガグリもパックリと割れ栗がこぼれるので拾うのも楽。


栗の木の下にミョウガがあり、遅れたミョウガの花が見えます。黒いイガグリは古いものです。


この栗の欠点は、外皮が割れやすいこと。大半が割れる年もありました。しかし、今年は少ない。
こちらが中生の丹波系の栗で10月初めにはほぼ終わりました。


まだ僅かに落ちていたものがあります。質が悪くなっているので拾うことはありません


これは、助っ人が拾った栗。


外皮の割れているものが少しありますがこの程度なら軽微。
大きさを比較するため残り物の中生の栗と並べてみました。大きさが際立っています。


但し、この栗は中粒の丹波系の栗に比べ甘味が少なく味が落ちる印象でした。
それが昨年の栗は明らかに美味しく、今年はどうかと思っていました。
味を見るのは助っ人の方が確かですが、昨年ほどではないにしても十分に美味しいという評価でした。
大粒のため使い勝手は良く、栗好きの方に配ったようです。




僅か2本になったイチジクがよく穫れる

2024年10月21日 | 畑:果実類

イチジクは植えて11年目になります。
手入れが行き届かず天敵のカミキリにやられてこの夏には2本になってしまいました。


品種は「蓬莱柿(ほうらいし)」
秋果専用種で、昔あった在来種より1ヵ月ほども遅い晩生種です。


10月10日前から穫れ始めました。
すでにその時は果実がパックリ割れていた果実が何個かあり数日前には収穫出来ていたようです。


昨年は10月早々から穫れ始めましたが、今年も総じて気温が高く例年よりは若干早まりました。


遅い年なら10月下旬から僅か穫れただけで終わってしまうこともあります。
わずか2本になってしまったので寂しい限りですが、今がちょうど穫り頃のものが多くなっています。
雨が多かったためか2、3日放置しているとパックリと割れてしまうものが多くなります。
この品種は熟し具合が非常に分りやすい。


初めは硬く青い果実から次第に黄ばんできます。そして次第に赤みを帯び、完熟すると頭が割れてきます。


我が家では頭が割れてから収穫するようにしています。


しかし、そうするとどうしてもパックリ割れてしまうものも多くなってしまいます。


しかし、このくらいなら大丈夫。すぐ食べる分には支障ありません。完熟のイチジクが味わえます。


この「蓬莱柿」は完熟すると手で根元から綺麗に剥けます。生食に適した品種です。
助っ人が穫ったもの。


イチジクは足が速いのが特徴で日持ちがしません。
当地では昔からイチジクは生食ではなく甘露煮が定番でした。
昔から我が家にもあった在来種は当県の試験研究機関の調査でブルンスウィックと言う品種と分っています。
このイチジクはそもそも果実が小さく皮も剥きがたいものでした。
そのため生食ではなく甘露煮にして食べるのが普通で、とりわけ女性に好まれてきました。
しかし、小生はこの甘露煮は苦手です。
一方、「蓬莱柿」は皮がするっと剥け甘さも適度で食感が良いため小生でも生食で美味しく食べられます。


昨年は4本からしっかりと穫れていたのでピーク時にはかなりの量になりました。そのため助っ人は甘露煮にもしていました。
完熟したイチジクは足が早く甘露煮は長持ちさせる方法でもあります。
今年はそれほどの量にはならないので、多分生食だけで終わるのではないでしょうか。
当地ではイチジクは11月上旬が限界です。
昨年は殆ど残ることなく穫り尽くしましたが、今年はどうでしょう。