里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

お歳徳神と輪通しの飾り付け

2020年12月31日 | 暮らし

年越しに向け、大晦日にやらなければならないことは色々とあります。
まずは、神棚。
掃除をして、新しい飾り付けに変えます。
古いものは、変えられないお札を除き全て取り外しました。


これはお幣束(へいそく、御幣)。


過日、我が家も氏子になっている神社の宮司が来られ、ご祈祷いただいたもの。この宮司に鎮守様の宮司もお願いしています。
恵比寿大黒など、お歳徳神(としとくじん)さんの飾り付け。
神社庁から出されているものを氏子になっている神社から配布されます。


我が家の神棚に飾り付けるのには、篠竹を使うなど少々仕掛けが必要です。
神棚の右側に恵比寿様など。ここに鯛の飾り付け。


左側に大黒様。両側にお幣束を取り付けます。


中央にはお札を奉ります。
真ん中にお伊勢様のお札、右に鎮守様のお札、左に氏子になっている神社のお札など。


五穀豊穣の神様とかまどの神様は台所にある小さな神棚に奉ります。
火伏せのお札も奉ります。


次に、輪通しの飾り付け。
神棚の前。昔は自宅に飾るのはここだけでした。


いつからか玄関にも付けるようになりました。赤松の枝に輪を掛けて取り付けます。


今や、近隣でも市販の綺麗なしめ飾りを付けるお宅がほとんどになりました。
作業場に。


そのほかトラクター、管理機、車。
次は床の間。


掛け軸は天照皇大神の掛軸。
昔は別の掛軸を掛けていたこともありますが、今はシンプルにこの一幅。
生け花は、梅と南天のみで生けています。
花器は父が太い孟宗竹の根元で作ったもの。
父が生前生けていたのを、全くの自己流で引き継ぎました。
鏡餅は、数年前から市販の小さなパッケージものに、簡素化しました。
古いお札やお飾りは、小さな祠(ほこら)の山の神様に納めるのが習わしです。


この後は、鎮守の神社の鳥居に、しめ縄を掛け、お参りします。
また、水の神様など数カ所にもお幣束と御散供(おさご)を捧げてお参りします。
御散供(おさご)とは、米が入っているおひねり。


今はやっている人はいないかもしれませんが、止めると何となく落ち着かないので続けています。


輪通しとしめ縄を作る

2020年12月30日 | 暮らし

年越しに向けて、輪通しとしめ縄を作りました。
昔は、年越しの様々な準備は、すべてを大晦日にやるのが習わしでした。
父健在の頃には朝早くから手分けしてやっていました。それでも遅くまでかかったものでした。その父も亡くなって25年。
物理的に困難となり、簡素化したものもありますし、事前に済ませておくようにもなりました。
輪通しとしめ縄の準備もそうです。
まずは輪通しづくり。


3本の藁を1回継ぎ足して綯い、輪を作ります。


輪に挟み込むのは、五葉松、昆布と干し柿の3種。


これは我が家独自のもので、父の作っていたものの見よう見まねです。
五葉松は御用待つ、昆布は喜こぶ、これは分りますが干し柿は分りません。多分、豊作祈願にこの時期挟みやすい生産物だったからではないかと想像します。
昆布は買ったものですが、五葉松は庭にあるもの、干し柿は挟み込みやすいよう硬めのものを選びます。
下げる紙を切ります。


これで出来あがり。


同じものを6つつくります。


輪通しは、しめ縄を簡素化したものとされます。今、近隣で作っている方は見受けません。
次に、鎮守の神社の鳥居に付けるしめ縄づくり。
数年前まで、すべて自前で作っていましたが、今は縄は購入しています。
これは祭典時の縄を購入することになり、それに合わせたものです。楽になりました。
祭事ごとに付け替える安い細縄ながら、左より縄の祭典用手作り風というもの。
下げる紙は紙垂(しで)と呼ばれるそうで、5枚作ります。
普通のA4版用紙を半分に切って使います。
以前は障子紙を使っていましたが、ご祈祷にお出でいただく宮司がA4版用紙を使っていると聞き、同様にするようになりました。
これを二つ折りにします。


このように切ります。切り込みの深さで長さが変わります。


これを織り込みます。


これで出来上り。


5枚作って縄に挟みます。


これは大晦日に神社の鳥居に取り付けます。


小さな講中で専任の宮司がいないため、これも世話人の役割です。

干し柿づくり'20~ころ柿の完成

2020年12月29日 | 干し柿づくり

ころ柿が出来上がりました。
干し柿は、干し始めから約40日。
今年は大玉が多かったので、乾燥に時間がかかるかと思いましたが、順調に仕上がりました。
雨がほとんど降らず、空気の乾燥した日が続き、干し柿づくりにはよい環境だったようです。
今年は、大玉の横吊りも数連やってみました。


1週間ほど前から、横吊りにしたものも縦吊りに変えました。そして、直接空気にさらされないように、大玉の干し柿も吊したまま寄せ、紙袋で覆いました。


その数日前から、小玉のものはすでに紙袋で覆っています。
いつまでも空気にさらし続けると必要以上に硬くなってしまうからです。


簡易な方法ですが、それなりの効果があるようです。この状態で様子を見ながら一定期間置き、白粉を吹かせます。
贈答は全て終り、本格的に食しているため、当初から見ると半分以下になりました。
これからは硬くなるのを抑えることが大事になります。
乾燥が進み、白粉もかなり吹いてきたので、全て居宅内に取り込みました。
作業は専ら助っ人がやってくれます。
昔なら「寝かせる」という管理をするのですが、今は量も少ないので、簡易な方法です。
大、中、小の3種類に分け、綺麗な袋に入れて取り込みました。


大玉はまだ水分が結構あるので、袋を開けたまま少し様子を見ます。
中小のものは袋を閉じていますが、やはり様子を見ながら調節します。湿気を多く呼び戻すようなら解放したり、場合によっては吊し直しすることもあります。
これは大。特大クラスです。


あんぽ柿ところ柿は連続しているものですから、明確に区切ることにあまり意味はないと思いますが、仮にころ柿が、白粉が吹いて中身も固まった干し柿とするなら、この段階になればころ柿が出来上がったと言っていいでしょう。
これは中。中と言っても大玉です。


これは小。


昨年は大半が小玉だったので、今頃にはかなり白粉が回りました。今年も大玉が多いことを考えれば、思った以上に進みました。
年明け後にこのくらいの姿を想定していました。
大玉のものを一つ取ってみます。
全体に白粉が回ってきました。


割いてみると、色がオレンジ色から褐色に、軟らかいゼリー状からヨウカン状になってきました。味も甘いだけでなく濃厚な独特の旨味が出てきました。


我が家では、今時分からいつでも茶菓子として食べられるようにしています。


好みによって柔い干し柿を好む人は、適宜タッパーなどに入れて保存したり、冷凍にしています。
これはあんぽ柿をタッパーに入れ冷蔵庫に入れているもの。


これは大玉。柔らかいままで白粉が吹いてきました。


同様にやや小ぶりのあんぽ柿。


これは小玉のものを昨日タッパーに入れたばかり。
硬さや、白粉の出具合に違いがあります。


タッパーに入れるとかなり長期間同じような状態が保たれます。少量ならこの方法が一番簡便です。
冷凍にすると半年、1年レベルでほとんど変らない状態が保たれるようです。


年越しを前に鎮守の神社を清掃

2020年12月28日 | 暮らし

年越しを控えて鎮守の神社の掃除をしました。
集落住民だけの小さな講中ですが、小生が代表の世話人を仰せつかっています。
近年は、年末にコツコツと一人で掃除をするようにしています。
10月の秋の祭典時には早朝に世話人と当番者が集まり、境内の掃除をするのですが、2ヵ月の間に大分汚れてしまうのです。
このままで新年を迎えるわけにもいきません。
特に参道の石段。
周りに杉の木があるため、その枯れ葉で汚れます。


3年ほど前に境内の樅の木と石段脇の杉の木の一部を伐採しましたが、それでも杉の葉は沢山落ちます。
石段の上から下まで満遍なく落ちています。


途中の、出羽三山の石碑がある周辺も同様です。


なかなか骨が折れます。
掃除しているうちにも落ちてきます。


石碑の周りも掃除しました。


完璧には難しいですが、とりあえずは綺麗になりました。


境内は10月に掃除してから、あまり汚れていませんでした。
周りに樅の木の大木があった頃は枯れ枝なども落ちて大変でしたが、伐採して良くなりました。もっとも日当たりが良くなり草が生えるようになりましたが。
拝殿の中も掃除しました。


本殿の周りも。


小半日かかりました。
あと数日の間に多少汚れるかもしれませんが、まずは一安心。



赤カブを墨彩画で描く

2020年12月27日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙


赤カブを墨彩画で描きました。
カブはこれまでも水墨画で何度か描いています。
正月も近いので、今回はめでたいイメージの赤カブにしてみました。葉にも薄く緑を入れました。
赤カブは漬物にすると、赤が一層引き立ち、鮮やかです。
我が家で、今盛んに食べているのは小カブで、赤カブは作っていません。
東北地方では隣県山形の温海カブが有名です。漬物ではお目にかかっていますが、生の現物を見たことはありません。
カブを描くとき、尻尾のような根から葉っぱの先まで、勢いよく描くことを心がけていますが、これが一番難しい。