地域おこしとか、まちづくりとか大きく言えば地方再生とかの名目で膨大な量の国、自治体から補助金が投入されている。しかし補助金はほとんどが3年なり5年なりの期間限定で、補助金が途絶えると同時に事業は立ち消えになってしまうものが多い。
補助金を申請するには膨大な量の書類がいるし事務的手続きもその面での知識がなければ面妖で煩雑。税金を投入する以上それなりの説明責任が必要なので仕方がないのだが、本来の街づくりの業務よりも事務作業にその労力を大きく割かなければいけないというのは本末転倒。ここの線引きは難しいものです。
更に予算の枠があるのでできれば目いっぱい使ってほしいのが役所の立場。結果、過大な投資を行い、継続性に疑問のある身の丈に合わない計画となって、補助金が途絶えればたちまち赤字転落で立ち行かなくなるというような話はよくある話。
それならばいっそ補助金に頼らない街づくりはできないのか。
ちゃんと補助金に頼らない街づくりの成功例があるのです。
この本は小倉の街の再生を手掛けて成功させ、以来各地で補助金に頼らない街づくりを手掛けている著者の実践の方法を詳しく記録したもの。
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著者のリノベーションまちづくりでは、街中の遊休化した不動産を活用します。衰退していく街の中で何とかしなくてはと思っている志ある不動産オーナーを見つけることから始まります。
そして不動産オーナと一緒にまちづくりを行う「家守チーム」を作っていきます。チームは不動産の管理運営を行う事業クリエターとかー大学関係者とかさらには役所のバックサポータなどで構成されます。
リノベーション事業計画はきちんと資金計画を立てて投資を最長5年以内で回収する事業計画となるように策定していきます。補助金に頼るのではなく、事業としてきちんと採算を考えて短期で資金回収できる計画とするのです。
この場合エリアの広さは半径200メートル、直径400メートルの範囲。端から端まで歩いて5分の範囲です。これぐらいの特徴あるスモールエリアで特徴あるコンテンツを凝縮させていくのです。
その中で何のためにリノベーションするのか、その際どういうコンテンツを街に入れ込むのかという方向性をはっきり指し示していきます。
著者の関わった例として北九州小倉では「小倉家守構想」として示されています。
エリア内の遊休不動産を活用するために不動産オーナーと一緒に「敷地に価値なし、エリアに価値あり」として敷地主義ではなくエリアとしての価値を高める活動をしていきます。
遊休不動産があると往々にして更地にして再開発と言われるのですが、それでは初期投資が大きくなりすぎて回収に時間がかかり、家賃設定も高くなるのでどうしても全国チェーンとかしか入らずに特徴あるまちづくりができない。まちづくりはまちのコンテンツづくりであって、街を変えるというビジョンを実現するためにはどんなテナントを呼ぶ必要があるのかを考え、そこから逆算してリノベーションの投資額を決めていくのです。この人に入ってもらいという店子にいくらなら入ってもらえると聞いて、そこから改修費をはじいて行くわけです。
著者は小倉だけでなく神田や歌舞伎町、さらにはぐっちーさんが参加している岩手県柴波町オガールプロジェクトと数々のプロジェクトにかかわっていて、その具体的かつ詳細な手法には説得力があります。
過日報告した「円頓寺商店街の奇跡」の取り組みにも共通点が多くて、志あるものが補助金に頼ることなく身の丈に合った街づくりを進めていけば都市・地域経営課題を解決していくことができるのが分かります。
ところでわが故郷の雁道商店街ではそんな志ある不動産オーナーがいるのでしょうか。商店はほとんどが個人の持ち家で賃貸物件はあまりないと思います。最早シャッター商店街と化かしているのですが、エリアとしては賑町商店街も入れると半径200メートルぐらいでちょうどいいかも。でも最近は、栄市場が惜しまれつつ取り壊され、シャッター商店も世代交代によるのでしょうけど次々と取り壊されています。栄市場の跡地も住民が増えるのでマンションでもいいの早くで何か建てばいいのですが、いまだに更地。
商店街西寄りの自転車屋と洋品屋も先日取り壊されて更地になってしまいました。
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壊されてみて結構敷地の奥が深いのでびっくりでした。
更に角の菓子屋さんとうどん屋さんがあったところも壊されこれは駐車場に。
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もう1軒東側の床屋さんがあったところも壊されていました。
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親父さんがなくなり奥さんもなくなって子どもの代になったら、ここで商売しても食べていけないし、手っ取り早く更地にして売りに出すということなのでしょう。
商店街の役員さんには何とかしようと思っている人もいるのですが、若手の店主はいないし、自分の代だけでもういいと思っている人がほとんどですので、なかなか動きません。そういうことを後を継がなかった私が言っても何の説得力もないのですが、年金生活の無聊を慰めるために協力するにはやぶさかではないので、とりあえずオベーションの第一歩は街の観察。通りを歩く人はどんな人で何人ぐらいなのか。お店はどんなお店があってどんなお客が入っているのか。現状把握のためにまずは街をよく観察してみましょうか。
補助金を申請するには膨大な量の書類がいるし事務的手続きもその面での知識がなければ面妖で煩雑。税金を投入する以上それなりの説明責任が必要なので仕方がないのだが、本来の街づくりの業務よりも事務作業にその労力を大きく割かなければいけないというのは本末転倒。ここの線引きは難しいものです。
更に予算の枠があるのでできれば目いっぱい使ってほしいのが役所の立場。結果、過大な投資を行い、継続性に疑問のある身の丈に合わない計画となって、補助金が途絶えればたちまち赤字転落で立ち行かなくなるというような話はよくある話。
それならばいっそ補助金に頼らない街づくりはできないのか。
ちゃんと補助金に頼らない街づくりの成功例があるのです。
この本は小倉の街の再生を手掛けて成功させ、以来各地で補助金に頼らない街づくりを手掛けている著者の実践の方法を詳しく記録したもの。
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著者のリノベーションまちづくりでは、街中の遊休化した不動産を活用します。衰退していく街の中で何とかしなくてはと思っている志ある不動産オーナーを見つけることから始まります。
そして不動産オーナと一緒にまちづくりを行う「家守チーム」を作っていきます。チームは不動産の管理運営を行う事業クリエターとかー大学関係者とかさらには役所のバックサポータなどで構成されます。
リノベーション事業計画はきちんと資金計画を立てて投資を最長5年以内で回収する事業計画となるように策定していきます。補助金に頼るのではなく、事業としてきちんと採算を考えて短期で資金回収できる計画とするのです。
この場合エリアの広さは半径200メートル、直径400メートルの範囲。端から端まで歩いて5分の範囲です。これぐらいの特徴あるスモールエリアで特徴あるコンテンツを凝縮させていくのです。
その中で何のためにリノベーションするのか、その際どういうコンテンツを街に入れ込むのかという方向性をはっきり指し示していきます。
著者の関わった例として北九州小倉では「小倉家守構想」として示されています。
エリア内の遊休不動産を活用するために不動産オーナーと一緒に「敷地に価値なし、エリアに価値あり」として敷地主義ではなくエリアとしての価値を高める活動をしていきます。
遊休不動産があると往々にして更地にして再開発と言われるのですが、それでは初期投資が大きくなりすぎて回収に時間がかかり、家賃設定も高くなるのでどうしても全国チェーンとかしか入らずに特徴あるまちづくりができない。まちづくりはまちのコンテンツづくりであって、街を変えるというビジョンを実現するためにはどんなテナントを呼ぶ必要があるのかを考え、そこから逆算してリノベーションの投資額を決めていくのです。この人に入ってもらいという店子にいくらなら入ってもらえると聞いて、そこから改修費をはじいて行くわけです。
著者は小倉だけでなく神田や歌舞伎町、さらにはぐっちーさんが参加している岩手県柴波町オガールプロジェクトと数々のプロジェクトにかかわっていて、その具体的かつ詳細な手法には説得力があります。
過日報告した「円頓寺商店街の奇跡」の取り組みにも共通点が多くて、志あるものが補助金に頼ることなく身の丈に合った街づくりを進めていけば都市・地域経営課題を解決していくことができるのが分かります。
ところでわが故郷の雁道商店街ではそんな志ある不動産オーナーがいるのでしょうか。商店はほとんどが個人の持ち家で賃貸物件はあまりないと思います。最早シャッター商店街と化かしているのですが、エリアとしては賑町商店街も入れると半径200メートルぐらいでちょうどいいかも。でも最近は、栄市場が惜しまれつつ取り壊され、シャッター商店も世代交代によるのでしょうけど次々と取り壊されています。栄市場の跡地も住民が増えるのでマンションでもいいの早くで何か建てばいいのですが、いまだに更地。
商店街西寄りの自転車屋と洋品屋も先日取り壊されて更地になってしまいました。
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壊されてみて結構敷地の奥が深いのでびっくりでした。
更に角の菓子屋さんとうどん屋さんがあったところも壊されこれは駐車場に。
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もう1軒東側の床屋さんがあったところも壊されていました。
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親父さんがなくなり奥さんもなくなって子どもの代になったら、ここで商売しても食べていけないし、手っ取り早く更地にして売りに出すということなのでしょう。
商店街の役員さんには何とかしようと思っている人もいるのですが、若手の店主はいないし、自分の代だけでもういいと思っている人がほとんどですので、なかなか動きません。そういうことを後を継がなかった私が言っても何の説得力もないのですが、年金生活の無聊を慰めるために協力するにはやぶさかではないので、とりあえずオベーションの第一歩は街の観察。通りを歩く人はどんな人で何人ぐらいなのか。お店はどんなお店があってどんなお客が入っているのか。現状把握のためにまずは街をよく観察してみましょうか。