言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その12)

2013-03-06 10:53:52 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」です。
このフィクションはずいぶんと久しぶりの掲載になります。
読んでいた方には申し訳ありません。


このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その12)


今回の提案は、客単価のアップと新規客の増やし方で、そのためのアイデアを提供するというものだった。

「たくさん提案しても、どれから手をつけていいのかということにもなりますので、今回はたったひとつだけ提案をします。それでもいいですか?」

「え? ええ。まあ、ねえ~」

「よかった。というか、今できることとしてはこれが一番いいんじゃないかと私は考えています」

「自信満々ですね」

「いや自信なてありませんよ。どんな企画だって、実践する人の気概にもかかっていますしね。私は提案するだけで、実践するのはその提案を受けた方、梶本さん、あなたですから」

「はい」

「で、今までにもあったことですが、たくさんの提案をしても、それのどれを採用して、どのようにもっていくのかということは、提案を受けた社長さんが決められることで、私には決定権もなければ、ほんとうに実践するのかどうかということも、先方次第なわけで、今までけっこうはなはだいらだつこともあったわけで、だからこれからはたったひとつだけ、これだというものをテインして、まずそれから実践していただいた方が、結局はお店のためにもなるだろうと、まあ考えたわけです」

「………」

「ということで、今回のご提案はこれです」といって、本田は提案書を差し出した。

そこには『新商品のご提案ーー焼肉店でありながら焼き肉ではない新商品で客単価アップ!』と書かれていた。

「説明しますね。新商品の提案なんてありきたりだと思われるでしょうが、これはメニューの提案としてではなくてですね、お店で食べていただくというよりも、どちらかというと、店頭で販売したり、お土産として持ち帰っていただく新商品です。題して『老舗焼肉屋のもう一品!』です。
焼肉屋さんなので、扱っている肉はほとんど牛ですね。ですからメインは牛肉の手作りメンチカツと、ビーフカツ、それにビーフカツサンド、そしてもう一品はランチメニューにしてほしい牛ハラミ丼です。今ある素材をもっと活かせないかなあと考えました」

「はい………」

「今ある意味メンチカツがブームじゃないですか。そんなところからの発想で、今東京などでは、焼肉屋さんがラーメンを出したりしている店も出てきています。それはなぜかというと、昼間ラーメンを出すことで、店をもっと知ってもらい、夜の来店も促そうということで、言ってみれば一種の販促です。
販促にチラシを使うんじゃないくて、実際の商品を新しく作って、それでお店の販売促進につなげるという考え方なんですね。これだと素材そのものをもとから店にあるものを使えばいいわけで、新しく投資する必要もないわけです。もちろんおいしいというのが前提ですけどね。
素材はこちらではブランド牛を使っているわけですから、そのブランド名を頭につけたメンチカツやビフカツなどを作れば、それはそれでもうひとつの名物に育つ可能性もあるわけです。試作だってお店の営業中でも夕方などにできると思います。いかがですか?」

「メンチカツ、ねえ? できるかなあ、自分に」

梶本は懐疑的な感じで首をひねった。

考えていたこととはまったく違う提案なので戸惑いもあるのだろう。

本田はそう思った。


                           つづく


<13>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。



群馬県前橋市 
藤田販促計画事務所
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E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)

『一人十色』の時代

2013-03-06 10:39:42 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。



これからの個人客は『十人十色』ならぬ、『一人十色』の時代だ。同じ顧客でも自分の好みや気分に従って、どのようにも消費を変化させる。日本旅館としては、現代人が求める『一人十色』を純化させ、その魅力を進化させて顧客を待たねばならない。」(桐山秀樹著「旅館再生」217ページより)


この文章は、最近読んだ「旅館再生 ――老舗復活にかける人々の物語 (角川oneテーマ21)」という新書の中にあるものです。

確かにその通りで、自分のことに置き換えてみるとよくわかります。

たとえば身につけるファッションにしても、仕事でクライアントのところに出向く際にはほとんどスーツかジャケットで、必ずネクタイを締めてきます。身につけているは好きなラルフローレンやブルックスブラザーズといったブランドです。

プライベートで出かける時は、同じくラルフやトミーフィルフィガーといったアメリカンカジュアルです。

しかしちょっとスーパー等へ行くときにはユニクロスタイルです。

意識しないまでも自分でそのときに応じて使い分けています。
いわゆるTPOに応じて、ですね。
そういえば最近はもうTPOなんて言葉使われないよなあーーー。

着る服だってこのように、色やスタイルの好みはありますが、同一ブランドで揃えるというようなことはしていません。

日常の買物にしても、わたしの奥さんだって、スーパーに行けば値下げシールに飛びつく人が、一点もののいいブランド服を買う時もあります。

食器だって、日常使いのものと来客用のものは明らかに品質が違うもので、購入した店も格的に違う店です。
たとえば普段使いのものはショッピングセンターの陶器店で買ったものがほとんどでも、来客用のものはデパートの有名な食器メーカーのものだったりします。

と言って、わが家がそれほど収入は多い方ではありません。
むしろ独立してからの方が収入が少なくなっています。
日本の平均収入で比較すると平均以下です。
それでも、上記のようにそれぞれのシーンで使い分け、購買分けをしています。

これはわが家だけに限らず、あなただってその通りではないでしょうか。
そしてあなたの大切なお客様もその通りなんです。

ですから、最近はお客様の層を限定して(自分勝手に)、販売を集中するというマーケティングが主流になっていますが、層ではなくて、自分の店で販売する商品はいったいどのTPOで使われるべきものなんだろう、という観点から購買客を設定するのではなくて、自分の店の特徴をもっと客様に向けて発信することが必要なのではないでしょうか。

「人」を収入や生活ランクで分けるのではなく、自分の店の商品をきちんと見極めた方がいいのではないかと思います。

裕福な人だって、たぶん値下げシールには心躍るのではないかと思いますし、生活が苦しい人だって、たまの贅沢を楽しむ人もいると思いますよ。


さて、今日は快晴です。
まだけっこう寒いのですが、ここ前橋では、午後には17℃ぐらいまで上がるという予報です。
春ですねえ。
そうして、花粉予報マークは「大泣き顔」です。
泣くぐらいならいいんですが、痒さはどうにもなりませんね。

鼻も昨夜なんか詰まりっぱなしで、1、2時間ごとに目が覚めていました。
朝起きても脱力感でぐったり、です。
枕元にはカップにお湯を入れておくんですが、それも朝になるまでにはほぼ飲み尽くします。
結局口を開いて寝ているようなので、喉が渇くんですね。
で、水を飲むので、その度にトイレにも。
春の悪循環です。


それでは、また明日。
さあ今日もがんばろう!


さて、わたしは現在、このブログでもたまに出てくるように、太田商工会議所と桐生商工会議所で店舗支援のコーディネーターを委嘱されて活動しています。
また関東経済産業局中小企業支援ネットワークという長い名前の専門家登録をしていまして、今年度は数件の案件をまかされました。
各地域の商工会議所や商工会の、このブログに目を通していらっしゃる方で上記のような店舗支援や企業支援が必要な方はご連絡ください。
一軒でも多く小さな企業やお店を支援し、次の時代に残せていけたらいいなと真剣に相談に乗っています。
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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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