こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」です。
このフィクションはずいぶんと久しぶりの掲載になります。
読んでいた方には申し訳ありません。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その12)
今回の提案は、客単価のアップと新規客の増やし方で、そのためのアイデアを提供するというものだった。
「たくさん提案しても、どれから手をつけていいのかということにもなりますので、今回はたったひとつだけ提案をします。それでもいいですか?」
「え? ええ。まあ、ねえ~」
「よかった。というか、今できることとしてはこれが一番いいんじゃないかと私は考えています」
「自信満々ですね」
「いや自信なてありませんよ。どんな企画だって、実践する人の気概にもかかっていますしね。私は提案するだけで、実践するのはその提案を受けた方、梶本さん、あなたですから」
「はい」
「で、今までにもあったことですが、たくさんの提案をしても、それのどれを採用して、どのようにもっていくのかということは、提案を受けた社長さんが決められることで、私には決定権もなければ、ほんとうに実践するのかどうかということも、先方次第なわけで、今までけっこうはなはだいらだつこともあったわけで、だからこれからはたったひとつだけ、これだというものをテインして、まずそれから実践していただいた方が、結局はお店のためにもなるだろうと、まあ考えたわけです」
「………」
「ということで、今回のご提案はこれです」といって、本田は提案書を差し出した。
そこには『新商品のご提案ーー焼肉店でありながら焼き肉ではない新商品で客単価アップ!』と書かれていた。
「説明しますね。新商品の提案なんてありきたりだと思われるでしょうが、これはメニューの提案としてではなくてですね、お店で食べていただくというよりも、どちらかというと、店頭で販売したり、お土産として持ち帰っていただく新商品です。題して『老舗焼肉屋のもう一品!』です。
焼肉屋さんなので、扱っている肉はほとんど牛ですね。ですからメインは牛肉の手作りメンチカツと、ビーフカツ、それにビーフカツサンド、そしてもう一品はランチメニューにしてほしい牛ハラミ丼です。今ある素材をもっと活かせないかなあと考えました」
「はい………」
「今ある意味メンチカツがブームじゃないですか。そんなところからの発想で、今東京などでは、焼肉屋さんがラーメンを出したりしている店も出てきています。それはなぜかというと、昼間ラーメンを出すことで、店をもっと知ってもらい、夜の来店も促そうということで、言ってみれば一種の販促です。
販促にチラシを使うんじゃないくて、実際の商品を新しく作って、それでお店の販売促進につなげるという考え方なんですね。これだと素材そのものをもとから店にあるものを使えばいいわけで、新しく投資する必要もないわけです。もちろんおいしいというのが前提ですけどね。
素材はこちらではブランド牛を使っているわけですから、そのブランド名を頭につけたメンチカツやビフカツなどを作れば、それはそれでもうひとつの名物に育つ可能性もあるわけです。試作だってお店の営業中でも夕方などにできると思います。いかがですか?」
「メンチカツ、ねえ? できるかなあ、自分に」
梶本は懐疑的な感じで首をひねった。
考えていたこととはまったく違う提案なので戸惑いもあるのだろう。
本田はそう思った。
つづく
<13>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
群馬県前橋市
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.com
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。
「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」です。
このフィクションはずいぶんと久しぶりの掲載になります。
読んでいた方には申し訳ありません。
このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)
「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その12)
今回の提案は、客単価のアップと新規客の増やし方で、そのためのアイデアを提供するというものだった。
「たくさん提案しても、どれから手をつけていいのかということにもなりますので、今回はたったひとつだけ提案をします。それでもいいですか?」
「え? ええ。まあ、ねえ~」
「よかった。というか、今できることとしてはこれが一番いいんじゃないかと私は考えています」
「自信満々ですね」
「いや自信なてありませんよ。どんな企画だって、実践する人の気概にもかかっていますしね。私は提案するだけで、実践するのはその提案を受けた方、梶本さん、あなたですから」
「はい」
「で、今までにもあったことですが、たくさんの提案をしても、それのどれを採用して、どのようにもっていくのかということは、提案を受けた社長さんが決められることで、私には決定権もなければ、ほんとうに実践するのかどうかということも、先方次第なわけで、今までけっこうはなはだいらだつこともあったわけで、だからこれからはたったひとつだけ、これだというものをテインして、まずそれから実践していただいた方が、結局はお店のためにもなるだろうと、まあ考えたわけです」
「………」
「ということで、今回のご提案はこれです」といって、本田は提案書を差し出した。
そこには『新商品のご提案ーー焼肉店でありながら焼き肉ではない新商品で客単価アップ!』と書かれていた。
「説明しますね。新商品の提案なんてありきたりだと思われるでしょうが、これはメニューの提案としてではなくてですね、お店で食べていただくというよりも、どちらかというと、店頭で販売したり、お土産として持ち帰っていただく新商品です。題して『老舗焼肉屋のもう一品!』です。
焼肉屋さんなので、扱っている肉はほとんど牛ですね。ですからメインは牛肉の手作りメンチカツと、ビーフカツ、それにビーフカツサンド、そしてもう一品はランチメニューにしてほしい牛ハラミ丼です。今ある素材をもっと活かせないかなあと考えました」
「はい………」
「今ある意味メンチカツがブームじゃないですか。そんなところからの発想で、今東京などでは、焼肉屋さんがラーメンを出したりしている店も出てきています。それはなぜかというと、昼間ラーメンを出すことで、店をもっと知ってもらい、夜の来店も促そうということで、言ってみれば一種の販促です。
販促にチラシを使うんじゃないくて、実際の商品を新しく作って、それでお店の販売促進につなげるという考え方なんですね。これだと素材そのものをもとから店にあるものを使えばいいわけで、新しく投資する必要もないわけです。もちろんおいしいというのが前提ですけどね。
素材はこちらではブランド牛を使っているわけですから、そのブランド名を頭につけたメンチカツやビフカツなどを作れば、それはそれでもうひとつの名物に育つ可能性もあるわけです。試作だってお店の営業中でも夕方などにできると思います。いかがですか?」
「メンチカツ、ねえ? できるかなあ、自分に」
梶本は懐疑的な感じで首をひねった。
考えていたこととはまったく違う提案なので戸惑いもあるのだろう。
本田はそう思った。
つづく
<13>へつづく。
(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)
それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
群馬県前橋市
藤田販促計画事務所
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