言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その13)

2013-03-13 09:51:12 | 繁盛店物語(創作)
こんにちは。
販促経営コンサルタント、藤田です。
本日は2回目の投稿です。

このカテゴリーは基本的にフィクションです。
販促経営コンサルタントの本田というわたしの分身を登場させて、様々な経営再生の様子を描写していきます。
内容はフィクションですので、モデルそのものはありませんが、実際に自分が経験したことも混じっていますので、これを読むあなたにもずいぶんと参考になることが出てくると思います。
あなたの経営改善のヒントにご自由にお使いください。
(なお配信は原則毎週1回水曜日にと思っていますが、基本的にランダム配信です)


「泣きっ面に蜂の焼肉店物語」(その13)


「今さら店のメニューをひねっても、肉の産地を変えるとか、そんなことぐらいです。
このあたりではまだ例のないことは何かないかと考えて、私が考えたものです。
このお土産メニューでいいのは、今まで縁のなかったお客様にもアピールできるということです。
お店の一角を改造して、カツを揚げるところを見せながら販売するんです。
やってみませんか?」

「………」

「最初は、店内で試食用として皆さんに提供します。良かったらお土産にどうぞと言うんです。
お土産に買っていただくとなると、その分客単価がアップするわけですよ。
そうして、店の一角で揚げるということは、食事客以外にも商品を販売できるということで、客数アップにもつながります」

「うまくいけばねえ………」

「まあそれはあなた次第ですけどね。
それにもうひとつ提案があるんですが、いいですか?」

「え? またとんでもないことをーーー?」

「いえ、まったく当たり前なことです。
お客様にメニュー内容をよく知ってもらうというか、今まで口にしていないメニューにも手を伸ばしてもらえるようなアイデアです」

「それなら聞きたいですね」

「でしょ? あの、ですね。お客様がひと通り注文されたらですね、注文品以外にもう一品、1人前もいらないほんの一切れでもいいので、頼まなかった品の中から、ぜひこの品を召し上がっていただきたいという商品を、『どうぞ今日のご試食品です』と言って、注文の品と一緒に持っていくんです。
そうして今まで頼まなかったような商品の味を知ってもらうと、じゃあ次回来たときに頼んでみようかと思ってもらえることにもなり、気に入ったらもしかしたら、その場で追加で頼まれるかもしれないじゃないですか」

「それは、いいですね!」

「あの店は、必ず試食用にもう一品出してくれるという評判がつけば、それも客数アップにもつながりますよね」

「なるほど」

「というところが本日のご提案内容です。いかがでしょうか?」

「まあ納得できかねるところもありますが、おおむね面白いですね」

「どこが納得できないですか?」

「例のメンチカツとかビフカツ、………ですね。やっぱり焼肉屋としてはすごく抵抗があります」

「なるほど、抵抗、ねえ。その抵抗が強いほど、私は成功率が高いなあと読んでいます。やってみましょうよ」

「ええまあ、みんなと相談して」

「あ~あ、みんなと相談すると絶対ダメという意見が強いですよ。
基本的に、働いている人は変わるのはいやだというように保守的ですから。
今と違うことはしたくないんです、人間は。
変わることには、それこそ誰にでも抵抗があります。
ルーティンワークで動いていれば楽なんですから。
でも変わらなくちゃ、じり貧ですよ。
お客様だって飽きてきますからね、メニューには」

「そんなもんですか?」

「そんなもんです、よ。
ここを変えたいと言うと、絶対に何かしら文句を言う人はいます」

「たしかに」

「だから、改革というものは、トップダウンでやるべきなんです。
みんなの意見を聞いているうちに、遅くなってしまいますよ」

「分かりました。やってみます。せっかく高いお金を払って、来てもらって、いい提案を受けたんですから」

「高いお金って、ねえ、梶本さん」

「ああ、これは失礼。そんなに高くはないですよね」

「高くないです。絶対に。
それで売上が上がれば、さらに高くはないことになりますから」

「ハハハハ!」



本当に心から笑えるのはいつになるだろうと思いながら、本田は帰途についた。

当分はこちらから電話をかけたり、そっと出かけてみたりしてフォローしなければ、なかなか難しいだろうと考えながら。

                                  


                           おわり


(このストーリーは、リアル体験を元にしたフィクションです)

それでは今日はこれで。
あなたの一日が今日もいい一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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「無理だよ」は言わない

2013-03-13 09:05:09 | 生き残るということ
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。


さて、あなたのお店が扱っている商品が何か知りませんが、本当に消費者が必要としている商品でしょうか。
固い言葉で言えば“必需品”ですね。

その必需品でさえ、街中の個人のお店では売れていません。
なぜでしょうか。

必要とされていながら、あなたのお店で買わなければならない必然性がないから、ですよね。

でも近所の人たちや昔からのお客様は何とか買ってくれるから、まだまだお店を維持していられるわけです。


まあその他にも、外から見ただけでは分らないその店固有の理由があって、維持している店もあります。

例えばメンテナンス用品を販売しているので、そのメンテナンスまで受けているからとか、
文房具店等では、学校関係の購買部をがっちり握っているからとか、
はたまた今にもつぶれそうなドラッグショップでは、ペット病院関係の薬品を一手に引き受けて卸しているからとか、
外見だけでは分らない内容のお店だってあります。

逆に一見繁盛していそうな店でも、内情は火の車なんていうようなお店もいっぱいあります。

分からないものです。
いろいろ聞いてみなければ。

でもひとつだけ言えることは、他であまり(常識的に)扱わない商品を、特定の人(会社等)にだけ販売しているというお店は、外見が悪くても(お客様の姿がほとんど見えなくても)お店を黒字経営しています。

しかし他では扱わないという商品は、それこそなかなか見つからないのが普通です。
じゃあどうしてその店で扱うことになったのでしょうか。

それはほとんどお客様が教えてくれます。
お客様が何気なく教えてくれているのを、きちんと頭の中に入れるか、全然無視して「そんなものはおいていない」ですませてしまうかの違いだけです。

「○○するようなもの、ないですか?」

その商品を取り入れるか、断るかだけの違いです。
ニーズはほとんどお客様の方からやってきます。
気付くか、気付かないか。

私は基本的にはどんなお話でもまず受けます。
受けてから話を聞きながら考えます。

商売もいっしょです。
もちろん企業だって、依頼される仕事は、無理難題でも、受けてみることです。
難しいからとか、違う分野だからとかで断るのはもったいないことです。

もちろんその無理難題でも、相手側の誠意の問題もありますが、きちんとした相手先なら、受けるべきでしょうね。


今日は、雲が多いながらも、陽がなんとか出てきました。
しかしそれも束の間らしく、午後か、遅くても夜には雨が降り出すらしいです。
その雨が止むとまた気圧配置が冬型になって、寒くなるようです。
春はこうして少しずつ、秋に失ってきた温度を取り戻していくんですね。

昨日は、朝には氷点下にまでなった気温が、午後には20℃近くまで上昇しました。
花粉がモウモウと飛び交っているような、そんな温気に包まれていましたが、今日はどうでしょうか。



それでは、また明日。
さあ今日もがんばろう!


さて、わたしは現在、このブログでもたまに出てくるように、太田商工会議所と桐生商工会議所で店舗支援のコーディネーターを委嘱されて活動しています。
また関東経済産業局中小企業支援ネットワークという長い名前の専門家登録をしていまして、今年度は数件の案件をまかされました。
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一軒でも多く小さな企業やお店を支援し、次の時代に残せていけたらいいなと真剣に相談に乗っています。
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あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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