値引きは愚策?
こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。
曇ってきています。
窓の外を見たら、土手のさくらがほぼ満開に近いようです。
薄~いピンクの幕が張ったような。
わが家にいながら花見ができる幸せ。
夜には、いつの間にか吊るされた提灯に灯が入り、ああ日本なんだなあと。
2階の窓からしばし夜桜見物。
酒もなく、うんと健康的な花見ですね。
さて、本題に入りますか。
4月1日、と言えばエイプリル・フール。
今年はどんな嘘がマスコミを賑わすやら。
わたしの方はいたって真面目に、嘘のないように。
さて、日ごろのお客様感謝をあなたはどのように還元しますか?
すぐに思いつくのが、そのときだけの割引サービス、ですか?
しかし値引きほど愚策はないと、あえて断言します。
「値引き」は、誰でも思いつくことができるからということももちろんですが、そこには必ず仕入のコストに響きます。
そのコストアップを販促費として考えれば、それはそれでいいのでしょうが、なかなかそのようには考えないはずです。
また、「お客様サービス? じゃあ割引だな」と、短絡的に考えてしまう頭の固さも問題です。
常連客ほど、そのような短絡的な割引サービスはあまり喜ばれません。
値引きできるんだったら日ごろからその価格にしろよ、というように思うこともあります。
また常連客の多くは、割引があるから来店しているのではなくて、そのお店が好きだから来店してくれているわけで、日ごろ自分が買っている商品(頼んでいる料理)が割引されると、なんだかその次からまた定価に戻ったその商品なり、料理なりの価値が下がったようにも感じる方もいます。
そのような意地悪な見方をするのは少数であっても、そのちょっとした心理状態が積もり積もっていくと、だんだんとそのお店を離れていく深い要因にもなるおそれもあります。
今まで足しげく通ってくれていたお客様で、今は来店されないお客様がたくさんいらっしゃいませんか?
もちろん転居とか亡くなられたというような物理的な事情で来られなくなった方もいらっしゃるでしょうが、これといった理由もなく来なくなってしまったというような方が、増えてきたなと何となく感じるようになったときはもう遅いですよ。
さて、あなたなら、常連客=顧客のためにできる感謝は?
連載中の『人妻弁当』は今日で第10回目、そろそろ最終回に近いです。
それではどうぞ。
いつもなら閉じられている店のシャッターが、数年ぶりで開けられた。
そこに入っていったのは、満天通り商店街で青果店を営んでいる大艸と、前理事長であり精肉店を営んでいる田島、それにおなじく前役員で鮮魚店を営んでいる増野、そして同じく前役員で雑貨店の村上の4人の商店主たちと、販促コンサルタントの本田だ。
そこは3年ほど前に閉店した大衆食堂だった。
閉じられたまま3年も経っているので、中はもちろんほこりがたくさん積もっていると思いきや、暗い店内のテーブルやカウンター、椅子などの上には、うっすらとあるかなしかのほこりが積もっているだけだった。
「清さんは律儀な人だったから、毎年閉めていても1年に一回は掃除していたんだな」
増野が言った。
「ああ、ここを閉めた日は最後は涙を流して、ひとつひとつ触りながらお礼を言ってたっけ」
大艸が言った。
「でも、去年倒れちゃったからなあ。それまでは何とか再開したいって、いろいろがんばっていたけどなあ」
村上が言った。
「ここを使わせてくれって奥さんに言ったら、びっくりしてうれしがっていたよ」
満天通り商店街の前理事長でもある田島が言った。
「みなさんそれぞれ、歴史がありますから。閉店したからって、なかなか店を手放すことはできないですよね」
本田が最後に言った。
「それじゃ、まあちょっと調理場を見せてもらおうか」と田島を先頭に調理場の方へ進んだ。
電気は切ってあるので、それぞれ懐中電灯を点けて奥へと入っていった。
田島が調理場の隅から隅へと懐中電灯を移動させながら照らしていった。
きれいに片付いていた。
ステンレスの調理台の上には、大きさの違う寸胴が3つ伏せられている。
鍋や釜類もきちんとその場所におさめられ、まるで次に使われる時を待っているようにそれぞれの場所にあった。
「すぐにでも使えそうですね」
本田が言った。
「ああ、明日からって言ってもできそうだな、これなら」
田島が言った。
「大丈夫だ、これなら。いつでもOKだ」
大艸が言った。
「じゃあ早速電気とガス、それに水道に連絡して、使えるようにしてもらおう」
田島が言ったのを汐に、5人は外に出た。
これから始まる新満天通り商店街の第一歩が、これだと確信しながら。
つづく
それでは、また明日。
今日も一日、『スマイル!』で、がんばろう!
セミナーやご相談、コンサルティング、ネーミング、コピーライティングなどのご連絡はこちらまで。
↓
k1948f@nifty.com
までどうぞ。
ご相談は24時間365日いつでも対応しています。
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お店や会社経営のちょっとしたいいヒントがたくさん載っています。
消費者目線のマーケティング
「あっ、そうか! ちょっとした『気づき』が繁盛店に変える」
あなたの一日が今日も普段通りの良い一日でありますように。
藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
群馬県前橋市
藤田販促計画事務所
http://www.shakatsu.com
E-mail:k1948f@nifty.com
TEL.027-261-6671(FAX.同様)
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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。
曇ってきています。
窓の外を見たら、土手のさくらがほぼ満開に近いようです。
薄~いピンクの幕が張ったような。
わが家にいながら花見ができる幸せ。
夜には、いつの間にか吊るされた提灯に灯が入り、ああ日本なんだなあと。
2階の窓からしばし夜桜見物。
酒もなく、うんと健康的な花見ですね。
さて、本題に入りますか。
4月1日、と言えばエイプリル・フール。
今年はどんな嘘がマスコミを賑わすやら。
わたしの方はいたって真面目に、嘘のないように。
さて、日ごろのお客様感謝をあなたはどのように還元しますか?
すぐに思いつくのが、そのときだけの割引サービス、ですか?
しかし値引きほど愚策はないと、あえて断言します。
「値引き」は、誰でも思いつくことができるからということももちろんですが、そこには必ず仕入のコストに響きます。
そのコストアップを販促費として考えれば、それはそれでいいのでしょうが、なかなかそのようには考えないはずです。
また、「お客様サービス? じゃあ割引だな」と、短絡的に考えてしまう頭の固さも問題です。
常連客ほど、そのような短絡的な割引サービスはあまり喜ばれません。
値引きできるんだったら日ごろからその価格にしろよ、というように思うこともあります。
また常連客の多くは、割引があるから来店しているのではなくて、そのお店が好きだから来店してくれているわけで、日ごろ自分が買っている商品(頼んでいる料理)が割引されると、なんだかその次からまた定価に戻ったその商品なり、料理なりの価値が下がったようにも感じる方もいます。
そのような意地悪な見方をするのは少数であっても、そのちょっとした心理状態が積もり積もっていくと、だんだんとそのお店を離れていく深い要因にもなるおそれもあります。
今まで足しげく通ってくれていたお客様で、今は来店されないお客様がたくさんいらっしゃいませんか?
もちろん転居とか亡くなられたというような物理的な事情で来られなくなった方もいらっしゃるでしょうが、これといった理由もなく来なくなってしまったというような方が、増えてきたなと何となく感じるようになったときはもう遅いですよ。
さて、あなたなら、常連客=顧客のためにできる感謝は?
連載中の『人妻弁当』は今日で第10回目、そろそろ最終回に近いです。
それではどうぞ。
いつもなら閉じられている店のシャッターが、数年ぶりで開けられた。
そこに入っていったのは、満天通り商店街で青果店を営んでいる大艸と、前理事長であり精肉店を営んでいる田島、それにおなじく前役員で鮮魚店を営んでいる増野、そして同じく前役員で雑貨店の村上の4人の商店主たちと、販促コンサルタントの本田だ。
そこは3年ほど前に閉店した大衆食堂だった。
閉じられたまま3年も経っているので、中はもちろんほこりがたくさん積もっていると思いきや、暗い店内のテーブルやカウンター、椅子などの上には、うっすらとあるかなしかのほこりが積もっているだけだった。
「清さんは律儀な人だったから、毎年閉めていても1年に一回は掃除していたんだな」
増野が言った。
「ああ、ここを閉めた日は最後は涙を流して、ひとつひとつ触りながらお礼を言ってたっけ」
大艸が言った。
「でも、去年倒れちゃったからなあ。それまでは何とか再開したいって、いろいろがんばっていたけどなあ」
村上が言った。
「ここを使わせてくれって奥さんに言ったら、びっくりしてうれしがっていたよ」
満天通り商店街の前理事長でもある田島が言った。
「みなさんそれぞれ、歴史がありますから。閉店したからって、なかなか店を手放すことはできないですよね」
本田が最後に言った。
「それじゃ、まあちょっと調理場を見せてもらおうか」と田島を先頭に調理場の方へ進んだ。
電気は切ってあるので、それぞれ懐中電灯を点けて奥へと入っていった。
田島が調理場の隅から隅へと懐中電灯を移動させながら照らしていった。
きれいに片付いていた。
ステンレスの調理台の上には、大きさの違う寸胴が3つ伏せられている。
鍋や釜類もきちんとその場所におさめられ、まるで次に使われる時を待っているようにそれぞれの場所にあった。
「すぐにでも使えそうですね」
本田が言った。
「ああ、明日からって言ってもできそうだな、これなら」
田島が言った。
「大丈夫だ、これなら。いつでもOKだ」
大艸が言った。
「じゃあ早速電気とガス、それに水道に連絡して、使えるようにしてもらおう」
田島が言ったのを汐に、5人は外に出た。
これから始まる新満天通り商店街の第一歩が、これだと確信しながら。
つづく
それでは、また明日。
今日も一日、『スマイル!』で、がんばろう!
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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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