こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。
今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。
昨日は半日以上みぞれが降っていました。
まったく掛け値なしの真冬でした。
冷たさも半端なくて、昼間からエアコンも入れっ放し。
そして今日もまだ、昨日の天候を引きずるみたい。
今も曇っていて、もちろん晴れる気配どころか、今にもまた雨が降ってきそうな。
冷たい。
さて、本題です。
わたしはこのブログなどで、“モノ”を「商品」と言ったり、「製品」と言ったりしています。
でも、そのときそのときの気分で「商品」であったり、「製品」であったり、といった行き当たりばったりで使っているわけではありません。
そこには明確な分け方があります。
「製品」は、ただ単にメーカーなどが作り出した何かの役割を果たす“モノ”という概念しかありません。
それを決してわたしは「商品」とは呼びません。
しかし、それが商いの場に出され、ユーザーや消費者に何か便宜を図る価値のあるものであれば、それをきちんと「商品」と呼んでいます。
結局「製品」化されただけのものは、まだまだ「商品」とは呼びたくないんですね。
メーカーの方がこれは「商品」であるから売場に出したいと言っても、その前に「商品」としての体裁が整っているかどうか、これからもきちんと見極めてほしいなと思っています。
あなたが作る「製品」はちゃんと「商品」であると言えますか。
「商品」と呼ぶためのお客様のメリットはきちんとありますか?
それが「サービス」というものであっても。
お客様がお金を出しても、それに見合うだけの価値がありますか?
「商品」と呼ぶにはお粗末な“モノ”が、いまだに売場にあるのを見ると、何かがっかりします。
どうか、「商品」と消費者がきちんと呼べる「製品」を作り出してほしいなと思います。
さて、連載中の『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』の、今日は4回目です。
ここからどうぞ。
ふだんから寡黙な板長であったが、この時ばかりは日頃から思っていることがあったのだろう、スムーズに言葉が出てきた。
「自分は千樹に小僧から奉公させてもらって今の自分があります。
暴れん坊のどうしようもないガキの自分を引き取ってもらって、ここまで育ててもらった恩は、まだ返せてはいません。
自分は千樹あっての自分です。営業を続けると言うのなら、残ります。最後まで奉公させていただきます。出ていくなんて考えたことはないです。
実際、何度か東京の有名な料亭やホテルなどから誘いを受けたことはありました。
今まで黙っていてすみません。
心が揺れた誘いもあり、悩んだことも何回かあります。でも今ここにこうして自分はいます。これからも自分はここにいます。どんなことがあっても」
その言葉を聞いた女将の目からは、涙が光るのが見えた。
もちろん社長の目にも確かに涙があった。
「しかしこんな状態では、逆に自分のような古臭い者が居座っていては悪いという気もするときもあります。
自分のような者がいるから、何か新しいこともできないんじゃないかと思うときもあります」
「いや、板長、絶対にそんなことはない。板長の腕があるから、今までこんな時代になっても千樹が保ってこれたんです」
社長が板長にいたわりの目を向けて言った。
「ありがとうございます、社長。
でもこんな自分には何のアイデアもありません。もっと若い奴の意見を聞いてやってください」
「そうか、ありがとう。じゃあ他の人にも聞いていこう。鬼頭さん、どう?」
大番頭の鬼頭は、とつとつと話し始めた。
「ここでは一番古いわたしは、以前の栄えた時分の千樹がただ懐かしいだけで、もしここがなくなるんでしたら、そっと隠居になるつもりでいます。
幸い二人の娘もとうの昔に嫁いでおりますし、なんの憂いもありませんから。後はみなさんで話し合ってください。私はみなさんの意見に従いますので」
「そんな悟ったような言い方をする歳でもまだないでしょう、鬼頭さん」
社長がまだ頑張れるだろうというように諭した。
「いえ、ホントにもう私なんか、時代遅れの見本のような者で」
「馬鹿なことを言うなよ。まだ頼りにしてるんだよ、おれは」
「もうそんな話はおしまいにしてください。これからは前を向いた話がしたいわ」
女将さんが、もうそんな話はごめんだというように口を開いた。
「どうみんな? 順番に言ってよ。みんな、今言いたいこといわないと、後からあれこれ言っても知らないから。ねえ、内田さん」
名前を言われた中居頭の内田さんはしばらくうつむいていたが、顔を上げると、おもむろに話しだした。
つづく
それでは、また明日。
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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。
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