言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

言葉はコミュニケーションの基本。伝えたいことは「言葉のチカラ」できっと伝えられる。もっとうまく伝えられる。

目のつけどころが………?

2015-04-15 10:28:35 | アイデア・事例

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
少しばかりあなたの時間をいただきますが、よろしくお願いします。



何日かぶりで青空が見えました。

ゴミ捨てで外に出たら、後頭部に当たる朝陽が暑くて、今日の暑さを実感しました。

午後にはまた驟雨がありそうだという予報です。


さて、本題です。

先日、メールで高校の同窓会の案内がきました。

高校は出身地の和歌山で、関東方面に飛び出している者たちのみの、いわば故郷を離れた者たちばかりの同窓会なので、同窓会というよりかは同校会という感じなので、同じクラスどころか、同じ学年の者さえほぼいないという状況です。

そんなところにのこのこ出かけていく勇気もなく、元来が知らない人の中に入っていくことさえあまり好きではないので、毎年お断りをしています。

最近はホームページまでご多分に漏れず作っており、昨年初めてその同窓会風景の写真を見ました。

もちろん知っている人さえいなくて、この中にわたしが入っていっていったいどうすればいいのだろうと、多分“途方にくれて”しまうだけで、じっと一人で誰とも話もせずに飲み食いしてさっさと出てしまうだろうな、と思うばかり。

クラス仲間さえそれほど多くの知り合いもいなかったので、その中に入っていってさえ途方に暮れそうなのに、これは絶対に無理だ、ただただ苦痛を味わうだけだと、もう行く前からの拒否反応で、いつもお断りしています。


同窓会って、最近ではその同窓会をプロデュースするイベント会社も出ていますね。

イベントそのものの手配だけではなく、名簿作成から案内の送付まで一貫してプロデュースしているようです。

幹事になり手がいないらしいんですね、最近は。


そんなイベント会社にプロデュースされた同窓会が楽しいか、と言えばけなすことも簡単ですが、ビジネスモデルとしてそこに目を付けた人の慧眼は素晴らしいですね。


そして何でもかんでも、考え方次第でビジネスになるということです。

そのシステム作りを一番最初にした人が天下を取ります。

あなたにも何かアイデアはありませんか?


わたしには今2、3のそうしたアイデアもありますが、なかなか資金がなくて頓挫しています。

今朝の真夜中頃、目が覚めて、その考えていることをまた蒸し返して考えていると、やらなければならない! という強い決意と、もっと自分が若ければなあという弱気が戦って、なかなかそれから寝つけませんでした。


一つはフリーペーパーと無料アプリを合わせた女性向けのもの。
ひとつは、金融機関が中心となる地域経済の活性化プラン。
一つは…………。



さて余韻を残しながら、『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』の第2部です。
今日は通算10回目になりますね。

ここからどうぞ。


「どんな考えなんですか?」

本田が聞いた。

「やっぱり今までの千樹のことが頭にあったから、その延長でしか考えてなかったの。だから、もう一度昔の千樹のにぎわいを取り戻したかった。

ほらもうすぐ千樹も創業80年じゃない。その創業を記念して、百貨店じゃないけど創業祭というのかしら、そんなものを開いて、今までお世話になったお客様を招待しようと思ったりしていたのよ。

それでその場でお客様に、もっと愛されるように生まれ変わりますので、いろいろなご意見をお客様に聞こうと思っていたの。
お客様の意見からいい考えが浮かぶはずという考えがあったの。

でもそれじゃ今までの延長線上でしかアイデアが出てこないかもしれないって、この間のみんなの話で判ったわ」

「いや、お客さんも、千樹を本心から思ってくれる人だったら、いいアイデアをくれたかも知れないよ」

社長がなぐさめた。

「まあそれもいいと思いますが、私はお客様にそんなことを聞くのは反対ですね。

そりゃお客様のために尽くすというのはサービス業の大本ですが、それとお客様の意見を聞くというのはちょっと違うんじゃないかなあと、私はいつも思っているんですよ」
と本田が言い始めた。

「千樹は千樹としてお客様に尽くしたいというのは、いいんです。それが当たり前のことです。
しかしお客様には迎合しないで、千樹というお店はこういうお店なんです。

その千樹の千樹らしいところを気に入っていただけるお客様には精いっぱいみんなでサービスしますが、このようにした方がいいんじゃないかというお客さんの意見を取り入れていたら、千樹が千樹でなくなってしまうかもしれないんです。
あくまで千樹は千樹として毅然とあってほしいんです、私は」

「コンサルタントってみんなそんなこと言うの?」
と女将は、本田の言葉にいぶかしんだ。

どっちが千樹の経営者か判らないほどだった。

「いえ、たいていのコンサルタントなら、千樹を存続させるというよりも、その経営を優先させるでしょうね。
形を変えて会社の存続を図るというのが普通ですからね。
料亭が料亭でなくなってしまっても、会社は存続するという形ですね。
その方が思い切ったことを提案できますし、コンサルタントの腕の見せどころというところもありますから」

「そうよねえ、普通は。だから最初私はコンサルタントが入るなんて嫌だったの」

「私もそう思っていました、女将さん」

板長が女将に言った。

「私は本田さんがそういう人だったら、頼んでいなかった」
と社長が言った。


                      つづく

それでは、また明日。

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陳列を根本から見直してみる?

2015-04-14 10:11:04 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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今朝もまた、雨はほんのちょっとですが、おおむね曇り空で、また降ってくるそうです。

昨日も一日中雨が降っていましたね。

まあ菜種梅雨と言って、今頃はこのように曇りと雨の天候がしばらく続くのですが………。

たまにははっきりとした陽の光も、こうなると、見てみたいもので。

昨日は半日以上、仕事半分、遊び半分で太田にいまして。

あるお店のテレビ取材風景をずっと眺めていました。

自分でも以前は撮影などをディレクションしていたので、よく分かりますが、それでもスチールでしたので、動画ともなるとさらに繊細な仕事になりますね。

レポーターが帰った後でも、動画(物撮り)だけの撮影が延々と続いていました。


さて、本題です。

スーパーやホームセンターなどの中規模から大規模の店舗になると、商品陳列は基本的にゴンドラ展示になります。

別に考えもしなければ買う側も全然気にはならないのですが、あれってものすごく売る側寄りの発想で展示されていますよね。


発想というよりかは、管理しやすい方法とでもいいますか。

部門別に、大分類、中分類、小分類というように分けられ、各単品商品をゴンドラに何フェイス並べるか、ということですね。

売る方も買う方も、今やその方法に何の疑問もなしに、たとえば野菜が欲しければ野菜売場の方に行くし、調味料が欲しければ調味料のゴンドラに案内板を見ながら向かいます。


ちょっと考えてみたのですが、その陳列システムって根本的に変えてみてもいいんじゃないのかなあって。


いわゆる現状の陳列方法は、基本的に管理しやすい方法にプラスして関連商品を位置づけている、という大まかな陳列方法なんですが、それをお客様の目的別に島陳列に全体的にしてみたら、ということです。


たとえばこれからは5月のゴールデンウイークに向かいますが、2つ、3つの島陳列(平台が中心)に、お弁当からドライブやピクニックに必要な雑貨商品まで並べてみるのです。


そのミニ版みたいな特設陳列はどこでもやっていますが、あれはちょっと中途半端な感じがします。

もっと徹底して、それがそのシーズンの定番陳列だぐらいにやってみてもいいんじゃないかと思います。


こんなことを言うと必ず次のような文句が来ます。

「素人が! 毎回毎回そんなことで陳列を変えていたら、人員がもっと必要になってくるし、時間もその都度かかって店舗オペレーションが難しくなってどうしようもない!」

反論:だから売上がいまいちなんじゃないの?


いつもいつもお客様を楽しませない売場作り(作ってもいないか?)なんかしているから、売上だって横ばいなんじゃないの?

売場だって、お客様にいつも喜ばれるようにしてこそ『買場』になるんですけどね。



さて、昨日で第1部的なものが終わった『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』は新しい展開に入りまして、今日は通算で第9回目になります。

ここからどうぞ。


まず、第1部で上がった従業員のアイデアをまとめてみよう。

●板長の料理ショー
●クラシックやジャズ、ラテンなどのコンサート
●フラメンコ
●フラダンス
●カラオケ大会
●お茶会・生け花教室などの趣味の会 板長のおいしい料理つき
●着物と宝石の展示会
●芸者さん体験
               等

上記には触れられていないが、その他に上がったものもある。

●着物着付け教室
●畳でオセロ大会
●板長のおすすめランチ、料亭でランチ
●1日限定数組のみのディナー
●畳DE夜会
●板長のお料理教室
               等があった。


これらの意見をどのように現実にしていくかは、社長と女将、板長と、それに新しく加わった本田にゆだねられることになった。


数日後から、この3人はある1室に集まり、協議を始めた。

「先日はありがとう。みんながあんなに千樹のことを思ってくれているとは、思ってもいなかったんで、びっくりした。嬉しかった」

社長がまずそう言った。

「やっぱり従業員を大事にしてきてよかったって、私も思ってるわ」

女将がその後を続けた。

「お客様も大事ですが、接客してお客様に実際に対してくれるのは、何といっても中居さんですし、お料理を気に入っていただけるのは、板場のみなさんがいるからですから」

本田も、従業員が楽しく働いてくれる職場にしなければ、お客様も楽しくないのだという持論から、賛成した。

「いえ、働いているみんなは、社長や女将さんを信頼していますから」

板長は謙遜して答えた。

「さてと、まあそんなに褒め合っていてもしょうがないから、今日の本題に入ろうか。

女将(社長は職場に出ると妻のことをこの職名で呼ぶことにしている。そうすることによって、公私混同をしていないということをみんなに示している)は、昨日も内々で聞いたけど、思っていることをもう一度ここでふたりに話してくれないか」

「そうね。私はみんなに集まってもらう前に考えてたことがあったの。だからみんなにそれをどう思うか、聞こうと思ったんだけど」



                     つづく


それでは、また明日。

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忙しいときこそていねいに?

2015-04-13 09:28:31 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
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7時前から雨粒がポツポツと窓に張り付いています。
だんだんと本格的に降り始めるんでしょうね、予報によると。

気温もまた下降して、今日の予想最高気温はなんと前橋で10℃、って3月初旬じゃん。

昨日は久しぶりにお天道さんの顔も拝みましたが、すぐに引っ込みましたね。


さて、本題です。

新学期も始まり、みなさんホッとしたのか、昨日あるショッピングゾーンに行きましたが、閑散としていましたし、クルマも、いつもの日曜日に比べると、それほど走っていませんでした。


あなたのお店ではいかがでしたか?

そんなことないよ、お客様がいっぱいだった、という方、良かったですね。
日頃からお客様を大事にしているからじゃないですか?

お客様を大事にしているかいないかというのは、こうした世間的に暇になるときにも、変わらずに来ていただけるか、来てもらえないかの差になってはっきりと出てきます。


忙しいときは忙しいなりに、というよりかは、そういうときだからこそ、一人ひとりのお客様をもてなすということが一番大事なんです。

多くのお店ではなかなかそうしたことが実践できなくて、忙しいときはお客様あしらいがちょっとぞんざいになってしまいますし、お店の方では、これだけ忙しいのだからお客様も察してくれるはず、だからちょっとぐらい………、なんてちょっとでも思ったらおしまい。


もちろんお客様の方は、「忙しそうにしてるなあ、ここでちょっと用を言ったりすると悪いなあ」なんて思うかもしれませんが、お客様に仮にもそのように思わせたりすること自体、接客はNGですね。


暇なときはもちろん「ああよくいらっしゃいました」とおもてなしするのは、いわばどこのお店でもできることです。


お店の接客の善し悪しは、むしろ忙しいときの態度で決まるのです。

肝に銘じておきましょう。

今日も千客万来、お祈りしています。



さてそれでは連載中の『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』は、今日で9回目です。

ここからどうぞ。



それまでそばでじっと、みんなの言うことを聞いていた本田に顔を向けて社長は確認した。

本田は何も言わずに頷いただけだった。

その後、社長と女将、板長、そして本田が残り、その後の千樹の方針を打合せした。

「社長よかったじゃないですか。やっぱりみんなに聞いてもらって。いかがですか女将さん」

本田が女将に言った。

「良かったわ。でもホントはこれからがたいへんよね。具体的に考えなくちゃならないし、銀行にも追加融資を頼まなくちゃならないし。
ところで、ねえあなた、いえ社長。この本田さんに正式に紹介されていないんだけど、まだ」

「あ、そうか。そうだった。悪い、悪い。板長にも一緒に紹介するよ」
と社長は言って、改めて2人に本田を紹介した。

こちら本田さん。実は先日の商工会議所の部会があっただろ。そこで初めて会って、仕事がちょっと変わってるなあと思って話をしてみたんだ。
うちのことをさ。初めて会った人だから、そんなに何もでてこないだろうと思ってたんだけどね。
本田さんの言うことを聞いてると、なんだかこの人と一緒にやっていけば、もしかしたら千樹も再生できるんじゃないかなって感じてたんだ。
そしたら女将が、みんなを集めてこれからのことを話し合いたいと言ってきたものだから、ちょうどいいやと思って、みんなに、女将にも板長にも悪かったけど、一応オブザーバーとして出席してもらえないかと尋ねてみたんだよ。それでまあ今日来てもらったというわけなんだ。
本田さん、販売促進の企画とかその方面のコンサルタントを専門にしてる人です」

「はじめまして、本田です」
と言って本田は、名刺を女将と板長に手渡した。

女将は、その名刺に書かれていた「お客様目線で繁盛のアドバイス」というキャッチコピーにまず目が行った。

「恥ずかしい話ですが、こういった料亭のアドバイスというのはまだやったことがありません。
この時点ではまだ契約もしていませんので、もしそういうことで気に入らないのでしたら、はっきりとおっしゃってください。

でも、私は部外者ですから、まったくの素人的な目で見ることができます。傍目八目って言葉はご存知ですよね。
関係者より、それとは全く関係のない傍観者の方が的確にものごとを見ることができるということです。
私はどんな業種でも、そういった目線でみなさんを見るようにしています。

今お渡しした名刺のキャッチコピーのように、この店の客になった場合、どんなことをしてもらったら嬉しいのか、どんなサービスがあったらもっと楽しくなるのか、どんな接客をしてもらえば、笑顔でまた来ようと思って店を出ることができるのか。そういった思いをみなさんにアドバイスしてきました。

正直言ってそれでも伸びなかった店もあります。そういう店と途中で契約が解除になったときはとても悔しい思いもしました。
もうちょっとだったのに、もうちょっと我慢してくれていればきっと上向くのにと、くちびるをかみしめながら帰ったこともあります。

自分の努力が足りなかったのだと、反省もしました。
でも、それ以上に、私のアドバイスでお店が上向きだした店もあります。

そういう店の共通点は、オーナーやお店の人みんなが同じ方向を向いて、それに向かって頑張るという姿勢、そして何よりもオーナーのひたむきさ、誠実さがありました。

何ごともオーナーの気持ちなんです。それさえぶれないでいれば、きっと上向くと私は信じていますし、そのようにアドバイスしていきました。

逆に言うと、上向かなかったお店というのは、オーナーにこらえ性がなかったことが一番だったように思えます。
ある程度の期間は延びません。それが当たり前なんです。
それに耐えきれなかった。関西弁で“いらち”っていうんですけど、すぐにイライラしてしまう人はやはり商いそのものに向かないように思いました。

あるときなどは、こんな悠長なことなんかしていられない、いっぺんにド~ンと売り上げが上がるやり方があるだろう、なんてどなられたこともあります。

よくテレビの特集なんかでやっていますよね。
でもあそこで紹介された、何かあることをやったらいっぺんに売り上げが上がったというお店の、その後が紹介されたことはありますか? 

たまにはありますけど、ほとんどのお店は数年で閑古鳥、早いところでは数ヶ月で元の木阿弥、という店がほとんどなんです。
ド~ンと上がったところは、ド~ンと落ち込むのも早いんです。

商いは飽きないでやるから商いなんだと昔から言われてるじゃないですか。ホントにその通りなんです。特効薬なんてありません。

わたしはみなさんに特効薬めいた突飛なアイデアを授けたりはしません。
じっくりとみなさんと話し合いながら店を建て直していく方法がいいという信条があります。

それがいやだと言うなら、ここではっきり言ってください。縁がなかったと思って帰りますから。

まあ今決めろとは言いませんので、1週間ほどよく考えてからお返事をください。
私なんかより、もっとすぐれたカリスマ的なコンサルタントもたくさんいますから、その方たちに依頼されも、もちろんそれはみなさんの自由です。
私から無理強いはしません」

長い本田の話が終わった。

「おっしゃることはよく分かりました」

社長は女将の方を向いた。

「どうだろう、女将。それに板長」
と言って板長の方にも顔を向けた。

「ほんと言えば、わたしは本田さんが言うように、他でも実績のあるコンサルタントに相談してみようかとも思っていたの。
でもこんなときにたまたま社長が縁を持ちこんできてくれたんだから、その縁を大事にしたいなと思う気もするわ。縁って私、大事にしたいから」

「そうだよな、いい縁があったから今もこの千樹もあるんだから」

「そうなの。だから私はあなたの本田さんの縁にかけてみたい気がする。
それにさっき本田さんが言った特効薬でしたっけ、あの話はいいと思うわ。特効薬なんて、その場でしか効かないものよ。
私自身も一時的に繁盛しても、それがいつまで維持していけるか判らないもの」

「板長はどう思う?」

「私は、ここで働かせてもらってる身です。経営のことに口出しはしたくありません。
社長と女将さんが思うようにやってください。私はそれについていきますから」

「ありがとう!」

社長と女将が思わず口を合わせ、板長の手を握った。

この瞬間、千樹は新しい道を歩き始めたと言っていい。


  ここでとりあえず第1部は終了します。
  明日から第2部という形で続きを掲載します。



それでは、また明日。

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今どき、あぐらをかいていないか?

2015-04-12 10:06:04 | 生き残るということ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

今日もこのブログページを開いてくれてありがとうございます。
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昨日はブログのアップを前日夜に予約しておき、朝早く法事で出掛けました。

出掛けるときはまだ雨が残っていましたが、法事を終える頃には雲も薄くなり、会食の後はちょっと晴れてきました。

しかし気温はひんやりとしたままで、まだなかなか温かくなりませんね。


今朝は今朝で、町内の道路清掃が7時からあるということで早起き(?)して出たら、近所から誰も出てきません。

ちょっとの間外にいたのですが、薄めのセーターで寒かったですね。

で、結局うやむやのまんま道路清掃は行われませんでした。
いったいどうなってるんだろ?


さて、本題です。

昨日法事の後で会食しましたが、料理全体が、まあこんなものかという感じで、可もなく不可もないというありきたりの味でした。

しかしごはんはうまくなかったですね。
わが家の方がよほどうまい感じでした。

わが家だって、今食べてるのは、スーパーで間に合わせで買った普通のお米なんですが。

水気が多くて、ちょっとべちゃっとした感じ。

メインのうな重だったのですが、たれをかけるんだから、もう少し水分を調節しなくちゃね。

気取った店のくせに、料理はいたって普通。


また、外向けに気取っているだけで、トイレは一見きれいそうなんですが、便器のそばに行くと、点々とホコリ汚れがついているんですね。

お昼過ぎに入ったのだから、明らかに朝は便器を雑巾で拭いていない感じでした。

食事の店でこれはちょっとという感じでした。


おまけに帰り間際になると、タバコの臭いと煙が気になるほど部屋に入ってきまして、こちらでは誰も煙草を吸っていないのに、何かいやな気分で、一応人を呼んで幹事が苦情を言いましたが。

2時間ほどいたので、店も午後のクローズになっていたので、もしかしたらもうお開きにしてくださいっていう合図? なんて邪推までしてしまいました。

こういう店は、法事とかなんとかの集まりのような団体客がメインで、味を目当てにやってくるお客様は少ないかほぼゼロなので、いまいち細部にまで気を使わない点が多いように感じます。

気をつけたいものです。

次に行くと、もう代替わりなんかしてたりして…………? なんてことにならないように。


さて、『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』、今日が第8回目です。

ここからどうぞ。


「せっかく大きい部屋なんかもあるんですから、そのまま放っておくのももったいないじゃないですか。
なんかの会合なんかに使えないですかね。
会合じゃなくても、ほら今お寺だってジャズとかラテン音楽とかのコンサートを本堂で開く時代なんですから、大広間だってクラシックとかジャズとか、歌謡曲はちょっといやですけど、逆に料亭とマッチしないものをのやると面白いんじゃないですか」

「フラメンコなんかも面白いなあ」

「じゃあフラダンス!」

「それじゃ、カラオケ大会! あ、っこれはちょっといやか」

「小さな部屋はお茶会とか生け花教室とか、ほら趣味の会があるじゃないですか。そういうところにもお料理つき、それも板長のおいしい料理つきとかなんとかにすると、お客さんが集まるんじゃないですか」

いろいろな意見が飛び出し始めた。

社長も、もちろん女将もこれを待っていた。

こういったみんなの意見を自由に出してもらうということが今までになかったのだ。


老舗料亭という名前にあぐらをかいていた。

これからはここで働いている人たちみんなが、お客様のためにやりたいことをどんどん、アイデアを出し合っていけばきっとこの千樹は再生できると確信し、二人は顔を見合わせ、頷き合った。

「着物と宝石の展示会とか」

「芸者さん体験も面白いわ。私もやってみたい!」

「でももう芸者さんなんてこの街にはいないぜ」

「あ、そうだったっけ」

「じゃあ東京の赤坂とかから呼んでもいいんじゃない?」

しばらくはみんなの思い思いのアイデアを聞いていた社長は、ちょっと静かになったところで胡座から正座に変え、あらためてあいさつを始めた。

「ありがとう、みんな。これでみんなの意思が固いということが判ったことだけでも嬉しかった。
まだまだ千樹はやれる。生まれ変わるつもりでこれからのことを考えてみるよ。
またみんなに相談することもあると思うけど、そのときはまた相談に乗ってほしい。
じゃあ今晩はこれで終わりにします。本田さん、いいかな」


                    つづく



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トイレをきれいにしたところで?

2015-04-11 08:22:31 | 生き残るということ

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すっきりしない天気がずっと続いていますね。
それに冷たいし。
さくらも冷たい雨にうたれてほとんど散ってしまいました。

昨日は夕方に近い頃から雨が降ってきました。
前日の予報ではだいたい3時前後ということでしたが、まさにそのあたりからで、その精度や恐るべし、ですね。



さて、本題です。

昨日あるところで、こんな言葉を耳にしました。

トイレをきれいにしたところで、いなくなったお客様は戻ってこない

その通りですよね。

でもわたしなどは、トイレなどの水関係のところは特にきれいにしましょう、と言います。

ちょっと違うじゃないか。

いいえ、だから、ですよ。

お客様がいなくなってしまう前なら、まだ間に合うんです。

だから今からすぐにトイレなどの水関係、特に調理場などもそうですが、きれいにきれいにしませんか。

きれいなところに文句を言うお客様はいませんが、汚いトイレを見ると、一度来たお客様は二度とやってきませんよ



さて、連載中の『老舗が変わるーーある料亭の物語』は今日が6回目です。

ここからどうぞ。



「小僧、お前は黙ってろ」

板長がたしなめた。

「すみません。出しゃばりました」

「いや、板長。この際誰でも言いたいことを言い合いたいんですよ。それに若い人たちの意見もいいところをついていると思います。
みんなこのまま続けてください」

「私ちょっといいですか」
と、中居頭の次に長く勤めているパートの岩本が手を挙げた。

「ああ、どんどん言ってください」

「いいですか。これって提案なんですけど、もうこんな時代なんだから、料亭でございってお高く止まっているような商売っておかしいんじゃないですか。
やっぱり普通のお客さん相手にした方がいいと思うんですけど」

「そうだよな、おれもそう思う」

二番の板前を張っている仁村も賛成という声を上げた。

「で、思ってるんですけど、昔テレビでどっちの料理ショーってあったじゃないですか。
関口宏と三宅裕司がお互いの料理を、日本国中からいい材料から揃えて、タレントさんに食べてもらってどちらかおいしいか競争するの」

「あったなあ、そんな番組。それで?」
と社長はその先をいうように促した。

「板長の料理って、どこに出しても恥ずかしくないじゃないですか」

「ばかやろう。どこに出しても自慢できる腕だ!」

仁村がきっとなった。

「済みません。なんだか言い方が悪かったですけど、板長の腕前をもっと前に出して、それを売りにしたらどうかなって、思ったんです。
それでお客さんを呼べたらいいなって」

「うう~ん、面白いなそれ!」

先ほど岩本を睨んだ仁村が、今度は腕を組んで感心した。

「いいわ、それ! ぜったい! 私も賛成!」
と女将が言った。

「いいなあ、いいなあ。ありがたい。みんなこの千樹のことやっぱり思ってくれてるんだ。ぼくも嬉しいよ。
どうだ、他の人も今の岩本さんのようなアイデア、もっとありませんか」

社長がみんなに発言するように促した。

「社長、私いいですか」
と次に手を上げたのは、同じくパートの中居の浜名だった。

「もちろん」


                   つづく

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暇なときの売場を見てみる?

2015-04-10 10:14:27 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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今朝も曇っていて、冷たい。
風がそれほど強くないのがまあマシかなと思えるぐらい。

昨日は夕方になって晴れ間も出てきましたが、今日になってまた元の木阿弥(っていうのかな、こんな状況)。

ここ数日はまだ菜種梅雨。

気温はさくらが咲く前に逆戻りで、何かもう一度お花見ができそうな………。

昨日は太田に日中はいまして。
真冬感覚の厚めのスーツを着ていきました。

出掛けないでずっと会議所の中にいました。
珍しく約束の方たちがみなさん会議所に出かけてくれたからで。


さて、本題です。


よく経営者の方は、ほぼ口を揃えて、『現場が大事だ』とおっしゃいます。
確かに、経営のすべてとは申しませんが、“現場”には経営のたくさんのヒントがあります。

現場を一歩離れて見ることで、明日の経営方針も生まれてくると言えます。

それは流通業でも、メーカーでも同じです。


今回は流通のことでちょっと。

熱心な流通業のトップほど、よく売場=お客様との接点を見るために、出かけているようです。

どういったところを見ているのか、それは人それぞれですが、わたしは一つの提案として、閑散としているウイークデーのそれも一番暇な時間帯に見てみることをお勧めします。

休日の一番多忙な時間帯に見ると、従業員はほぼ忙しく動いているし、お客様もたくさんいるしで、実体が隠されている場合も多いんですね。

「ほう、いいなあ、みんなきびきび動いているし、お客様も多いし」という自己満足に終わってしまうことも多いわけです。


しかし、閑散とした時間帯では、いったい従業員のみなさんがどのように動いているのか、おしのびでなくても、何か動きがしまらないなと感じることがあれば、オペレーションはうまくいっていないときです。

逆に暇な時の人の動きが、きびきびしているようなら、うまくいっている証拠でもあります。


そういうような見方をすることで、有効なリサーチも可能です。

単に現場に来て、あそこが悪い、ここを変更しろなどというレベルで見るのではなく、全体の人の動きに注意したいものです。



さて、連載中の『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』は今日が5回目です。

ここからどうぞ。


「私は中居頭といってもパートですから、あまり経営のどうのこうのって言える立場じゃないですけど、ついでだから言っちゃいます。
………私、前から思ってるんですけど、今のお客さん、こんなこと言っちゃ悪いですけど、あまり好きなお客さんは、たくさんいません。
どちらかと言うと嫌いな方が多いぐらいです」

その言葉を聞いても女将さんは驚かなかった。

「だってみんな偉そうにしてるだけで、それってみんなお金がたまたまたくさん持ってるからっていうだけのことでしょ。だいたい偉そうにしている人はそうなんですよね。

たまにはそんなこと鼻にかけない勝呂さんみたいな人もいますけど、少ないですよね。それにそんな人に限って会社の景気が悪くなるし。
ですから、私ならそんな人をもう相手にしないで、もっと、なんて言うか、この千樹を愛してくれるお客さんを相手にした方がいいんじゃないかって、そう思います。

かといってじゃあどんなことをすればいいか、今すぐにはちょっと何とも言えませんけど。

やっぱり働いている私たちも、できたら喜んで働きたいし、そしたらその笑顔がお客さんにも伝っていくんじゃないかしら、そう思うんですけど。すいません、えらそうなこと言って」

「いや、その通りだよ、内田さん。ぼくもうんざりなんだよね、ホントは。何かお金にお辞儀しているみたいで。やっぱりお辞儀はお客さんにしたいよね」

社長も今まで感じていたのか、その言葉に大きく頷いた。

「私も内田さんに大賛成です」
と声を出したのは、その内田さんの下で働いている中居の篠原さんだった。

「最近、お尻をさわってくるお客さんなんかもいるんですよ。クラブじゃないのに。そんな人ばっかじゃないけど、私ここで働かせてもらってもう5年ほどになりますけど、最初の頃はまだそんなお客さんいなかったです。

いてももっとしゃれていたように思います。今はもうただ嫌らしいだけの人、多くなりました。

私思うんですけど、まだここやっていくつもりでしたら、もっと女の人のお客さん狙いません?」

「おれ、板場にいるから判んないけど、そんな話よく聞かされてちょっとうんざりしているんだよね。
やっぱりミノッチ(篠原さんの愛称で、名前のみのりからそう呼ばれている)が言うように、違ったお客さん呼んだ方がいいんじゃないですか。

おれも、ここどっちかつうと居心地いいというか、働いててもいやな気はしないんですけど、ミノッチなんかの話聞いていると、結構いやなとこなんだなあって思うときもあるよ」
と最年少の、まだここにきて2年ほどしか経っていない料理担当の中西が口を挟んだ。



                     つづく


それでは、また明日。

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「あっ、そうか! ちょっとした『気づき』が繁盛店に変える」

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「製品」のままか「商品」になっているか?

2015-04-09 08:39:09 | 生き残るということ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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昨日は半日以上みぞれが降っていました。
まったく掛け値なしの真冬でした。

冷たさも半端なくて、昼間からエアコンも入れっ放し。

そして今日もまだ、昨日の天候を引きずるみたい。
今も曇っていて、もちろん晴れる気配どころか、今にもまた雨が降ってきそうな。

冷たい。


さて、本題です。

わたしはこのブログなどで、“モノ”を「商品」と言ったり、「製品」と言ったりしています。

でも、そのときそのときの気分で「商品」であったり、「製品」であったり、といった行き当たりばったりで使っているわけではありません。

そこには明確な分け方があります。

「製品」は、ただ単にメーカーなどが作り出した何かの役割を果たす“モノ”という概念しかありません。

それを決してわたしは「商品」とは呼びません。

しかし、それが商いの場に出され、ユーザーや消費者に何か便宜を図る価値のあるものであれば、それをきちんと「商品」と呼んでいます。


結局「製品」化されただけのものは、まだまだ「商品」とは呼びたくないんですね。


メーカーの方がこれは「商品」であるから売場に出したいと言っても、その前に「商品」としての体裁が整っているかどうか、これからもきちんと見極めてほしいなと思っています。


あなたが作る「製品」はちゃんと「商品」であると言えますか。

商品」と呼ぶためのお客様のメリットはきちんとありますか?

それが「サービス」というものであっても。

お客様がお金を出しても、それに見合うだけの価値がありますか?

商品」と呼ぶにはお粗末な“モノ”が、いまだに売場にあるのを見ると、何かがっかりします。

どうか、「商品」消費者がきちんと呼べる「製品」を作り出してほしいなと思います。


さて、連載中の『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』の、今日は4回目です。

ここからどうぞ。



ふだんから寡黙な板長であったが、この時ばかりは日頃から思っていることがあったのだろう、スムーズに言葉が出てきた。

「自分は千樹に小僧から奉公させてもらって今の自分があります。
暴れん坊のどうしようもないガキの自分を引き取ってもらって、ここまで育ててもらった恩は、まだ返せてはいません。

自分は千樹あっての自分です。営業を続けると言うのなら、残ります。最後まで奉公させていただきます。出ていくなんて考えたことはないです。

実際、何度か東京の有名な料亭やホテルなどから誘いを受けたことはありました。

今まで黙っていてすみません。
心が揺れた誘いもあり、悩んだことも何回かあります。でも今ここにこうして自分はいます。これからも自分はここにいます。どんなことがあっても」

その言葉を聞いた女将の目からは、涙が光るのが見えた。

もちろん社長の目にも確かに涙があった。

「しかしこんな状態では、逆に自分のような古臭い者が居座っていては悪いという気もするときもあります。
自分のような者がいるから、何か新しいこともできないんじゃないかと思うときもあります」

「いや、板長、絶対にそんなことはない。板長の腕があるから、今までこんな時代になっても千樹が保ってこれたんです」

社長が板長にいたわりの目を向けて言った。

「ありがとうございます、社長。
でもこんな自分には何のアイデアもありません。もっと若い奴の意見を聞いてやってください」

「そうか、ありがとう。じゃあ他の人にも聞いていこう。鬼頭さん、どう?」

大番頭の鬼頭は、とつとつと話し始めた。

「ここでは一番古いわたしは、以前の栄えた時分の千樹がただ懐かしいだけで、もしここがなくなるんでしたら、そっと隠居になるつもりでいます。
幸い二人の娘もとうの昔に嫁いでおりますし、なんの憂いもありませんから。後はみなさんで話し合ってください。私はみなさんの意見に従いますので」

「そんな悟ったような言い方をする歳でもまだないでしょう、鬼頭さん」

社長がまだ頑張れるだろうというように諭した。

「いえ、ホントにもう私なんか、時代遅れの見本のような者で」

「馬鹿なことを言うなよ。まだ頼りにしてるんだよ、おれは」

「もうそんな話はおしまいにしてください。これからは前を向いた話がしたいわ」

女将さんが、もうそんな話はごめんだというように口を開いた。

「どうみんな? 順番に言ってよ。みんな、今言いたいこといわないと、後からあれこれ言っても知らないから。ねえ、内田さん」

名前を言われた中居頭の内田さんはしばらくうつむいていたが、顔を上げると、おもむろに話しだした。


                   つづく

それでは、また明日。

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会員カードは顧客の証?

2015-04-08 10:01:41 | スキルアップ

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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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昨日もそうでしたが今朝も冷たい雨が降っています。
真冬並みですね。

で、ニュースを垣間みると、なんと八王子では雪が本降りです。

わたしが、ずいぶん前ですが、アメリカに研修旅行した年も、4月初めに2回も雪が降り、そのうちの1回は積もりましたね、そういったことをふと思い出しました。

昨日は日中いっぱい私用で東京にいました。
寒かったですね。


さて、本題です。

と書いたところでちょっと窓を見てみると、なんと! 雨に混じって白いものが!
みぞれ、ですね。

半ば片づけていた足元ヒーターを、また引っ張り出してきて、と。

週半ばの、このような日は、小売店にとっては痛手の日でもあります。

しかしそれとは逆に、思わぬことでいつもよりお客様が多い、という日もありますので、イーブンといことで、こんな日はひたすらお店をきれいにしたり、日頃できないことをやるのがいいですね。

これも言ってみれば、お店をきれいに保つために神様がくれた日でもある、とポジティブに考えましょうよ。


そして、この水曜日というのは多くのお店では定休日であることが多いようですが、もし定休日でなければ、こんな日だからと臨時休業などとは絶対にしないでください。

こういうときに来ていただけるお客様こそ、たった一人であっても、大事なお客様であるわけですから。


さて、わたしだけでなく、どなたでも、どこかのお店の会員カードやポイントカードの1枚や2枚、多い人では数十枚も持っているはずです。

お店にとっては会員カードを持っていてくださる方が顧客であると思いこみがち(思いこみたい)ですが、お客様の方はそれほどの価値を見出してはいないはずです。

そこに大きなギャップがあると思います。


ですから、会員カードとかポイントカードとかは、顧客の増大につながっていると考えるのは早計だということなんです。

私から言わせてもらえば、発行する側のマスタベーションに過ぎない、のです。

顧客を大事にしたいのなら、もっと違う方法があります。

あなたならどんなことを考えますか。


このような冷たいみぞれまじりの1日、お店を開けながら、考えてみませんか?



連載中の『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』の、今日は3回目です。

ここからどうぞ。


今までいろいろと相談をしても梨のつぶての「うん、うん、そうだね、どうしようか」とか、うん、それがいいね」などとしか、最近は返事が返ってこなかった社長の口からでたのだ。

その場にいた全員が驚いた。

最近は毒気もなくなり、女将の陰に隠れてしまった存在感の薄いあの社長から出た言葉に、その場で思い思いに愚痴を言い合っていた従業員たちの口が一瞬にして閉じられた。

その中でも一番驚いたのは女将だった。

「あ、この人は!」

女将は、驚きとともに、しかしやはりこの人はただのぼんくら社長ではなかったと感じた。

その次に社長の口からでた言葉にさらに驚かされた。


「本田さん、入ってきてくれますか」と廊下に向かって呼びかけた。

ふすまを開けて入ってきたのは、チャコールグレイに灰白色の細いストライプの入ったスーツ、ノーネクタイ姿の中年の男だった。

「みなさんに紹介します。この人は販売促進の企画とか広告関係のコンサルティングを専門にしている本田さんという方です」

女将は社長の口もとと突然入ってきた男を交互に眺めた。

「黙っていて申し訳なかったが、自分や女将さんだけでこの千樹を立て直すのはしんどいというか、もっと畑違いの人に、外から眺めてもらった方が何かうまくいくように思って、女将にも申し訳ないが、しばらく前に一度相談していたんだ。

いいタイミングというかどうか判らないが、ちょうど女将も全員を集めて今後のことを相談したいと言われたので、本田さんにも相談して、この場にきてくれるようにお願いしたわけです」

社長はさらに続けた。

「あくまで本田さんはオブザーバーとしてここにいてもらうだけです。

それでまず、これからは少しみんなの意見をまず聞きたい。

このまま千樹の経営を続けて行った方がいいか、自分はここをやめてどこかに行きたいとか、率直な考えを言ってほしい。

そのことで後からとがめるようなことは絶対にしないから。

いいかな。じゃあまず女将はさておいてと、板長から順番に言ってくれますか。

またこれはと思うアイデアがあったら一緒に言ってくれていいです。参考にさせてもらいますから」


                   つづく


それでは、また明日。

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小さなところから大きなほころび?

2015-04-07 07:42:45 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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昨夜、というか早朝2時過ぎに強い雨の音と咳でしばらく眠れませんでした。

今朝雨はかろうじて上っていましたが、まだ今にも雨がまた降ってきそうな空。
今日1日、こんな空模様らしいですね。


本題です。


このところ、ウインドーショッピングしたお店で2店、照明ランプが点滅しているお店に出会いました。

一つはカジュアルファッションの店で、もうひとつは、食品店でした。

カジュアルファッション店のその点滅は、ハンガーで商品が吊るされている壁の部分でしたので、近づかないとそれほど目立たない点滅でしたが、それでも商品の整理や点検では目につくはずです。

食料品店は、これも壁際にあるお菓子の陳列ケースの中で、これもそれほどは目立ちません。


しかし両方ともちょっと見れば発見できますし、発見しなければならない小さなほころびです。

店員さんが気にしながらも、他の用で交換しないのか、交換は店員さんじゃなくて、責任者の仕事だから放ってあるのか分かりませんが。

まあ後者としたら、もうダメですが。


そのときに始まった点滅であれ、お客様が目についたときには、もう前から点滅しているととられてもしょうがないことです。


何はさておき、照明の点滅などは、すぐに照明を交換するべきで、それをちょっとでも放っておくということは、お店の方全員が店の運営に無頓着だということになります。


朝の開店前に点検すべき項目でもあります。

小さなことだからと思っていると、その小さなことから、取り返しのつかない大きな傷が広がっていきますよ。



さて、昨日から始まった新しい物語『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』は2回目になります。

ここからです。



かつてバブルの絶頂期では、何もしなくても繁盛した。

その後のバブルの崩壊も老舗の評判もあり、売上は減っていたが、経営には何の支障もまだなかった。

しかし新しい世紀に超えたあたりから、それさえ揺らぎ始めてきた。

大きい顧客であったその地方の中堅建設会社が倒産してから目に見えて経営が悪くなってきた。

社長は女将や社長よりも長い経験を持つ番頭とも相談し、大手企業寄りの姿勢を軌道修正し、もっと客室をオープンにしようと、きれいなパンフレットを作成し、中小企業や富裕層の家族などに向けてシフトを修正した。

さらには、一般客向けには法事やプライベートな家族会に向けての営業も始めた。

その甲斐もあって一時は営業状況も改善するかに見えたが、そこにきてのこの不況であった。

完全に息の根を止められたように見えた。

社長の根はそこで尽きたように思われ、それ以降覇気がなくなり、経営全般を女将に任せるようになった。

そして今回の最後とも思える会議の招集だった。


「会議は踊る」という映画があった。

本題はそっちのけで晩餐会と舞踏会にうつつを抜かした有名な「ウイーン会議」(ナポレオン亡き後のヨーロッパをどのようにしていくかという会議)という史実を元にした映画だ。

それに似て、この夜の会議も、本題の“これから「千樹」をどのように運営していくか、それとも閉鎖するか”という中心議題はそっちので、◯◯ももうすぐやめるんだとか、□□さんも最近は会社の調子が悪いので全然来なくなったとか、そんなうわさ話ばかりで、全然本題に入る気配がなかった。

この様子をしばらくじっと眺めていた女将だったが、今まで考えもしなかった者から、さらに驚きの言葉が、女将の横に座っている人からでた。

「みんな、このままそんな話を続けるのなら、明日から千樹はやめる!」


                   つづく


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時おり笑顔、時おり横柄?

2015-04-06 10:04:40 | 接客

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小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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今日は曇りの予報のはずが、晴れています。
これから曇ってくるんでしょうか?

昨日はほぼ一日中曇っていて、時おり小雨が降る春の冷たい一日でした。

雨が降れば冷たくて毛糸のセーターがいるほどだし、晴れれば晴れたで、シャツ1枚、もしかしたらTシャツ1枚でもいいくらいの温かさになる。
掴みにく今時分の春です。

この季節に降りる霜のことを「別れ霜」と言うそうです。

このタイトルで原稿用紙で100枚ほどの短編小説を、かつては書いたこともあったっけ。


さて、本題です。

昨日朝から忙しかったですねえ。

まず先日までわが家にいた娘のベビーのために、初節句の五月人形を見にいきました。

嫁方の親がこのような節句人形を送るらしいので。


節句人形の老舗に行きました。

だいたいの対応は予想していたものでした。

老舗のお店なので、自分と同じくらいか、自分よりも歳の行った接客係が、やはり数人いまして、やってくるお客様に対応していました。

そういった接客係の大半は判で押したように、親切なようでちょっと横柄で、時おり笑顔、時おり横柄、というような応対です。

見事なほどわたしが想像しているような接客態度で、ちょっと笑っちゃいました。


このような昔からのお店に多い、接客です。

なぜなんでしょうね。

ちょっと教えてあげますよ、というような上から目線のときもあります。

微笑ましいぐらい、慇懃無礼さも。


昔からこのような態度で接してきて、それでも一応は売れてきたから、その態度が改まらないようですし、そういった人に今流の接客をしろと言っても、無理でしょうね。


幸い途中から私たちの係になった人は男性で、若い方で、丁寧に説明してくれました。


さて、それで一応成約して、次の用に赴きました。

スマホを買いました。

そこでは、やはり今流行のわたしの嫌いな、接客の順番を知らされる番号出しの機械ーー正式な名称は知らないのですがーーがあり、番号をとってから呼び出されるまで待ちます。

狭い店内なのに、何もそんな非人間的な機械に頼らなくても、従業員数人でフォローできるのにと思いました。


しかしまあ順番が来て接客にあたってくれた女性は親切で愛想が良くて、言葉もハキハキと、よく分かるように接客してくれました。

だから余計に、その番号をとる機械の存在が疎ましかったですね。



さて、先週も予告していたように、今週からまた新しい物語が始まります。

そのタイトルは、『老舗が変わるーーある料亭の再生物語』、です。


その第1回目です、どうぞ。


“料亭”と聞くとすぐに思い浮かぶのは、政治家の顔とか、あの独特の、人を寄せつけない黒板塀だろうか。

そして庶民にはその中が伺い知れない黒いベールに包まれているような、秘密の場所というイメージが強い。



地方ではその地方の名士が客を接待したり、また接待されたり、さらには秘密の会合を持ったりするところで、これまた庶民には縁遠い場所だ。




昼間はしんと静まり、夕方になると打ち水がされ、ポッとあかりが静かに灯り、秘密の客を待つ。

逆にそういうイメージだから、こういった不景気な時代になると、ひっそりと消えていく料亭も多くなった。

またそれほど料亭を使ってまで接待したり、秘密の会合を持つという時代でもなくなってきた。




今回はそのようなある地方の料亭が、一大決心の末、見事に変身を果たしたという物語だ。


ここでは仮に料亭「千樹」という名で登場するこの料亭は、関東地方のある街で戦前から続く由緒ある料亭である。

昨今の不景気で、さすがの「千樹」も売上がどんどん落ちてきている。



予約がない日も1週間で1、2日ではすまなくなってきた。

このままでは1年も経ないで店をしめてしまわなくてはならない状況を迎えた。

実質経営者ともいえる専務取締役の女将が、社長以下全員を広間に集めた。

これからの経営をどうするか、閉鎖という選択肢も含めて全員の意見を聞こうと思ったのだ。



女将の夫である社長は、あきらめかけている。



四代目の彼も大学卒業後、外資のホテルに入り、その経験を引っさげ、5年後青雲の志を抱いてこの千樹に戻ってきたのだが。


                   つづく


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買物は宝探しでもある?

2015-04-05 10:17:34 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

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昨日は朝は雨でしたが午後はずっと曇り空で、空気も冷んやりしていました。
今朝起きてみると道路が濡れていまして、直前まで雨が降っていたようです。

花散しの雨ですか。


本題です。

昨日ある大きなホームセンターに買物に行ってきたのですが、その店はPB商品が幅を利かせていまして、見たところ3分の1というのは大げさにもならないぐらい、どれを見てもNBよりも大きなスペースを占めていまして、さらにはNBがなくてもPBならあるといった品揃えです。

これだから価格を落としても、利益が出て、どんどんお店も大きくできるのでしょうが、このPBの氾濫はまたお客様のショッピングの一つの楽しみを奪っているように感じます。


昔の話で恐縮ですが、ホームセンターがあちこちに出現し始めたとき、それまでは買物といえば女性、特に主婦が中心で男はそれについていっている、もしくは男はそんな買物なんかするものじゃない、などという男の矜持を持った人もたくさんいた時代でした。

しかし、そのホームセンターができたことで、男も何か堂々と買物に勤しむことができる=恥ずかしくないという感覚をもてるようになったように思えます。

男どもがいそいそとホームセンター通いし始め、ショッピングの楽しみができました。

そこには男どもが喜ぶ商品、特に日曜大工=今で言うDIYが楽しめる商品がわんさと陳列され、棚を見るだけで頭の中では家の内外で、自分の作ったものが空想の中でどんどん広がっていったものでした。

しかしそんな男どものはかない夢を破ったのは、昨日行ったホームセンターなどが日用品に力を入れ始め、DIY用品をその付属物のように感じ始めさせる陳列方法をとるようになったことです。


そうしてまた、ホームセンターもいつの間にか女性主導のショッピングゾーンになってしまいました。

現在はまた職人向けには、増床したスペースで別ゾーンで販売に力を入れていますが、素人のDIYヤー向けの商品はやはり隅んこに押しやられたままです。


さて前置きが長くなりましたが、買物はもちろん目的のものがあってそれを目当てに買いにいくこともあれば、“何か”分からないけど、何か面白いものがないかなあと、お客様は目と心をを楽しむために出掛ける場合があります。

ホームセンターに代表される大型の店舗は、そうしたお客様をもっと楽しませる陳列や商品にもっと力を入れるべきじゃないのかなあ、ということなんです。

PBばかりだと、楽しむショッピングができないのです。
実用一点張りの、滞在時間の少ないショッピングにもなりかねません。

それは長い目で見ると、販売戦略の失敗とはいかないまでも、お客様をお店から遠ざける、もしくは、つまらないお店になってしまう危険性をはらんでいます。


いかがでしょうか。




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ネーミングだよ、ネーミング?

2015-04-04 09:32:35 | スキルアップ

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朝からの雨。

春の雨、ということで、日頃居間でのうのうと(?)している観葉植物の主だったものを玄関前に出しました。
春の雨にあてるためにです、もちろん。

ま、my奥さんに言わせれば、“水道代の節約”ということになりますか?

あとひと月もしないうちにそれらの暮らす場所も外になります。



さて、本題です。

名は体を表す”と昔から言われています。

商品もそれにいい名前をつけてもらって世に出してもらえば、ある程度売れます。
またその逆も真なりで、せっかくいい商品なのにネーミングがダメなら、その良さも出ないうちにポシャっとなってしまうものもあります。

それなのに、小さな地方のメーカーなどでは、特にBtoB専門の企業ではネーミングに力を入れないところもいまだに多く、そういった企業がBtoCに乗り出そうとする場合の、ネーミングになると、もうわたしなどからすると笑っちゃう以外ないものも相当あります。

それで売れると思うの? って聞きたいぐらい、と言うか、あほらしくてもう苦笑以外でないというのも、多くあります。


まあ、そういった商品はその名の表すごとく、ことごとく一般に広められる前になくなっていきますが。

こんな商品が? と思われるものでも、素晴らしいネーミングをつけられて生き残る場合もあります。

あまりにもネーミングとその商品の質が離れていると、それはそれで保ちませんが。


最近ではようやく少なくなったようですが、地方自治体がつける住民向けの施設にはよく「ふれあい」何とかというのが、どこに行ってもありましたね。
(今でも?)


あれほど馬鹿らしいネーミングもないものだと思いますが、その反対にわたしが以前これは素晴らしいネーミングだなあと思ったのが一つだけありました。

日帰り温泉なんですが、沼田市から片品に向かう道沿いにあるそこは、『望郷の湯』というネーミングがされています。

素晴らしいのは、まさに“名は体を表す”の通り、露天風呂に行くとそのネーミングの意味がよく分かります。

そこから見晴るかす赤城山の麓の光景を眺めるにつけ、まさにそれ以外のネーミングはないなと感心しました。


「モノ」は、その名前がつけられると、それにふさわしい働きをするようになります。

素晴らしいネーミングの商品は、はっきり言ってもうキャッチフレーズなんかいりません。

商品開発と同じぐらいの力をそのネーミングにも注いでほしいものです。

そして言わせてもらえば、ネーミングも自分だけの考えでつけるのではなく、やはりプロにも依頼したいものです。



それでは、また明日。

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“心のメモリー”が不足?

2015-04-03 09:09:12 | スキルアップ

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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薄曇り、花曇り、春霞み………、身体がだるい春中である。なんてね。

昨日は日中太田にいまして、数軒訪問しました。

空も晴れて、なかなか気分のいい春の日でしたが、いかんせん、花粉が昨日はまた多く舞っていて。


今日は一日曇り空という予報ですが、今のところは少し陽も見えています。


本題です。

知り合いが、この4月1日を記してお店のホームページを立ち上げました。

「4月1日」にはホームページを立ち上げるぞ!」と言っていた通り、立ち上げました。
言葉通りにやるということが素晴らしい。

わたしは先週中に行うといった、アマゾン・キンドルへの電子書籍のアップはまだ途中までです。
2日前にある程度作業を行ったのですが、途中から呼び出しがあり、出かけていき、そのまんまになってしまいました。

なんと尻の重い奴よのう!

最近身体のだるさと一緒に、何か精神の方もだるい感じがして、いっこうに自分の本来の仕事に取りかかる気にはなかなかなれず、それでもやっとこさ、やっとその気になったと思っていたら、途中で、仕事でもなんでもない呼び出しがかかると、いそいそと飛び出していく、本当にバカな奴です。

情けない。

とばかり嘆いても始まらないので。


4月、新年度にもなったことだし、心機一転、ですかねえ。

話はころっと変わりますが、今まで太田商工会議所には自分のノートパソコン(Windows)を持っていっていたんですが、この4月から会議所のを使うことになりました。


それを使ってみると、なんとまあサクサクと動くことよ!

そしてわたしのはまだWindows7なんですが、こちらはWindows8。

わたしのパソコンは、Windowsは出先以外ではそんなに使わないので、メモリーが標準装備のまんまで買いました。


それがいけなかったんでしょうね。

最近になってどんどん動きが悪くなってきました。

メモリーを、しょうがないから増やそうかとも考えていたんですが、パソコン支給になりましたので、それもお預け。


で、考えていくと、最近の自分のこの頭の中とか、身体とかのだるさも、もしかしたら“心のメモリー”が不足してきたんじゃないのかなあ、なんて思う今日この頃です。


何とかしなくちゃ、早めに手当てしないと、ダメになりそう。



さて、昨日で『人妻弁当』は終了しました。
いかがでしたか。

感想をいただくと、とても嬉しいわたしです。


来週からはまた新しい物語がスタートする予定です。

来週から始まる物語は、時間的に言うと、今までの商店街物語の前の話になります。

ご期待ください。
(って、誰が待ってるの?)



それでは、また明日。

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お試し価格って良策?

2015-04-02 08:36:11 | 繁盛店・繁盛会社をめざそう

こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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昨日は夕方から雨がちょっと降り出してきまして、夜には本降りになりました。
気温は一昨日よりは低めで、夜になるとけっこう下がってきました。

でも今朝は朝は少し雲が残っていましたが、だんだんと晴れてきました。

晴れると、花粉が!


さて、本題です。

昨日あるスーパーに行くと、新発売の商品がありまして、特設コーナーで“お試し価格”というPOPで特売されていました。

お試し価格では、とにかく味わってもらい、そのおいしさを分かってもらいたいというわけで、定価よりは少し安くして、最初のハードルを下げて販売するというのは、よく行われる手法なんですが、それっていつも思うんですが、果たして良策なんでしょうか?

消費者にとっては、一番最初に提示された価格がその商品の通常価格(定番)だと、それがたとえお試し価格であっても、思いこみます。

人には、自分に都合よく覚え込むという心理的な面が多々あります。
たとえそれが最初“お試し価格”です、と言われても、最初のその価格でいったん購入するとなると、次回買おうとして定価に上がっていたら、ちょっと二の足を踏むケースが往々にしてあります。

その値段まで出して買う必要があるのか、という思いがちょっと手を伸ばすのを控えさせてしまうわけです。

よほどおいしくて、次回も定価になっていても買わなくちゃ、と思うほどのよさがその新商品にあれば別なんですが。

まあそれほどインパクトの強い商品も少ないです。


結局最初は新発売で“お試し”ということで、消費者に受け入れられても、じゃあ次の機会は? となると、なかなか………。


最初だからと、下手に価格を下げて販売するんじゃなくて、お試しならいっそのこと、試食の方がよほど気が利いていると思います。

いかがですか。



さて、連載中の『人妻弁当』ですが、今日が最終回です。

それではどうぞ。



「母さんの台所」の忙しい時間は一日に4回ある。

まず早朝の準備。そして弁当を作りながらのお客様への対応。

そうして午後の夕食用のおかずづくり、最後は戻ってきたお弁当箱の洗浄と炊事場の掃除だ。

昼食時間用のお弁当は朝の流れで作ってしまうので、お昼どきはお客様への対応だけですむ。



当初始めたときは、本田のアドバイスでは朝のお弁当だけだったが、店は開けていなかったが、昼間にもお弁当を売ってほしいという人がちらほら現れ、余っていると言っては語弊もあるが、余分に作ってあるお弁当を分けていたのだが、少しずつ多めにしているうちに、これぐらいのお客様がコンスタントに来るのなら、お昼もきちんと開けようということになった。

すると今度は、夜にお弁当箱を返却に来たお客様から、もしお昼のものが残っているようなら、これから帰って作ると遅くなってしまうので、夕飯用のおかずに売ってほしいという人も現れ、これもいつしか定番として営業するようになった。



そんなこんなで、いつしか「母さんの台所」は、朝から晩まで営業するようになった。



サラリーマンや職人さんを中心に相手にしているので、土、日は今のところ休みだ。

しかしその休んでいる土、日曜日にも開けてほしいという人が現れた。

その両日は、一般のお客様に持ち帰りランチを販売したいという。

しかしはっきり言って、まだこの満天通り商店街の土日の集客はうまく行っていない。

果たして今のままの来店客数で、持ち帰りランチがどの程度出るのか読めないから、という理由で、その人に思いとどまらせているところだ。

本当のところはとてもありがたいことで、土日の営業は願ってもないことだが、すぐにダメになるのが目に見えている今の段階では、とても商店街全体でもオーケーしづらいというところが本音で、その本音を差し置いて、じゃあすぐにやってくださいとは、理事長も言えないのだ。

もう少し、みんなの努力でお客さんの足がこの商店街に戻ってきてくれたら、一番に推薦で出してもらいたいと考えている。



満天通り商店街の、一新された振興組合のメンバーによる振興策の最初の「母さんの台所」は、何とか今やっと軌道に乗ってきた。

これからだ。

その手応えも充分にある。


もう少しのところだ。


                       おわり

それでは、また明日。

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値引きは愚策?

2015-04-01 10:18:37 | 生き残るということ
値引きは愚策?
こんにちは。
小さなお店と小さな企業のための販促コンサルタント、藤田です。

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曇ってきています。

窓の外を見たら、土手のさくらがほぼ満開に近いようです。
薄~いピンクの幕が張ったような。

わが家にいながら花見ができる幸せ。
夜には、いつの間にか吊るされた提灯に灯が入り、ああ日本なんだなあと。

2階の窓からしばし夜桜見物。
酒もなく、うんと健康的な花見ですね。


さて、本題に入りますか。

4月1日、と言えばエイプリル・フール。
今年はどんな嘘がマスコミを賑わすやら。

わたしの方はいたって真面目に、嘘のないように。


さて、日ごろのお客様感謝をあなたはどのように還元しますか?

すぐに思いつくのが、そのときだけの割引サービス、ですか?

しかし値引きほど愚策はないと、あえて断言します。


「値引き」は、誰でも思いつくことができるからということももちろんですが、そこには必ず仕入のコストに響きます。

そのコストアップを販促費として考えれば、それはそれでいいのでしょうが、なかなかそのようには考えないはずです。

また、「お客様サービス? じゃあ割引だな」と、短絡的に考えてしまう頭の固さも問題です。


常連客ほど、そのような短絡的な割引サービスはあまり喜ばれません。

値引きできるんだったら日ごろからその価格にしろよ、というように思うこともあります。

また常連客の多くは、割引があるから来店しているのではなくて、そのお店が好きだから来店してくれているわけで、日ごろ自分が買っている商品(頼んでいる料理)が割引されると、なんだかその次からまた定価に戻ったその商品なり、料理なりの価値が下がったようにも感じる方もいます。

そのような意地悪な見方をするのは少数であっても、そのちょっとした心理状態が積もり積もっていくと、だんだんとそのお店を離れていく深い要因にもなるおそれもあります。


今まで足しげく通ってくれていたお客様で、今は来店されないお客様がたくさんいらっしゃいませんか?

もちろん転居とか亡くなられたというような物理的な事情で来られなくなった方もいらっしゃるでしょうが、これといった理由もなく来なくなってしまったというような方が、増えてきたなと何となく感じるようになったときはもう遅いですよ。


さて、あなたなら、常連客=顧客のためにできる感謝は?



連載中の『人妻弁当』は今日で第10回目、そろそろ最終回に近いです。

それではどうぞ。


いつもなら閉じられている店のシャッターが、数年ぶりで開けられた。

そこに入っていったのは、満天通り商店街で青果店を営んでいる大艸と、前理事長であり精肉店を営んでいる田島、それにおなじく前役員で鮮魚店を営んでいる増野、そして同じく前役員で雑貨店の村上の4人の商店主たちと、販促コンサルタントの本田だ。



そこは3年ほど前に閉店した大衆食堂だった。

閉じられたまま3年も経っているので、中はもちろんほこりがたくさん積もっていると思いきや、暗い店内のテーブルやカウンター、椅子などの上には、うっすらとあるかなしかのほこりが積もっているだけだった。

「清さんは律儀な人だったから、毎年閉めていても1年に一回は掃除していたんだな」

増野が言った。

「ああ、ここを閉めた日は最後は涙を流して、ひとつひとつ触りながらお礼を言ってたっけ」

大艸が言った。

「でも、去年倒れちゃったからなあ。それまでは何とか再開したいって、いろいろがんばっていたけどなあ」

村上が言った。

「ここを使わせてくれって奥さんに言ったら、びっくりしてうれしがっていたよ」

満天通り商店街の前理事長でもある田島が言った。

「みなさんそれぞれ、歴史がありますから。閉店したからって、なかなか店を手放すことはできないですよね」

本田が最後に言った。

「それじゃ、まあちょっと調理場を見せてもらおうか」と田島を先頭に調理場の方へ進んだ。

電気は切ってあるので、それぞれ懐中電灯を点けて奥へと入っていった。

田島が調理場の隅から隅へと懐中電灯を移動させながら照らしていった。

きれいに片付いていた。

ステンレスの調理台の上には、大きさの違う寸胴が3つ伏せられている。

鍋や釜類もきちんとその場所におさめられ、まるで次に使われる時を待っているようにそれぞれの場所にあった。

「すぐにでも使えそうですね」

本田が言った。

「ああ、明日からって言ってもできそうだな、これなら」

田島が言った。

「大丈夫だ、これなら。いつでもOKだ」

大艸が言った。

「じゃあ早速電気とガス、それに水道に連絡して、使えるようにしてもらおう」

田島が言ったのを汐に、5人は外に出た。

これから始まる新満天通り商店街の第一歩が、これだと確信しながら。


                  つづく

それでは、また明日。

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