三崎町立釜木小学校の閉校に際して
校長 松坂 末広
続き
思えば、明治12年5月15日に釜木小学校が設立されてから
昭和52年3月現在に至るまで、隆々発展した本校は、卒業生1272名を数えます。
国民教育のたしかな基礎を修めた本校卒業生は、郷土の文化・産業の発展に貢献し、
あるいは都市に進出して、政治・経済・文化等各会における成功者も多く輩出しています。
本校は地域生活文化の中心として機能し、同窓生にとりましては、
心のふるさととして親しまれてきたのであります。
世の移り変わりはどうすることもできず、ここに閉校の日を迎えました。
心さみしい限りであり、本校97年の歴史を偲び、学校閉鎖の現実に寂寥の感を禁じ得ません。
しかしながら、私たちは閉校の感傷をのりこえて、あしたへの希望に目を転じ、
教育の進展と子どもたちのしあわせを願わなければなりません。
近代化された二名津小学校の広い運動場、完備された教室での学習を思うとき、
ほのぼのとした展望がひらけています。
21世紀に生きる子どもたちに、どうか思う存分自己を伸ばしてほしいと願ってやみません。』
松坂校長先生のあたたかい思いがしのばれます。
「明日への希望に目を向ける」ことが私たちにはとても大切なことです。
母校釜木小学校の校舎はもうありませんが、
校庭の片隅に二宮金次郎の像が残っています。
今度の休みに、久しぶりに行ってみようと思います。
金次郎さんに会いに。
岬人