考えてみれば、満月は1年間にたったの12、13回しかない。
曇りで見えない時もあるので、あこがれが強くなる。
そんな満月の中でもなぜか特別扱いされる中秋の名月。
昔から八月十五日の月を「中秋の名月」と呼んできた。
一年には「春夏秋冬」の四季がある。
旧暦では3ヶ月毎に季節が変わり、
「一・二・三月」は春、「四・五・六月」は夏、
「七・八・九月」は秋、「十・十一・十二月」は冬
と分けられる。
そしてそれぞれの季節に属する月には、
初・中・晩の文字をつけて季節をさらに細分するのに使った。
この季節の細分によれば、「八月」は秋の真ん中で「中秋」となる。
旧暦の暦月の日数は29日か30日のいずれかなので、15日は暦月の真ん中の日と考えることができる。
旧暦の八月十五日という日は秋の真ん中の月の真ん中の日、
つまり秋全体の真ん中の日と考えられるから、この日のことを「中秋」と言うことがある。
旧暦は太陰暦の一種だから、日付は月の満ち欠けの具合によく対応している。
月の半ばである15日の夜の月は必ず満月か満月に近い丸い月が見えることから
「十五夜の月」 = 「満月」
と考えられるようになった。
中秋の日(旧暦八月十五日)の夜の月も当然満月かそれに近い月。
娘が双眼鏡で月を観て、その様子に感動していた。
もうすぐ、お彼岸。
秋は深まっていく。