真珠湾攻撃を行った特殊潜行艇5艇。
海中から魚雷を発射し、軍艦を沈めるのが目的。
誤解してはいけないのは、後に「回天」といった
体当たりする特攻の潜水艇もあったが、
これは特攻ではない。
1艇に2人乗りこむ。
9人が帰らぬ人となった。
すると残り1人は?
アメリカ軍に捕らえられて捕虜になった。
その人の名は酒巻少尉。
太平洋戦争捕虜第1号である。
アメリカもその扱いにとまどったようだが、
酒巻少尉は、その後の日本人捕虜たちのリーダーとして苦心されたようだ。
12月10日、午後9時からNHK放送で
酒巻少尉に視点をあてたドラマが放映される。
「真珠湾からの帰還」
亡くなった9人の仲間は、戦意高揚の目的で軍神として奉られた。
生き残った酒巻少尉は、その名を伏せられ長く世間に知られることはなかった。
だが、酒巻少尉の証言により、9人の様子が語り継がれていくことになる。
どの時代もそういった人がいた。
赤穂浪士、新撰組、白虎隊、などなど。
日本一細長い佐田岬半島。
そこにある三机は、特殊潜行艇の訓練基地として歩んだ時代があったのだ。
こんなふるさとの田舎にも、時代の歯車の一つとなった事実がある。
ちなみに真珠湾攻撃した10人の特殊潜行艇乗組員は、すべて田舎生まれの若者たちだったらしい。
歴史を掘りおこそう。
そこから見えてくる真実がある。