喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

特集 「田舎の注連縄 (しめなわ)」

2012-01-05 | ブログ
 特集 「田舎の注連縄 (しめなわ)」


 お正月を迎えるために我が家は、お盆と同じくらいいそがしかった。
父は、師走の20日を過ぎた頃から、注連縄を作り始めた。
最近は買う人が多いが、手作りが我が家のこだわり。

 家の中に祀(まつ)られている多くの神々、庭の鳥居や祠、玄関、山小屋、車など
その数は相当ある。

 家族で手分けして飾りつけをする。
子どもたちは、教えてもらいながら、1つずつ覚えていく。
文化の襷(たすき)リレー。

 本来お正月というのは、年のはじめにあたって、
一年間家を守ってくれる歳神さま〈お正月さま〉を迎える行事。

 門松は歳神さまの依代(よりしろ)であり、神さまが降りてくる目印と考えられている。

 注連縄は、神を迎える清浄な場所であることを示す飾りで、
周囲の汚れを絶つ印として用いられてきた。
 だから神社や神が宿る岩や木は、清浄な場所として注連縄が飾られる。
 正月を迎える玄関などには、災いを入れないように結界の意味で飾られる。

 また注連縄には橙(だいだい)を飾るが「家が代々繁栄しますように」との願いがこめられている。
我が家では橙がなかったので、代わりの柑橘を飾っている。
 裏白(うらじろ)という葉を飾るのは「後ろ暗いところのないように」や
長寿への願いがこめられている。

 このような日本古来の深い意味がこめられているので、
ていねいにていねいに飾りつけを行い、手を合わせて拝んでいる。

 文化と伝統を心と体で感じられることが田舎の良さだ。

                           岬人