喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

えひめ人権・同和教育  「希望の虹を架けよう」 3

2013-01-12 | ブログ
12月に入り、大谷中学校から「大谷っ子米」が届いた。



あの大津波により塩水に浸かり、土砂や瓦礫が散乱した田んぼをみんなの力で復活させ、
米を収穫したという取組に大きな感動と勇気をもらった。



大谷中学校との交流をとおして、お互いが感謝の心でつながっているような気がする。
できたてほかほかの大谷っ子米は、1人ひとりにつぎ分けられた。
それを口にした生徒からは一様に
「おいしい!」
という声があがった。

この大谷っ子米には、夢と希望がつまっていることをかみしめながら味わったことだろう。
 
これら様々な取組は、新聞等にも多く取り上げられた。
それを見た地元出身の双子の歌手サスケさんがとても共感され、生徒たちの新聞投稿をもとにして
「きみの笑顔に逢いたくて」という歌を作ってくださった。



 生徒たちは自分たちの活動や思いがつまった歌をとても感慨深げに聴いていた。
 
 遠く離れた友の笑顔に会うために、大谷の街に希望の虹を架けよう。

 今年6月、この歌を町内音楽発表会で歌いたいという声があがり、
すぐにPTA副会長さんが合唱用に編曲をしてくださった。

 語りかけるように、歌詞の意味を考えながら、たくさん練習した。
日に日に歌に深みが出ていき、自分たちの思いを伝えるすてきな合唱になったと思う。

 発表会では、多くの町民に向かい、今の自分に何ができるかを伝えることができた。



 自分には何ができるかを問い続けることの大切さ。
ひとりができることは小さなものだが、どんな営みのもとにも希望の光があると感じた。



つづく

えひめ人権・同和教育  「希望の虹を架けよう」 2

2013-01-12 | ブログ
 この手紙は、私たちの心を大きく揺さぶった。

遠く離れた大谷の街に希望の虹を架けたい。

 すぐに平和と勇気のシンボルである千羽鶴を送ろうという
「おりづるの旅プロジェクト」が生徒会を中心にして立ち上げられた。



 学校ではいたるところで、それぞれの思いをこめて鶴を折る姿が見られた。
そして7月中旬には、家族に協力してもらったり、
地域の人が届けていただいたりしたものも合わせ、5千羽もの折り鶴ができあがった。
 
 この折り鶴は、全校生徒の応援メッセージと一緒に大谷中学校へ送られた。
今も鶴を折る活動は続いている。
 これら折り鶴の送料として、地域の方の支援があてられた。



           「二名津郵便局長 磯崎さんが送料を支援」
 
 10月、三崎中学校の取組を知った地域の人たちから、
特産物のサツマイモを一緒に収穫して被災した大谷に送ろうという誘いが持ちかけられた。
この活動に全校生徒が参加した。
 
 地面にひざまづき、掘り残しや、傷つけることがないようにていねいに掘っていった。
 それらを食べてもらえる喜びを思い描きながらの充実した活動となった。


 
 11月の文化祭では、多くの人たちに被災地支援の取組を伝え、協力をお願いした。
サツマイモを入れるためのビニール袋に応援メッセージを書いたり、送料のために販売も行った。
多くの人がつめかけ、心温まる協力をしていただいた。



 故郷の秋の実りは、ビニール袋に書かれたメッセージとともに、
大谷中学校とグランドに建てられた186棟の仮設住宅へ送られた。

 このようにして「自分には何ができるか。」
という思いを持った人たちとの絆が強まっていった。



つづく