喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

田舎の小正月

2013-01-16 | ブログ
 昨夜、帰宅し、いつものように母家へ
「ただいま」のあいさつをしに行った。

 すると父が、母が料理したものを神様へお供えしていた。

「今日は、何かごと?」
と尋ねると、
「今日は、小正月。お十五日。」
とのこと。

 昼間には、正月飾りを浜へはやしに行ったようだ。
はやすとは、焼くということ。
 地方によっては、「どんど焼き」とも言う。
 そのときに鏡餅などもいっしょに焼き、食べる。
これを鏡開きと言う。

 私が小学生の頃は、このおはやしは、子どもの役割になっていた。
 平礒地区の子どもたちが、それぞれの家々から門松やしめ縄などの正月飾りと
鏡餅をほぼろに背負い浜に行く。
 そして火をおこし、鏡餅を焼き、塩水につけて食べる。
ちょっとした子どもの楽しみだった。



 小正月とは、
1月1日を「大正月(おおしょうがつ)」と呼ぶのに対して、1月15日を「小正月(こしょうがつ)」と言う。
元日から14日まで(現在では7日まで)を、正月の松飾りがある間という意味で「松の内」と言う。

小正月のどんど焼きの火を、年神さまを天に送り返す火と考えるようになり、
これをもって正月の終わりと位置づける見方も生まれた。

 我が家では、元旦から数えて6回ものお正月行事の最後となった。
 子どもたちにもそんなことを伝え、
子どもたちはみんな母家の神棚や仏壇に手をあわせに行った。

 昔ながらの、故き良き日本がまだ残っている。

                        岬 人