喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

艶っぽい路地と坂の町  神楽坂

2013-02-16 | 地域づくり
艶っぽい路地と坂の町  神楽坂


 東京に行ったときは、大きく2つのことに惹かれる。
1つは、田舎にはないものを感じたい。
そしてもう1つは、田舎と同じようなものを感じたい。

 そんな気持ちから過去足を運んだ場所は、浜離宮、岩崎邸、
上野公園周辺(東京国立博物館、国立科学博物館、西洋美術館など)
湯島聖堂、六本木ヒルズ、道玄坂、靖国神社、明治神宮、皇居、
港区大使館通り、足を伸ばして、横浜異人街、赤煉瓦感、鎌倉、江ノ島など 

 そして今回は、2月16日(土)の昼下がり東京に到着し、
3時頃から神楽坂を歩いてみることにした。

 約400mほどの坂道から艶っぽい小路が縦横に伸びる風情ある町、神楽坂。
昭和初期には花街として大いににぎわっていたようだ。
 政治家や実業家たちが接待として出入りしていたのだろう。

 風情ある小路が迷路のようにあった。
一見、普通の民家のようにも見え、実はお店だったり。
まるで京都のように感じる。

 同じ小路を日が落ちた夜も歩いてみたくなった。







 灯りが地面に置かれていたり、明るすぎずちょうどいい。

 この日の東京は気温が低いうえに、風も強かった。
体を温めに入った喫茶店が、シンプルでモダンなお店。
 飾っていた万華鏡が目にとまり、回してみた。
今までに見たことのない感動的な模様。
同じ模様を2回見る確率はものすごく低く、4000年に1回とか。
その言葉でロマンを感じた。
あんな小さな中に宇宙がひろがっている。
手のひらの小宇宙。


 神楽坂には、フランス人学校や日仏学院があり、
フランス人が多く住んでいるらしい。
道を歩いていてもよくすれちがった。
 そして、フランス料理の店がとても多かった。

 パリのモンマルトルの丘を思わせるような石畳の小路。
古いものを大切にする気質は、フランス人の考えとよく合うらしい。

 そんな数あるフランス料理屋から、とてもおてごろな、
肩ひじ張らない店を見つけて夕食をとった。

 

 

 これにパンとデザートがついている。
どれを食べても、とてもおいしかった。

 神楽坂を歩いてみて、なぜここにたくさんの人が集まってくるのかを考えている。
坂の魅力、小路の安らぎとわくわく感、明るすぎない夜の灯り、
足裏が感じる石畳の感触、おいしい食べ物と飲み物、
ここに集まる多くのフランス人ほかさまざまな人たち等々。

 あつかましい話だが、故郷平礒とそのエッセンスは似たところがあるような気がした。
景色が広がる坂道、曲がりくねった小路、暗い夜、積み上げられた石垣、
おいしい柑橘と海の幸、喜久家に集う世界中の若者たち等々。
 郷の魅力を高めていけそうなヒントを感じることができた。


 今回、このすてきな空間と時間を共にしてくれたのは、親友の今井さん。
今井さんも山梨の故郷をこよなく愛していた。

 人は、いつも故郷をココロに抱えている。


 神楽坂から故郷を考えた充実した1日目が終わった。