喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

早川愛ちゃんの備忘録2 (喜久家プロジェクト)

2013-05-28 | ブログ
 5月21日に、平礒喜久家を旅立った愛ちゃんの備忘録。
若者の足跡をたどる。
 そこには、新たな気づきと未来へ踏み出す一歩への思いが感じられる。





『少し前の話になるけれど、先日、大利さんという素敵なご夫婦に会ってきました。
お仕事を引退されて、都会から移り住んできたのだそうです。



広いお庭にたくさんの花。
誰でも自由に散策できます。
今日咲いた花。
3年目にして初めて咲いた花。
花が咲くにはあと10年かかるかもしれない、なんていうものも。
花や木について話している表情がとっても生き生きしていて、
充実した時間を送っているってことが伝わってきます。
まさに「生きてる」感じ。

いつも気づかないうちにいつの間にか季節が巡っていたのだけれど。
月単位じゃなく、日単位で季節を感じられるって素敵だと思いました。



かく言う私も、平磯に来たばかりの時にたくさん咲いていた花がいなくなっていたり、
見かけなかった花が咲き始めたりしているのに気づいています。
うーん。信じられない。
花が咲いてようが咲いていまいがあんまり興味なかったんだもの。
だって私の生活には特に何も影響がない。



だから、この前までそこになかった花が今日咲いているのを発見して、
ちょっと幸せだと感じる私がいることに、自分で驚いちゃう。
毎日、今日もあの花は元気かな?って気にしてることに驚く。
新しいわたしとの出会いです。笑



大利さんとお別れするとき、花束をもらいました。
花束ってもらっても枯れちゃうし、面倒に感じちゃって苦手なはずだったんだけど。
この時もらった花束はに関してはまったくそんな風には思いませんでした。
たった今まで庭に咲いていた花を切りとってきてくれて。
別にきれいな包装がされているわけではないし、プレゼント用の花でもないけど。
それでいいというか、それがいいというか。
時間と気持ちが詰まっているんだなって思ったら、なんだかとっても嬉しくて。
もらったお花たちは、喜久家で元気に咲いています。



平磯にいるのもあと2日。早い。
明日はテレビ愛媛の方々が取材に来るそうです。ドキドキ。
ここで故郷のために頑張っている人たちがいること、
その想いを受けとりに来てくれるといいなー』





 日々忙しく過ぎていく人がつくり出す時間。
それとは逆に、田舎には自然の時間が流れている。

 気づかなかった小さな変化。
それに気づいたときの感動。
 自分の変化を感じられる。
何かちがった一歩が踏み出せるような気がする。

 愛ちゃんは、そんなことを私に気づかせてくれた。

                      岬人(はなんちゅう)