僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

1%のスパイス

2006-09-07 | Weblog

「当たり前やん」と思うことが多い。

命がけで人命を救った消防士、とか、
危険を顧みず犯人と戦った警察官、とか、
雨の日も風の日も欠かさず新聞を届けてくれるお兄さん、とか・・・

こう言った“分かりやすい逆境”を克服していく人の話は聞いている人
の心にストレートに訴えるものがあるので感動的ではあるけど、その
人たちは皆
そういう仕事に就いて、それをするために給料をもらい、
警察官を例にとればピストルだって持ってる訳で、どれもやって当たり
前の話ばっかりや。

でもそこは人間、それではあまりに機械的すぎて、面白くもなんとも
ないので、誰もがその当たり前のことでも無意識に感動的にしようと
思うようになっている。
この当たり前は料理に例えるとまぁ普通のサンマ定食みたいなもん
やけど、それにちょっとしたスパイスを加えるとサンマが鯛の味に感じた
りする訳で、誰もがそのスパイスを持ってるのよ。

たとえば、
「当たり前のことやけど、誰にでもできることじゃないスパイス」とか、
「背景を暗く落として主役を目立たせるスパイス」とか。
人によって様々なスパイスを持っていて、このありきたりの料理を感動
的な料理にして食べてるわけや。

でも、基本の食べ方はまず素材だけの味だけで食べてみて、素材が
どんな味なのかをよく知った上で、それをもう少しおいしくいただきたい
時だけ、スパイスを振りかけてみること。最初からスパイスを振りかけて
食べたんでは、100%の素材の味、つまり「真実」が分からんようにな
る。

そしてそのスパイスの分量は、素材にに対してほんの1%程度でいい

それが素材の味を活かすスパイスの“ころあい”というもの。
でも、最近はそのスパイスを料理の主役にして、やたらに振りかけ、
元の素材の味が分からんまま食べてる人が多いし、
テレビ番組なんか
もまたしかり。

サンマはどこまで行っても鯛にはならんっちゅうに。