














日ごとに秋も深まり朝夕などストーブが恋しい季節を迎えた札幌です。世の中は



今回H銀行が、北海道を代表する芸術家の作品観賞会シリーズとして『ARTIST BANK』をスタートすることになり、シリーズ初回として大平さんのソロヴァイオリンコンサートを企画したとのこと。大平さんは何度か聴いていますが、いつも素晴らしいテクニックと温かい音色に心うたれるヴァイオリニストです。
H銀行本店の広いロビーで行なわれた今夜のプログラムは、バッハ/無伴奏ヴァイオリン パルティータ 第3番、イザイ/無伴奏ヴァイオリンソナタ 第2番、ピアソラ/タンゴ・エチュード 第3番、サラサーテ/ツィゴイネルワイゼンなどでした。
いつも聴く札幌コンサートホールとは一味違う雰囲気で、新鮮な感動がありました。殺伐としたニュースが多い昨今ですが秋の夜の

今の季節になると、いつも思い出すフランス象徴派の詩人ポール・ヴェルレーヌの詩です

≪ 秋の歌 ≫
秋の日のヴィオロンの 溜め息の身に沁みて ひたぶるにうら悲し
鐘の音に胸ふたぎ 色かへて涙ぐむ 過ぎし日の思ひ出や
げに我はうらぶれて 此処かしこ定めなく とび散らふ落葉かな
訳:上田 敏 秋の日のヴィオロンの 溜め息の身に沁みて ひたぶるにうら悲し
鐘の音に胸ふたぎ 色かへて涙ぐむ 過ぎし日の思ひ出や
げに我はうらぶれて 此処かしこ定めなく とび散らふ落葉かな







この上田 敏のほかにも堀口大学や金子光晴などの訳があり、日本人の心情にぴったり来る秋の詩歌なのでしょうね。今一度ゆっくり味わってみたいヴェルレーヌです。