6月15日に「壱岐と玄海原発」と題して、壱岐防災会の方のお話を聞く機会がありました。
その方は、玄海原発と原発周辺自治体との白血病死亡率増加について、原発と白血病発症についての因果関係を調べている魚住昭三弁護士によると壱岐市も白血病による死亡率が多いことを話されました。
そのことを壱岐新報(2019年3月5日)が伝えています。
資料は昭和44年から始まるデータを記載し、5年ごとの白血病死亡率をまとめたものです。対10万人数の白血病死亡率は、玄海原発稼働前と後とでは6から7倍に増加しているという数値です。
また原発周辺自治体も同様に、昭和50年の玄海原発1号機の稼働開始以降から死亡率増加を示す推移を示しています。
長崎県、佐賀県の県保健部局が毎年発行している衛生統計年報(人口動態編)を引用した資料を分析したものです。
玄海原発1号機が稼働する以前の昭和44年から昭和49年までの期間は、壱岐市における対10万人数の白血病死亡率は約3.6人と、同期間の全国平均3.5人とほぼ同じ数値となっています。
平成9年から平成23年までの期間は、全国平均5.7人に対して、壱岐市は26.2人にもなっています。
玄海町も昭和44~49年の平均は9人に対して平成9年~23年の平均は28.3人と3.14倍と増えています。
玄海原発は白血病を誘発すると言われるトリチウムを放出しています。その放出量は他原発より多いとされています。
白血病率の多さは、ウイルス性による風土病とされています。佐賀県や長崎県はウイルスキャリアが多いことから、玄海原発1号機稼働開始前から発症の割合は全国平均よりも高い事は事実ですが、正式な因果関係は研究がなされていません。
唐津市議会でも私の質問に「因果関係は証明されていない」と答弁しています。
しかし、玄海原発が稼働してから白血病が急激に増えたことは公的資料によって示されているのも事実です。
この事実を検証する段階に入っているのではないでしょうか。