翌日15日は快晴。海に面したホテルの窓からは、朝日とその光が海に反射して、
「め・・・目が開けてられん・・・っ」
くらい眩しい。ベランダに出るとなにやらいい匂いが。調理場で魚を焼いているのだろうか。
バイキング形式の朝食会場へ行くと、その原因が判明。ベランダで従業員さんがバーベキューコンロでさんまを焼いていた・・・。
「・・・確かに、ネットで見たとき、『朝はさんま1匹つき!』とか書いてあったが・・・」
「さんまが焼きあがりましたよ~。食べ放題ですから何匹でもおかわりしてください~」
朝からさんま食べ放題・・・しかも今、目の前で焼きたて。うまそうはうまそうなのだが、私は朝はあまり食べられないのだ。
「ううむ、夜だったらおいしくいただくのだが・・・」
なので、私もYも残念ながらさんまはパス。しかし、焼いている従業員さんの日焼けした笑顔が眩しいぜ・・・って、そうか。こうして朝日ががんがん当たるベランダで毎朝さんまを焼いているせいで日に焼けてしまったのだな?!
部屋へ戻り、のたのたと出かける身支度を整えていたら、Yがテレビを見始めた。
「仮面ライダー・・・?」
「そう。毎週見てるの」
一般人そうに見えて、さりげなくオタクなヤツだ・・・。
「・・・なんか、オタク向けだね・・・。メイドとして潜入?このメイド服は男向けサービス?ライダーのデザインも変わってるねー。左右で違うじゃん」
「この男の子とこの男の子、2人が合体して1人のライダーに変身するんだよ」
「合体・・・!2人で1人?!・・・な、なんていやらしい設定なの・・・!」
思わずYとともに最後まで見入るワタクシ。
なんだか出発時間が遅れたが、今日はあまり回る予定ではないのでまあいいか、と私の運転で出発。まずは再び石巻市に戻り、昨日暗かったので撮れなかった駅周辺の石ノ森キャラを探すのだ。
駅前の市営駐車場は、駐車1時間だったか2時間だったかは無料となっていた。ラッキー
さすがに朝は駅ということもあって人がいる。望遠付きのでかいカメラを持ってうろつく男発見。仲間だ・・・
石巻駅は、そこ自体石ノ森仕様。駅舎の窓が009のステンドグラス風になっていたり、上にジェットがいたり。電車を待つ暇そうなおじさんたちの好奇の目をものともせず、Yは激写しまくる。
「フランソワーズがいたよ。並べば?撮ってあげるよ」
「やだよ!(おっさんたちの目の前じゃん!)君こそ撮ってやるよ!」
ワタクシは断固拒否。
Yが撮りまくっている間暇していたら、猫が擦り寄ってきた。
「おお、かわいいヤツめ。首輪してるなあ。この辺の子かしらん」
満足したらしいYと駅前の観光物産センターに入ると、自動ドアだったので一緒に入ってきてしまった。
「あれ?ここで飼われてるのかなあ?」
店員さんに訊いたら、捨て猫か迷い猫で、この辺でうろうろしてるとのこと。
「何?こんな懐っこくてカワイイヤツが?ううっ、旅先でなければお持ち帰りするのに・・・!」
と涙を飲むワタクシを尻目に、友人は目当てのサバ缶を大量買いしていた。石巻は港町で、ここで作るサバ缶は「金華サバ」(金華ハムのようにおいしい、という意味であろう・・・)と呼ばれているらしい。彼女はそのためにわざわざ荷物などほとんどないのに、キャリーバッグで来たのである・・・!
次は登米市にある石ノ森章太郎記念館へ向かった。三陸自動車道に乗ったのだが、ナビのデータが登米ICまで開通する前の古いものだったらしく、途中からナビ上は田んぼの中を走っていることになり、沈黙・・・。
「こらっ、登米に着いたらナビしろよ!」
という私たちの願いも虚しく、IC周辺の道も新しくできたもののため、やはり沈黙。
「ど、どっち行けばいいの?つーか私、今どっちへ向かって走っているの?」
幸田はとんでもねー方向音痴である。自動車道に乗ってから、天気は曇り、時折雨もぱらつくようになったため、太陽もどの方向にあるかわからなくなってしまったのだ!
「そっちじゃない。たぶん逆」
「逆?!」
Uターン・・・。Yが地図を見ながら指示し、しばらくするとナビも「400メートル先、左方向です」と、「オレはちゃんと仕事してるぜい」とでもいうようにアナウンスを始めた。
「て・・・てめー、遅いんじゃーっ」
登米街道に入れば1本道。ところどころ看板もあり、迷うことなく到着。こっちは萬画館に比べてマイナーすぎて客なんかいないだろう、と思ったが、中年男女(私たちよりも10以上年上っぽい・・・)のグループがいた。
「どう見ても石ノ森ファンには見えないけど・・・」
「年齢的にはうちらより合ってるんじゃないの?」
そう言われてみれば、石ノ森さん(言いにくいなー。私にとっては「石森章太郎」の方がなじみがあるからなー)の活躍時期って、私らが生まれるはるか前からだもんな・・・。
こちらは石ノ森氏の生まれ故郷ということで、作品よりも生い立ちとかの方がメイン・・・かな?
「ああ、満足した。私の目的は果たしたよ。あとはどこへでも君の行きたいところにつきあうよ」
「へーへー」
というわけで、次は中尊寺を目指す。おお、観光っぽいぞ!
途中、昼食のため一関市に立ち寄る。ここはお餅をいろいろな食べ方をするらしい。一関駅近くのパーキングに車を置き、これまたあらかじめ調べておいたお店へ。しかし、朝しっかり食べたせいかYも私もあまりお腹が減っておらず、最初に食べようと思っていた9種類のお餅のセット(ごま、えび、納豆、ずんだ・・・などなど)はとても入らね~、と単品で注文。私は雑煮を食した。
中尊寺境内をうろうろしていると、薬師寺堂があった。目にご利益があるという。
「私、この頃視界の隅がチラチラして気になるんだよね・・・。緑内障じゃないかと思ってホントは検査受けたいんだけど・・・」
「うちの母、緑内障で失明するかもって言われてるんだよね・・・」
と、2人してお守りを購入。なんかこの「め!」というそれだけ!のシンプルこの上ないデザインが気に入ったかも・・・
駐車場に戻ってきて、ふと気がついた。駐車場の上に、「奥州藤原歴史物語 夢館」という看板があった。うろ覚えで申し訳ないが、「奥州藤原四代の栄華をロウ人形で再現!」とかなんとかアオリがあったような。
「ロウ人形・・・?」
私の勘が、あやしい・・・と囁いた。しかも駐車場からエスカレーターで行けたりして。
「あやしい・・・怪しすぎる。こういうところには行かねばなるまい!」
「ま、いいけど・・・」
というわけでもうエスカレーターの入口からしてなんとなく怪しい雰囲気満載のロウ人形の館へ向かった。予想通り、客は私たち以外しかいない。
中はもうそのまんま、奥州藤原氏の興りから滅亡までの重要場面をリアルなロウ人形で再現したもの。着物が美しいですな。しかし、リアルすぎて1人で回るのはちょっとイヤンな感じだ。
「ちょっと、ここに立ってみなよ」
「何?なんかあるの?」
Yはにやにや笑った。
「ほら、この人形の腕が落ちてきたら、ちょうど首刎ねられる感じ?」
それは馬に乗った武者が、刀を振り下ろそうとしていた場面だった。
「おめ~な~。おめーもここに立ってみろ!」
「やだよー(笑)」
そんな怪しいところですが、いやいや、じっくり説明文も読んで回れば、うろ覚えの日本史を思い出せること請け合い。『炎立つ』の世界ですよ。(私、読んだはずなのにちっとも頭に入っていないのはなぜだ・・・。高橋さんにしちゃー今いちとか思うのは、N○Kも大河ドラマに選ぶほど真面目でオーソドックスな作りのせいか?!)
館を出てから、「○○様ご一行歓迎」とかいう札がたくさんあったのに気がつきました。私らが見終わったときにちょうどトイレ休憩の団体さんがわっと入ってきたしね。(でも見学はしてなかったよ~)「誰がここ来るのかね~(←自分たちのことは棚上げ)」などと言ってすみません(笑)
車に戻ると雨が降り始めた。今日はもう宿に行くだけなので、傘使わずにすんでよかったなー、と走り始めるが、この日の宿は花巻。結構距離がある・・・。
東北自動車道を走る頃には本格的な降りで、あっという間に空も暗くなってしまった。花巻南ICを降りて花巻温泉郷へ向かったが、ワイパー高速で動かしてもあまり役に立たない土砂降りの上に道も暗く、はっきり言ってほとんど前が見えません!状態。
「暗いよー、見えねーよー、うわーん、まだ着かない?!」
「だってうちらの宿、温泉郷の中でいちばん奥だよ・・・」
「えっ、そうだった?!」
だって、「花巻温泉郷は花巻南ICから車で20分」ってなってたから、近いなーって思ったんだよ。でもよく考えたら、温泉郷の入口まで20分で、そこから倍の距離がある宿は、40分以上かかるに決まってるじゃないか!アホめ・・・。
へとへとになってホテルに到着。車を入口につけて荷物を下ろしたら、従業員さんが車を駐車場に持って行ってくれた。
しかし、苦労した甲斐があって、きれいで料理もおいしくて温泉もいろいろあって、いい宿でした。露天風呂は土砂降りだしめちゃ寒いしで、屋根のあるところしか入れなかったけど。(根性のある人は用意してある傘さして行っていたが)
予定はゆったりのはずだが、意外と移動に時間をとられた2日目はこれにて終了。明日は小雨程度になるといいなあ・・・。
11月14日、高校からの友人Yと私は、中部国際空港から仙台へ向かった。天気は小雨。到着した仙台も雨だった。レンタカーを借りてナビに、まずは多賀城を設定して出発。なんで多賀城?かというと、『奥の細道』にも詠われた「つぼの碑(いしぶみ)」があるからだ。・・・といっても今回の旅はそもそもYが言い出したもので、「2009年は009の年」という記念の年だから、それをきっかけに思い切って行くぞ!という「石ノ森章太郎ツアー」であって、私はそれにつきあっただけである・・・。しかしせっかく団体旅行でなくマニアックな自由旅行なのだから、「んじゃ君の目的のとこ以外は好きにしてい~い?」とその他の行き先はワタクシが勝手に決めた。
というわけで、「つぼの碑」である。別に私の興味は『奥の細道』ではない。そのとき読んでいた荒俣宏著『新帝都物語 維新国生み篇』で「つぼの碑」が重要な役割を果たすのだ。とはいえ、それに出てくる「つぼの碑」は青森にある「日本中央」の文字が刻んである、とっても真贋の怪しい方のことである。が、青森へ行くのはまたの機会(いつになることやら)にして、行けるところへ行っておこうというアバウトさだ。
多賀城跡は広い。いい加減にナビを設定したので、碑がどこにあるのか迷ったがなんとか発見。駐車場はない・・・つーか、道路には「→駐車場」の標識があったが、「え?どこ?まさか、これじゃあるまいな?!」という無理やり突っ込む(しかもその直前には駐車場の標識はない)ような場所であった。今でもあれが駐車場かどうか疑問だ・・・。
傘を差して滑りやすい道をのたのたと歩き回る。
「うーむ、ここが城門だったところか・・・。それらしいこんもりした盛り土があるだけで、石とかは全くないのなー」
寒いので目的の碑の写真を撮って次の目的地へ移動。
次もワタクシの要求による「塩竈神社」である。一応有名な宮城の一の宮だからな。行っておかねば。
またも「駐車場はどこだ?!」(道路から参道は見えているのだが・・・)とぐるりと回って看板発見。結構参拝者がいる・・・着物を着た子供連れの家族ばかりだが。そうか、七五三かー。雨の中大変じゃのう。とりあえずお参り。
「わし、今年初めて神社にお参りした・・・。これ、初詣?」
もう11月ですがな!
その後は近くにあるはずの「御釜神社」へ行くため、車は置いていこう、と参道を下り始める。最短距離で行こう、と正門へ向かったのだが、この石段がめちゃ急!しかも雨で滑る!
「引き返したほうがよくないかねえ?」
「でも、ここまで来たら引き返しても一緒じゃない?」
・・・めずらしく慎重なワタクシに対し、慎重派のYの方がイケイケであった。
ひいひい言いながらなんとか下山(そんな感じ・・・)記念(?)に降りてきた石段をバックにパチリ。こうしてみると、結構高いじゃん。
「あ、地図、車の中・・・」
「うーん、たぶんこっちの方だったような」
方向音痴ではないYを信じて、商店街の中を歩くこと10分。「御釜神社」発見。宮城での私の第一目的地はここで、塩竈神社は「ついで」である。なぜなら、ここには塩釜神事に使う神釜があるというからだ!
御釜神社はとても小さい。敷地内に神主さんの自宅もある。御釜の収納庫には「拝観希望の方はお申し出ください」とある。神主さんの家の呼び鈴を押すが、壊れているのか鳴らない。しかし電灯が点いているから誰かいるはず!と玄関をがらがら開けて(鍵がかかっていないのがなんとも・・・。都会じゃあり得ないな)「ごめんくださーい!」と叫ぶ。何度か呼んでやっとおばあさんが登場し、倉をあけてもらった。あいにく撮影禁止なので外側だけ。中には4つの釜が並んでいた。
「天変地異があるとお釜に溜まっている水(雨水だが)の色が変わるんですよ」
とのこと。水の色は茶色かったり黒かったり。赤いのは錆びのせいか?鉄製なのか。
「掃除してないので枯葉が溜まっちゃってますけど」
それでは枯葉の茶色になってしまうではないか。掃除してくれ・・・
境内の奥には小さな池があったが、滲み出してきた海水だそうだ。
「この辺はすぐ近くまで海が来ていてね、この神社も海岸近くにあったんですよ」
はー、それで塩を作っていたわけですな。
おばあさんに1人150円の拝観料を払い、塩竈神社へ戻る。今度はまた別の道を上る。その途中にこの地方の豪商が建てたという大正だったか昭和初期だったかの別荘が公開されていたので立ち寄ったのだが、そこのボランティアガイドさんの話によると、昭和の初めまではこの邸のすぐ下まで海が迫っていたそうだ。なるほど!だとしたらすばらしい眺めだっただろうな、と思わせる眺望でしたよ。塩竈神社のある丘陵は、海岸からすぐ盛り上がってる感じだったんだろうなあ。
さて、お腹が空いたので、あらかじめ調べておいた塩釜市内のお寿司屋さん「大黒寿司」へ。ところが駐車場に車を置いて入口に行ったら、「本日貸切のため2時より営業」2時?まだ1時間あるじゃん!どうしよう・・・と考えたが、その割には駐車場が空いている。もう終わってるんじゃないの?とだめもとで引き戸を開けて「あのー、今日2時からしかだめですか?」とのぞいてみたら、「いえいえ、もう大丈夫ですよ」とのこと。ラッキー!と入る。
上寿司2,380円(だっけな)と日本酒を注文。友人は酒ではなくあら汁。午前中は私が運転していたのだが、「寿司だったら酒が飲みたいよー!」という私は、午後からは友人と運転を交替する約束である。「うう、まぐろがバター味・・・」アブラがのりまくって甘いくらいだ。Yはきゅうりが苦手(瓜系が苦手らしい。なのでスイカもだめだ)なので、彼女のカッパ巻きも平らげる。食いすぎだ・・・。
食って飲んで「うう、腹が苦しい・・・」という私を助手席に乗せ、出発。御釜神社と寿司屋でゆっくりし過ぎた、と本当は時間があったら松島の遊覧船に乗るはずだったが、さすが観光シーズン、嵐山のような混雑のフェリー乗り場を横目にパス。お前ら、ホントーに普通の観光してないな!?仙台通り過ぎたから仙台城にも瑞鳳殿にも行かず、牛タンも食べず、松島も見ず!
そうまでして行きたかった(Yが)のは、石巻市の「石ノ森萬画館」。いろいろ展示してあってファンには楽しいかも。私は、例の「ジョー、君はどこへ落ちたい?」というシーンを含むアニメが15分くらい繰り返し流されているテレビの前で釘付けだ・・・。他の展示を見終わったYが「やっぱりここにいたのか・・・」と引き返してくる。
Yはお土産を買いまくっていた。
「私、ここで○○円使っちゃった・・・」
と茫然とするY。いつも冷静なYだというのに、ファン心は人を狂わせるものだ・・・。
外へ出ると18時で真っ暗。しかし我々の目的はまだ終わってはいない。JR石巻駅から萬画館に続くマンガロードに点在する石ノ森キャラの像めぐりだ!・・・Yとは境港市の水木しげるロードでも同じことをやったっけ・・・
人影のほとんどなくなった商店街をうろつき、キャラを見つけては写真を撮りまくるアラフォー女が2人。しかも一緒に写真を撮ろうとすると、像と同じポーズをとってしまうのはなぜだ・・・。アホすぎる・・・
JR駅前のは除いてひととおり取り終え、19時前に宿へ向かう。ナビでホテル名を検索して目的地に設定するが、なんか方向がおかしい。
「あれ?ホテルってこっち方面じゃないよねえ?東に向かうはずなのになんで北へ行こうとするの?」
「でもホテル名は合ってるよねえ」
首を捻りながらどうもおかしい、と道端に車を止めて確認する。・・・わかった。同じ名前のホテルが、日本海側にもあった・・・。
「そうだよねえ。到着予定時刻が真夜中になってるからおかしいと思った」
オイオイ!それを先に言ってくれ!
結局予定外の道に入ってしまっていたので、海岸沿いではなく山越えの道を通って車は宿へ向かう。
「真っ暗だねえ・・・。左側、川があった気がするけど真っ暗で田んぼなのか川なのかわからん」
「右側も山のはずだけど真っ暗でわからないよ。田んぼがどこまで続いてるのかわからない」
「対向車も後続車も来ないねえ・・・」
「方向は合ってるからいいんじゃない?他に道もないし」
ナビがなければ真っ暗でどこを走っているのかわからない道をひた走り、ようやく海へ。・・・よく見えんけど。船があるから海なんだろう。19時くらいに到着予定と伝えておいたのだが、大幅に遅れて20時前にホテル着。夕食が用意されていたが、昼に食べ過ぎて全然入らず。くじらの刺身が出た。なぜくじら・・・でもこれは食べておこう。反捕鯨国に責められそうだからな!
素直に石巻市内のホテルに泊まればいいものを、わざわざここまで来たのは「東北行くのに温泉(露天風呂あり)に泊まらなきゃやだ!」という私の主張による。その温泉に入りに行ったら、脱衣場から「大浴場」と「露天風呂」という2つの入口があったので、とりあえず体を洗いたいから、と大浴場に入ったら、どうやら隣り合った2つの浴場の壁をぶち抜いたらしい造り。ただし一方からは外の(と言っても屋上)露天風呂に行くドアがあった。私たちは真ん中の敷居(もと壁)を跨いで(他に人がいたら相当見苦しい場所が丸見えですな!)露天風呂へ。海沿いの崖にへばりつくように建っているので、露天風呂からは海が一望・・・のはずだが、夜なので船らしいものの明かりしか見えなかった。朝風呂するといいかもねー。・・・たぶん無理
というところで、1日目終了。ああ、夕ご飯食べられなかったのが口惜しい・・・
週末にBL小説の更新ができなかった理由のひとつが、日曜に遊びに行っていたせいでございます・・・。
今でこそポポちゃん(アフリカオオコノハズク・・・オオ、とついてるのにちっちゃいよ~)で有名な掛川花鳥園だが、私がここを知ったのは、朝のローカル情報番組で、大温室を黄色いインコが集団で飛び回る迫力の光景を見たときだった。その話を橘(彼女は大の鳥好き。1客ウン千円の鳥柄のカップを買い、ウン千円の鳥柄のお猪口を買い、ウン千円の漆塗りの小箱を買い、羽毛布団を愛用し、鶏肉が好き←何か間違ってないか?・・・な鳥フェチである)にしたら「知ってるよ~。こないだ1人でバスツアーで行ったもん」などと言うので、そうか、鳥マニア(?)には有名な場所なのか・・・と記憶に残っていたものである。その後ペンギンが入口でお出迎え(ただの散歩ともいう)してくれるであるとか、ポポちゃんがあちこちで取り上げられるようになったりとか、「う~む、ポポちゃんはともかく、ペンギンの営業部長に会ってみたいし、インコの大群が飛び回る様が見てみたい・・・」と思い続けていたのを、ようやく行く気になったわけだ。
というわけで、すでに2回も行ったことのある(いや、バスツアー以後にもう1回行っていたとは知らなかったんだけど。どんだけ鳥好きなんだ)橘を連れて掛川まで車で行った。
10月26日。この日、私は二日酔いでややグロッキー気味だった。先日20年ぶりに会ったSと、Sが年賀状だけのつきあいをしていたMに連絡をとってくれ、25年ぶりの再会となって、3人で飲みに行ったのであった・・・。おかげで朝ごはん食べられず、コーヒーだけ飲んで駅まで橘を迎えに行った。
8:30出発。まずは豊橋美術博物館へ。ちょうど「上村松園・松篁・淳之展」がやっていたので、見に行った。着物の柄の細かさ、美しさに感動。やっぱ松園はいいよ~無理やりつきあわせた橘も気に入ってくれたようで良かった良かった。
そのあと掛川花鳥園へ。ペンギンは迎えてくれなかったが、受付に「営業」と書かれた名札の上の止まり木に鳥がいた。
入ってすぐのところでは、「フクロウコレクション」としていろんなフクロウがガラス越しに見られる。必死で写真を撮るが、暗いがフラッシュはいかんな、とフラッシュ消して写したらスローシャッターになってしまい、手ぶれブレブレブレ・・・(と、「絶望○生」の主題歌が頭の中で流れる・・・)。唯一きれいに撮れていたのがこちら。
りりしいまゆげにつぶらな瞳のハンサム君。名前は・・・メモってません
その奥の温室へ行く渡り廊下の左右には池があり、カモ、オシドリ、ペリカン、ペンギンなどが雑居状態。しっかりと家からパンを持ってきた橘が「来い来い来い」とエサやりにはげむ。
ちょうどお昼だったため、頭上にベゴニア?かなあ・・・の鉢がいっぱいにぶら下がる温室内の売店でうどんを食べ、鷹匠ショーを見に行く。朝から雨が降ったりやんだり、とりあえず車の中ではよく振っていたが、外に出るタイミングでは傘がなくともなんとかなる程度でラッキー。外でのショーも見られた。このときはハリスホークという種類の鷹。スリムでしっぽが長くてカッコイイし、人懐こいなあ・・・。
エミューと戯れ、200円払って「フクロウを乗せてみよう」と腕に乗せて写真を写す。(「ポポちゃんどうでもいいしー」といいつつ、ちゃっかりポポちゃんと写真をとってご満悦。橘はポポちゃんと、もっと大きい茶色のフクロウの両方と写真を撮る)どうでもいいが、このネーミングは・・・
さて、やっと鳥が飛ぶ大温室へ。ヤ○ーのクーポン券を使えば入場料1050円のところ950円になる上に、1回分のエサ券もついている。エサをもらって奥へ進むが、池の睡蓮がきれいなので、ついつい鳥より睡蓮を写すことに一生懸命になってしまう私だ・・・。「鳥は触るもんじゃない、見るもんだ!」という私と違い、気がつくと橘は黄色いインコまみれになっていた。インコたちは観光客からエサをもらうことに夢中で、あまり・・・つーか、全然飛んでくれない。がっかりだー!
さらに水鳥のスペースへ移動。入口に「いたずら好きのフラミンゴがいます。足に○色のリングがはまっている子に注意してください」とか何とか、注意書きが。「やつらにとってはいたずらじゃなくて攻撃じゃないのか・・・」と呟きつつ入る。エサは全部インコにやってしまい、カメラを持って獲物・・・じゃない、被写体を狙う私に隙はない。やるんじゃないかなー、とぼーっとフラミンゴが目標(おっさん)に近づいていくのを見ていると、おっさんは背中を頭突きされた。さらにそのフラミンゴはご婦人の背中をつつく。正面から行かないところが姑息だ・・・。
次の獲物を虎視眈々と狙うフラミンゴ・・・。意外と背が高い。頭のてっぺんまで140センチくらいありますか?
花鳥園を出たのは3時近く。「結構早いかもー。せっかくここまで来たから、太平洋を見に行こう!」「太平洋なんか、見飽きてる・・・」「まあ、伊勢湾も太平洋の一部だからね・・・。でも、私の計画では、夕日に染まる海を見ることになっていたんだ!」今日は曇り時々雨だが・・・。「38号線はどこだ・・・」と迷いつつ、なんとか海へ向かって走り出す。あのだん吉(「鉄腕DA○H」参照)も走った150号線を走り、適当なところで海へ向かって道を折れ、空き地に車を置いて堤防を登る。見渡す限り砂浜が続く太平洋。晴れていたらさぞかし美しかろーが、とにかく風は強いし寒くてたまらん。
一眼レフに広角レンズをつければもっと海岸の長さが表現できるのでしょーが、私のコンパクトカメラではこれだけしか入らず。残念
その後も袋井ICに行こうとしてさんざ迷い(カーナビなどない!3年前の地図が頼りさ)、日も暮れて豊田ジャンクションで伊勢湾岸道路に入りそこない、しょーがなく豊田ICで降りてもう1回高速に乗るというあほなことをやらかしながら(幸田の運転と橘のナビで、順調にミスなく目的地に着くなど、あり得ない!)、なんとか帰ってまいりました・・・。まあ、迷うのも旅の醍醐味ってことで!
秋だな~、去年は彼岸花を見に行ったから、今年こそ萩だな!・・・というわけで、本日行ってまいりました。目的地は安城市の勝力寺。
おにぎり握って車で向かったのは、まずは休憩(散歩ともいう)がてら「デンパーク」へ。せっかく安城市まで来るんだったら、多分二度と来ない(笑)から、ついでに行っとけ、てな理由ですが。
JAFの会員証を見せると入場料は10%優待されて、540円。
見事に家族連れしかいない中、一人でふらふらしてると浮くなあ・・・。
売店で見かけたハロウィンの飾り。もうそんな季節か・・・。そういえば飛鳥ちゃんからもらった焼き菓子(日曜は会えなかったが、会社の同僚経由で月曜にお菓子だけもらったのだ。サンキュ~!)が入っていた袋も、ハロウィン仕様だったっけ。今年はブログのテンプレート、ハロウィンのパターンにはできないなぁ。字が大きすぎるんだよね。いつもならいいけど、今はくそ長い小説連載してるからダメだ。(文字の設定の変更の仕方がわからんあほで済みません・・・)
そのあと安城市歴史博物館の駐車場でおにぎりを食べ、ついでに見学して(入場料300円。発掘された土器などの修復をしている職員さんたちの姿も見られます・・・が、あんまりじろじろは見られないよねー)、いよいよ勝力寺へ。
たどりつくのにさんざ迷って(だって、道が細すぎるし表示がないんだもん!だいたい私が持っている道路地図──カーナビは付けてないのだ──に寺自体載ってないし!)、ようやくたどり着く。しかし、境内にも案内表示はない・・・。本堂の裏にあるんだから・・・と本堂側から奥へ行ったら、いきなり急斜面(古墳の後円部分)を登る羽目に。どーも違うところから入り込んでしまったようだ。
写真左の後円部を奥から越えてやってきたワタクシ・・・。正しい道から来れば、ちゃんとこのように看板があります。
藪蚊に刺されまくり、コガネムシにブンブンとまとわりつかれつつ、写真を撮って退散。おっと、本来の目的を忘れるところだったぜ
境内の参道の両脇には、ちょっと盛りの過ぎた萩と、多分芙蓉だと思うんだけど、きれーな花が真っ盛りで咲いていました。
参道全体と、萩の花アップ。白い萩もあり。ちょうど盛りだろうと思ってきたんだけど、遅かったみたい。もし来年行く人は、9月上~中旬がいいかもね。
多分芙蓉・・・かな?白とピンクがあり。
この辺りは古墳だらけ。帰り道のついでに行けるところは行こう、とまずは40号線沿いの二子(ふたこ)古墳。前方後方墳。すぐ後ろを東海道新幹線が走っている。今日は地元の方々が雑草取りや、斜面の整備を行っていた。古墳の隣り(写真手前の草地)は発掘調査の終わった二タ子遺跡。看板があるからわかるだけ。ま、どこの遺跡もそうだよね・・・。
次は姫小川古墳へ。きょろきょろしながら走っていると、こんもりした森や竹林が全部古墳に見えてくる。まさに明日香村状態。(奈良の明日香村も、ぐるぐるレンタサイクルで走っているうち、丘は全部古墳に見えてくるよねーっ)実際、姫小川古墳を探している途中で遠目に見えた森、あれは姫小川と違うよな~と思って眺めていたところが、家に帰って博物館でもらったチラシを眺めていたら古墳の表示があった。うーん、行けば良かった!
姫小川は道の途中で表示があったので比較的見つけ易かった。車を置くところないので、路駐。後円の頂上に神社が建っているので、あんまり古墳という感じがしないなあ・・・と写真を撮って、帰路に着く。いい加減に走ったため、途中はカンで走るが、なんとか23号線に乗れた。最初の予定と違うインターチェンジからだったけど!
というわけで、突発「萩の花を求めて」&「古墳探訪(とゆーN○Kの番組があったな・・・)」ドライブは終了。9:45に出発して15:30帰宅。23号線の渋滞と迷子(爆)でちょっと時間かかったかなー。撮った写真はそのうち全部、HPに載せます(いつのことやら)ので、見てやってくださいませ
南風原北ICを降りると、町の中なので車の量が多い。なんというか、右車線で交差点でもないのに突然右折する車がやたら多いのは、そもそも交差点というか信号が少ないせいなのか?いやいや、信号は結構多いよな。そして変わるのがやたら早い・・・。待たなくていいけど。
だんだん雲が多いせいか暗くなり始め、雨が降りそうな空模様だが、なんとか17時前に斎場御嶽(せーふぁーうたき)に到着した。滑り易い石の坂道を登っていくと、途中ですれ違ったお嬢さんはヒールのサンダルを履いていた・・・よく歩けるなあ、と感心。私など運動靴だったのに、下りのときちょっと濡れていたところでずるっと滑ったくらいなのに。まじで、雨の時は昇り降りできないと思うよ。
御嶽から国高島を眺めつつ、「あー、奥神島※のモデルはあそこなんだよなー」とまたも煩悩。聖地なのに、申し訳ない・・・。
※吉田秋生「YASHA」で主人公の静が幼い頃育った島。
那覇市内はちょうど帰宅ラッシュで渋滞していた。カーナビが「○キロ先、渋滞です」と言うが、今ここが渋滞なんじゃあ!何が基準なのか・・・。
最後の宿泊先は港に面したロワジールホテル那覇。やたら学生が多いので修学旅行かと思えば、今日は学校の合同説明会が開かれているのだという。4月下旬に説明会?来年の受験のか?早いな・・・。それとも違うのだろうか??制服の学生だったのは2×年前のことなので、よくわからん・・・。
部屋の中は普通のホテルなのだが、あの非常識なほど広い部屋に泊まっていたせいで、やたら狭く感じてしまった贅沢はいかんのー。
夕食兼買物のため、私たちは歩いて国際通りへ向かった。雨が降りそうなもちそうな、微妙な感じ。ホテルから国際通りまでは結構距離があるが、タクシーに乗るほどでもない、これまた微妙な距離。暗くなってしまったので道に迷い(私は方向音痴だし、橘は地図が苦手だ)、ゆいレール沿いに行けば迷わないだろうとなんとかたどり着いた。ほどほどに人が歩いてます。オンシーズンはきっとぎゅうぎゅうだろうなー。行けども行けども土産物屋や観光客目当ての飲食店が並んでいる。「タコスが食いたい」とちょうど中間あたりのタコス屋さんに入った。しかし、出されたタコスの皮は揚げたタイプ。「ち、違う!私の食べたいタコスは皮を焼いたタイプなのにー」だからといってタコスを求めて他の店を探すほどの根性はない私・・・。旅の前から「タコスが食いたい」と言い続けていた私だが、なぜかというと、社会人1年目、私は最初の会社を辞めて、その会社に勤めていたが同じく辞めて故郷の沖縄に帰った同僚を訪ねて、沖縄に来たのだ。その時彼女が連れて行ってくれたタコス屋で、初めてタコスを食べた私はそのおいしさに感激。以来、もう一度沖縄のタコスが食べたいと思い続けてきたのだ・・・。
別にタコスはどうでもいい橘につきあい、その後琉球料理屋に入って夕食を食べた。そしてうろうろと土産物屋を冷やかして(買えや・・・)ホテルに戻った。
翌日は飛行機が早いので、どこに行く暇もなくレンタカー屋に直行。・・・最初にもらったレンタカー屋の場所の地図を失くして、ETCで探して行こうとしたら、○○営業所というのを間違えて、最初違う営業店に行ってしまったというオチも
最後に空港の売店でJIMMY’Sのバナナケーキを購入。これ、好きなんだこれにて3泊2日半の沖縄旅行は終了。走行距離約350キロ、ガソリン28.2?。帰ってきた名古屋は暑かった・・・。そして、留守番をさせられたニャンコたちは、吐くわおしっこするわトイレ砂を撒き散らしているわで、帰宅した私は休む間もなく掃除に突入しなければならなかったのであった・・・。いつものことだけどね!(涙)
3日目。今日の朝ごはんは「多分朝粥があるよね」と中華レストランへ。・・・ふふふ、やはりあったぜ!お粥だ~!お粥と点心と卵焼きとソーセージと大根もち・・・かな?サラダは自分で好きなだけ取りに行く。デザートは4種類で、紅いものムースとマンゴープリンと杏仁豆腐とトマトとお酒のゼリー。もちろん橘と2種類ずつ取り、お互いのを一口ずつ味見。・・・胃に余裕のある人は全種類食べるのもよし。最初にサーブされる粥とは別に、梅粥が食べ放題なのだが、最初のお粥が量が多くて、食べられず。無念。諦めきれない橘がちょっとだけよそってきて一口食べさせてもらったが、うま~!
カヌチャベイホテルでは、朝食は中華がお勧め海が見えて眺めも抜群。お客も少なめで(ま、オンシーズンはここも一杯になっちゃうんだろーけど)優雅に食べられます。是非。
8時半過ぎにチェックアウトし、ドライブを楽しむため海の上の橋を渡りたい!と古宇利島を目指す。1時間ほどで到着。奥武島、屋我地島、古宇利島を結ぶ3つの橋を渡るが、メインは古宇利大橋。曇っているのが本当に残念!それでも海の色が美しい。海しか見えないのでスピード感まるでなく、ふと気づくと90キロ。高速道路じゃないんだからさ・・・
古宇利大橋のたもとは海水浴場になっているが、もちろんこの天気(曇っていて強風・・・寒!)では海水浴客はいない。売店とトイレ(紙は有料なので、水に溶けるティッシュを持っていると便利かもね)とシャワー施設がある。ここで阪○交通社の観光バスと一緒になり、それ目当てで閉まっていた売店がばたばたと品物を並べ始める。・・・ここで売っていた「ちんすこう」が、私たちが出あった最安値だと思う・・・。1袋に2個入りが50袋(しかもプレーン、紅いも、パイナップル、黒糖の4種類詰め合わせ)で1050円。一般的な空港や土産物屋で売っているのは、紙箱に詰められたやつで、12袋で630円だと思う。それと比較すると・・・激安だよな?スーパーで揚げ物入れる透明パックみたいなのに入っているけど、会社で配るときなんてどーせばらして机の上に置くんだろーから気にしない私はコンビニ袋に人数分だけ入れて会社に持っていきましたよ(爆)
同じ道を戻って、奥武島から58号線に戻るところにあるファミマで美ら海水族館の割引入場券を購入。あちこちのファミマで売っているので、水族館へは必ず買ってから行くべし!ついでにジャ○プを立ち読む。もちろん「リ○ーン!」を読むためだ。・・・おお、いつの間にか「ブ○ーチ」は過去編か。白哉おにーさまがかわいー!乱暴な口きいてやんちゃ坊主だー!びっくりだ!!
次に今帰仁城へ。城跡、というと登らずにはいられないのは、かつてミラージュツアー(※1)をしまくっていたなごりか・・・。空間の多い石積みの城壁の曲線は万里の長城のよう。なぜか養老天命反転地(※2)を思い出す・・・。まだ発掘中とかで、発掘現場には青いビニールシートがかかっていたり、おじさんたちがわらわらといたり。むしろそっちが見たい・・・。
(※1)コバルト文庫「炎のミラージュ」に関連する場所(戦国時代の城跡が多い)を訪ねる旅のこと。
(※2)岐阜県養老町にあるテーマパーク。
今帰仁村歴史文化センターの玄関ではニャンコがお出迎え。客と一緒に中に入って、受付カウンターに乗っかったり。職員さんも気にしていないようなので、ここで飼われているのかなー。なつっこくて可愛いヤツだ
さて、ようやく美ら海水族館へ。駐車場無料とは、ありがたや
やはり見ものはジンベイザメ。海遊館にもいるが、あいにく行ったことはないので初めて見る。・・・水槽が大きすぎて、大きさがぴんと来ないなー(笑)おかげで私の目はまぬけな顔のエイに釘付けだ・・・。
しかし、海洋博公園は広い・・・水族館内が広いだけならいいが、館と館が離れているので移動がつらい・・・本館からマナティ館へ移動し、その後植物園へ。やはり昼になると曇っているのに暑い。昨日のトレッキングの筋肉痛(爆)に苦しむ私たちには、この広さは苦行だ・・・。
植物園への行きは徒歩で行ったが、帰りは疲れたので園内を回っているバス(1回100円、1日フリーパス200円・・・)で戻る。公園近くの道の駅で昼食を取り、出発。この時点で13時半くらい。
「いやー、別に見たって何もないよ。崖と草原があるくらいで」とさんざ私は止めたが、「だって、観光コースには必ず入ってるじゃない。それに親も行ったっていうのに、私だけ行ってないのは悔しいもん」という橘の主張により、とっっってもポピュラーな観光地、万座毛へ。いやー、私が小学生のとき・・・沖縄で海洋博が行われた翌年に家族で来たときとは違って、土産物の小屋は建ち並んでるわ、柵ができちゃって細い観光用通路ができてるわ、自由に見たり崖から覗き込んだりとかできなくなっていて、ずいぶん変わったなーという印象です。これじゃ「万座」の意味がわかんないだろう・・・。修学旅行生も山ほどいた・・・。
ナビの目的地を斎場御嶽にセットし、うだうだと58号を走っていると、「御菓子御殿」の看板が。「あー、この辺にあるのか」「何それ」「紅芋タルトの会社」「『お菓子の城』みたいなもん?」『お菓子の城』とは、愛知県にある竹田製菓の工場兼テーマパークである・・・。「ちょっと寄ってみようか。どうせ紅芋タルトなんてそこらじゅうで売ってるけど、他のお菓子も売ってるだろうし」というわけで、御菓子御殿恩納店の駐車場へ突っ込む。駐車場空いてるじゃーん、客いるのかねぇ?と思ったが、中へ入ると、観光バスは別の場所においてあったのだろう、客で大賑わいだった・・・。さんざん試食してお腹いっぱいになり(笑)、同僚から食べたいと指定されていたその「紅芋タルト」を結局そこで買った。15時を過ぎているので、急がねば。那覇までは遠い。
車は屋嘉ICから高速に入った。
・・・時間がないので続く・・・
2日目、朝7時に起床。「パンが食いたい・・・」という私の主張によって、朝食は洋食のバイキングへ。習慣で山盛りにヨーグルトを食べる。橘はオムレツを焼いてもらって満足げだ。一口食べさせてもらう。
今日は私たちにしてはとてもアクティブな予定を組んでいた。ホテルは1日1本、ミネラルウォーターをサービスしてくれるので、それを持って8時半に出発した。今日のドライバーは私。天気は曇り。ちょっと肌寒い。
まずは慶佐次川河口へ向かう。カヌチャベイは一番メインのリゾート地恩納村より北にあり(向こうは西側、こっちは東側だしな)、ここより北にある大規模リゾートホテルはJALプライベートリゾートオクマくらい。はっきり言って、離れ小島だ。ここまで来るとさすがに車は少なく、見かける車も地元車ばかり。坂のくねくねした道を70キロ前後で走る。・・・40キロ制限なんだけどな・・・。途中に何度も出てくる「ダチョウ牧場 ダチョウステーキ」「ダチョウ牧場 ダチョウ乗り体験」の看板が気になる・・・。乗った挙句に喰っちまうのか・・・。
だんだんと太陽がのぼってきて、暑くなってきた。青空は見えないけど、海岸に出ると海がきれー!と叫ぶ私たち。「あー、人いねー。どこの海岸も貸切で泳げるよー」「やだよ。道路から丸見えじゃん。注目の的になるよ」ま、ね・・・。
30分ほどで川に到着。
慶佐次川の河口はヒルギ林が繁り、カヌーでヒルギ林の中の水路を探検するツアーが盛ん。しかし時間も体力もない私たちは、整えられた観察用通路を軽く散歩だ。どこかの小学生だか中学生だかが集団で、ガイドのお兄さんに連れられて、干潟の観察などしていた。ハゼとカニがいっぱいいるので「ここにエサつけて糸垂らすと、釣れそーだわ」などと話しつつ、通路を歩き終え、次の目的地へ。
私たちがいたのは島の東海岸。ここから島を横断して西海岸に出た。途中コンビニでおにぎりなど購入し、比地キャンプ場に着いたのは11時くらい。キャンプ場入口から比地大滝まで徒歩40分くらい、と書いてあるが、すっかり体がなまりまくっている私たち。果たしてどうなることやら・・・。
亜熱帯の森の中は、なにやら甘い匂いが漂っている・・・。匂いはすれども花の姿は見当たらず。「こいつか・・・?」とやっとそれらしい花を見つけたが、鼻を近づけて嗅いでみると、あまり匂いがしない・・・ので、違うかも。
道は整備されているのだが、アップダウンが多くてけっこーきつい。最初着ていた上着を途中で脱ぎ、さらに暑くなってきたので首にタオルを巻いて汗を拭く・・・。しかし苦労した(というほどではない・・・)だけあって、滝に着いたときは「オレはやったぜ!」感が湧いたぞ!
しばらく大岩の上で涼む。見下ろせば川の上、見上げれば梢にひらりひらりとたくさんの蝶が飛んでいた。あー、亜熱帯だなあ・・・としみじみ。
帰路はさすがに行きより楽で、30分ほどでキャンプ場まで戻れた。駐車場においてある車のドアを開け放して、おにぎりなどを食べた。日差しは強いが風もあるので、さわやかな陽気だ。
予想より早く予定が消化できたので、ここからホテルへ戻るのはやめて、さらに北を目指すことにした。せっかくここまで来たのだ、北の果てまで行ってみよう!
少年は荒野を目指す・・・が、我々は辺戸岬を目指した。左手に海を見ながらの快適ドライブ。行き交う車は「わ」ナンバーばかり。飛ばすのはレンタカー、制限速度で走ってるのは地元車。わかりやすい・・・。
辺戸岬にはそれなりに観光客(みんなレンタカー)がいた。来たぜ、沖縄北の端っこ!のこのこと端まで行って眺めると、水平線が丸かった。ガイドブックに載っていた謎の鳥の像もあった。(写真は私が一緒にばっちり映っているので、お見せできないのが残念です・・・。加工するのめんどい)「ヒバード・・・じゃねぇよな・・・」(←どこまでもあほ。ちなみにドライブ中のメインBGMは「REBORN!」主題歌集だ・・・)
さー、もう行きたかったところはコンプリートしたぜ!と延々西海岸沿いの一本道を、ホテルへとひた走った。道の脇には「ヤンバルクイナ飛び出し注意」の標識。「ヤンバルクイナ、出てこないかなー」橘は朝からこればっか呟いている。「出てこられたら困る。轢いちゃうじゃん」「だって、見たいんだもん」「・・・保護センターとかなら(あるのかどうか知らん)いるんじゃないの」「出てこないかなー」「出ねぇっつの」
休憩のため、これまたガイドブックに載っていた(この辺まで来ると、家すらまばらだ・・・もちろん喫茶店など見当たらないので、目に付いたところにふらりと入るなど不可能)カフェに寄ることにする。「ちょっと道入ったところだねー」と言いつつ、行き過ぎてしまい、戻る。「あ、看板出てら。さっき見逃したみたい」と横道に入った。「この先70メートルか・・・」しばらく行くが、全く見当たらない。「70メーターはもう走ったよね?」「だね」・・・ようやく着いたが、あれは70メートルではなく700メートルの間違いではなかろうか・・・という距離であった。
公道から斜面の私道を登ったところにあるその店(「グラスアート藍」オーナーのガラス作品ショップ兼カフェ)は、海が一望できてとても眺めが良い。夏のシーズンに備えてだろう、ホシ○キ電機のサービスマンが、冷水器だかなんだかを運び入れていた。ちなみにホ○ザキ電機はうちの会社(生保なのさ)の契約団体だ・・・。こんなところで仕事思い出しちゃった
お手洗いを借りてお茶して帰ろうとしたところ、オーナーらしき女性に「観光?」と訊かれ、そうだと答えると「あらまー、わざわざありがとう。(探さないと来れない場所だから、の意であろー・・・)残念ね、今日が月曜でなければ向こうの発電所(近くにやんばる揚水発電所があるのだ)が見学できたのに。月曜はお休みなの。海岸まで降りることができるのよ。無料で」「へー!ただで!(←そこに反応するな)それは見たかった!」と私たちは悔しがった。うーん、そこはチェックしてなかった。残念!
ホテルに着いたのは3時半すぎ。カーブが多い道だったせいか、橘は「酔った・・・」とベッドにダウンした。私は諦めきれず、水着を持ってプライベートビーチまで下りていったが・・・昼間は日も射して泳げそうだったのに、日が傾き始めた途端、風は強く冷たくなってしまった。ビーチは子どもが水遊びしているだけで、誰も泳いでいない。昼間はいたのかもしれないが、この時間はさすがに寒いわ・・・こりゃ無理、と仕方ないので裸足になってジーンズを膝までまくりあげ、未練たらしく足だけ浸かってみる。・・・ちくしょ。この次は観光せずに、泳ぐため(つーか、私の場合シュノーケリング専門だ・・・)だけに来るぜ!とリベンジを誓う。・・・が、きっと今度は海外の南の島に行っちゃうんだろーな・・・。
夕食はホテル内のレストランを予約した。それまで暇なので、復活した橘と土産物屋を見に行く。お酒専門の店があったので、「泡盛がほしい」と中に入った。他に客がいないので、遠慮なく試飲しまくる。橘はほぼ下戸なので、私だけだが。と、橘が叫んだ。「わ、君、すっごい酒の匂い!わ、しかも飲んだ酒で息の匂いまで変わる!」ちなみに飲んだのは1年もの25度、3年もの25度、5年もの35度を2種類。泡盛は古ければ古いほどうまい・・・。結局10年物の古酒を購入した。6300円也。
予約した時間になったので、レストランへ。「苦手なものはありますか?」と訊かれ、橘は「ゴーヤが・・・」だと。沖縄に来といて言うことかよ、おめー・・・。「前菜にゴーヤのキッシュがありますが、別の物にしますね」というわけで、橘には代わりにえびのマリネが出された。しかし「せっかくですので、シェフが是非食べてみてほしいと・・・」と、それとは別にキッシュが出された!一口じゃなく、私のと同じ大きさだぜい・・・。だが橘は「苦い・・・」と一口しか食べなかったので、残りは当然私が食べた。はは、ラッキー?
さらにメインの前にパンを食べ終わった橘は、「ここってパンおかわりできないのかなー」「できないでしょ」と言ったのに、皿を下げに来た人に「あのー、パンもう1ついただくことはできませんか?」と訊いた。給仕の人は困ったように「訊いて参ります」と言いつつ、パンの皿を持って行ってしまった。そしたら、新しい皿とバターとパンを持ってきた・・・私の分まで・・・。「あの皿にパンを置いてくれればよかったのになー」と橘は呟いていたが、おいおい、私はいらないんだけど。しかし無理やり頼んだみたいなものなのに断るのもなー、ともらっておいた。
会計のとき、パンの分加算されてるかなーと思ったが・・・なんと、されていなかった。ありがとう!部屋のグレードアップといい、すばらしいよ、カヌチャベイホテル!
明日にはチェックアウトなので、せっかくなのでジャグジーに入ってみた。夜景(といっても、多分海をはさんだ対岸の集落の光)をながめつつ、露天風呂気分・・・。静かだなー、他にも客いるはず(駐車場に車やカートがあるから)だけど、ぜーんぜん気配ない。聞こえてくるのはうちの部屋のテレビの音だけ。・・・もしかして、1フロアに1組か1グループしか泊めてないんかな・・・。ぜいたくじゃのー。(しかし、私の人生でいちばん贅沢だったのは、某国で、そのホテルの送迎用飛行機!で島にある某高級リゾートホテルに行ったら、ちょうどその夜は私たちしか宿泊客がいなかったときだな・・・。数十人のスタッフが、私ら3人のためだけに働いてるー!とびびった・・・。暇だったのか、わざわざホテルのマネージャーが挨拶に来るしさー・・・)
橘に持ってきてもらった『REBORN!』19巻を、昨夜も読んだが今夜もベッドの中で読み返す・・・。相変わらず花粉症の症状はおさまらず。体内のアレルギー源が排出されてしまわないとだめかしらん・・・。というわけで、2日目終了。
うーむ、安いだけに3泊4日だが実質3泊2日半の沖縄レンタカー付き自由旅行。セントレアから旅立った我々が那覇に着いたのは16時半。曇っていてけっこう寒い。
空港からレンタカー屋の営業所に連れて行かれ、そこで私はあるものを見つけ、いやな予感に襲われた。「ま・・・まさか、あの車じゃないよね・・・?」そこにあったのは、緑の新型デミオ。それに何の問題が、というと、その前日、車を運転していたときのこと。私は前方の道路にあるものを見た。「カマキリ・・・?何で道路にカマキリが・・・」縮尺変だろうが、お前・・・と突っ込みつつ近づいていくと、それはトノサマバッタになった。緑というよりは鮮やかな黄緑色。まさにバッタ色。そして吊りあがった目ならぬバックライトや、トランクの縁が描く線は、まさしくバッタの顔。「な、なんつーデザイン・・・色といい、絶対狙ってるよな?」いやー、個性的だわー・・・とまじまじと見つつ、後ろをしばらく走ったということがあったのだ。
いやいや、他にも車種はいっぱいあるし、いちばん下のクラスを予約したから、多分軽だよな?と思いなおした私を嘲笑うように、店員さんは私たちをそのデミオに案内した・・・。なぜだ・・・。他にも水色のマーチとかシルバーのbBとかあるやんか!なんでよりによって・・・。
まずは橘の運転で首里城へ向かう。ちょうど帰宅ラッシュなのか、車は遅々として進まない。ちょっと空いたと思っても、前の車はきっちり法定速度で走る。・・・この先私たちはずっと、沖縄県民の法定速度遵守にいらつくことになる。愛知県民(もしかしたら尾張地方だけかもしれないが)は、渋滞でない限り「法定速度+20キロ」で走るものだと思っているのだ・・・。(だって、道路広いからさー)
首里城に着いたのは6時過ぎ。7時まで開いているから余裕だが、今日は夕食を食べてからホテルまで移動しなければならないのだ。ガイドブックによると、ホテルまで那覇から高速道路使って90分。急がねば。
観光客は他に数組しかいないが、あちこちに琉球時代の服装の人が立っていて案内をしている。ううむ、客が少なくて手持ち無沙汰そうだ。
駆け足で城内を見て回り、お約束の守礼門で写真を撮って、まずは夕食を食べにチェックしておいた食堂に向かう。が、「あれ?道間違えた・・・?ここどこ・・・?」と路肩に車を止め、悩む私たち。「ええと、首里駅(ゆいレールというモノレール)が前方にあるから・・・なーんだ、あってるじゃん!テキトーに走ったのに」単なる悪運です・・・。しかし無事食堂発見。駐車場は・・・あるはずだが見当たらないので、他の車にならい()路駐。
行ったのは「あやぐ食堂」。地元の人でとっても混んでいる。私たちは親子連れのテーブルに相席させてもらった。私は豆腐チャンプル定食、橘はそば定食を頼む。人様の注文したらしい料理が運ばれていくのを見てぎょっとする。山盛りの天ぷららしきもの。「あれで1人分・・・?」まじで「山」盛です。
そして運ばれてきた料理。橘のは・・・。「沖縄そば」・・・「小どんぶり」といえばまあ「小」だよな・・・少なくとも「大」じゃないな・・・。「ごはん」・・・確かにどんぶりではなくお茶碗だけど、普段私らが使う茶碗よりでかいし、山盛りにはなってないけど、ぎゅうぎゅうに詰めてあるよ・・・?1、5杯分はあるよね?これに味噌汁とさしみとチキンカツがついて、570円。私のも同じ値段で、「豆腐チャンプルー」とごはんと味噌汁とさしみ、量は大目だけど普通でよかった・・・。「ごはんが余分・・・」と、結局橘はごはんをほとんど残した。私は完食。しかしお腹ぱんぱんだよ!
カーナビをホテルにセットして、出発したのは7時半近く。高速に乗り、延々走り続ける。高速を降りて、ほとんど車の通らない道をくねくねと走り、ようやくホテルに着いたのは9時。
1、2泊目に選んだのはカヌチャベイホテル&リゾート。とにかく広い・・・が、夜なのでよくわからん(笑)。ホテル内はカートを借りるか、巡回バスで移動だ・・・。時期はずれで部屋が余っているのだろうが、私たちは激安ツアー客にもかかわらず、通されたのは2ベッドルーム(私ら2人なんですけど・・・)、ウォークインクローゼット、キッチン、ジャグジー付きのただっ広い部屋だった・・・。お風呂が洗い場がちゃんとあるのが嬉しいしかし、ここもやたら広いぞ
荷物を広げ、お風呂に入ってこの日は終了。私は相変わらず花粉症のため、薬を飲み、枕元に鼻炎スプレーを置いて就寝。沖縄にいる間に症状が改善することを祈りつつ・・・。
11月24日、私と橘は奈良県へ日帰りドライブに出かけた。メインの行き先は紅葉の名所談山神社。名目は紅葉狩りだが、動機はやや不純。
大人になってから日本史に興味が出てきた私だが、思い出せば学生時代、日本史の試験は嫌いだったが(なにしろ全く年号が覚えられなかったのだ・・・)、授業自体は好きだった。中でも古墳時代から奈良・平安時代が好きだった。人間関係が複雑なところがイイのだ。異母兄妹はOKだけど同母はだめだとか、近親婚が多いところとか、萌える・・・(←あほだ)マンガでもその辺りの時代を題材にした長岡良子さんの作品が大好きで、特に藤原不比等(鎌足の息子)やその前後の時代を扱った一連の作品はとてもおもしろい。
で、談山神社はその裏にある多武峰で中臣鎌足と中大兄皇子とが大化の改新の計画を話し合い、鎌足の墓所もあるという、私の歴史趣味と腐女子心をくすぐる場所である。(腐女子心が何の関係があるのかは後で)それでずっと行ってみたかったのだが、どうせ行くなら紅葉の季節にしよう、というのが今回の旅の動機だった。どこまでもオタク魂は健在である・・・。
方向音痴の私と地図の苦手な橘が車で出かけると、順調に行けたためしがない。ナビも付けてないし持って行くのはマップル全国地図中部版。名阪自動車道の針ICを降りて榛原市に向かい、165号から370号に入ろうとして榛原駅前の住宅地に迷い込み、ぐるりと回ってなんかさっき通ったよこの交差点・・・と呟き、370号の分岐点で間違えてUターン、さらに166号に入りそこねてUターン。全くうちらって・・・
談山神社へ行く前に天王山古墳へ寄り道。ここは自由に中に入れるというナイスな古墳だ。懐中電灯が必要だというので、前日に電池切れした懐中電灯の代わりにペンライトを持ってきたのだが、なめてました・・・。こんなもんじゃ全然見えない。石室の入口付近は外の光でなんとかなるが、奥の石棺がある場所は真っ暗で何も見えず、断念。(下の写真は石室入口と、内部入口付近。フラッシュで明るく見えますが、実際には奥は真っ暗で何も見えません)
でも田んぼの中にあって畦道をたどって行くのどかな、なかなかいい遺跡です。青大将まで出没するし(踏まなくてよかった・・・)。誰も来そうにないところがなおGOOD(笑)。今度は大型懐中電灯を持参してリベンジしたいもんです。
さて、そんなマイナーなところへ行ったため、車のすれ違いも苦しい(ちゃんと舗装はされている)倉橋溜池沿いの道を通って、談山神社へ行く一本道へ合流。後から考えると、とっても渋滞していたその道を半分ショートカットして来れたわけで、ラッキー。
駐車場がいっぱいで、道路は談山神社に行きたい車が数珠繋ぎ。私たちも結局30分くらい待った(その間、某BLマンガのドラマCDを聴いて、Hシーンで悶絶していた)。
拝殿には有名な「多武峰縁起」の絵巻物の複製が展示されている。教科書に載っていた、中大兄皇子が皇極天皇の前で蘇我入鹿の首を斬る場面があるものだ。それを眺める橘の後ろで、怪しく囁く声が・・・。「中臣鎌足は、中大兄皇子が蹴鞠の最中に飛ばしてしまった靴を拾って、ナンパしたんだよ・・・。「お嬢さん、ハンカチ落としましたよ」くらい古典的なナンパだね・・・」(そもそも飛鳥時代なんだから、古典的じゃなくて最新のナンパ術と言うべきかもしれん)この裏の多武峰は、2人が入鹿を殺す計画を話し合ったことから、「談い(かたらい)山」と呼ばれるようになったのだ。「2人で山で逢引きしてたんだよ・・・。愛を語らっていたんだね・・・」歴史趣味の腐女子の妄想は、藤原鎌足×中大兄皇子だ・・・。
というわけで、2人が語らった(爆)場所も訪れつつ、日頃の運動不足を痛感し、息を切らして山を登ること約20分、鎌足墓所へ。「ミラージュツアー※以来だよ、こんな山登り・・・」ぼやく私たち。 ※コバルト文庫『炎の蜃気楼(ミラージュ)』に関連する場所を訪れる腐女子ツアーのこと。戦国時代の史跡がメインなので、城跡のある山登りが中心である・・・。
腐女子心を満足させたあとは私の趣味で大神神社へ。桜井駅周辺で迷い、「交差点の名前を表示しろーっ」と叫びつつ、行き止まりに入り込んで泣く泣くバックで戻る(Uターンすらできん・・・)私。「な、なんとか見えてきた・・・」と家々の上に巨大な鳥居を見つけほっとする。
ここはBLゲーム「星のまほろば」の舞台と推定されるところ。祭神は裏の三輪山そのもので、三輪山の神の化身は蛇なので、あちこちに卵や酒が供えてある。・・・こんな大量の卵、どーすんだろ・・・(大きなお世話である)。
神社の前の酒屋で地酒を購入し、最後に長谷寺へ向かう。「こう行くと最短なんじゃない?」とまた裏道を行こうとし、「大型車通れませんって書いてあるよ・・・」「軽だから通れる!」お前ら、懲りるということを知らないのか・・・と自分で突っ込みつつ、しかし、合っていたらしく、ちゃんと目指す道に出て、無事に長谷寺に着いた。近所の人が副業でやっているらしい民間の駐車場に車を置き(500円也)、のこのこ歩いて向かう。土産物屋ではこれまでの葛やそうめんの切れ端や「ふ」に加えて、名物らしい草餅が実演販売されている。ちゃっかり試食。
ここは純粋に(笑)紅葉狩り。うーむ、なかなかいい写真が撮れた。「あなたと奈良大和路※」の宣伝に使用してもらいたいくらいだ。 ※近鉄電車のキャンペーンのキャッチコピー
参道のお店でにゅうめんと胡麻豆腐を食べて、帰宅の途へ。亀山から四日市まで渋滞で90分という表示が。うう、自然渋滞なら仕方ない・・・連休だもんなー。大阪方面が事故渋滞でえらいことになっていたのに比べればまだまし・・・と、気晴らしにまたBLドラマCDをかけて、恥ずかしいセリフに2人して突っ込みを入れるのであった。長谷寺を5時に出て、8時に名古屋着。まあ1時間程度の遅れで済んだかな?
暖かくなったら次回、今度は古墳めぐりに行きたい私です。(懐中電灯持参で!)または20年ぶりに明日香村めぐりもいいかもしんない・・・。なお、長岡良子の作品についてはそのうち「萌え少女漫画」で触れるでしょう(笑)