フルール・ダンテルディ

管理人の日常から萌えまで、風の吹くまま気の向くまま

THE ICEに行ってきました。

2012年07月21日 | お出かけ
 今日は、フィギュアスケートのショー、「THE ICE」を観て来ました。
 去年も観に行って、とても暑かった(外が)ことを思い出す・・・。もう1年経ったのか!時間が経つのは早いなあ。
 会場には30分前に到着。朝、携帯のNA○ITIMEで調べたら1時間50分かかるって出たもんだから慌てて飛び出してきたのだが(まあ、示されたルートは乗換えが多かったので無視したんだけど)、なんだ、私が最初乗るつもりだった電車ならちょうど10分前着だったんじゃないか?役に立たん・・・。
 去年、寒いだろうとダウンコートと膝掛けを持参したのだが、意外にも半袖でも平気なくらいの涼しさだったので、今年はスウェットパーカしか持って行かなかったのだが・・・なぜ?超~寒い!アリーナ1列目というリンクに近い場所だから?でも去年も3、4列目くらいだった気がするので、それだけじゃないよな?去年より絶対冷房温度低いよな?!もしかして去年は節電してただけ?
 というわけで、とても寒かった・・・途中でトイレ行こうかと思ったくらい!(でも行かなかったけどな・・・。コ○ケで鍛えられているせいか?
 隣に座った、1人で来ているお嬢さんは、熱烈なフィギュア・ファンのようだ。プログラムやグッズを買い込んでいる。誰のファンかはすぐにわかった。あー、真央ちゃんね・・・。登場するとひときわ拍手が大きいよ。後半、真央ちゃんがかわいいワンピース姿で登場したら、「可愛い・・・っ」とたまりかねたような声を洩らしていた。自分のことは棚に上げてアブネー、と引いてしまう私。いやー、小塚くんが演技中にシャツがズボンから飛び出しちゃってヘソチラしていたのだが、終わってから裾を中に押し込んでいるのを見て、「な、なんでしまうんだーっ!いっそ最初からシャツは出して滑ってー!!」と心の中で叫んだワタクシって、ほんとノーマルだよな!
 それにしても、デービス&ホワイト組は最高だ・・・。彼らが踊ると流れる曲と相まって、グッときて涙がこみ上げてきちゃうよ・・・ウルウル
 あと、現役時代のバトルは特別好きな選手ではなかったけど、プロになってからますます上手くなったよなー。今日のソロ演技、思わず見蕩れちゃいました使用した曲は・・・タイトル思い出せない!けど、懐かしー!たぶん80年代にヒットしたロック。・・・だと思うんだけど。それをフラメンコ調にアレンジしていて、ギターの音がまたいいんだよな~。あー、思い出せなくてもどかしい!わかる人情報求む!(つーか、タイトルそのまま歌詞で連呼してたんだけど、この頃痴呆が激しくってさ~。思い出せないんだよん

またもや明治村

2012年06月11日 | お出かけ
 ふくらはぎが、筋肉痛・・・。
 昨日、姉と甥っ子と明治村へ。私のブログを見て、スフィンクス・コードをやってみたくなったらしい。前に同僚たちと車で行ったときは一般道から行ったが(名鉄としては、電車を利用してほしいのだろうが、駅からバス乗り継ぎはめんどいよ・・・)、今回は高速道を利用。私の車にはナビがついてない(ポータブル・ナビを買ったくせに、面倒でセッティングしてない・・・)ので、私がナビゲーターで姉が運転。いつものパターン・・・。私は道を知らないところを運転するのが好きではないのだ。なぜなら超方向音痴だからだ・・・。(なのにナビはする
 さて、姉たちは初心者なので(なぜか上から目線)、コードⅡを選択。Ⅲは同僚たちがやっていたのを見せてもらっていた私が答えを知っているからパス。所要時間2時間と書いてあったが、1時間半ほどでコンプリート。もっと難しいのがやりたいと言うので、同僚たちとリベンジ予定のコードⅣに挑戦・・・の前に、空腹で倒れそうな私は「オムライスを食わせろ」と主張。ところがオムライス店は人気で、1時間待ち。でもオムライスが食べたいんじゃ!と待つことに。その間に姉を残して甥と私はふらふらとコードⅣで検討をつけた場所へ行ったら・・・人がたかっている。もしや、と覗くとそこにコードⅣの謎のうちの1つの回答が。「なんでだ・・・。うちらは違う謎の答えの当たりをつけて来たのに、なんで違うヤツの答えがここに」(だいたい、自分で謎をたどり着く場合もあるけど、人がたかっていて見つけるパターンも多いのがちょっと残念。かといってそれを無視するわけにも・・・
 そこへ姉から順番が来たという電話が。いったん昼食に戻る。食べ終わってからまた謎解きブックを開いて検討。前回「フェイクじゃないか」と言っていた回答を私は知らなかったので、確認しに行くことにした。私は見逃しそうになったが姉たちがちゃんと気づき、メモ。一部しかヒントと合わないけど、さっき偶然見つけたやつもヒントと一部しか合っていない。が、どうもどちらもこれで正解っぽい・・・。(理由は秘す)
 昨日は晴れて、気温も上昇。冷たい甘味を食べて再びそれらの回答から更なるヒントを求めてふらついていると、「これ?まさか、これを指すのか!?」というものを発見。近くにヒントはないかと見回すと、また人だかりが。ところがそこにいきなり正解が。「・・・え?なんで?全然理屈がわからん。解せん・・・」しかし、もう4時過ぎ。受付締切り時間が迫ってる。4時半までに正門まで戻らないと、と、とりあえず戻って正否を確認したら・・・不正解。やはりフェイクだったのだ!
 というわけで、「早く終わったら、建物の見学をするつもりだったのに・・・」と呟く甥に、「甘いな。またリベンジすれば」と悪魔の囁きを返すワタクシであった・・・。
 家に帰ってから、またコード・ブックを開いて推理し、次の方策を決めた私。さあ、こんどこそ正解にたどり着くぞー!!・・・って、今月中に同僚たちとまた行く予定・・・。ううう、村民登録(年間パスポート)しておけば良かった!JAF会員証で割引使えるけどさあ・・・。もしコードⅣが解けてそのままⅤに突入したら、もう1回来る羽目になりそうだもんなーっ
 

たまにはアウトドア~明治村に行ってきました。

2012年05月20日 | お出かけ

 昨日は、会社の同僚とその友人たちと一緒に、明治村に行ってきた。明治村ってなんぞや?という東海地方以外の方に説明すると、名古屋鉄道の関連施設で、主に明治時代の歴史的建物を移築して保存している、野外博物館だ。当然、とても地味な展示内容なので、あまり来場者はいない・・・いや、いなかった・・・が、昨日行ってびっくりした。はら~、大人気!というのは我々が訪れた目的と同じ目的の人々が大挙して来ていたからだ。
 それはなにかというと、体験型ロールプレイング・ゲーム「スフィンクス・コード」というイベントだ。参加料を払って謎解きヒントが記された冊子をもらい、そのヒントをもとに場内に隠されたアイテム(またそれが最終の謎解きをするためのヒントになっている)を探し出し、冊子とあわせて最終の答えを導き出すというもの。(解けた人には粗品進呈・・・でもチャチいよ(笑))今やっているのが7弾目。難易度別に6つのコースが用意されていて、特定コースをクリアした人でないとチャレンジできないものも。
 ・・・ということを前日に明治村のホームページで予習。このイベントは「怪盗スフィンクス」が現代に蘇り、「明治探検隊(私立探偵の大学生ケン、ケンが時々遊んでやっている小学生の男の子、ケンが家庭教師をしている女子高生、人の言葉がわかる猫ワガハイ)」に謎解きを挑むという設定で、客は探検隊として謎解きをするというもの。そこでポスターやTVCMに出ている探検隊のキャラクターたちの紹介を見て、ケン(大学生で私立探偵・・・バイトなのか?二足のワラジなのか?)が「怪盗スフィンクスに少し恋している」という記述を見、「なにっ、そんな設定いいのか、明治村さんよう!?」と浮き立ったワタクシだが、そのあとスフィンクスが男装した女性と知ってがっかり・・・いやいや、ポスターとかで女性と気づかない私がアホなんだけどね・・・。(うっかり「明治村」で検索してここにたどり着いた皆様、これは腐女子の書いているブログです・・・。ところどころでなぞの記述があってもスル~してください・・・
 で、同僚たちは先月すでにチャレンジし、1つのコースをクリアしていたので難関コースにチャレンジしに来たわけだ。私はやってないので冊子は買わずにちゃっかり一緒にそれにチャレンジ。・・・つーか、初めてやる初心者なのに難関コースって、どうよ・・・。
 彼女たちは毎度やりに来ているマニアで、ここの他にもこの手の実体験型ゲームにいろいろ参加しているらしい・・・。(閉園後の遊園地を舞台にした脱出ゲームとか・・・)で、始めたわけだが・・・
 これが難しい!歴戦の彼女たちも「いつもはこんなにわかんないわけじゃないんだよ~、ぜんぜん見つからなくてつまらなくてごめんね」と私に言っていたくらいで、4つの謎のうち2つしか解けず(うち1つは私が解いた。エヘン)、撃沈して帰るはめに。トホホ~もう1つ見つかったことは見つかったけど、ヒントとはまったく関係ない状態のところで偶然見つかったので、フェイクじゃないか?と疑っている・・・。
 というわけで、彼女たちは冊子のヒントをもう1度じっくり村内地図と照らし合わせて考えて、再チャレンジするつもりらしい。この日歩数計は1万5千歩を記録。歩いた距離は10.5キロ。おかげで私は今日、ふくらはぎが筋肉痛である・・・。
 村内で食べたものはカレーパン、ソフトクリーム、ねこまんま(猫のワガハイにちなんだ料理。丼(写真参照)だけどむしろおにぎりにして食いたい・・・)、かき氷。・・・暑かったんだよ・・・。

 ←ねこまんま・・・うちが作るねこまんまより具が多い(笑)鮭としらすと(多分)なまぶしと鰹節と、薬味に三つ葉とみょうが。意外とうまいよ!ペットボトルとかでお茶持っていったなら、かけてお茶漬けにしてもいいかもね。(今思いついた。やればよかったなー)

 初めてやったけど・・・結構おもしろい。これははまるわー。別に粗品はいらないが、解けなかったこのコース、なんとしても解かないと悔しいぞ。しかし今のままでは行き詰っているので、何かひらめかない限り、行っても無駄な気が・・・。苦・・・ッ





「キミノウタ」ロケ地探訪の旅その4

2011年09月18日 | お出かけ

 ダイビングや温泉めぐりで疲れきって、夕食後爆睡し、翌朝目が覚めたら雨。「ゆうべはすごい降ってたよ」と言われたが気がつかなかったよ!と朝食を食べ終わるころにはなんとか曇りに。私たちは宿でレンタルサイクルと傘を借り、荷物を預けて最後の目的地、羽伏浦海岸へ向かった。新島空港の横を通り、海岸沿い(と言っても例によって海は崖の下)に出た。左へ道なりに進めばサーフスポットのメインゲートだが、右の農道の入口に小さく「シークレットポイント」の矢印があった。たぶんサーフィンに絶好の場所なのであろう・・・と我々はとりあえずメインゲートへ向かった。
 探していたのは、PVの中で、メンバーのふたりが上りながら途中地震に遭う階段と、その周辺の白い断崖。メインゲートへ向かう道は、緩やかだが長い下り道だった。おお、自転車を漕がなくてもいい、楽チンだ~(ここまで来るのにも結構アップダウンあって大変だった)と、メインゲートに着くと、曇り空、強風の天気のせいで、本日遊泳禁止。ただでさえサーフィンするほどの波が押し寄せる海岸が、大変荒れまくっていた。自転車を止めた私たちに、ライフセーバーらしい真っ黒に日焼けした若者が「こんにちは!」と声をかける。さわやかだ・・・が、天気が悪すぎて人が誰もいないので(当たり前・・・)、彼らの役目も今日はこんな日に海に入ろうとする奴がいないか見張ることしかなく暇なのであろう・・・。
「ううむ・・・ここじゃない・・・」
 私は海岸沿いのどこかということは、メインゲートから行けるところだろうと予想していたのだが、見渡す限り崖に造られたコンクリートの階段など見当たらない。
「まさか・・・シークレットポイントというところがそうなのか?」
 ロケの階段は、島の観光ポスターにもなって宿に貼ってあったくらいなので、メジャーなイメージが刷り込まれてしまったのだが、実はシークレットはシークレットではなかったのか?!私は宿の人にポスターの場所がどこか訊かなかったことを悔やんだが、後の祭り。
「Y・・・多分シークレットポイントというところだ・・・。戻らないと・・・」
「・・・ここまで、結構長い下り坂だったよね。ということはその上り坂を自転車で戻るわけ・・・?」
「それしかないじゃん」(←行き当たりばったりで行動している反省がない)
「違っていたらどうするの・・・?」
「多分あってる!・・・はず」(何の根拠もない)
「・・・・・・」
 坂道はきつかったが、なんとしてもあの階段が見たい!と根性で自転車を漕ぎ、農道までたどり着いた。農道といっても舗装してあるし、ここから先はあまり起伏はなく楽だった。しかし行けども行けども「シークレットポイント」にたどり着かない。まさか、標識ないんじゃないだろうな・・・?まさか通り過ぎた?と不安になってきた頃、向かいから徒歩の(徒歩?この距離を?)地元のおじさんがやってきたのでこれ幸い、と訊いてみたら、もうすぐそこだ、とのことで、その通り、小さな矢印の標識が立っていた。
 道路に自転車を置いて左右から木が覆い被さるような細い道を抜けていくと、途中ちょっと広くなった場所に軽自動車が置いてあった。こんなところに車突っ込むんかい、帰るとき入ってくる車があったらどうするんだ・・・と驚いていると、藪の中から水着にショートパンツ姿のお姉さんが現れた。「こんにちは!」「こんにちは・・・」あの格好でこの藪道を?つーか水着で何しに来たんだ・・・と首を捻ったが、おそらく彼女も海岸の監視員で、サーファーが泳いでいないか確認に来たのであろう・・・。
 細い藪道を抜けると、海と空が広がった。ここだー!と感動が押し寄せる。これが青空と青い海ならもっとすばらしかっただろうが、それが想像できる眺めだった。
  
 Yは「待ってるから行ってきなよ・・・」と傍観を決めこもうとしたが、「君が降りてくれなきゃ誰が私の写真撮るの?」(←ひどい!)と階段(途中崩れている・・・)を降りさせた。
 このあたりは白い火山灰層の崖が続いていて、晴れていればさぞかし眩しくきれいだろうと思われる。曇り空で本当に残念!
 メイキングでは、ここでの撮影はないタカノリも来ていて、「すごいとこ連れてこられたなー」と呟き、崖下を散歩している。「ここをタカノリが歩いていたのね~」「ここ、バックに写っていたわ!」とまたもやウロウロと感動しながら歩き回り、写真を撮るワタクシ・・・。

 

 

 

 



 さあ、これで目的地はすべてコンプリートした・・・。やや下り坂の農道を戻り、Yは「疲れた・・・」と宿へ帰るというので、別れて私は流人の墓がある共同墓地へ向かった。するとメインゲート辺りで雨がぽつぽつ降り始め、あっという間に本降りに。やべー、と思ったが今さら宿へ戻るのもほぼ同じ距離。だったらせっかくだから行こう!と上り坂を片手で傘を持ち、片手で運転するのは無理、ということで、自転車をひきずってひたすら歩く。新島グランドホテルを通り過ぎて少し行くと下り坂になり、自転車に乗った。どこで曲がるかわからず一度通り過ぎてしまい、戻る・・・。
 共同墓地は村の方々の墓地だが、下に羽伏浦海岸から運んだ白い砂が敷きつめられ、そのせいか明るくてきれいな場所。ちょっと足が沈んで歩きにくいけど
 そこを出て海岸沿いの道路を走るころには土砂降りとなり、雷まで鳴り出す始末。雨宿りしようにも海岸沿いの道には何もない・・・。ほとんど車が通らないのは、よろよろ走っている私にはありがたかった。(片手運転が死ぬほど下手なのだ)露天風呂を過ぎるころには少し小止みになり、上りのため自転車を引いて歩いている私を一台の車が追い抜き、止まった。ロッジの車だった。ロッジの方が自転車で出かけた私たちを心配して、探しに来てくれたのだった。いい人たちやー・・・。
 車は自転車と私を乗せてロッジに戻った。一足先に拾われて戻っていたYとともに風呂場で着替え、新島港まで送ってもらった。
 港につく頃には雨も上がり、私たちは11:25発の熱海行きの船に乗った。熱海港には船の時間に合わせて熱海駅行きの乗船客専用のバスが待っていて、無料で駅まで送ってもらえた。ありがたや・・・。
 新幹線の中でお弁当を食べ、ひと眠りしたらあっという間に名古屋に着いていた。Yは「夕ご飯作るの面倒・・・」と高○屋の食品街へ向かい、ここでお別れとなった。
 こうして3日間の旅は無事終了。目的はほぼ果たし、大変有意義で楽しい旅だった。友人は途中体力を使い果たしてダウンしていたようだが・・・。常日頃は元スポーツウーマンということで私と比べものにならない身体能力のあるYだが、必要なときにはアドレナリン大放出で動き回るオタクの特殊な体質にはついていけなかったようだ・・・。運動なんて高校卒業してからしたことないわ、腰痛でろくに立ってもいられないわ、というワタクシだが、コ○ケのときは同人誌を詰め込んだ巨大なカバンを持って何時間も歩き回るからな・・・。

 新島も式根島も、とてもいいところでした。いい人たちばかりだったし、まさしく島時間というべき空気が流れているのがたまらない。また是非行きたいと思わせるところでした!ありがとう!それから島へ行くきっかけを作ってくれたタカノリと、オタクな私に付き合ってくれたYにも感謝!また次のオタク旅行に出かけられることを希望しつつ・・・「キミノウタ」ロケ地探訪の旅、これにて完!

 【参考】
 新幹線 名古屋⇔熱海@7350(チケット屋で回数券購入)×2
 西武バス 熱海→熱海港@220 
 東海汽船 熱海⇔新島@5550(ネット割引適用)×2
 新島温泉ロッジ@8925×2
 連絡船 新島⇔式根島@820(往復運賃)
 1ビーチダイビング @10600(まけてくれた!)
 レンタサイクル @100(短時間だから・・・と、まけてくれた!)
 ロケ地めぐり 体力&プライスレス(笑)


「キミノウタ」ロケ地探訪の旅その3

2011年09月04日 | お出かけ

 7/25月曜。昨日とは打って変わった快晴。今日は隣りの式根島でダイビング&温泉めぐりということで、連絡船に乗った。港まで送ってくれたロッジのおじさんは、「くれぐれも帰りの船に乗り遅れないで」と注意。連絡船は1日3往復。最後の船に乗り遅れたら、その日は新島に戻ってこられないのだ。
 新島港から、浮き輪を持ったこども連れの家族や、多分ダイビング目的の外国人2人やら10人ほどと一緒に、式根島からやってきた人々と入れ替わりに船に乗る。約10分で到着。こんな小さな港なのに、パトカーが停まって警戒中。新島に着いたときも港にパトカーが停まっていて、「何警戒してるのかなー」と不思議に思ったものだ。
 港にダイビングサービスが迎えにきているはずだが見当たらず、携帯から電話。前日の夜、携帯にショップのご主人から電話があって、今のうちに車にウェットスーツとフィンを積むからと、Yと私のサイズを訊かれ、そのときに「港に車が待っているから」と指示されたのだ。
 電話には奥さんらしい人が出て、「あれー?朝の船だった?今、朝の予約客と潜ってる最中だから、私が行きますね」
 おいおい、昨日船の時間伝えたぜ!だいたい早朝の客と一緒にスーツとか積んでったんだから、朝の便に決まってるじゃん。
 すぐにやって来た奥さんの車で一旦ダイビングショップへ。と言っても普通の民家。庭に大量のタンクが並び、ウェットスーツが干されているのでそうなんだなーとわかるだけ。
 庭のテーブルで申込書と誓約書に記入し、貴重品を預けて今度はダイビングする中の浦海岸へ送ってもらう。「もうすぐ上がってくるはずだから」と奥さんからご主人の写真を見せてもらい、急な坂を下りていくと、青い空、青い海、小さな海の家(つーかお店。パラソルのレンタルしたり、浮き輪とか軽食を売ってる)、数十人(と言っても20人くらいかね・・・少なっ)の海水浴客が見えてきた。こじんまりして隠れ家的ないい海岸だ。ただしトイレがあるだけで着替えやシャワーの施設はなし。地元の人とか泊まり客以外は使いにくいだろうなあ。
 シュノーケリングやダイビングに向いている、砂の海岸からすぐ岩場になるビーチ。砂は真っ白で、まるで南の島のようだ。海岸に下りる道の途中に、ダイビングサービスの軽トラが置いてあったので、そこに服と靴を置いて(水着は宿から着てきた)海岸へ。暑い。昨日もそこそこ蒸し暑かったけど、ギンギンに太陽が照りつけて、焦げる!
 7年ぶり(ログ・ブックで確認した。ログ・ブックというのは、ダイビングしたときに場所、気温、水温、タンク圧、潜水深度等を記録する手帳のこと)の海水浴&ダイビングっつーことで、まだ前の組が潜っている間にシュノーケルしよう、とマスクをつけてビーサンのまま水に入ると・・・。
「か、海藻だらけできしょい・・・」
 とんでもなく大量の海藻が海岸付近に打ち寄せられている。いつもこうなのだろうか・・・と海岸あたりをうろうろ浮いていたが(もと水泳部のYはさくっと沖まで行ってしまった・・・)、水の中はキレイ。魚もいっぱい、青い小さな魚もいて、本州の海とは違って熱帯っぽい。
 やがて前の組が上がってきたので、私たちもあとを追いかけて軽トラへ。一緒に潜っていたご主人の息子さんが車で彼ら(どこかの大学生のグループらしかった)を送って行き、私たちはご主人と一緒に潜ることに。ご主人は60歳過ぎだという。スゲー!日に焼けて筋肉もバッチリ、海の男って感じ。
 海藻は天草(寒天のもとね・・・)で、先週の台風の影響で大量に打ち上げられているだけで、普段はこんなことはないという。そーか、昨日の夕飯のところてんの材料はこれか!ところてんは地元で作ったものだと言ってたもんな。
 私たちは久しぶりのダイビングということで、体験ダイビングと一般のダイビングの中間、リフレッシュコースを申し込んでいたのだが、7年ぶりだと聞くとご主人は「それじゃあビギナー同然だな・・・」と、普通は湾の出口の遊泳限度のブイのところまで連れて行くそうだが、その手前までのコースをとった。これだと10メートルも潜らない。・・・あの、一応最初のライセンス取る講習のときでも15メートルくらい潜ってるんですけど・・・。
 しかし、ダイビングをするとなぜ猛烈に尿意に襲われるのだろう・・・。毎度毎度必ずそうで、私はたいてい最後の10分くらいは「早く上がらせて~~~!」しか考えていないので、魚も何も見ていない・・・
 というわけで、ダイビングが終了して帰るという段になって、てっきりまた奥さんが迎えに来るのかと思っていたら、ご主人は「じゃ、後ろに乗って」と言う・・・。は?この軽トラの荷台っスか・・・。タンクとかジャケットとかフィンとかウェットスーツとかごろごろしているのはまあいいとして、捕まるところなーんもないここに座って、あの坂を上るんスか・・・?
「うちらは小学生か・・・」
 私の脳裏には、遊びつかれた孫たちを荷台に乗せて、田んぼの中の農道を走る、じいちゃんが運転する軽トラ・・・という光景が浮かんだ・・・。
「し~え~」
 ジェットコースターの昇りのような坂道を、軽トラはアクセルふかして登って行く。「むしろ、この坂を車で走ることの方に驚くよ・・・!」とYが叫ぶ。
 坂を上り切った車は狭い道を走り出す。照りつける太陽と吹きっさらしの風が気持ちいい。私たちは「これ、道路交通法違反じゃねーっ?」「もし事故ったら完全に投げ出されて死ぬね!」とげらげら笑いながら揺られていった。
 ショップ(しつこいようだがただの民家)に着き、荷物を受け取った私たちは、庭の奥のシャワーブースで海水を流し、服を着替えた。と言っても更衣室があるわけではない・・・。シャワーブースにもカーテンはない。まあ家の陰なので道からは見えないけど、外ですっぽんぽんだ。完全に小学生が親戚の家で海水浴、というシチュエーションだな・・・。つか、恥じらいというものはないのか?!まあこの年になると結構どうでもいい・・・。それより、先のグループは男女混合だった(しかも若い)んだが、どうしたんだろう・・・。この島に泊まっているんだろうから、宿へ戻ってから着替えたのかな。
 ご主人は、体験ダイビングほど手間はかからず、しかし通常のダイビングほど長時間ではなかったということで、料金を2000円も安くしてくれた。ラッキー
「これからどうするの?」という奥さんに、温泉めぐりをすると答えたら、奥さんは島の地図を持ってきてくれた。一応ロッジに置いてあったパンフレットを持ってきてはいたが、紙1枚の方が見やすいのでありがたくいただき、来る前はレンタサイクルを借りるつもりだったが、来てみたらほとんどの道が坂なので、徒歩で出発。まずは目的の、中の浦海岸とは逆の島の南海岸にある海中露天風呂へ向かった。その途中の「季節営業」の食堂に入る。
 季節営業ということは、夏の観光シーズンにだけ営業しているのであろう。おじいさんが1人でやっている中華の食堂で、私はオムライス(中華、関係ない・・・)、Yは中華飯を食べる。他に客はなく、おじいさんは料理を出すと暇になって食堂の椅子に座り、N○Kの昼のドラマを見つつ、私たちにあれこれお話しかけたりなどする。そしてハエが飛ぶのが気になるのか、ハエ叩きを持ち出して狙うが、なかなか当たらない。一生懸命なので「今そこに留まってますよ」「あ、こっち飛んできたので無理です」と教えてあげる・・・。その甲斐あってか、私たちが食べ終わるまでに2匹とも仕留めることができたのであった・・・。
 などとおじいさんと交流を深め、私たちは途中商店でカップアイスを買い、歩き食いしつつ(私だけだが。だって死にそうに暑くてたまらんかったんだもん!)、途中「真実の穴」ならぬ「湯加減の穴」(この温度で露天風呂の今日の温度がわかると言われている。中は蒸気が噴き出している)に、お約束で手を突っ込み、地鉈温泉到着。
  
 ん・・・?ほんとは地鉈温泉ではなく、松が下雅湯に行くつもりだったのだが・・・?と地図を見直すと、「憩いの家」(公共浴場)のところで海岸に向かって曲がらなければならなかったのに、通り過ぎてしまったようだ。松が下には更衣室があるので、そこで水着に着替えるつもりだったのだが・・・。戻るのも面倒だ、と私たちは人がいないのをいいことに、公衆トイレの裏で着替え(いい年した大人がすることではない・・・)、海岸へと降りていった。
「暑い・・・」
 絶好の海水浴日和と言うべきなのだろうが、山道を昇り降りするにはきつい。なにしろ小さな島だから、アップダウン激しいのだ。
 
 地鉈温泉の名の由来、地面を鉈で真っ二つに割ったような、というそのままの光景。この海岸に温泉がわいているのだ。高い&遠い・・・。
 たどり着いた海岸は、日射しだけでなく岩までもが触れないほど熱くて、このまま全身こんがり焼き鳥になりそうだ・・・。岩が熱いのは地熱のせいもあるのかもしれない。私たちが行ったときは干潮で、満潮だと海中に沈むこともあるとかいうから干潮がいいと思っていたが、とんでもない!湧き出しているお湯が熱すぎて、海水で埋めないと入れない!誰が置いたのか、バケツ代わりの塗料かなんかのでっかいプラスチックの入れ物があったけど、それで海水をせっせと汲むほどの気力はない・・・。
 →手前にちょっと写っている黄色くにごった水溜りが温泉。もっと手前の温泉は岩が湯の花のようなオレンジ色の物質で覆われて、水ももっと濃い黄色。茶色い岩は温泉で染まったもの。満潮の時はいちばん海側の岩を超えて海水が温泉に混じり、入れる温度になると思われる。夜間はライトもつけられるので、満潮時に来るのもいいかもしれないが、道は超険しい。あと落石多し
 あきらめきれないYは、「ここなら熱くないんじゃない?」とこのあと(写真参照)海に入っていたが、「ぬるいけど・・・日光で温められて温かいのか、温泉が温かいのかわからない・・・」と呟いていた・・・。
 うーむ、がっくり・・・とまた崖を昇り、今度は隣りの足付温泉を目指す。地図を頼りに、多分行ける・・・と当たりをつけた遊歩道に入ったが、全く整備されていなくて「け、けもの道?誰も使ってないんじゃ・・・」と蚊に刺されつつ進む。
 地図は正しかったらしく、ちゃんと着いた。こちらは人がけっこういて、大学生らしい男の子達が「熱すぎるよ!無理無理!」と楽しそうに騒いでいる・・・。
 こちらは海岸からはちょっと離れた、一見すると潮溜まりみたいな、透明なお湯。たしかに熱めで、私は腰まででもう結構!という感じだったが、Yは「さっきのに比べると全然イケるよ」と肩まで浸かっていた。良かったね!無理やり連れてきた(この旅行、ダイビング以外彼女の希望は一切聞いていない・・・)甲斐があったというものだ。 
 地鉈温泉と足付温泉は天然の温泉だが、もうひとつの松が下雅温泉は、地鉈温泉からお湯を引いた人工の温泉で、更衣室もある。なのでそこへ行って着替えるか、それとも「憩いの家」へ行って着替えるかなのだが、とにかく暑くてグロッキーなので、涼める「憩いの家」へ向かった。
 その道はとても急な昇り坂・・・。途中で立ち止まってペットボトルのお茶を何度も飲むワタクシ。やっと着いたら・・・あれ?「本日、介護サービスに利用のため休業」
 島の地図にも「月曜休業」と書いていった・・・。休暇だから曜日の感覚なんかなかったよ・・・。
「どーしようか。あの坂を下りてまた上るのはやだよ・・・」
 窓からヘルパーらしい女性の姿が見えた。Yはコンコン、と窓を叩いた。気づいた彼女にYは、外の水道を貸してほしいのと、着替える場所がないので、脱衣所で着替えさせてほしいと頼んでくれた。女性は上司らしい人に訊いて、入口を開けてくれた。
 我々は外にある庭用の水道で体を流し、浴場の脱衣室で服に着替えることができた。頼りになるぜ、Y!・・・しかし、Yがこの行動に出たわけは、ひたすらあの道を戻りたくないためであった・・・。
 またトロトロと歩いて昔の井戸の痕(今は新島から水道が引かれている)を見学し、喫茶店でカキ氷を食べ、島を縦断し、その途中で「新島に戻ったら商店行けないから」とペットボトルと酒(これは私だけ)を買い込み、北側にある遠浅の美しい白砂の泊海岸でぼーっと船の時間までを過ごした。
   
 16時、式根島から連絡線で新島へ戻った。歩きでの帰り道、再び海岸の崖の上の待合所をちょうど通りかかったとき、車が次々と止まり、中からおばちゃんたちがポットやお盆(!)を持って下りてきた。そして待合所に座っておしゃべりを始めた・・・。
「ハッテン場じゃなくって、島民全体の井戸端会議場なのか・・・?」
 Yの疑問が解けて良かったな!ちょっぴり残念だけど!なぜわざわざここに来るのか?という疑問は残ったままだが。
 ロッジに戻り、早速私たちはお風呂へ。まだ風呂を張ったばかりのそこに入ろうとしたら・・・
「あちーっ!」
 熱くて入れねえ!よくよく見れば、浴槽の上に蛇口は2つ。1つは水道、1つは温泉。貼ってある紙には「源泉は60度あります」60度・・・地鉈温泉といっしょだな!いや、そんなことより、今、水道からは全く水が出ていない・・・。おいおいー!!
 うわーん、風呂に入らせてくれーっ、と、水をがんがん入れつつ、必死に湯をかき回す棒で混ぜまくるワタクシであった・・・。

 タイトルに偽りありの1日を長々と済みませぬ。最終日はタイトル通りになる・・・はず、というか、ロケ地残り1か所!

   
 おまけ。式根島の野伏港で、船が来るまでの間、道端で眠るY。体力の限界だったらしい・・・。どおりで「憩いの家」でがんばったわけだ。よほど坂道を戻りたくなかったのねー


「キミノウタ」ロケ地探訪の旅その2

2011年08月21日 | お出かけ

 ガラスミュージアム前の道を港へ向かって下っていくと、道と崖との間の空間にはなんだかよくわからないコーガー石製の彫刻がずらり。「これは・・・人?結界師に出てくるヨッシー製のいーかげんな式神にしか見えんが・・・。う~ん、これは・・・チュッ○チャプス?」芸術的感性とは無縁なワタクシ・・・。さらに行くと途中、屋根と石でできたテーブルと椅子のあるちょっとした休憩所があった。そこでは地元の人らしい男性がふたり、夕暮れの近づく海を見ながら座っている。テーブルの上にはペットボトル。道路には2台の車が路上駐車中。わざわざジモピーが車でこんなとこまで来ておしゃべりかい。(この辺りは港は近いが、集落からは遠い)
 と、通り過ぎてすぐYが、「ここって・・・ハッテン場じゃないよね・・・?」とぼそりと呟いた。「は?」私はとっさに意味がわからず、訊き返した。「ハッテンバ?」私の頭の中にはニッカボッカのおじさんがたむろする水道工事の光景が浮かんだ。それは工事現場。どんな連想・・・。
 Yはちょっとオタクだが(わざわざ石の森章太郎の記念館に行ったり、ア○フィーのおっかけをしたり、なぜか「秘密探偵JA」のコミックスを全巻揃えていたりする程度で・・・)、断じて腐女子ではない。ワタクシというクサレな友人を持ったばかりに、腐女子な思考回路を理解できるようにはなっているが。
「だって・・・わざわざこんな人の来ない海辺の休憩所でさ、いい年した男性がふたり・・・見つめ合ってるんだよ・・・」
「・・・あ、ハッテン場、ハッテン場ね。・・・なにっ!」
 私はぐるりと振り返り、「ホントだ・・・。海も見ずに向かい合って黙って座ってらあ」と言いつつシャッターを押す。
  
「声がでかいよ」
「すまんすまん。・・・え~、単に仕事帰りにくっちゃべってるだけじゃないの?茶店もないから茶持参なら安上がりでい~んじゃない?」
 なんだかYと私の発言がいつもと逆だ。・・・一体どうしたんだ。私の煩悩が今回1点集中だからか。(関係ない)
「どうなのかねえ。単なる島民の待ち合わせスポットなのかもしれないよ」
 さて、我々は海辺の無料露天風呂を一旦通り過ぎ、港へ。その手前に、第2の撮影スポットがあるのだ!
「おお・・・ここだ!この上で演奏して歌っていたんだよ!」
  
 ←写真は翌日撮影のもの。24日は曇りで、暗く写っていてわかりにくいので・・・。
 これ、なにかといえば単なる展望台(?)でございます。親水公園の滑り台といい、DVDからは想像もつかないものばかりですね~。何を考えて造ったんだ、新島村役場・・・。


 
  →は同じく25日撮影の展望台を海岸側から見た側面。上の写真とあわせてわかるとおり、階段しかありません!じゃあ下の部分は何もないのかというと、単なる倉庫でした・・・。公衆トイレとシャワー室でも作っておけば「単なる展望台」ではなく、「海水浴客のためのトイレとシャワーだけじゃ地味だから、ついでに展望台つけちゃいました」と言えるものを・・・。
 まあいい。さっそく撮影開始だ!
 
 展望台のてっぺん。ここでメンバーが演奏したのだ。
「ここ!ここでタカノリが歌ってたのよ~」
 タカノリがいた場所に自分もいるなんて、信じられない!(注※興奮しすぎてハイになっていますので、以下の発言がおかしくてもスルーしてください)なんという奇跡・・・!DVDで見た風景の中に自分もいるなんて・・・!
 と鼻息も荒く写真を撮っては、「ここにタカノリが!」「ここにタカノリが立っていたのよ!」「この階段をタカノリが下りていったのね!」と独り言を呟く私を、Yは生暖かく見守り、私に指示されるまま、写真を撮らされるのであった・・・。
 
 ←タカノリがこの間に入って歌った場所。ドアが見えるが、多分ここも倉庫・・・。DVD見るとこのドアも映ってるよ!

 →メイキングでタカノリが最後に駆け下りていくのを上から撮っているのだが、こんな角度。右上に映っている(見えるかな?)ギリシャの遺跡風の建物が、無料露天風呂。

「あ~、満足した!じゃ、夕日を眺めながら露天風呂入ろうぜ」
 というわけで、私たちはもと来た道を戻り、海岸に作られた村営の無料露天風呂(水着着用)へ向かった。
 しつこいようだが、本当なら晴れの天気予報なのに、傘はいらないが時折雨がぱらつく曇り。風も出てきてやや涼しい・・・。さすがにこの天気でこの時間なので、それほど客もおらず快適に湯につかる。子どもがビニールのボールを持ち込んでいて、頭に当たる・・・。機嫌がいいから別にめくじら立てないよ!「はい」と投げてやったさ!
 露天風呂の場所は海岸の崖の上。一番端っこの風呂からは、溢れたお湯がそのまま崖を流れ落ちて海の中へ。端っこから身を乗り出してぼーっと波が打ち寄せてくるのを見ていると飽きない・・・。しかし波荒いな!風が強いんだよ。
 崖の上のさらに高くなった崖の上にも風呂があり、階段を登っていくと向かいの地内島と水平線が見えて大変眺めがすばらしい。ここから眺める夕日がオススメらしいが・・・
「露天風呂から夕日を眺めよう!って言ってたけど、見えないじゃん」
 とYに突っ込まれる・・・。
 季節により、夕日が沈む位置は違う。今の季節はどうやら地内島の向こう側に沈むらしく、地内島の向こうに明るい光は見えるが太陽自体は見えない。しかも新島側から真っ黒な雲が迫ってきて、雨が強風に乗って吹きつけ始める。何しろ高い位置の吹きっさらし(一応屋根はあるが、横はすかすか)だから、顔に当たって痛い。眼鏡にも(露天風呂に入るときは足元があぶないので眼鏡は必需品)水滴がつく。
「降られる前に宿に戻らないと」
「だね」
 さっさと降りていったYを追い、私もよろよろ(はだしだから足の裏が痛いんだよ!足つぼマッサージをされると悶絶するワタクシ・・・)と階段を下りた。
 着替えて再びガラスミュージアムへの道をたどり、例のハッテン場(勝手に命名)の前を通ったが、すでにふたりの姿も車もなかった・・・。
 宿に着いたのは5時半くらい。水着を洗って干し、荷物の整理をしたところで、忘れていたことが。
「は、腹減った・・・」
 夕食は6時から。「腹減ったよ~。おやつ持ってきてないよ~。何も食べるものがないよ~」と床を転がるワタクシ。「早めに食べさせてもらえないか、訊いてみたら?」「やだよ、いい大人が恥ずかしいよ。(←今日の自分の言動が恥ずかしくないとでもいうのか?)・・・でも、もしかしたらもう用意してあるかもしれない・・・」
 と、のこのこ食堂をのぞきに行くと、そこにはすでに食事が並べられていた。そして厨房からちょうど女性が出てきた。
「あのう、もう食べられるんですか?」
「はい、いいですよ。お刺身があるから早めに食べてください」
 やったー!とルンルンと部屋に戻り、Yに「夕飯もう食べられるってさ!」と報告。
 夕ご飯は大変おいしゅうございました・・・。量も多くて、食べきれず無念。奥さんが「さっき畑で取ってきた」というプチトマトを山のように出してくださったのでそれは平らげたが、魚の煮付けまでたどりつけず・・・。Y曰く、「あんたってメインじゃなくて小物から順番に片づけていくよね・・・」そうとも、魚の煮物以外はきれいに食べたよ!メインがなくなってサラダとかところてんが残っている君と違ってさー!
 というわけで、1日目は終了。宿のしょっぱい温泉は熱めでございました・・・。


「キミノウタ」ロケ地探訪の旅その1

2011年08月01日 | お出かけ

 7月24日日曜日。私と友人Yは新幹線で熱海へ。「腹減った・・・」と購入した弁当を11時には食い尽くすワタクシ。熱海駅からは西武バスに乗り換え、約15分で熱海港に着いた。どうやらその日は花火大会があるらしく、熱海港周辺はすでに駐車場が満車だったり、道路が混んでいたり、なんとなくざわついた雰囲気だった。
 東海汽船の窓口で、ネット予約していた高速船の切符を引き換える。ネット予約だと、15%も割引があるのだ。その代わり即キャンセル料が発生するんだけど。
 我々の目的地は新島。サーファーのメッカらしい。8月にはサーフィン大会も催される。だが、我々・・・つーか私の目的はそんなことではない。目的はただひとつ、「abingdon boys school」の「キミノウタ」のビデオクリップの撮影場所を探す!ただそれだけなのだ。
 タカノリのビデオクリップは凝っているだけにスタジオ撮影が多くて、ロケはあまりない。あってもどこぞの港だとか(「HIGH PRESSURE」あれ、お台場かね?)海岸だとか(「HOT LIMIT」フロリダだったっけな・・・)、あんまり特徴ねえ~とか、行く意味があんまねえ(おい)ところばっかだしな・・・。「THUNDER BIRD」は廃墟になった教会(と聞いたけど)で、行きたかったけど、場所がわからん・・・のと、わかっても友人をつき合わせて行くところじゃないし、「Nephilim」も全く同じ理由。唯一、「キミノウタ」ははっきり場所がわかるし(メイキング内に地名が映ってる)、観光地っぽい・・・。
 そこで上海が却下された(7/26の記事参照)ところで恐る恐る「新島に行きたいんだけど・・・」とメールしたら、「興味ある」と返って来たので(そもそもYが興味あると言った理由がいまだ不明。どうやら一度サーフィンをやってみたいらしかったが、「泳げりゃいい」とも言っていたので、「上海よりは興味ある」という意味だったのか?)、大慌てでネットで新島の情報を探した。つーか、上海を却下されて初めて、「じゃあこの機会に「キミノウタ」ロケ地に行ってみようかな?」とビデオに出てきた地名(間々下海岸)をネットで検索し、新島らしいとわかったという・・・本当にお前はファンなのか?!
 さて、新島というのは伊豆七島の1つで、東京からだと飛行機、または竹芝桟橋から出る船で行くが、名古屋からだと東京まで行くか、下田からの高速船となる。下田まで行くのは面倒くさい・・・。しかし夏の一時期約2週間のみ、熱海港から船が出るのだ!というわけで、そうなると互いのスケジュールや休暇を考え合わせると、日程に選択の余地はなく、7/24~26に決定。宿も新島観光協会のHPから探して電話して予約。
 13:20熱海港発の高速船は14:30に新島着。港には、連絡しておいた宿の車が迎えに来ていた。港から海沿いに走り出してすぐ、
「あれあれあれ!」
 小声で叫ぶワタクシ。
「あそこ、例の場所だよっ」
 コーフンしてテンションアゲアゲな私に対し、Yは「私見てないから知らないよ」と冷静にスルー。「ああ~、こんな近くに・・・あっ、あれも!タカノリの後ろに映ってた!あれ、露天風呂なんだよ。あとで入りに来るからね!」「はいはい、好きにして」
 宿は港から車で10分(ちと距離があるが徒歩でも行ける)の新島村温泉ロッジ。トイレ付きの定員6人の和室だ。部屋は廊下をはさんで独立したコテージ風になっている。宿に着き、荷物を置いて早速我々はロケ地めぐりを開始した。地図は一応ダウンロードしてきたが、フロントにもっと大きくプリントしたものが置いてあったので、それをいただいた。この日は徒歩。天気予報は1週間先まで晴れだったが、なぜかどんより曇っている・・・。ふたりとも雨具など持参していない。旅行には常に折り畳み傘持参のワタクシだが、さすがに1週間先まで晴れマークだったので、荷物を少なくしたかったこともあって、今回は持ってきていないのだ。
「天気、熱海に近づいたときから悪くなったよね」
「すまん、雨女で・・・。でも天気予報はずーっと晴れだったんだもん。おかしいよねえ」
 温泉ロッジから山の方へ徒歩約15分、まずは親水公園へ。「は、腹が減った・・・。まず何か食わせてくれ」とワタクシ。空腹になると低血糖に陥り、食うことしか考えられなくなるのだ。公園に軽食が出るレストハウスがあることはチェック済だ。中で地元のおばちゃんたちがお茶しながらおしゃべりしているのを横目に、シフォンケーキとジンジャーエールを注文。蒸し暑い中歩いて来たので、喉も渇いていたのだ。やっと生き返ったところで写真撮影開始。
 ところで「キミノウタ」のビデオクリップがどういうものか、説明しよう。タカノリら4人は、意識を失っていて、それぞれ別の場所で目を覚ます。タカノリは水の流れる遺跡のようなところ、1人が林の中、2人が白い砂浜(海は映らないので、砂漠という設定かも)。ここはどこなのか、何があったのかといぶかしみ、歩き始めると大きな地震が。怯え、必死に仲間を探し、ようやく再会した彼らがほっとしたのもつかの間、さまよう彼らの前に開けた光景は・・・燃え上がり、崩れ落ちゆく見慣れた都市の姿だった・・・という近未来SF仕立ての話だ。私が探したかったのはタカノリが目覚めた遺跡っぽいところ、2人組が地震によろめいたコンクリート階段、タカノリが地震に遭ったときにいた遺跡っぽい螺旋階段、バンドが演奏する塔のようなところ、最後に都市の遠景を眺めるコンクリートの建造物、メイキングでタカノリの背後に映っていたギリシャ神殿のような建物、同じく「すごいところに連れてこられたなあ」と歩き回っていた白い崖。以上の場所だ。
 この親水公園は、タカノリが目覚めた遺跡のようなところのロケ地だ。ビデオではスモークがたかれ、神秘的な遺跡に映っているのだが、「公園」である。この僅かな人口しかいない島に、村の中心地からもはずれた観光客も(←うちらみたいな特殊な目的を除いて)来ない場所に、なぜこんな立派なっつーか、どういう意図で設計されたのかわからん公園が造られたのだろう・・・。
  
 どうですか・・・わざと崩れた遺跡っぽく造ってあるでしょう・・・。この水が流れ落ちてくる上のところへ回りこんでみると、今度はモダンなデザインで下にカラフルなタイルを敷きつめた水路が作ってあって、湧き水を流しているのだ。子どもが靴脱いで入って水遊びができるようにということと思われる。だから親水なのかね~。
 さらにこの公園で、思いもかけない場所を発見。私は螺旋階段は最後に歌う塔の中にあると思っていたら違った!この公園内にあったのだ!
               
 
 モデルがワタクシな上に、上からの角度でわかりにくいかもしれないが・・・。タカノリが登っていく最中に揺れて、驚いて見回すシーンの階段。この階段・・・こうしてみると遺跡の一部みたいでかっこいいが、何かといえば実は・・・





  
 
 こども用の滑り台でございます・・・。ははは右の入口のところに階段がちらっと見えております。ここですな。
 噴水(?)といい、この滑り台といい、古びたいい感じの石造りだが、これはこの島特産のコーガ石(抗火石)。島中にこの石で造られた彫刻が置いてある・・・。この石は熱すると溶けてガラスになる。なので「ガラスアートセンター」だの「ガラスミュージアム」があるんですな。
 これで2ポイントクリアした我々は、そのガラスミュージアムへ向かった。ミュージアムは海岸沿いにある。海岸、と言っても海岸は道路が走っている崖の下なので、海岸沿いの崖の上にあるというべきか。
 ミュージアムに来たというのに中に入らず、まず外観やら海やらの写真(正確には建物の端っこ)を撮りまくるワタクシを、中から係りのおねーさんがいぶかしげに見ていた・・・。そんな私を見捨て、Yはさっさと中へ入り、友人に頼まれたというガラスのりんごのペーパーウェイトを物色。満足して入ってきた私にYは、「そういえばどの大きさのがほしいのか、聞いていない・・・」「一番小さいのでいいじゃん。なんならメールして訊いたら?」「彼女、今海外・・・」「・・・じゃ、知らん」
 結局彼女は一番小さいりんごと、自分用にブローチを購入。私はイルカのペンダントを購入した。(ガラスのペンダントは港の待合室の売店にも売っております)ワタクシ的にはさざえのペーパーウェイトが可愛かったので、これがペンダントになっていればよかったのにな~。
 で、これ↓がそこから最後の滅び行く都市を眺めた、崩れた建物(という設定)のガラスミュージアム。実際に使われたのは、写真では切れちゃった右端の打ちっぱなしのコンクリート壁のところだと思うけど・・・。メイキングでじゃれあうタカノリとメンバーたちの背後に、この特徴的な窓の外観が映っております。
    
 さて、次はいよいよ塔へ。ミュージアム前の道路をそのまま港に向かって歩いて行くと・・・(次回に続く!)


旅行から帰ってきました。

2011年07月26日 | お出かけ
 友人との旅行から帰ってきました。
 先週から今週にかけて、なんだかアクティブなワタクシ・・・。18日にはTMRのライブ(愛知県内のはチケットが取れず、三重県四日市市まで行く羽目に。しかし、来場者の多くは愛知県民だったもよう・・・)に行き、23日はアイスショウ(アイスダンス世界チャンピオンのメリルとチャーリーが見たかったんだよ!)を見に行き、24日から今日まで友人と旅行。ハードだ・・・。もう1日有休取ればよかった明日から仕事かあ。やれやれ
 旅行はですねえ、最初上海へ行こう、と友人を誘ったら(万博終わってツアーが安くなってるからさあ・・・)、友人が「去年社員旅行で行ったからなあ・・・」と渋ったので、「じゃあ新島で・・・」と切り出したら、「興味ある」と返ってきたため即決定。
 ところで「新島ってどこよ?」というと、伊豆七島の1つ。上海から日本の島って、何の関連性もないが、私の中では「オタクツアー」という同じ分類なのだ。なぜなら、上海関連で行きたいところは「南京路」と「蘇州」(当然、その両方を行くツアーを予定していた)・・・ワタクシと同世代&LaLa読者なら、ピンと来るかもしれない・・・。そう、『南京路(ロード)に花吹雪』(※1)でございます・・・。ただそれだけの理由!アホです・・・
 そして新島。これは、愛するタカノリ(つーかabingdon boys school)の「キミノウタ」ビデオクリップのロケ地なのでございます!
 そんだけー!!という、良識ある一般人の皆様の声が聞こえる・・・。でも、そんだけ。小説やマンガの舞台に行くツアーといえば、冬○ナファンのおばさま方が、韓国くんだりまで行ったじゃないですか。あれと同じですよ・・・。ワタクシは社会人になってから、そんなことばっかしてますよ・・・。かつてはミラージュ・ツアー(※2)に行きまくったもんだ。
 というわけで、高校からの友人Yを巻き込み、「キミノウタのロケ地を探訪するぞ&ついでに(←ほんとについで・・・)7年ぶりのダイビングをしよう」ツアーへ出発したのでした・・・。
 巻き込まれたYが気の毒・・・と思われるでしょうが、Yは2009年、「009の年だから」という理由で石の森章太郎の記念館などをめぐる旅行に行きたい、と私を道連れにした女だ・・・。その前には「鬼太郎ロードに行きたい」と境港へ行く旅行に私を巻き込んださ。お互い様というものだ・・・。(そのついでにいつも私もちゃっかり自分の趣味を混ぜ込んだ旅程を組むけどね!)
 というわけで、そのとき撮りまくった写真と旅の話はまた週末にでもUPします。(タカノリファン以外にはなんのこっちゃな内容にしかならんと思いますが・・・)今日は疲れたので早く寝ますよ。では。

※1 LaLaで連載された森川久美のマンガ。同じシリーズに『蘇州夜曲』その他もあり。このマンガのおかげで、私はず~っと南京路を訪れたいと思ってきたのだが、中国自体には興味なくてねえ・・・。腰が重くて未だ果たせず。
※2 コ○ルト文庫、桑原水菜著『炎の蜃気楼(ミラージュ)』。ファンがその舞台となった土地を訪れることは「ミラージュ・ツアー」と呼ばれ、ファンの間ではとても流行った。城跡ってたいてい山の上なので、体力勝負だったなあ・・・。あー、四国は行けてないままだ。

たまには花などめでよう

2010年06月19日 | お出かけ
 梅雨です。梅雨というのはもっとしとしと降るものだと思ったが、今年は熱帯のスコールのようにどーっと集中して降りますなあ。すでに最高気温は33度を記録。私の住むT市は、多治見市のように全国1番の最高気温を記録したりはしないので目立たないが、さりげなく2番、3番あたりにいたりして、とても暑い。まさか製鉄工場からバンバン熱気が上がっているせいではあるまいな・・・。
 さて、我が家のアジサイは先週盛りを迎えておりました。
   
 去年の方が大輪だったような・・・。まあいいや。今年はすでにN○K「趣味の園芸」でアジサイの剪定方法を見たから、来年にそなえてちゃんと切ろう。

 先週、友人と可睡ゆり園までドライブに行ってきました。友人は「ゆりって私のイメージでは1本だけ、すくっと立って咲いてるイメージなのに、これじゃチューリップじゃないの」とブツブツ言ってましたが、これもまたよし。黄色いゆり畑なぞは、ある意味スペインのひまわり畑のようです(笑)
                 
 
 
 斜面に植えてあるので、見上げても見下ろしても一面のユリでした。

 お昼に浜松でB級グルメの浜松餃子を食べたのですが・・・(行ったのは「福みつ」というお店。車なので駐車場が多そうで、道がわかりやすいところ、という理由で選んだら、一緒に行った友人が「あ、今システム開発中の会社のすぐ近くだから、場所わかるよ」とナビしてくれたので助かった~)、皮が厚くて焼くというより深めに油を敷いて揚げてある感じ。うーん、皮が透けるように薄くて柔らかくて、むしろ蒸し気味に焼いた餃子を食べ慣れてるせいか、硬くてあんまり好みじゃなかった・・・。
 あとは相変わらずついで(?)の古墳探訪。古墳は夏に行くものではない・・・。草ボーボーで、ヘビやハチがいないか気になってしょーがない。
 磐田市の銚子塚古墳に登ったら、裏側に「○○家奥津城(おくつき)」と彫られたお墓が建っていて、「古墳の上に墓・・・。つーことは、ここは私有地??」と首をひねってしまった。
 そのときの旅日記風アルバムはHPにUPしてあります。よろしければご覧くださいませ。ここをクリック→GO!

東北マニアな旅その3

2010年01月10日 | お出かけ

 3日目、雨。だけど日は射していたり変な天気。
 チェックアウトして車を玄関にまわしてもらうまでの間に、ホテルの売店で「萩の月」(仙台というとこの土産!というメジャーなお菓子)を探すが、ない。とYに言ったら「ここは岩手だからね・・・」と言われた。それもそうだった・・・。とすると、このまま買えないのか。ううむ、会社への土産の予定が狂った。
 出発客のラッシュが終わったのか、ドアボーイさん(オッサンだが)が荷物を車に積んでくれていると、ロビーや駐車場にいた従業員さんたちが見送りにわらわらと寄って来て、口々に「かわいい車ですねー」「初めて見たわー」とめずらしがる。ト○タレンタカーで借りた車は「iQ」。普通の乗用車の後ろ半分をぶった切ったようなコンパクトカーだ。一応4シーターだが、後部座席はとても狭く、私たちはシートを倒してトランクとして使用していた。確かにかわいいし(そう思って指定した)小さいだけに燃費もいいが、いかんせん、バックするとき後ろが見づらい!駐車場とかはバックで入れるし、しょっちゅう方向転換する(道に迷うからな!)私には、使いづらいよ。
 今日はYの運転。まずは遠野へ向かう。この天気だとスピード出せないから、往復に時間かかるかなあ、と心配だったので、花巻南ICから花巻JCT経由で釜石自動車道に乗ろうとした・・・が、いきなりICのETCゲートが開かなくて立ち往生。
「すまん・・・。カード逆向きに差してた・・・」
 だってうちの車のETC装置は、うまく入っていないと警告音が鳴るのに、これ鳴らなかったんだもん!
 料金所のおじさんがやってきて、「カード持ってるの?あそう。じゃあ降りるときは一般車用の料金所通って、このチケットと一緒にETCカード渡して。割引してもらえるから」とチケットをくれた。後続車の皆さま、足止めしちゃってすみません
 自動車道は東和というところで途切れていて、そこから先は釜石街道をちんたら走る。JR釜石線が併走しているのだが、単線だったので興奮してしまった。単線・・・なんか見るとテンション上がりませんか?なんか田舎に来たーって感じで。(失礼な)
「この線路、めがね橋を通るはずなんだけど。宮沢賢治が『銀河鉄道の夜』のモチーフにしたとかいう・・・。どこかなー。車から見えるかなー」
 と地図と見比べながら線路を追う。やがて、前方に石の橋が。見えるどころじゃなく、その下をくぐった。
「写真撮りたい!どこか車止められないかな?!」
「あれサービスエリアっぽくない?」
「何でもいいや、入っちゃえ」
 そこはスーパーマーケット(?)と併設されてるサービスエリアらしかった。しかもめがね橋(宮守川橋梁)が遮るものなく眺められる芝生エリアがあった。たぶん、観光客用にそうしてるんだろうなー。それにしても車から出たら寒い。そういえば朝テレビで見た天気予報では、岩手は最高気温6度、最低気温3度だった。それ、11月の気温じゃねえよ!東海地方の感覚では、真冬です。ウールかダウンのコート着るよ。一応名古屋よりは寒かろうと上着は秋用だが薄めのセーター2枚重ねにしてるんだが・・・。だいたい名古屋は旅行に来る直前あったかくて、最低気温が10度くらいだったんだぞやっとれん・・・。
  
 あとは寄り道することなく遠野へ。遠野伝承園の駐車場に車を置き、カッパ淵へ向かって歩く。カッパ淵は常堅寺の境内を突っ切っていったところにあった。
 とても素朴な小川という雰囲気だった・・・。浅い水は透き通っている。この川に沿って行くと田んぼに出る。と言ってもこのあたりは畑か田んぼばっかなのだが。鴨がのんびり泳いでいる・・・。うーむ、カッパが泳ぐには浅くないか?昔は「淵」というくらい水量があったのかもしれんな。
 ほんとはこの辺りをのんびり散策したかったが、とにかく寒い!カッパ淵のあたりこそ木があるが、一歩離れると吹きさらしで風が強いのだ。耐えられん・・・と伝承園へ。雨もひどくなってきた。曲がり家を見学。中に「オシラサマ」を祀る「オシラ堂」があって、壁から柱からびっしりと「オシラサマ」の人形が貼り付けてあって、異様な感じ。
 ところで、「オシラサマ」というと私は娘と飼い馬の悲恋物語の馬が神としてあがめられるようになったという話と、もともとは重要な農産物である蚕の神という話の両方が記憶にあるのだが、どっちが正しいのだろうか。「オシラ」は「御白」で白い繭の蚕を現すような気がするし、かといってじゃああの物語が由来だというのは何だ、ということになるし。娘が両親の夢枕に立って養蚕を教えたとかいう後日譚はこじつけっぽいな。農業全体の神っつったって、なんで蚕と馬とが結びついてひとつの神様になるのかねー。わからん・・・。余談だが、娘と馬が夫婦になったとか、殺されて切られた馬の首に乗って娘が昇天したとか、なんかエロい話だなーと思うのは、ワタクシがヨゴレてるから?
 寒い。本当はもっとあちこち行ったり散策したりしたかったが、あまりの寒さに車から外に出る気がしない。暖かい時期に出直すことにしよう、と花巻に戻ることにしてしまった。
 花巻ではまず宮沢賢治記念館へ。入ってすぐに、オッサンたちの一団がやってきて、オッサンたち相手に学芸員が説明を始めた。館内撮影禁止だというのに、その様子をデジカメで取っている男性もいる。彼らが去ったあと、
「なんじゃありゃ・・・。どっかの学校の先生たち?」
「たぶん違うよ。おじさんたち興味なさそうだったから、どこかの議員とか役人とかの視察じゃない?」
「興味なさそう・・・?金の無駄だな!」
 宮沢賢治記念館は見ごたえあります。賢治の小説に出てくる鉱石の見本が展示されていたり、童話のアニメが見られたり、ちゃんと見るとけっこう時間かかる。
 昼食は記念館と同じ敷地内にある「山猫軒」へ。私はホロホロ鳥の(岩手で飼育されているらしい)のチキンカツ定食、Yはチキンカツ丼を注文。ホロホロ鳥、うまいっス。
 その後、宮沢賢治童話村へ。・・・うーん、ここは対象年齢小学生って感じだなあ・・・。宇宙をイメージしてまるでねずみの国の(笑)スペースマ○ンテンのような部屋があったが、高所恐怖症のYは「勘弁して・・・」とさくさく抜けた。その次の部屋も「岩手の自然」だとかで、足元ガラス張りの下のモニターに飛行機から撮った岩手の風景が映され、Yは「上に乗れない」とガラスから離れて壁にへばりつくように通り抜けていた・・・。気の毒な。私は自分が実際に高い場所にいるのでなけりゃ平気なので、ガラスの上に立って眺めてたけど。
 最後の部屋ではモニターでアニメが上映されていた。その話は「ヤマナシ」(山に自生する梨の実)というタイトルで、川の底に住む蟹の兄弟が、カワセミ(だったかな)が川魚を取るために水の中に突っ込んできたのに驚いたり、ヤマナシの実が落ちてきたのを不思議がるとかいう(アバウトすぎる・・・。もうちょっとリリカルな表現があったであろうと思われる)話だった。私はその話を読んだことがなかったので、終わって・・・。
「へ?これで終わり?」
「うん」
「え?オチはどこ?」
「そんなものはない。これだけの話」
「流れていったヤマナシの実を追いかけて、蟹の兄弟の冒険が始まるとか、そういう展開じゃないの?それともあの落ちてきたものは何なのか哲学的な探求をするとか・・・なんか意味ないの?」
「ない」
「え・・・ええーっ!それじゃほんとに『やまなし・おちなし・意味なし』じゃん!」
 いやもう、ショック・・・つーか、賢治というと「注文の多い料理店」とか「よだかの星」とか「グスコーブドリの伝記」とか「銀河鉄道の夜」とか「セロ弾きのゴーシュ」とか「永訣の朝」とか・・・そういうイメージしかなかったので、あまりにもリリカル(という表現でいいのか)な話にビックリだよ!
「童話だからこれでいいのか・・・ううう、やまなし・おちなし・いみなしだよう・・・」
 と呟き続けるワタクシ。
 雨はひどくなったり小降りになったり。結構外にいるときは小降りで、車で移動中にひどくなるというタイミングだけは良い私たち。ただどんより曇り空で暗くて滅入るしとにかく寒い。日が暮れる前に、と我々は「イギリス海岸」へと向かった。記念館には、北上川の水量が多いので、普段は白い河床は見えないと書いてあったが、ここまで来たからには見えなくても行っておかねば。
 寒い寒いを連発しながら、車を置いて(駐車場があるらしいがどこだかわからなかったので、近くの公民館・・・なんつーとこに・・・に置かせてもらった)川へ歩いて行った。
 北上川はとっても深そうだった。轟々と水が流れている。標識に従って堤防の散策路を歩いていく。と、わずかながら白い地層を発見。
「こ、これか・・・!水がなくなれば、あれと同じ白い河床が露出するんだな」
 見えますかねー。左の突き出た部分の水面から露出した部分が白いのと、この写真だと色がよくわからないけど、突き出た部分の右、川の中にちょっとだけ頭をのぞかせている出っ張り。これは実際にはもっと白っぽくて、砂岩が水で削られて残ったもの。つまりこの川の底は白っぽい砂岩なんですねー。
 その後は賢治作品を題材にしたグッズを売っているお店をのぞいて時間を潰し、空港へ。花巻空港近くのレンタカー店に着いた頃には、つるべ落としにあっという間に暗くなっていた。
 実は、昨日は強風で道に木の枝とかがいっぱい落ちていて、避けられず枝を踏んだせいで車体の下の方にちょっと瑕が付いてしまっていて、弁償しろとか言われたらやだなーと思っていたのだが、店員さんは書類を受け取ると車のチェックもせず(ガソリンが満タンかどうかくらい見ろよ・・・)、空港に送りまーす、と私たちをバンに乗せてしまった。結構アバウトで助かったぜ
 空港の売店で、そういえば酒屋に寄るの忘れてた、と地酒を購入。あと猫の世話を頼んだ姉に何か買っていかねば(会社用はすでに購入済み)、と思ったら・・・。なんと、「萩の月」はなかったが、「岩手の月」を発見。バッタもんぽい(笑)ところが気に入ったぜ!とこれに決めた。(←お前の感覚はおかしい・・・とセルフ突っ込み)
 そうして我々は名古屋に戻り、前半はマニアック、後半はフツーに観光の東北旅行を終えたのであった。ちゃんちゃん

☆費用明細
 11/14 ANA中部→仙台 @11,300円(バーゲン割)
 11/16 JAL花巻→中部 @12,300円(バーゲン割)
 11/14-11/16 レンタカー(ワンウェイ料金含む) 25,725/2名=@12,862円
 11/14 ホテル華夕美 25,700/2名=@12,850円(楽天1600ポイント使用)
 11/15 愛隣館 30,200/2名=@15,100円(じゃらん3300ポイント使用)
 合計 @64,412円