チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

白露

2009年09月07日 11時26分53秒 | 日記
まさしく草に露が降りていて
白い小さな珠を転がしている
この時期きものの素材を選ぶには楽しい

「この時期風は秋気温は夏立絽がいいですよね」
「そう夏塩沢、夏結城」
「私夏白鷹」

薄物から単に移るときのきものの素材は
先人が何やかやと工夫をし
興味を魅かれる素材が多い

昨日は大阪の太閤園でNPO立ち上げのパーテイに招かれ
30分ほど和の文化をテーマにお話をさせていただいた

60人ほどの9割の方が御着物で
「今ナニを着たら良いか」
と思案したらしく
色んな素材のきもの姿にお目にかかれて
楽しかった

考えあぐねて洋服でいらした方も
殿方用の絞りの兵児帯を上手に洋服に変貌させ
ニュールックを見るような心地であった

主宰の平岡幸子さんは
枚方で呉服屋を営んでいるのだが
大きく広げすぎた店を12年かけて小さく身の丈にし
若い経営者に其の座を譲り
今度は其の地でしっかりと和の心を伝える役をする

きものを通して知った日本人の魂を
日常の中で足元から伝えていく
軸足がしっかりしていてご自分の役目をきちんと知っている
すっきりとした笑顔が印象的

会の終わりにお客様が
「一言お礼を言わせてください」
と飛び入りで今日の会が本当にすばらしかった
心の底から日本人である事が誇りに思えてーー
訥々と感想述べられる姿を見て
平岡幸子さんの12年間は地元の人たちの心も掴んだよう

これから24節気や絹のことなどで
心からの協力をしていくつもり

ご自分の利益だけでない姿勢が美しい
これからこういう経営者が増えていくように思う

コメント
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