チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

能登空港の花嫁のれん

2011年02月02日 19時33分43秒 | 日記
窓に映る真っ白い積雪をバックに
花嫁のれんが気持ちよさそうに翻っている
石川県能登空港

この地方の婚礼道具の一つで
お嫁さんは花嫁のれんを持って嫁ぎ
それを仏壇の部屋に吊るして
自分がこの家のものになったことを先祖に伝える

花嫁のれんはもちろん素材は絹
しかも友禅で染められていて美しい
昔は友禅職人の若手が先ずは作っていたものらしい

前田藩の文化奨励の一環であった
その技術の積み重ねが今日の加賀友禅になっている

チャコちゃん先生
空港でこの花嫁のれんを見たとき
思わずこみ上げるものがあった

今七尾の一本杉通りの商店街では
毎年五月の母の日をはさんで1ヶ月近く
各お店に花嫁のれんが誇らしく翻る

この運動の始まりは
我が友佐々木和子であった
彼女は七尾の塩と昆布がおいしいと食材の研究に七尾に足しげく通った
そのとき商店の若い女将さんたちと仲良くなって
花嫁のれんの存在を知り
一肌脱いだ
つまり町おこしだ

彼女の好きなフレンチレストランで
嬉々として話す彼女を思いだす
その何年か前に
チャコちゃん先生は
金沢の花嫁のれんを取材していて
その美しさを我がことのように自慢したので

花嫁のれんの話は終わりのないほど弾んだ

その彼女はもうこの世にいない
この能登空港の花嫁のれんの様子を見せてあげたい
そう思って女将さんの一人に電話を入れたら
「絶対に一緒に翻っていますよ私達はそう信じています」

佐々木和子はいい仕事を残した

花嫁のれんの写真はツイッターにのこしていますよーーー
コメント
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