チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

お歳暮

2012年12月26日 10時21分49秒 | 日記
お歳暮を虚礼だと言って廃止運動が盛んになった時代があった
その頃はまだ相手に送りつけるのではなく
お世話になった方のお宅へ一軒一軒伺ってお礼を述べお歳暮を手渡ししていた
それが主婦の暮れの仕事で
少しおしゃれをして出かけていた

婦人雑誌でも
お相手のお宅に伺ったときは
「玄関前で外套を脱ぎましょう」
「和服の場合はコートとショールを外しましょう」
というような注意事項が特集で組まれていた

和服の場合羽織は相手の座敷に入っても脱がないで良いので
こういうときは羽織にショールの方が便利ですとか書いていた
果物でも蜜柑にいただき方はへたを上にして始末しましょうとかーー
座敷や応接間での挨拶の仕方
持参した物の出し方のタイミング
日本茶や珈琲の頂方
いとまごいの挨拶

そして会話の時の敬語や謙譲語、丁寧語などの指南
お相手の社会的地位によって着ていく物や風呂敷の違い

お歳暮は只相手に物を贈りお礼を述べるだけでなく
様々な社会人としての礼儀も身につける道場でもあったわけですね

それを今はどんなに目上の方にでも
デパートやお店から送りつけてしまう
そこには物のやりとりだけしか残っていない

チャコちゃん先生も此の道に入っていますがね

そうそう「頭ーかしら」に頂いたお歳暮
もう嬉しくて抱きしめてしまいましたよ
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