あなたはご自分のうちの家紋をご存じかな?
お墓にお参りして初めて自分の家の紋を知るという人も多い昨今
チャ子ちゃん先生の年代の人はおそらく家紋を知らない人はいないと思う
というのは冠婚葬祭に使う什器には必ず家紋が入っていたし
母親たちの卒業入学式に着る羽織は家紋付きの物だった
現役編集者の初めのころは
毎年春号は「卒園入学の黒羽織」という特集を組んでいたものだ
いまでも家のどこかには黒羽織のあるおうちが多いのではないかと思う
男の礼装には必ず家紋はつきもの
家紋も日向紋、陰紋、比翼紋、抱き紋さらに染紋、縫い紋、張紋、描き紋、染め抜き紋
などなど格によって家紋の表現にもいいろいろあるが、そういう決まり事を守る人も少なくなった
家紋から自分のルーツを探すこともできて、これはなかなか面白い作業でもある
さて
家紋を大事にしていた時代というのは、財産分与にも関係があった
戦前の法律では長男以外には財産分与はなかった、次男三男はその家によっては分配もあったが、女の子はなかった。そのため「花嫁道具」という名目で、親たちが衣装はもとより什器に至るまでコツコツとため置きしたのである
その時家紋をつけてその子の財産として嫁ぎ先に送り出した。もしも離縁ということでもあれば、その家紋のついたものを一式実家に持ち帰るという合理性も備えていたのだ、婚家先で作ったものは婚家の家紋がつく
本来の日本人の考え方はシビアでありながら合理的、そしてそこに美と深い愛があることを知ってくべきだと思う
家紋は正式に使う場合と遊びで使う場合があり、家紋の美しさをもっと日常に取り入れてもいいように思う。一時家紋柄の帯がはやった。その時私は家紋チラシの留めそでを作り母を呆れさせた
風呂敷やお懐紙に家紋を使うのが好
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