゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

ウンチクがんちく<土と作物のはなし(21)>

2008-06-16 14:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                         土壌に根残すと病気のもと

100_0797 栽培基幹が短くて済むホウレンソウは、1年間                            に同じ畑で複数回栽培されます。農家は収穫時                           に地面に近いところから刈り取るので、根が土                            壌に残ります。中には土壌病害にすすり、病原                            菌に感染している根もあります。これが感染源となって、次に作るホ                     ウレンソウに土壌病害を引き起こすことがあります。そこで、ホウレン                           ソウの根を土壌に混入し、その後にホウレンソウを栽培し、調べてみ                           ました。予想通り、根腐れ症状のある根の混入で、ひどい土壌病害                            が発生しました。ところが、症状のない正常根でも土壌病害が発生し、                         生育が劣りました。一見、正常な根に見えても、病原菌に感染してい                          た根が含まれていたのです。この結果から、収穫時にホウレンソウを                           寝付きで抜き取ることが、土壌病害を抑える上で望ましいことか゛分                           かります。家庭菜園ではホウレンソウをはじめ、作物を寝付きで収穫                           されてみてはいかがでしょう。なお、病気が分かった野菜はすぐに抜                           き取って、畑の外に出すことをお薦めします。

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ウンチクがんちく<土と作物のはなし(20)>

2008-06-16 13:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                           連作可能な稲 水が消毒 

100_0849 畑で作物を栽培する場合、連作するのが基本と                               なっています。連作すると、土壌に有害生物が増                            え、土壌伝染性病害などが発生するからなので                            す。ところが、水稲は毎年同じ水田で栽培されま                            す。どうして連作できるのでしょうか。この謎を解く                             カギは、水田と畑の土壌環境の違いにあります。                             大気に接している畑土壌には酸素が含まれていますが、水を張る水                 田では酸素が少なく、欠乏しています。このため、水田では酸素を必                            要とする土壌病原菌や害虫か゛増殖できず、生息数も減少します。こ                             のことが水稲の連作を可能にしいるのです。最近、このような水の働                              きで土壌を無酸素(還元)状態にして消毒する技術が道南農試(北斗                            市)で開発されました。土壌還元消毒といい、フザリウム菌によるネギ                            根腐れ委凋病という土壌病害に対する効果か゛明らかにされています。                           ネギ作付け前のビニ-ルハウスに有機物(米ぬかなど)を投入後、ほ                            ぼ水を張った状態にし、地表面をビニ-ルフィルムで覆います。さらに                            ハウスを20日間密閉し、地温を30度に保つことで、土壌消毒ができ                            ます。なお、有機物の投入は、より強い還元状態にするためです。                                      

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