「幼児向き」
ゆめゆめえほん (学研おはなし絵本) 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2008-06 |
朝、目を覚ましたとき、どんな夢を見ていたか覚えていますか?急い で思い出さないと、夢はいつのまにか消えてしまいます。でも、ときど き、しっかり覚えておきたいような楽しい夢もありますね。この絵本の 「ぼく」も朝、ミツバチの夢を見て目を覚ましましす。するとミツバチにな っていて、その日はパンにハチミツをたくさんつけて食べたんですって。 「ぼく」は、ふくろうの夢を見たり、セミになったり、トンボになつたり、目 を覚ましてもやっぱり夢の中だったりと、忙しい絵本で、だから、これは 夢がたくさんの「ゆめゆめえほん」なんですね。
100かいだてのいえ 価格:¥ 1,260(税込) 発売日:2008-05 |
100階建ての家って、どんな家かな?きっと空まで伸びる高-い、高- いビルなんてせしょうね。この絵本も、横長の絵本を縦に開いて、上へ 上へと上がっていくのです。めくりながら下を見ないようにね、こわいか ら・・・。さて、この家は10階建てだから上がっていくと、全部で10種類 の動物に会えます。ネズミさんやリスさんやカエルさんたち、みんな楽し そうに住んでいます。さて、100階に住んでいたのはだれかな?雲に 上に住んでいる生きものは何?っていうなぞなぞかな?帰りはクモのエ レベ-タ-ですいすい降りてきました。よかったあ、楽ちんでえ。
「低・中学年向き」
汽笛 価格:¥ 1,155(税込) 発売日:2008-06 |
8月が来る度に、日本が戦争をしたこと、広島と長崎に落とされた原爆の ことを子どもたちに伝えていきたいと願います。長崎源之助さんは以前に 『ひろしまのエノキ』という原爆で傷だらけになった木の話を書きました。 その本を読んで感想をくれた子どもが大きくなって、この本の編集者にな りました。これは戦争が終わって日本に帰ってきた兵隊さんが、長崎の病 院で被爆した子どもたちと過ごした日々が静かに語られる話です。入院し ている娘のために汽笛を鳴らす父親。それを聞きに寒い冬の丘に立ち続け る子どもたち。今年もまた、子どもたちに伝えたい1冊が生まれました。
花火とおはじき (ポプラ物語館 11) 価格:¥ 1,050(税込) 発売日:2008-04 |
もうすぐ夏の花火大会が始まりますね。おばあちゃん子だった「あい」 は、急に亡くなってしまったおばあちゃんのお通夜の日、不思議な女 の人に誘われて、夏祭りに出かけます。よく笑い、よく食べるお姉さん、 それは若い日のおばあちゃん、その人でした。昔の恋人のおじいちゃ んも若い姿で出て来て、みんなで花火を楽しみます。夜空に広がる 華麗な花火、それがおばあちゃんとの最後の花火の見納めでした。 愛する人との別れの切なさが、少しずつ癒されていくような、そんなぬ くもりを感じるお話でした。
「高学年以上」
月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立 (くもんの児童文学) (くもんの児童文学) 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2008-04-09 |
今から200年前の江戸時代、天体観測に魅せられた男がいます。大 分県の医者の家に生まれた麻田剛立は、5歳の時にお日さまの影が 季節によって変化するのに気づきました。その後、日食や月食が太陽 と月の配列によることに気づき、暦にない日食を予言します。その後も 反射望遠鏡で月を観測し、日本最古の月面観測図を描きました。「月 のえくぼ」というのは月のクレ-タ-のことですが、日本人として初めて 月のクレ-タ-に名前がついたのもこの麻田剛立が最初です。作者は この剛立の月面観測図を捜し求めて全国を歩いたそうで、その執念も すごいと感じました。
きのうの少年 (福音館創作童話シリーズ) (福音館創作童話シリーズ) 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2008-05-15 |
アキは父親と二人暮しの女の子。母親はアキが小さいとき、交通事故 で亡くなり、父親はコンピュ-タ-の仕事を自宅でやりながら、昼間は 近くの池で釣りをしています。父親の弟子のケイトは、5年前に見た巨 大な池の主に魅入られています。アキとケイト、それから男の子2人の 4人組か゛過ごした1年間の四季が淡々とつづられます。さほどの事件 もなく流れていく日常の描写、でも、ラストに見た中学生が去年の少年 とは違うように、アキたちもやがていや応なく変わることを暗示して物語 は終わります。全編に流れる透明感や静けさが、少年時代への淡くは かなげな郷愁を誘います。